【愛鷹作戦】愛鷹山〜位牌岳〜越前岳【丙57.4】
- GPS
- 08:32
- 距離
- 25.8km
- 登り
- 2,436m
- 下り
- 1,576m
コースタイム
- 山行
- 8:07
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 8:33
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:富士サファリパークバス停 ※サファリパークがターミナルと思っていたが、十里木からバスが来ており、十里木高原で終えることもできた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
道は狭いが歩きにくくはない。ただ、 位牌岳〜呼子岳間は直進を遠慮されたいとのこと。 |
写真
感想
大型連休後半は天候の悪化が予想されていたが、5日朝には早くも天候が回復する予想となったため、愛鷹山を目指すこととする。
東海道線原駅から愛鷹山へのなだらかな稜線が見える。道中、此処彼処に湧き水場があり、山中もかくやと期待を高らしめる。
茶畑を経て東海大学沼津校舎(跡?)へ。この先から入山できる。入山前に振り返れば、沼津アルプスから伊豆半島、静岡市街から遠州灘と大展望が得られる。まだ雲が残っておりよく見えない部分もあったが、秋の澄み切った空の下歩けば、とても素晴らしい展望歩きができることだろう。
山道は最初、車の轍もある広めの道だったのが、段々と狭まっていく。一旦林道に出て再度山道に入ると傾斜がきつくなり、地面が湿っていることもあり気をつけないと滑ってしまう。一歩一歩足の置き場所に気をつけて歩けば、急登といえども乗り越えることができる。また、霧がかかって涼しいため、体が熱くならず、そう簡単にはへばらない。雨さえ降っていなければ、霧の中を歩くのも楽しい。
こんな天気で来る人もあろうかという山の中だが、やはりいるものだ。人の声が聞こえ、水場の辺りで男女二人が休憩中。水場は青い屋根で覆ってある所と思うが、雨後なのに特段水は出ておらず、また注連縄が切れていた。お、おう・・・。
山頂はその水場から間もなくである。晴れていれば展望が良いであろう山頂も霧の中で真っ白である。10時頃には雲が晴れるかと期待していたが、さすがに過度の期待だったか。何も見えない霧の中進んでいくのかどうか若干考えたが、天候が回復基調にあることは間違いないので、この後晴れると信じて前進する。
位牌岳への道は細いものの、それほど歩きにくくはなく周囲は開けていて良い感じである。晴れていたら木々越しに周囲の山々も見えるはずだ。位牌岳では他にも数グループ。頭上は相変わらず曇っていたものの、近くの山々が霧の合間に見えるようになってきており、間もなく晴れるだろう。
と、ここで鋸岳の尾根は立ち入らないようにという看板が。この尾根を行けば道のりとしては最短である。しかし、急がば回れとも言う。迂回して行こう。
そうは思ってみたものの、その迂回尾根が一旦麓近くまで下っているのが眼下に見えるので、気持ちが萎える。また、前岳からの下りは物凄い急傾斜で、これを登り返すのかと思うと、今回は位牌岳までで良いかなと思ったりもしてしまう。しかし、ようやく差し込んだ陽光と雲間に垣間見られるようになった青空、色彩を取り戻した木々や岩苔の新緑が私を後押しする。下りきった後、そのまま大沢道を上り始める。
再度上った道は「大沢道」とあるとおり、沢沿いの、時には沢の中を歩くルートである。沢といっても水はほとんど流れていないが、水場はあるらしい。ガレた沢を右に左に渡渉し、最後の方では沢石の中の急な登りをよじ登っていく。昼過ぎということもあり、山行者がポツポツと下りて来る。午後は基本的に下山時間帯だよなあと思いつつも、想定以上に調子の良い体は晴れた美空に気を良くして割石峠に到達。
割石峠から鋸岳は距離的にかなり近いので、アプローチしてみる。これまた急登を登りきると「天狗の畑」という展望場、さらに登ると、鋸岳と思っていたピークは蓬莱山だった。そして、鋸岳へは「立ち入りを遠慮してください」の看板。こちらには滑落死亡事故の例など、より具体的に書いてある。「鋸」と付いている以上、尋常ならざる所とは思っていたが、これほどとは。いずれにせよ、主目的は愛鷹、位牌、越前の三山縦走であり、ここはそれほどこだわる所ではないので、呼子岳へ。
この蓬莱山、呼子岳、そして高場所への分岐はいずれも突出したピークのため展望が良く、晴れ渡った空の下、やはり諦めなくて良かったなあとつくづく思う。
越前岳へはさらに標高200m差だが、体力に十分余力あり、若干の岩場の急登も何のその、陽光を受けて湯気たなびく山頂に到る。山頂には他に1名。
山頂は広く、西側に北から南まで開けている。遠く南に見ゆるは静岡平野、そしてきたに見えるのは富士山だ。山頂から見える富士山は頭の部分だけ、道理で、道中全く見えないわけだ。北の前衛、三つ峠山に対して山行者が少ないのは、アプローチのしやすさに加え、こうした面もあるのかもしれない。しかし、十里木高原へと下っていけば、富士山が天辺から裾野に到るまで見えるようになる。
越前岳からの下り、確りした道を下っていたつもりだったが、地図上あるはずの分岐が無い。先に下山した人もおかしいと思って引き返してきた。ではどうするか、というのが考えどころなのだが、凶悪な尾根でもないようだし、何より、道筋が単なる踏み跡という以上にハッキリしていることから、下り続けることとした。
結局、下の方で地図上の道と合流し、その後、馬ノ背見晴台に出る。正規の道は我々が下った所からさらに100m〜200m程先といったところだろう。越前岳から下る際は注意していただきたい。
かくして、最後は晴天に恵まれ、無事山行を終えることができたわけだが、当初、越前岳から黒岳に進み、そこから富士サファリパークに降りることを考えていたことから、バス停と言えば富士サファリパークと思考が硬直化してしまい、十里木高原にもバス停があるかもしれないというところまで思い至らなかったところは反省点である。
そうした反省点はあるものの、今回初めて歩いた愛鷹の連山は非常に気持ちの良い山々だった。空気が澄んでいれば海も山も両方眺め渡すことができ、秋には紅葉が美しいことだろう。このような素晴らしい山と出会えたことに大いなる幸せを感じた。
〜おしまい〜
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