西床尾山・東床尾山 〜沢から尾根、そして展望の山頂へ〜
- GPS
- 05:45
- 距離
- 7.6km
- 登り
- 667m
- 下り
- 652m
コースタイム
- 山行
- 3:59
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 5:39
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
西床尾山登山口(らかん口)前の路肩スペース(車一台駐車可能)に車を置いて歩き始めました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は整備されていますが、先日の台風の影響か、沢沿いの道は崩れたり橋が流されたりしているところがありました。マーキングのテープ(ピンク、黄色、水色)と、地籍調査の杭でルートはほぼ正しくトレースできました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
日よけ帽子(キャップ)
登山靴
サブザック(19L)
昼食(パン+カフェラテ)
行動食(飴)
予備食(シリアルバー他)
飲料(麦茶600mL×2)
地図(行程図・地形図)
スマートホン(GPS+ナビ)
iPad mini(GPS+ログ)
ドローン(MavicMini)
サブバッテリー
カメラ
腕時計
ラジオ
ヘッドライト
手拭い
ティシューペーパー
ファストエイドセット
|
---|---|
備考 | トレッキングポールがあっても良かったと思います。ラジオやヘッドライトは使いませんでした。 |
感想
相変わらず暑い日が続く。このところ、地元では暑さに怯んで滝巡りばかりしているのだが、そろそろ秋の大会が近付いてきたので、ある程度の距離と標高差のある山を歩いて体力の確認をしておきたいところだ。天気予報では☁️/☀️マークがあるものの降水確率が30〜40%と、大気が不安定なようだが、前日も同じような天気予報で実際は雨の気配もなく暑い夏の日だったので、あまり心配はせずにまだ歩いたことのない山を探した。鳥取県と岡山県の県境は先日の台風で被害を受けているところも多そうなので、そこは避けて、兵庫県の山を探してみた。ふるさと兵庫100山でまだ歩いていない所を探したら、先日歩いた瀞川山より更に東に歩行距離8km程度、標高差600m余りという手頃なコースを見つけた。山行記録を見るとヤブコギは無さそうだ。更に、一等三角点があるではないか。日帰りで訪れることのできる未踏の一等三角点というのも数少なくなったので、この山に決めた。その山は「東床尾山(ひがしとこのおさん)」、ルートを確認するとすぐ隣に「西床尾山」というのもある。この二つの山を巡る周回コースを反時計回りに歩くことにした。
鳥取市からナビで検索すると、距離は90km余り、時間は約2時間と表示されたが、例によって途中のコンビニで買い物などをしていたら登山口まで2時間半ぐらいかかった。それでも、10時頃には歩き始めることができた。最初は谷沿いを時々渡渉しながら進む。先日の台風による大雨の影響か、沢沿いの道は不明瞭になっているところがあるが、適所に登山道を示す標識やワッペンがあって、迷うことなく進むことができた。
歩いている時には全く気配がなかったのだが,休憩のときに足元を確認すると,靴下の上からヒルが吸い付いていた。左足に一匹、右足に2匹、慌てて振り払ったが1匹はかなりしっかり喰い付いていた。引き剥がした後もじわじわと血が染み出してくる。テーピングテープでしっかり押さえていたが、いつまでも血が止まらなかった。歩き終わった後見てみたら靴下が大きな赤い染みになっていて、靴の内側にまで大きく血が染み付いていた。靴に染みついた血は固まらないうちに溪川で洗った。
登山道は途中から急傾斜の尾根歩きになる。薄いながらも九十九折りになった踏み跡が確認できるので、それに従って上を目指す。汗は出るが木陰の道で時折風も吹くので頑張れる。呼吸が荒くなってもそれほど苦しくない。思えば先日の立山3,000mで息が苦しかったのは空気が薄かったからだなぁと実感する。
目の前が開けたら西床尾山山頂だ。西方向に展望が開ける。ここが今回の山行の最高標高となる。あとは比較的広い稜線の道を少しアップダウンしながら東床尾山を目指す。稜線もほぼ木陰の径なので気持ちよく歩ける。途中、崩れた小屋が2つあった。登山道の整備は行われても、小屋の建て替えまではなかなか予算が回らないのだろう。山を歩くと崩れた小屋や立ち入り禁止の展望台にあちこちで出会う。こういったものが適切に整備される良い方法は無いものだろうか、なんてことを思う。
東床尾山の山頂は木が切り払われていて周囲をぐるりと見渡すことができる大絶景だった。北方向にはうっすらと水平線が見える。あまりにもたくさんの山が見えて、なかなか同定が難しい。辛うじて西の方遠くに見える一番高そうな山が氷ノ山だということは確認できた。来週はあの山に登るのだ。照り付ける日差しの中、山頂で1組の夫婦(と思われる)が昼食をとっていたが、私は少し離れて木陰になるところで昼ごはんにした。しばらくしてその夫婦が下山してからドローンを飛ばしてみた。東床尾山山頂付近や西床尾山へ続く稜線を撮影してみたが、気づくとドローンの近くを猛禽類(トンビ?)がウロウロしている。ニアミスが起こっては大変なことになるので鳥を避けながら少しだけ動画を撮って撮影は終了した。
ドローン映像(3分45秒)
下山はひたすら尾根を下り、途中から谷筋に入るコースだが、こちらも上りと同様標識(ステッカー)やカラーテープの誘導で迷うことなく歩くことができた。上りのヒル襲撃に懲りたので、谷筋ではあまりじっと止まらないように歩き続けた。
登山道を下りてきたところで「糸井の大カツラ」に出会った。「大カツラ」というのはあちこちにあるが、ここのはとりわけ大きく周囲も整備されているので、その存在感も圧倒的だ。主幹は朽ちていてそれを取り囲んでいた大小80本以上の「ひこばえ」が一体となり、樹影を作っている。国の天然記念物に指定されているだけのことはある。
ここで一休みしたらあとは車の通れる道幅の道路歩きだ。600mほど未舗装の砂利道があって、その後舗装道路に出会う。ここが東床尾山登山口のようだ。ベンチと日陰のある休憩所と車が数台置ける路肩スペースがあったが、車は停まっていなかった。山頂で見かけたペアは私の歩いた周回コースとは異なるルートを歩いているということかな。そこから10分ほどコンクリート舗装の車道を歩いて私が車を停めていた西床尾山登山口(らかん登山口)へ戻った。
この日歩いた床ノ尾山系は古くから金山として栄え、昭和初期まで採掘がおこなわれていた所らしい。「精錬所跡」の標識も立っていたが今はもう跡形もない。そんな歴史のある山を今は自然を楽しむ人が訪れる。登山道も山頂の眺望もきちんと整備されていてこの地の歴史と文化に触れられる場となっている。登山道の整備をしても行政には何の収益も見込めないのかもしれないが、それでも地方の自然や歴史に多くの人が目を向ける機会になることは良いことだと思う。こんな所がきっと他にもあるのだろう。また探して訪れてみたい。
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