黒笠山撤退
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.4km
- 登り
- 1,048m
- 下り
- 1,050m
コースタイム
- 山行
- 7:18
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 7:57
天候 | くもりのち雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
とんでもない積雪量で、道もわかりにくいです。 積雪期はベテラン以外行ってはダメだと痛感しました (´+(エ)+`)ウゥ |
写真
感想
積雪期に行ってみたかった阿波のマッターホルンと呼ばれる黒笠山。
先週に登頂された方の記録を読んで、なんとか行けそうだなと
思い出かけました。
白井集落の入口に駐車して出発!
しかし集落の進入路のコンクリート舗装された道がツルンツルン (゜▽゜;)
いきなりアイゼン装着。
登山口に行くまでに道を間違える。
集落の入口に駐車して登る場合、登山口がわかりにくいです。
上に駐車すればわかるのですが、そこは集落の方の車の転回スペースなので
駐車は控えた方がいいでしょう。
登山道に入って橋を渡った分岐は右に行きたくなりますが、左が正解です。
左へ行くとすぐに最終民家があり、その横を通って登って行きます。
前半こそ積雪量は少なかったけど、中腹からはぐんと積雪量が増えました。
道も分かりづらくとゆうか、どこが道なのかわからない。
トレースは所々ほんのかすかに残ってはいるが、アテにはできない。
中腹からは終始ラッセルしっ放しでなんとか上の神社までたどり着きました。
そこからまた踏ん張って稜線に出たが、既に疲れ果てており、新雪か吹き溜
まっているのかわからない細かな雪が表面に乗っていて一歩踏み出すごとに
ズリズリと後退してなかなか前に進まない。
ようやく矢筈との分岐までやってきて、あと200mの表示。
なんとここまで5時間もかかっている。
既にラッセルと稜線に出てからのズリズリ歩きで激しく体力も気力も消耗していた。
その標識の指す方向の真ん前には1.5mほどの雪の山ができている。
でもどう見てもここしかないな......
気温は-10℃。
手はかじかんで誰の手なのかわからない。
すっとガスが流れて青空に映えるヒメシャラのそれはそれは綺麗な霧氷。
しかしそれを堪能する心の余裕も時間もない。
いつも朝食は摂らないので、かなり空腹なハズだが空腹感も食べる気力もない。
無理矢理オニギリをひとつだけ頬張る。
くつろぐ余裕もなく、すぐさま行動に移る。
さあ行くか。
その雪の山を乗り越えて行くと、先に進めました。
一段上がった所にお助けロープが。
しかしほとんど雪に埋もれている。
なんとか掘り出し上がったものの、そこから先はどう見ても進めそうな所が
見当たらない。
いったん降りて左から巻いて向こう側から登れるかも。
そう思って切れ落ちた左側を覗いてみる。
結構厳しそうだな。
二足歩行では心許ない。
仕方がないので四つん這いになって進む。
ダメだこれ以上先に進むのは危険すぎる。
向こう側に行けない。
ふと我に返る。
一体何をしているんだ???
誰もいない厳しい山の山頂直下で極寒の中、
切れ落ちた斜面を四つん這いになっている自分がいる。
ここで滑落したら死ぬことはないにしても、動けなくなったらまず人生の終了
になるだろう。
可愛い娘の顔が浮かんだ。
嫁の顔は浮かばなかったが......
滑落したらもう会うことはできない。
初めて生命の危険を実感した瞬間でした。
そこからは急に恐怖感に襲われて、一刻も早く下山したい!
山頂直下あとほんの少しの所まで行っているがそれどころではない。
また来ればいいのだ。山は逃げない。
そう言い聞かせてすぐさま下山を開始した。
下山時にトラバース中、踏み抜いて頭から斜面に流れた。
すぐに止まって幸いだったが、怖かった。
踏み抜いた瞬間にザックの荷重が一気に斜面に流れて、踏ん張ることもでき
なかった。
遭難は思いもよらぬ所で発生することもあります。
単独のときは尚更、慎重な上にも慎重に!
かもしれない歩きを心掛けたい。
無事下山して最終集落の畑にカモシカを見かけた。
これで2回目の出会いとなった。
2時間半ほどで無事車にたどり着いた。
無事に帰って来れた。
なによりだ。
今日は本当にいい経験ができた。
こうゆう経験をしないと、撤退するとゆう選択肢はなかなか出てこないと思う。
もう少しで山頂だ、ここで引き返すなんてもったいない。
そうゆう欲を出すと、帰ってこれないのだなと痛感しました。
撤退するとゆうことを覚えることは非常に大事なことである。
もしここで運良く山頂を踏めたとしたらどうだろう。
そのうち大変なことが起きるだろう。
これでよかったんだ。
撤退して正解だったんだ。
本当にいい勉強になった黒笠山でした。
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