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Yamareco

記録ID: 65678
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
丹沢

日帰り丹沢山と蛭ヶ岳〜塩水橋から<途中道迷い有>

2010年05月22日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
08:30
距離
18.8km
登り
1,653m
下り
1,633m

コースタイム

<予定>5:30塩水橋出発-(堂平)-8:00丹沢山8:10-9:30蛭ヶ岳10:00-11:30丹沢山12:00-(天王寺尾根)-14:00塩水橋

<実際>4:55塩水橋出発-(堂平)-7:45丹沢山8:05-9:49蛭ヶ岳10:10-11:38丹沢山12:13-(天王寺尾根)-13:11慰霊道標-(道迷い40分ほど)-15:43塩水橋

詳細の通過時刻は写真にて確認できますので参考にしてください。
なお、道迷い後は写真はありません。
また、道迷いのルートはあえて省略します。
天候 晴れ時々曇
過去天気図(気象庁) 2010年05月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
登山ポスト無し。
鎖場が二か所あります。ザレで滑らないようにすればそれほど危険ではないです。
下山に天王寺尾根を使いましたが、2つ目の道標の後迷いやすいです。
広い尾根道なので二つ目の道標の後はできるだけ右手の方向へ歩いてください。
その前に階段。
鎖場の上からの眺め。
鎖場の上からの眺め。
暑いので冷たく冷えた飲み物(\500×2)購入。
暑いので冷たく冷えた飲み物(\500×2)購入。
慰霊道標。
この道標の後、道迷いします。(詳細は感想に記述)
この道標の後、道迷いします。(詳細は感想に記述)
無事、下山。

感想

5月22日午前3時自宅を出発。
私は前日ほとんど眠れていない状態。
午前1時過ぎにはもう寝るのもあきらめて
起き出して出る準備をしていた始末。
今回の山は体力勝負なのに、大丈夫だろうか。。。

午前4時45分頃。
早朝の道路は空いていて
予定していたよりも早く塩水橋に着く。
私たちの前にすでに6台の車が止められていた。
準備運動をいつもより丁寧にして出発する。
4:55ゲートから出発。登山口まで徒歩40分らしい。
少し歩くと、天王寺尾根と堂平との分岐(一つ目の橋)に出る。
私たちは予定通り橋を渡って堂平方面に歩く。
ずっと舗装道路の緩やかな登り。
そしていつものごとく、私たち以外に誰もいない。
ゲートから45分後、登山入口を発見。
ただし、この入口はショートカットコースの入口です。
急坂を登るのが嫌な方は、そのまま舗装道路を歩けば合流できます。
脹脛の筋肉が伸びるのがよくわかるほどの傾斜を登ります。

6:05 林道と合流。
登山口入口と書いてあるところを登ります。
ここからは、しばらく新緑がとても美しい遊歩道のようなコースになります。
6:25 休憩。ザックを下すとTシャツの背中部分は汗でぐっしょり。。。
再び背負うのが嫌になるぐらい汗だくでした。
7:08 天王寺尾根との合流地点。
平坦な素敵な道と思ったら次は階段と鎖場。
先日の三峰山に比べたらそれほどでもない怖さ。
それでも慎重に登ります。
10分ほど階段を登る切ると、丹沢山のみやま山荘着。
すこーし霞がかかってましたが、富士山に会えました。
みやま山荘横にある公衆トイレを借ります。
チップ制で50円。
有料でもトイレがあるってことだけで心強い。
その上清潔で紙もあります。
もちろん使用した紙は流してはいけない。
そしてみやま山荘に入って、ピンバッジをゲット。
ここの山荘はとても綺麗。泊まりたいw
もし時間的にも体力的にも無理ならば丹沢山で引き返そうと思っていたのですが、
予定どおりの時間でここまで来たので蛭ヶ岳に向かうことにする。
しばらくは富士山が見えるので、元気よく歩けそう。
ここから視界のよくきく尾根道が続きます。
今日は暑い。
尾根には背の高い木がほとんど生えていないので
もろに直射日光を浴びる。
これが真夏だと思うとゾッとする。
崩壊して散乱している階段が結構ある。
どんどん気温が上がってくる気がする。とても暑い。水分をたくさん摂りながら歩く。
鬼ヶ岩ノ沢からは少し鎖場があり。
登り始めて 4時間54分で蛭ヶ岳に到着。
帰るのが嫌になりそうでした。
蛭ヶ岳山頂は日陰がないので、とても暑いのでバッジを買ってさっさと下山体勢に入る。

