ニセイカウシュッペ山南稜


- GPS
- 32:00
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 1,363m
- 下り
- 1,350m
天候 | 両日とも快晴無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
①駐車場(6:30)-(13:30)孫槍先コル=Ω1 Ω作成約2時間弱 先日の上ホロ北西稜から中1日だが、せっかく巡ってきた好天周期を逃すまいと一発気合をいれて入山を決断する。高山バス停に駐車し、ニセイノシキオマップ川沿いの林道を進む。おそらくブルーウルフへと続くトレースがあり、二股まではノーラッセル。左股に入ったあとも雪は締まっておりラク。送電線をくぐったあたりから左岸に渡ろうとするが、SBが未発達。結局水線が屈曲しているあたりから尾根に取り付いた。そのまま・1558西尾根を詰めていくが、アプローチ日にはもったいないくらいの晴天。目指す南稜や、背後の表大雪の盟主たちを眺めながら尾根を上がる。c1150の露岩は右(南)から巻いた。南稜のってすぐEPに換え、孫槍まで。孫槍の下りは先が見通せなかったため、念のため懸垂。捨て縄かけて20mほど。前情報通り右(荒井川方向)からも巻けはしそうだった。孫槍北コルはΩ適地。せっかくだしデラックスなのを掘った。 ②Ω1(6:00)-(14:00)大槍-西尾根-(16:30)ニセイノシキオマップ川下山 朝は-20℃以上に冷え込んだが、関口と廣野は無事Ω童貞を捨てられたようだった。モルゲンロートを眺めながら小槍へ向かう。朝イチクライミングなんてメンタルと手足、二重の意味で痺れるね。小槍の凹角が顕著になる手前までノーザイルでよじり、向かって左の落下物避けられそうな所に灌木とイボイボで支点構築。リードは関口。出だしが想定より岩っぽく、またプロテクションが取りにくかったため、ハーケンでピン取れるまで奮闘的なクライミング。一段あがると泥/草/氷になり、イボイボ、灌木でピンを取りながら快調なクライミング。凹角を抜けたところの太いハイマツでピッチ切った。小槍頭まで少しノーザイルで歩き、てっぺんのハイマツに捨て縄かけてまずはリッジ上を懸垂20m。このままリッジ上懸垂するとザイルの流れが悪くなりそうなので、ニセイノシキオマップ川方向にクライムダウン20mほどした後、顕著なルンゼ状を木に捨て縄かけて懸垂40m。すこしトラバースして南稜に復帰。小槍と大槍の間はスキーではギリギリ行けないくらいの太さで、渋々EP/ESで進む。これがズボズボ地獄で最悪。ドンパの奮闘的クライミングに応えるために徳井は頑張った。大槍は遠目ではイカツイが、近づくにつれて簡単そうに見えてくるタイプ。適当なところまで上がり、灌木掘りだして支点にする。下調べに従ってリッジ右のルンゼ状を関口リードで行こうとするも、積雪多く猛烈な除雪でとてもじゃないけど登れない。リッジに追いやられるがこっちは左手の崖への露出感抜群👍でこれまた奮闘的。中間はトライカム、灌木。終了点はハイマツ。まだ先が少し細いのでもう1ピッチアンザイレンし、ビレイ解除。安堵。これが南稜を登り終えたあとの率直な感想だった。西尾根c1560ポコでスキーに換え、徳井の完璧(たまたま)ルーファイによりドンピシャでトレースを当て、あとは自動下山。国道が見えた時は、緊張からの解放で思わず吠えた。 |
その他周辺情報 | 黒岳の湯 ウエスタン |
写真
感想
願いをかなえ いつの日か
そうなるように生きてゆけ
L徳井が記録を書いてくれているが、充実感があったし覚えておきたい山行だったのでsL関口目線の自己満記録(感想文)も書く。ルート情報は徳井が書いた方を参考にどうぞ。
⓪入山前
今回は軽量化でテントなし、火器類はジェットボイルだけ、ということで山でのご飯はα米。山でα米を食べたことがないので、ネットでUL飯に自信ニキの食糧計画を参考にカレーメシとかサラミとか持っていく。昔友達の親にもらったフリーズドライの親子丼とかも入れてみた。ちょっと楽しみ。
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ありがたいことにうっすらトレースがあるのでそれに従っていく。少しして尾根に乗ると目指す稜線が綺麗に見えてテンション爆上がり。今年は山で晴天に恵まれることが多いが、何回目でも気持ちいい。微妙に上りにくい尾根を登って南稜に乗り、孫槍でabとかしてコルでΩ作成。テントより暖かくて幸せ。α米も思ったよりイケる。クリーニングに出してふぃるぱわーが復活したシュラフで快眠。
▽1−大槍−西尾根−駐車場下山
勝負の日、イグルーを出てモルゲンロートに染まる大雪の山々を見て気合を入れる。核心の小槍登攀、先に登攀ラインを覗き見た徳井が「簡単そうだよ」とか言っているが、今年冬季の登攀を始めてから簡単そうに見えて本当に簡単だったことがほぼないのであてにはしない。と言いつつちょっと期待しながらリードすると、やはり最初の岩セクションは自分にとって簡単ではなかった。利き手ではない右手で無様にハーケンを叩き込み、少し上がってから利き手でイボイボをこれでもかと叩き込んで一安心。その後は謎の昂揚感を感じながら気持ちよくアックス振って上まで。終了点構築した後に後ろを振り返り、筆舌に尽くし難い絶景をみて思わずよくわからない声が漏れた。
懸垂下降で小槍から降りたあとのズボズボ稜線は徳井がフルラッセル、本当にありがとう。大槍が近くに見えてくるが「どこ登るの??」という印象。正直怖いのでリードしたくないよぉ、、、って感じだったがラッセルしてもらった手前強く出られないので「美味しいとこもらっちゃっていいの?!」なんていう茶番を挟みつつもリード開始。こちらは前情報では小槍より簡単でなんともないって感じの記録が多かったので取りついたら楽にいけんのかと思ってたらそんなことはなかった。コンディションが悪かったのだと思いたいが、序盤は左側のスラブから行くしかなくクッソ怖い。少し上がった後に斜め上に登っていきたいところで支点が取れない。声に漏れ出てる5倍くらいの量の品のない言葉を脳内で叫びつつ、しばらく粘ったが微妙にトライカムが効まってくれないので意を決して上へ。ベクトルが変わらないように慎重にアックスに力をかけて右上、この時ほど自分の二頭筋を頼りに感じたことはない。そのあとは強そうに見えた灌木が思ったより弱くてまたもや悪態ついたりしながらも上まで。緊張からの緩和で力が抜けた。
ピークに立つと周りの山がよく見えていい景色。3年連続3回目の春のニセカウなのでいろんな思い出が蘇ってきた。
西尾根下って下山。駐車場でパーティと握手。安堵。
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