笠ヶ岳(クリヤ谷/途中負傷で下山)
- GPS
- 11:22
- 距離
- 14.5km
- 登り
- 2,468m
- 下り
- 2,473m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
当初計画では新穂高温泉第5駐車場に停めてスタートしたかったのですが、到着時満車にて計画変更しました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【負傷、下山しているため途中までの状況です】 中尾高原バス停から槍見館へ向かい、登山口は明瞭。しばらくは歩きやすい登山道が続きます。穴滝上の第一渡渉を越えてしばらくすると両脇の笹がうるさくなってきます。笹藪はかなりの難路で、前半は足元の踏み跡もわかりやすいものの以降次第に深くなってきます。片傾斜での笹トラバースもあったりしてルーファイも含め難しかったです。地図上の表記は実線ですが、3年以上整備が入っていない現状は破線、部分的にはVRに近い印象でした。 途中から笹の下に見えた「登山道らしき」を追ったのですが、どうやらこれが間違っており(沢の窪みや岩だったらしい)、コースを誤りました。 ※ログが大きく跳ねているのはGPSトラブルだと思います。それ以外の迷走した跡は、このとおりウロウロしました。 |
写真
感想
お恥ずかしい内容ですが、今後歩かれる方にコース間違いの事例として読んでいただけたら&反省多い今回の山行を自戒のためにレコ上げます。
以前笠新道から登った笠ヶ岳に、今度はクリヤ谷から登りたいと考えました。地図上では一般ルートであるものの、コロナ禍でここ数年整備が入っておらず笹藪漕ぎがかなり厳しい状態になっているというのは昨年や今年歩かれた方のレコで読んでいました。
登山口からスタートするとしばらくは歩きやすい道、今日の要点は二つと思ってきましたがその一つ「穴滝上の渡渉」がすぐに現れました。歩かれた方がみな「増水時は通過不可」と書かれていたのでここしばらく降雨がなかったことも踏まえて来ました。渡渉点は狭いエリア(大岩にあたって上流部に逃げられない)なので、ここを渡るしかありません。水量は多くなく、問題なく渡ることができました。
渡渉後に進んでいくと道の両脇の笹がうるさくなってきます。要点二つ目は笹藪漕ぎだと思っていました。午前3時頃の笹藪は露でビッショリになります。
●下山途中でスライドした方が「笹が乾くのを待ってスタートした」とおっしゃられていました。私は基本的に「早出早着」タイプですが、藪漕ぎの場合はこの要素(笹が乾く)も考慮すべきかと思いました。また暗い中での藪漕ぎ(=道間違いのリスク)を避ける意味からも通過時間帯は検証すべきかもしれません。
深い笹を漕いで進んでいくと一瞬開けた場所で穂高の峰が見えたので、写真を撮ろうとすると胸ケースに入っているはずのカメラ(コンパクトデジタルカメラ)がありません。ザックショルダーに付けるケースなのですが被せる蓋がベルクロ(マジックテープ)で、何度も開閉しているうちにベルクロがほとんど効かなくなっていました。躓いたり転んだりした拍子に落ちてしまったのだと思います。
笹を分けて探しながら降りていくも見つからず、最終カットを撮った記憶地点まで戻ると今度は登りながらの捜索、何とか見つけることができました。
あたりの風景は「林」から「丘」といった感じになり、「もう少しでクリヤの頭か」と思いながら進みます。一方で深い笹藪のルートファインディングは難しくなってきます。背丈くらいの笹藪を眺め、わずかに「ルートらしき」を探るのに自信が持てない中で頭を下げて(笹藪に潜る)と、足元に登山道(または登山道らしき)が見えます。これを追うように進んだのですが、後から考えて反省すべき大きなポイントが↓
●潜るように進む中、上半身にあたる笹の硬さに違和感がありました(=明らかに歩かれていない)。また「これほど苦労して掻き分けるか?」というような箇所もありました。しかし足元が登山道に見えていたので(=結果的にそこは登山道でなく沢がつくった窪みだったのですが)、そのまま進んでしまいました。
笹藪を抜けたところに「どう見ても登山道にしか見えない」道が延びています。ところどころで水が流れてくるその道を疑わずに登り、途中で位置確認するとジオグラフィカ(GPS)は正規ルートから外れています。しかし直前にログが大きく跳ねていたこともあり、「またGPSがずれている」と考えました(=自分が間違ったと思っていない)。しかしその後何度か再起動するも現在地は同じ地点、いよいよこれは自分が間違えているのだと認識しました。
●ここも後から考えると気付くべき要素がありました。登っていく岩の苔の付き方や不安定な石が一般登山道としては不自然だったこと、「水が流れてくる」状態に道でなく沢を考える必要があったこと。何より「GPSがずれて表示されている」と考えて自分を疑わなかったこと。
コース間違いに気付いたら「正規ルートまで来た道を戻る」がセオリーであるにも関わらず、GPSが示す現在地点から「このまま斜めに上がって行ったら、上で正規ルートに合流できそうだ」という欲が頭を擡げてしまいます。
沢の窪みから逸れて広い草地を登ろうとしたとき、足元がスリップ、俯せのまま身体が滑り始めました。ピッケルのように刺せるものがものが何もなく、両手の爪を地面に食い込ませるもののまったく叶わずスピードが増していきます。突っ張った足が岩か何かにぶつかったところで身体が停まりました。
下山翌日に診てもらった結果は「距骨骨折とアキレス腱の損傷」。不用意な行動が引き起こしてしまった代償は大きく、家族や仕事関係で多くの方に迷惑をかけてしまっています。あまりに反省点の多い今回の山行、今後の自戒とします。
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