丹沢山までがとてもとても遠く感じる。
約1時間半で丹沢山に到着。
トイレを借りて、飲み物を買いに山荘内に入る。
入ってすぐに売ってましたっ。超嬉しい。
よく冷えたお茶とサイダーを購入。各500円。
そしてお昼ご飯を食べることにするが、暑いので食欲もそれほど無い。
昼時の丹沢山山頂はハイカーで賑わっていた。
塔ノ岳から丹沢山へ足を伸ばしているハイカーが圧倒的に多い。
35分も休憩して出発。
時間も予定どおりなので、天王寺尾根を通って帰ることにする。
歩きやすい尾根道。
いつもは悩まされる私の膝も今日は痛まない。
でもそのせいで私はかなりのスピードでこの尾根を下りていく。
休憩も一切とらず。
周りには誰もいない。
慰霊道標を通過し、その後すぐの道標も通過。
実はこの天王寺尾根には道標がほとんどない。
堂平との分岐からここまで2つしかなかった。
予定どおり14時過ぎには着きそう。
もうすぐだ。。。

もうすぐのはずでした。
道も合ってるはずでした。
というか、間違えようのない道のはずでした。
しばらく歩いていると、土が柔らかく感じ、
私たちは崩れやすい土壌の道を歩いていました。
畑の土のような、柔らかい土。
下っていると、土が崩れて滑りそうになるので
まるでスキーのように半分滑って下りている感じでした。
おかしいなとは思っていました。
「こんなところ、本当に多くのハイカーが歩いてるの??」
でも確かに人が歩いた跡はあったのです。
木の枝によくあるピンクのテープも
いつのまにか目にしなくなる。
虫がしつこく顔の辺りでブンブン飛ぶ。
追い払っても追い払ってもついてくる。

気づくと、とても大きな木が私たちの行く手を阻んでいるかのように目の前に立っている。
何かおかしい。。。
そう思いつつもなぜか私たちはその木の横をすり抜けて歩いて行く。
途中、まだ開封されていない飴が3つほど落ちているのを見つける。
「誰かはここに来ている」
私たちは軟らかく崩れやすい土の道を
いつの間にかかなり下ってきていた。
そしてとうとう行き詰る。
道が完全に無くなった。
右も左も急な斜面。
左の方からは、沢の勢いよく流れおちる音が聞こえる。
地図を見るとおそらく塩水川だろう。
が、下りる自信は無い。
とたんに不安に陥る。
そして迷ってしまったことに気付く。
ここは携帯も繋がらない。
地図とコンパスはある。
方向は合っているのに道が無い。
だけど自分たちが今どこにいるのかがわからない。
あの‘塩水橋’と書いてある道標までは絶対に間違っていなかった。
なので、とにかくあそこまで戻ろうということになる。
このまま強行突破して下に下ってもどこに着くかわからないし
第一かなりの高さなので無事に下りれるかどうかもわからない。
でもかなり下ってきていたし、体力もかなり使い果たしていた。
下ってきた坂をまた登るのは考えただけでも心が折れそうになる。
それでも戻るしかないので懸命に登る。
崩れやすい土なので、自分の指の細さと同じぐらいの木の根っこさえも
頼りにして四つん這いのような状態で登って行く。
滑落しないように、転げ落ちないように。
呼吸は苦しいけれどとにかく登る。
前が見えなくなるほど汗が頭から流れて落ちてくる。
やがて土壌の固いところまで戻ってきた。
なんとなく歩いてきた道を思い出して来た。
そしてやっとの思いであの最後の道標のところまで戻ってきた。

