三滝山〜秋田・山形県境稜線〜遠上山 周回
- GPS
- 12:20
- 距離
- 23.2km
- 登り
- 1,341m
- 下り
- 1,337m
コースタイム
- 山行
- 11:15
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 12:21
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪山歩きです。 |
写真
装備
個人装備 |
登山靴+スノーシュー
|
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感想
鳥海山の東側に広がる山域(丁山地)は、丁岳や甑山などを除き、ほとんど登られることがない。夏道が無いためだが、藪が雪の下に隠れる積雪期では、今度は林道に車で入れず、アプローチの長さが課題になる。秋田と山形の県境稜線上に立つ三滝山もそんな山の一つである。先日、遠上山から尾根を南下した際、奥まった位置に頂が見えた。好天予報の17日がチャンスだ。
ルートを色々考えたが、ピストンでなく周回となると、長い林道を歩いて上玉田川流域まで入り込む必要がある。雪面の状態にもよるが、そこから登りにとる尾根と、県境稜線を東へ辿るのは、そう難しくはないと思われる。
問題は自分の体力だ。下山は20時頃になるかもしれない。山中に泊ることも考えたが、先日の山行後の疲労感を考えると、やはり躊躇してしまう。長い林道歩きとは言っても、過去にワカンで往復したことのある、和賀岳入山口までの真木林道と同程度ではないか・・と考えたら、少しはプレッシャーが軽くなった。
ヘッデンを点けて出発。新雪の下はモナカ状になっている。やがて明るくなって、正面に真っ白い鳥海山が現れた。デカい。鳥海山百宅口への道を右に分け、百宅大森を右手に眺めながら、上玉田川沿い林道を行く。もうすでに疲労による痛みが腰と膝にきている。
ようやく尾根に取りつく。尾根上の雪面はしっかり締まり、サクサクと登っていける。これだと林道に下るよりも、できる限り尾根を伝って下山する方がいい。先日歩いたばかりの水無大森から北に伸びる尾根なら、暗くなっても安全に下りられる。もう長い林道歩きはしなくてもいい・・そう考えたら、すっかり気が楽になった。
尾根が広くなった所では、会津朝日岳手前の沼の沢山のブナ林を思い出した。県境稜線上のP944に立つと、目の前に山形県側の景色が現れた。月山が真っ白だ。次の三滝山の山頂でお昼休憩。丁岳など、東側の景色がよく見える。
P972〜P931と小さなアップダウンを行く。P931も東側が開けている。西側の鳥海山はブナの間から白い姿を見せている。丁山地は標高こそ低いが、とにかく山深くて、どっぷりと山に浸るには最高だ。
遠上山に繋がる尾根上のピークでは、驚いたことに本日のものと思われるワカンの跡を見つけた。先日の私の遠上山レコにコメントをくださったmorizaemonさんであろうか。
ここから尾根を北へ、遠上山に向かう。当初の予定では、途中から支尾根を西側へ下って林道を戻ることを考えていたが、このまま真っすぐ遠上山へ登り返し、さらに北へ尾根を辿ろう。
三度目の遠上山山頂で休憩。ここでアイゼンに履き替えるべきだった。スノーシューのまま北西に下るが、太腿がパンパンになった。その後の東側が壁になっているP913の通過では、予想外に苦戦。遠上山の急斜面の下山でガッシリきいたスノーシューの爪も、P913の通過では、緩んだ雪で左下の斜面へずり落ちてしまう。ここが今回の核心部だった。
P913を抜け出すと、尾根は左右に分かれる。右の尾根を辿った方が駐車地点に近くなるが、林道に出る前に暗くなるかもしれない。ここは左側の尾根にした。P870.4に向けての尾根はとても雰囲気が良く、2017年に右側の尾根から遠上山に登った際、いつか歩いてみたいと思った記憶がある。
これは思った通りだった。十分にブナ林の尾根歩きを堪能して、さらに北へ、やや急な尾根を下って、夕暮れの林道に下りた。なんとか歩き通すことができた、その深い充実感に満たされながら、外灯の灯る百宅地区に辿りついた。
コメント
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何とその日、遠上山に登ってました!びっくりです
kamadamさんのレコを参考に水無大森への周回ルートを辿っておりました
雪のある時期に丁山地へ登ったのは、数年前の有沢山しかなく以外にも空白の山域とも言えます
登った感想は、そうれはもうすっかり魅了されました
何度もここサイコーなどと叫んでおりました
流石はkamadamさんが足蹴に通ってる理由に納得
自分のワカン跡を確認した12:52頃は水無大森で休憩し下山にかかっている時でした
いやー、お会いしたかったです
次もこの三滝山〜遠上山ルート参考にさせて頂きます
(一方的にすみません)
自分のガイドブックともいえる数々の山行、本当に参考になります
ありがとうございます
やっぱりmorizaemonさんでしたか
お会いしてみたいと思ったのですが、morizaemonさんに追いつくのは無理だとすぐに思い直し、水無大森の方へ向かうのは止めたのでした。
私はその後遠上山へ向かいましたが、軽快な歩きが目に浮かぶようなmorizaemonさんのトレースでした。morizaemonさんのことだから、もしかしたら水無大森を越えて丁岳へ向かったのでは・・などと思いましたよ。
こちらこそ、レコを参考にしていただき、うれしいです
今回もロングコースの踏破お疲れ様でした。特に終盤の遠上山の登り返しはkamaさんの体力でなければかなり難しいのでは。三滝をピークにP944mからP915m迄の深山県境歩きは流石に素晴らしいですね。
昨日秋田は20℃越えの気温とか、尾根歩きのタイミングもベストだったかも知れませんね。楽しませて戴きました。
ご賢察のとおり、遠上山の登り返しはきつかったです。三度目の登頂って、よほど気に入ったのかもしれません。でも最後のピーク、P870.4に向かう尾根は本当に良かったです。
標高は高くないものの、深山の雰囲気は素晴らしいですね。特に山形県真室川町側の地形が険しく、林業の手が入っていないことが大きいと思います。秋の紅葉の頃、好天のもとでP931に立つことができたら、どんなにか素晴らしいことかと思いますね。
しばらく林道歩きは遠慮したいですが、百宅大森などの宿題がまたできましたので、いつかまた出かけてみたいと思います。
昨日の秋田はなんと20度、そして今日夕方は風が冷たくて、バラクラバが欲しいくらいでした。
tonkaraさんも、お身体ご自愛ください。
いよいよkamadamさんの季節がやってきましたね。県境稜線へのチャレンジ山行、息を吞みながら読ませていただきました。
24キロ、累積1400mに及ぶハードな行程を単独で歩き通す体力、気力…、恐れ入りました。
今年は雪が少ないので、4月に入ると薮化が進み思うように歩けなくなるかもしれませんね。私も毎年訪れている和賀岳、羽後朝日岳周辺への山行はちょっと無理かな〜と思っています。これからもkamadamさんワールドを楽しみにしています。
日々老化を感じ、歩くといえば愛犬との散歩ぐらいの毎日ですが、まだ登ってみたい山・ルートが残っており、グリーンシーズンも体力を落とさないように心がけてはいます。何よりも、登りたいというモチベーションを保ち続けることが大事ですね。それを教えてくれたのはmametan3さんです。
そして同年代でもこれだけできるんだと教えていただき、励みになっています。
一つ登ればまた登りたい山が見えてくる・・
ただ、自分の足では日帰りが難しい山・ルートがたまってきて、困りますね
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