三岩岳の避難小屋で一人まったりと過ごす
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- GPS
- 23:54
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,752m
- 下り
- 1,751m
コースタイム
- 山行
- 5:02
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 5:29
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険なところはなし。 小屋の前に水はある。煮炊きには問題ないが、飲用にする場合人によっては躊躇するかも。 |
写真
感想
【日付】2023年11月8,9日(水木)
【山域】南会津
【天候】8日快晴、9日晴れ
【メンバー】単独
【コース】
11/8三岩岳登山口11:38---15:25避難小屋15:45---16:29三岩岳---17:10避難小屋
11/9避難小屋6:01---6:50三岩岳---7:33避難小屋7:47---8:45窓明山---10:47巽沢山---11:21三岩岳登山口
11/8,9はかなり天気がいいようだ。そうなるとじっとしていられない。どこかに出かけようと物色して南会津の三岩岳にする。ここは日帰りでは何度も行っているが、泊りはまだない。小さいながらしっかりしたあの避難小屋に一度は泊ってみたいと思い出かけることにした。
自宅を8時過ぎに出発。日帰りではこうはいかないが今日は登るだけ。自然と出発も遅くなる。宇都宮から福島に入る国道沿いは今が紅葉の見ごろのようだ。どこもとてもきれいだ。これでは山での紅葉は期待できないがそれはさしたる問題ではない。予定の登山口の近くの駐車場に到着。週末でもほとんど車の停まっていないこの場所なので今日は無論誰もいない。やっぱり誰も登っていないだろうなあ。
天気は快晴。雲一つない中を出発する。小屋までとはいえ標高差では1000mもある。そこを14キロぐらいの荷物を背負って行くのが今日の問題。小屋に水は流れているか不安なので水もしっかり積んでいるので余計に重い。まあゆっくり行っても日没までには着くだろうと自分に言い聞かせて歩く。この登山道は尾根に登るまでがきつい。身体が慣れていない中でのいきなりの急登はかなり堪える。先日御池岳にテントを持って登った時は比較的楽に感じたが今日はどうもそんなわけには行かないようだ。おそらく1000m超というのがプレッシャーになっている。ただ歩けばいつしか到達できるだろうという変な自信があったので一歩一歩行くだけ。この夏に来た時、周りは藪で何も見えない中を歩いていたが、葉っぱの落ちたこの道はすこぶる見通しがよくなっている。木々の切れ目からすぐに三岩岳が眼に入るようになる。頂上付近はかなりなだらかで、すぐにも届きそうな気がしたが、やっぱりそれは甘かった。
昨年腰を痛めてから復調はしたものの、少し歩き方がぎこちなくなっている。なぜか右脚に力が入らない。適宜休憩してはゆっくり上がる。道が相当なだらかになってくると、小屋が近くになっていることが分かる。そして樹林帯の中に突然それは現れた。樹林帯の中なので近づくまでは分からないのだ。でも着いた。ほっと一安心。
建付けの悪い扉を力任せに開けて入ると案の定誰もいない。中は暗いのでガラス窓の雨戸を開放する。これで少し明るくなった。見ればアルミのシートが何枚か床上に敷かれている。これは寝るときに使えそう。そんなことを思いながら荷物を整理する。
時刻は3時30分を少し廻ったところ。これなら頂上まで行ってこられそう。荷物をサブザックに詰めて行ってみることにした。予報では明日も晴れだが、山が明日も晴れているとは限らない。景色が見られる今日取りあえず行ってみる。標高差で200mほどだが意外に時間がかかり4時半前に到着。陽が沈みかけているがそれでも今日の快晴はつづいており、日光、那須の山々がよく見えた。じっくり見たかったが日没になるとまずい。適当な時間に切り上げて下山にかかるが徐々に薄暗くなる。道が結構ぬかるんでいたが、暗いとその泥濘の場所が判然としない。時々そこに足を突っ込みながら相当に暗くなりかけたころ小屋に到着。無理せずヘッドランプを出せばよかったのだが、どこまでランプ無しで歩けるかちょっと試してみたかった。
小屋に帰ればすることは食べることのみ。ご飯を炊いてレトルトカレーを温める。炊けるまでの間にはウィスキーをちびちび飲む。そして今日は寒いなあなどと言っている。何がよくてこんなことをやっているのだか。自宅にいれば温かい部屋でご飯も勝手に炊けるのに。それでも何度もそんなことをやっている。何だろうね。炊きあがったご飯にレトルトカレーをかけて、コーンスープをと一緒に食べたらお終い。あとは食器を綺麗にしてコーヒを作って飲むだけ。しばらくラジオを聞きながら小屋ノートをパラパラとめくる。読んでいるとこの小屋で他人が重複することは無さそうで殆ど1パーティのみの使用となっていることが分かる。ここはすぐ隣に会津駒ヶ岳というすばらしい百名山がありほとんどの人がそちらに行くので、こちらは静かなのだ。かえってこれは貴重なことかもしれないと思う。
時刻はまだ7時ごろだがもうすることもなく、就寝。寒さに備えてフリースにダウン、さらに合羽も着こんで寝袋に入る。最初はそれでも寒く感じたがいつしか暖かくなってきた。夜中に目覚めて外に出ると木の間からではあるが空は満天の星。天空の白くなっているところは天の川だろう。そんなのがよく見える。星好きの人だったらきっと堪らないだろう。
翌朝4時ごろ起きるがまだ真っ暗。お腹が空いたので昨日のご飯の残りと卵スープで簡単な玉子おじやを作る。そしてコーヒも飲むがまだ時間を持て余す。外はまだ暗い。一寝入りしてうす明るくなったところで頂上に向けて出発する。思ったほど寒くないが、昨日の水たまりは皆凍っている。枯芝は真っ白だ。ようやく日も出てきたころになると、高い山は顔を出しているものの雲海が出ているようで白い海の上に山がぽつぽつ出ている感じになる。こういうのはいいなあ。頂上についてあちこちの山を眺める。日も出て暖かくなったこともありゆっくり山座同定だ。GPSをのぞき込むと主要な山がその方角に表示されるので、ある程度は同定しやすい。ただ確定するまでには至らず。この辺りが難しいところだ。
すっかり明るくなったころ小屋に戻り、荷物を取って今度は窓明山に向かう。一度大きく下って登り返さねばならぬので厄介だが、多少は荷も軽く成っており気分的には楽。ただやたらにお腹が空く。寒さのせいでエネルギーを使っているのだろうか。朝はきっちり食べたのになあと思いつつ、窓明山で早々とおやつタイムとする。この頂上は南側が大きく開けており日光、那須の山々を見ながらゆったりとできる。日もすっかり昇り暖かくなってきたし、この後はほぼ下るだけなので気持ち的にも気が楽になっている。結局30分以上休んでしまった。
さて帰るか。ここからはほぼ下りだ。歩く人の少ない山なのだが、この先は笹薮が綺麗に刈払われて道幅1.5mはあろうかという道が続く。登山口に山開きの幟も立っていたし結構手は入れられているのだろう。ところどころ急な下りもありスリップ防止用のロープなどもたらしてあるが基本的に一般路であり快調に歩くことが出きる。結局窓明山からは2時間ほどで下山することができた。下山しても他の車はなし。平日の山はこんなものだ。まだ午前中でもありゆっくりと温泉に浸かり夕方に帰宅した。いつも慌ただしい日帰り登山も泊ってみると余裕度が全然違う。荷物がもっと軽く成ればなあ。
kasaya
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