でもここからどうするか。。。
私たちがわかる道は迷いこんだ道だ。
と思っていたら、人の声が聞こえてきた。
見ると、若い男の子たちがこっちに歩いてくる。
22歳ぐらいの4人のハイカーだ。
事情を説明すると一緒に下山してくれることになった。
彼らの後ろについて歩く。
でも途中までは私たちも歩いた道だった。
そしてどこで間違ったか、ようやくわかったのだ。
とにかく彼らについて下山するので精一杯でした。
それでもリーダーの子は、私たちがちゃんとついてきているかどうか
確認しながら歩いてくれていました。
そこからの道も結構長く、体力を消耗している私たちには
かなりきつかったのだけど、とにかく帰れるのが嬉しくて
黙々とついて行く。
やっと舗装道路に出て、彼らとお別れする。
予定より1時間半遅れて無事下山。

<反省>
天王寺尾根に入って、休憩も取らず、地図も見ないで
ただひたすら尾根道を下ったことが最大の原因。
もちろん地図は携帯している。
また百名山でしかもわかりやすい尾根道で
‘迷うはずが無い’と過信していた。
きっと道標があってわかりやすいと思い込んでいたことが原因。
ここは広い尾根道になっているので、二つ目の道標の後、少し右に上がらないと
正しい道は見つけにくい。
その分岐には何もなく、知らない人は私たち同様まっすぐ進んでしまう可能性大だと思う。
実際しっかりとした道があったから迷いこんでしまった。
今までにも同じような経験をしたハイカーはたくさんいそうである。
迷いこんだこの道は、過去に林業関係者が使った道だろうと思う。
はっきりとした分岐があれば、道標が無くても
いくら特攻隊の私でも立ち止まって
「どっちだろう?」と悩むはずなのである。
ここにははっきりとした分岐はない。
ここに道標が欲しいところである。

山での道迷いは、かなりの恐怖を感じる。
今回のことで道に迷うことがどんなに怖いことか、よく身にしみました。
長い行程を歩き続けて疲れてきた時に道迷いしてしまうと、
こんなにも簡単に心が折れそうになるものなんだなと驚いてしまう。
それにしても、どうしてあんなに吸い込まれるように下ってしまったんだろうと
今も不思議でしょうがない。
疲れていたからただ下ればいいと思ってしまったんだろうか。
あのときの自分たちの行動が不思議でたまらない。

道迷いはきっとこれからも山登りを続けるならば
何度も起こり得ることだと思う。
本当に今回のことはとても勉強になった。
今回は少しパニクってしまったけれど
今後道迷いに遭っても、冷静でいられるようになりたい。

今回のように山中で携帯が繋がらないことは多々あるので、
これを機にずっと手に入れたかった
ハンディGPSを購入しました。
フル活用して迷わないようにしたいです。

最後に、
一緒に下山してくれた若者パーティには感謝です。
本当にありがとうございました。

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コメント

ゲスト
確かに迷いそうです。
mizutamariさん はじめましてpaper

天王寺尾根のあの辺って確かに迷いますよねeye

あそこは尾根が広いので、間違って左の方に下りて行くと
道を外れちゃうんですよね。
自分もあれって思いました

それとか、慰霊道標?の所もロープが張っていなければ
支尾根に入って行っちゃいそうだし、
登りの時に道標とおりに進むと藪に向かって行っちゃい
そうな所もありますよね

迷った時って焦るし、登り返すにもゲンナリしちゃい
ますよねtyphoon

GPSいいですね、自分も欲しいアイテムですshine

ではpaper
2010/7/3 15:58
私も。
はじめまして、mizutamariさん

先日、私も同じ様なとこで道迷いになりました。
濃霧と雨と樹林帯で真っ暗で危うく遭難しかけました。(汗)
私は方向感覚が狂い、てっきり右の方へ降りてしまったのだと思い込んでいましたが・・・mizutamariさんの記事を読むと左の方へ迷い込んでいたようです。

