ニセ八ツ満喫「茅ヶ岳・金ヶ岳」
- GPS
- --:--
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 1,161m
- 下り
- 1,139m
コースタイム
- 山行
- 6:43
- 休憩
- 1:37
- 合計
- 8:20
天候 | くもり時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
茅ヶ岳から金ヶ岳へは茅ヶ岳山頂直下の北斜面に残雪がありました。金ヶ岳からふれあいの里方面への下山は途中、ヤセた尾根がありますので慎重に。 |
その他周辺情報 | 下山後は韮崎旭温泉のあと甲州ほうとう「小作 双葉バイパス店」 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
|
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感想
ちょうど1年前のこの日、筑波山に登り、その帰り道、大胆にも「夏は奥穂」を冗談半分に語ってた3人がホントに奥穂を制覇し、その勢いで行った秋の八ヶ岳赤岳以来、今年の始動登山として選んだのがこの「茅ヶ岳」。
偶然にも3月21日は茅ヶ岳登山中に亡くなられた深田久弥さんの命日ということで、駐車場の空き具合が気になりますが、6時過ぎに町田を出発、途中、圏央道が中央道に合流するところでお墓詣り渋滞に遭ったものの、9時前に登山口の深田記念公園駐車場に到着。
準備を整え、さあ出発。森の中の廃屋を右に見ながらなだらかな登山道をしばらく行くと、左手から右手にくだる舗装された林道(この林道が・・・・)を渡りさらに進みます。前を歩くのは男女1組とペースは非常にゆったりしてますが着実な歩みのおとうさん。彼らを抜きつ抜かれつしながら山道を登って行きます(もっと人出を予想してたのに、途中ですれ違ったのも数組で、非常に静かな行程でした。)。道には積もった落ち葉。アスファルトの上を歩くのとはまったく異なるフカフカ感が心地よし。
正面に女岩(だったんでしょうね。結局、素通りしてしまいましたが、見れば女岩と名付けられた由来がはは〜んってことらしいです。)が現れたところから急登がはじまり、落ち葉の道をジグザグに高度を上げていきます。
途中で小休止していると、さきほど先に行かせてもらった例の着実な歩みのおとうさんが通り過ぎていきましたが、ほんの少し休んだだけなのに気がつくと、もうかなり上をあのペースで進んでいます。あらためて「着実な歩み」が一番だということをみんなでナットク。
稜線に出ると反対側の景色が・・・見えるはずでしたが、お天気の具合でよく見えません。結局、雨は降りませんでしたが、今日一日ずっとこんな具合でガスがかかったり、うっすら見えたりでした。
稜線に出てすぐに深田久弥終焉の地の石碑があり、それを過ぎるとそれまでの落ち葉の道とはうって変わって岩が出てきました。なかなか変化に富んでいます。すぐに本日初めてのピーク、茅ヶ岳山頂に到着。1704mの頂上には少し雪が残っていて数組のひとたちが休憩中。晴れていれば絶景を満喫できるんでしょうが今日はちょっとダメみたいです。私たちもザックをおろして給水&おやつタイム。
30分ほどの休憩中にその後のルートを検討。金ヶ岳へは条件に問題がなければ足を延ばそうということを事前に申し合わせていて、時間も天気も積雪も問題ないだろうと判断して先に進むことを決定。・・・・って、お目当ての茅ヶ岳の頂上を極めたあとに、ぢつは、本日のメインがたくさん?お待ちかね・・・・。
まずは、先に進むことを決めたのはいいけれど、茅ヶ岳頂上直下は北向きの急斜面の岩場で雪もたっぷり。事前の打ち合わせでアイゼンも準備していましたが、なんとも微妙な積雪で、結局、そのまま突破を選択。雪山の経験はまったくないけれど、子供の頃から雪にはそこそこ慣れてるワタシは、根拠のない自信を持って、かなり大胆に降りていきます。「師匠」と呼ぶと謙遜するので、ここでは「師範代」と呼びますが、ツレのNさんは奥穂のときもそうでしたが、雪の上はなかなか慎重です。まあ、落っこちても下まで「♪まっさかさ〜ま〜に〜、おちてでざいあ〜♪」(ああ、決して、でざいあ〜しては居りません)しない程度に木が生い茂ってはいますが、ところどころ雪が凍っていそうなところがあり、しかもそこそこ急なため、積雪箇所を通過するのにけっこう時間がかかりました。「試練その一」でしたが、まあ、これも夏場の雪渓歩きのための良いトレーニングになったでしょう。
