簗谷山 〜クマガイソウ・ヤマシャクヤクと新緑の登山道〜
- GPS
- 05:04
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 634m
- 下り
- 655m
コースタイム
今回は登りでクマガイソウ・ヤマシャクヤク撮影があったのでかなり遅いです。
天候 | 曇り 時々 晴れ 下山後雷雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
≪登山道の状況≫ ・全体的によく整備されている ・倒木が何か所かある 乗り越えるか迂回して通過する ・急傾斜地のトラバース道で道幅が狭いところがある 足元に注意のこと ・ブナコース:3回ほど沢の渡渉あり。防水性の登山靴でないと濡れる ・南尾根コース:一か所崖崩れ箇所有り。通行は可能 ≪危険動物情報≫ ヤマビル;遭遇せず ヘビ:遭遇せず クマ:クマが爪を研いだ痕跡があちこちにある。特に上部の笹原を行く箇所は見通しが利かず近接遭遇の危険有り。獣の糞も散見されるので、確実に棲息している。 クマに出合いたくないなら熊鈴は必携。 |
その他周辺情報 | ≪商店≫ ・登山口には自販機・商店とも無し 事前に余裕をもって調達してくること ・最終自販機は金山の森に有り。国道41号と256号経由で来ると飛騨金山のサンクスが最終コンビニ ≪トイレ≫ ・簗谷林道入り口にバイオトイレ、林道終点に汲み取りトイレ有り ・後者にはトイレットペーパー無し どちらもあまり綺麗ではない |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
行動食
飲料
レジャーシート
ヘッドランプ
ファーストエイドキット
携帯
タオル
ストック
カメラ
|
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感想
(簡易版感想)
諸兄のレコを拝見して、クマガイソウとヤマシャクヤクが見ごろを迎えた簗谷山に出かけてきました。
今日の登山口には私の他にはもう一台車があるだけ。
連休明けだし、天気も今一つなので今日は登山者が少ないようでした。
心細いですが、花を思う存分撮影できるのは悪くない。
新緑でまぶしい登山道へ分け入っていきます。
登山口からまずは南尾根コースへ。
少し上ると斜面一面にクマガイソウが咲くポイントに出ました。
ラン科アツモリソウ属で絶滅危惧種の希少な花。
不思議な形をした大輪がいくつも咲いています。
元々は日本各地で咲いていたようですが、盗掘等のために限られた自生地が残るのみのようです。
盗掘して帰っても鉢植えだと枯れてしまう花。
どうかこの大自然の中で末永く咲き続けてほしいものです。
クマガイソウを心行くまで写真に収めてから、新緑の道を頂上へ向けて出発。
森全体が新緑の鮮やかな黄緑でおおわれ、すがすがしいことこの上ない道です。
ひと登りすると、北東側へ展望が開けて、御岳山が展望できました。
道はここから、少し下って小鹿の涙滝という水場へ。
結構な下りになるので、ルートをロストしたかと思いましたが、これで正解でした。
小鹿の涙滝から下方の沢沿いを見ていると白い大輪の花がいくつも咲いていました。
ヤマシャクヤクとの出会いでした。
気品のある白い大輪が一株に一つ咲くヤマシャクヤク。
ボタン科ボタン属のこちらは準絶滅危惧種。
開花すると3,4日で散ってしまう豪華なれど儚い花なのです。
純白の気品あふれる花。
静かな森の中で抜群の存在感がありました。
ネットオークションでは数万の価格で取引されているものを散見します。
中には盗掘されて売られていくものもあるはず。
所有欲や金銭欲のために自然を破壊する行為は許しがたいですね。
誰が世話するわけでもない大自然の中で、健気に花を咲かせている姿にこそ感動があるのであって、盗掘した株を自宅の温室環境で咲かせてもその感動は味わえないことでしょう。
稜線が近づいてくると登山道は笹原の中を進むようになります。
時折咲くシロヤシオやアカヤシオが目を楽しませてくれます。
しかし、木にはクマが爪をといだ痕跡があり、獣の糞も散見されました。
笹原は見通しがきかないため、この時期ネマガリタケのタケノコを食べにやってくるクマとばったりと出会わないか心配でした。
特に今日は私のほかに登山者はいないようで、深山にたった一人というのは心細いというか、大自然の中で人間なんて小さな存在なんだということを実感させられます。
クマとの遭遇におびえながら、何とか無事に山頂に到着。
あいにくの曇天で、展望はいまいち。
晴れていれば360度の大パノラマを楽しめるだけに残念でした。
天候が下り坂だし、たった一人の心細さも手伝って、早々に下山にかかりました。
登山口まで、新緑の天然林を行く道は、素晴らしい美しさでした。
紅葉の季節には鮮やかに色づいた森を行く道になることでしょう。
笹原を抜け、周りが遠くまで見渡せるようになると、一安心。
さらに少し下ると沢の源流部に出て、この沢が登山口横を流れる渓流になるのでした。
植物には水気が欠かせないようで、沢沿いにはミヤマキケマン、サワギキョウ、ヤマネコノメソウ等が咲き、植生がぐっと豊かになりました。
そして、ここにも豪華なヤマシャクヤクが咲いていました。
小鹿の涙滝付近よりも数は少ないですが、まだつぼみのものもあり、こちらはもうしばらくは楽しめそうでした。
雷雲が近づいていたので、急いで登山口へ戻ります。
ブナコースは沢の渡渉が3回ほどあり、濡れた岩は滑るし、水の中に足を突っ込まざるを得ない場所もあるので、ゴア製など防水性がある登山靴で来られるとよいと思います。
無事登山口へ帰還し、帰る支度をしていると、大粒の雨が降り始め、豪雨になりました。
雨天用装備はあるものの、もう少し遅いとかなり濡れるところでした。
希少な絶滅危惧種の花々に出会えて、大満足の山行になりました。
クマガイソウとヤマシャクヤクが末永くこの山で咲くことを願うばかりです。
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