登山道へ復帰した時あれ?方向が逆だなぁ〜って気がしました。

私はここで2時間彷徨ってました。もう完全にパニック状態で登り返しで体力も限界になり、すごい恐怖感で涙目で登りました。

私も下りを急ぎ過ぎたんだなと反省しております。

それでは、また。
2010/7/4 12:23
Tomtom21さん
はじめまして、こんにちは!
コメントありがとうございます。^^

あ〜やっぱり皆さん迷いますよね?
あれだけの踏み跡のある道だと絶対間違えてしまうと思います。(^^;
道標作って設置しに行きたいぐらいです。(笑)

ハンディGPS、すごくいいですよ。
大活躍です。
これでもう迷うことはないかもしれません。。。
2010/7/5 20:59
crystalさん
はじめまして、こんにちは!^^
コメントありがとうございます。
濃霧と雨としかも1人なんて、怖すぎます。(涙)
私なんて、完全に泣きましたからね。(ToT)
過呼吸の発作も出ましたからね。(ToT)
道迷い、本当に怖いです。
あれから遭難記事やらいろいろと興味を持って読むようになってしまいました。
お互い、無事に帰れてよかったですよね♪
2010/7/5 21:03
mizutamariさん初めまして。山は怖いですね・・・共感です。
>こんなにも簡単に心が折れそうになるものなんだなと驚いてしまう。

全く同じ場所で道に迷いました。
私の場合、画像(12:39)の道標を見落とした事が全てでした。
登坂時には見える「堂平→」の道標が、下山時には見えないのです。でも、注意深く見ていれば・・・。

慰霊道標に出会った時、なんだか胸騒ぎがありました。しかし、その矢印に従い進むと、シカよけのネットで行き止まり、右方下りか戻るか・・・。同じように一気に下ってしまいました。

長くなりますが、私の場合(愚かな熟考の結果)横倒しの木をくぐり、岩だらけ、倒木だらけの沢をパニックの中、自分なりに気を静めて下りました。

先、降りられない場合、戻ろうと。但し、山中泊。

食料が心許ないのと、暗くなった時の獣と、妻が捜索願を出すことが気になっていました。天気はよかったので鉄砲水は心配しませんでした。

流水音が段々大きくなり、林道が見えた時、神の存在を確信した程ですが・・・そこはコンクリートと石で固められた5mはあろうかという土留めの上でした。

30分以上策を考え、ここまでか・・と思いましたが、丈夫(そう思うしかなかった)な木の蔓をつなげて降りる事が出来ました。

林道へは降りたものの・・・ここは何処?神の存在を確信し守られたことへ感謝しながらも、不安でした。

しかし、歩いていると、吊り橋が見え、塩水橋30分←の道標。結果として・・・40分ほどショートカットしていたのです。

ゲート前に置いた車に乗り込んだ時・・・とても不思議な気持ちでした。

私はカウンセリングを職業としていますが、急性トラウマ反応状態でした。

下山できたこと、感謝しています。
今、仕事が出来ている事へも感謝しています。
山のこと、もっと勉強して、楽しめるようになりたいです。

長々とすみませんでした。
有り難うございました。

http://blog2.mentalnavi.com
2010/11/9 11:25
honma0716さんへ。
コメントありがとうございます。
本当にこの時のことを思い出すと、今でもその怖さが蘇ってきます。
そしてまだこの程度の山での道迷いで良かったとも思っています。
下山できたときは、私も生きて戻れたことに深く感謝しました。
こういう経験をしないと、山の怖さはわからないんですよね。最近、安易な考えでいきなりすごい山に登る人が増えているようで見ていてヒヤヒヤしています。
2010/11/9 20:57
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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