目指す金ヶ岳へは、いきなり雪の洗礼を受け、その後もいくつかのピークを越えるのですが、あれか?と思ったらその先があり、またこれを登りきったところが・・・と思ったらまだ先で・・・なかなかたどり着かない山頂に、バイオリニストのナベちゃんと「これ、ベートーベンの交響曲やな」(終わりそうで終わらない、しつこい終結部)と言いながら「こんどこそ」と思って到着したピークは、多少の展望はあるものの、狭くて標識も何もないピーク。
「ココ、ホントに金ヶ岳?」
「いやいや、距離的、時間的に考えてもココに違いない」
「でも、こんな何もない山頂、見たことない」
「まあ、何もなくてもここが今日の山頂ということにすればいいぢゃん」
「それもそうだなあ」
ってことで、ちゃんとした2万5000分の1の地図をもっていたらカンタンにわかるのに大きな地図しか持っていなくて、しかも隣にもピークが見えているのに、なぜかとてつもなく遠くに感じて、「あれは別の山の山頂だろう」ってみんなでほとんどナットクしてましたが、お昼を食べるスペースもなく、下山ルートも先へ進む道しかないので、そのまま先へ進みましたところ、遠くに思ったピークに着いてしまい、そこそこ広い山頂にしっかりと立っていたのが「金ヶ岳山頂1763m」の標識。あはははは。
Ludwig的な?終わりのない「にせピーク」の連続にすっかりダマされかけたワタシたちは、「終わった」と思って拍手したらまだ終わっていなくて、客席を振りかえった指揮者に拍手を制止された聴衆のような(こういうキケンな交響曲、いくつかアリマス)ハズカしい思いとともに、「ココが金ヶ岳の頂上だった」と家に帰ってブログなんぞに掲載して、閲覧者からの「アホ、ボケ、マヌケ」の嵐で炎上してしまう危機を回避できたよろこびが錯綜する不思議な気持ちになりました。おそろしきかな「茅ヶ岳・金ヶ岳」。さすが「ニセ八ツ」の名に恥じない見事な歓迎ぶりに、阪神ファンの掲げるプラカードではありませんが、「参ったと言え!」に対して素直に「参りました」デス。
ホンモノの金ヶ岳山頂でようやくお昼。お湯をわかしておにぎりやらカップラーメン、食後のコーヒーをいただきました。風も弱く、暖かい春の日差しが心地よかったです。眺望もあいかわらずでしたが、越えてきた茅ヶ岳のきれいな形が印象的でした。山頂には40分ほど居て14:00下山開始。
しばらくの間、ヤセた岩場の尾根が続き、慎重におりていきましたが、ときおり振りかえると右に「ニセ八ツ」茅ヶ岳、左に「ニセ金?」金ヶ岳南峰。シーズン開幕の始動登山で早々と強烈な思い出を残してくれました。
その後は尾根上の比較的なだらかな道をずーっと下りていきます。やはり落ち葉が積み重なった道ですが、落ち葉のため、踏み跡がはっきりしなくて、マーキングも途切れていた箇所で立ち止まったりしましたが、1時間20分ほどで前山大明神林道に出ました。・・・・・って本当ならここで記録終了ですが・・・・さいごにダメ押し。
ぢつは師範代が大師匠や他の山行記録から情報収集していましたが、この林道が・・・長い。じつに長いんです。ホントに。最初はいい具合な下りなんです。で、山から伸びている尾根をこの林道が適当に巻いたら元の登山口に戻るんだろうなあと期待しながらアスファルト舗装の道を進みます。が、尾根を巻いてもゴールは見えず、そのうち下りが上りに逆転、傾斜はキツくないものの、下りてきた以上に上りが続き、次から次に出てくる山すそを巻いても巻いても一向に再び下りに転じる気配もなし。とにかく朝、最初に横断した林道は左から右へ下ってたので、今歩いている道が下りにならなければ、元の場所には戻れません。尾根上のピークがLudwig的なら林道の終点も同じよう。終わりそうでなかなか終わらない。結局、林道歩きは1時間以上におよび、ようやく朝の登山道へ戻ってきました。
しばらく歩いて駐車場に入る前に近くの深田記念公園に立ち寄り、「百の頂きに百の喜びあり」の碑を見てようやく駐車場に帰着。残っている車はもうほんの数台でした。あ〜あ、おおおつかれさまでした。
師範代曰く「仙丈ケ岳日帰りのほうがラクだった・・・・」
さいごに。その後、前もって調べていた「韮崎旭温泉」(珍しい泉質で、温泉評論家に全国第2位と評価されたことがあるらしい)に立ち寄り汗を流し、そこで教えてもらった18号線沿い「甲州ほうとう 小作」で名物「かぼちゃほうとう」(ワタシ、ぢつはほうとうは初めてでしたが、相当なボリュームで、師範代はふだんの夕食の2倍は食べてるに違いありません。)をいただき、お墓詣り渋滞の解消した夜の中央道をスッ飛ばして、1時間少しで町田駅に到着しました。
始動登山のイメージをはるかに超え、強烈な印象が随所にちりばめられた思い出に残る山行でした。
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