ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 6637466
全員に公開
ハイキング
近畿

まほろば跋渉記#59 大和青垣・龍王山春景 一本松の山桜

2024年04月10日(水) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
06:21
距離
11.9km
登り
764m
下り
764m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:02
休憩
0:15
合計
6:17
距離 11.9km 登り 764m 下り 764m
7:25
7:26
118
9:24
9:38
218
13:16
ゴール地点
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2024年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
山の辺の道(柳本)市営駐車場を利用。
奈良県天理市柳本、山の辺の道がそばを通る崇神天皇陵から出発します。
奈良県天理市柳本、山の辺の道がそばを通る崇神天皇陵から出発します。
今回は龍王山山頂南側に位置する"一本松"と呼ばれる峠の山桜を訪ねるのが目的で、まずは西門川に沿って登る崇神ルートを辿ります。
今回は龍王山山頂南側に位置する"一本松"と呼ばれる峠の山桜を訪ねるのが目的で、まずは西門川に沿って登る崇神ルートを辿ります。
考古学研究者の清水真一氏が「死の谷」と呼んだ西門川。その名の通り谷の両岸には龍王山古墳群と呼ばれる無数の円墳や横穴墓が点在します。内部の様子は跋渉記#2で紹介していますので、興味ある方はそちらをご覧ください。
1
考古学研究者の清水真一氏が「死の谷」と呼んだ西門川。その名の通り谷の両岸には龍王山古墳群と呼ばれる無数の円墳や横穴墓が点在します。内部の様子は跋渉記#2で紹介していますので、興味ある方はそちらをご覧ください。
六地蔵から龍王山山頂へと登っていく崇神ルートを外れもうしばらく西門川に沿って登り、やがて一本松へと続く尾根に取り付きます。
六地蔵から龍王山山頂へと登っていく崇神ルートを外れもうしばらく西門川に沿って登り、やがて一本松へと続く尾根に取り付きます。
今は通る人もほとんどいない一本松への道は、かつて西麓の柳本と東麓の笠を結んだ古くからの道で、明治時代に発行された地形図にも一本松越えの道が描かれています。(写真21参照)
今は通る人もほとんどいない一本松への道は、かつて西麓の柳本と東麓の笠を結んだ古くからの道で、明治時代に発行された地形図にも一本松越えの道が描かれています。(写真21参照)
六地蔵からおよそ40分、傾斜が緩み稜線に出ると、まもなくで一本松に到着です。
六地蔵からおよそ40分、傾斜が緩み稜線に出ると、まもなくで一本松に到着です。
かつてはその名の通り一本の松が立っていたと思われますが、今は代わってこの立派な山桜が峠に立ちます。
かつてはその名の通り一本の松が立っていたと思われますが、今は代わってこの立派な山桜が峠に立ちます。
満開は過ぎすでに散り始めていましたが、まだいくつも白い可憐な花を咲かせてくれていました。
満開は過ぎすでに散り始めていましたが、まだいくつも白い可憐な花を咲かせてくれていました。
峠としての役目を終え、通う人がいなくなってもずっとここで峠を守ってきた大きな山桜。その存在を知ってから一度花を咲かせている姿を見たいと思っていたのですが、ようやく逢うことができました。
峠としての役目を終え、通う人がいなくなってもずっとここで峠を守ってきた大きな山桜。その存在を知ってから一度花を咲かせている姿を見たいと思っていたのですが、ようやく逢うことができました。
せっかくなので龍王山山頂へ向かいます。一本松の少し先には、こちらも以前見たホンダのオフロードバイク君。
せっかくなので龍王山山頂へ向かいます。一本松の少し先には、こちらも以前見たホンダのオフロードバイク君。
一本松から15分程で、標高585.48m、かつて龍王山城の南城本丸があった龍王山山頂です。
一本松から15分程で、標高585.48m、かつて龍王山城の南城本丸があった龍王山山頂です。
山頂からは奈良盆地を一望します。南西方向には大きな山体の金剛山、その麓には大和三山の畝傍山(左)とまるでUFOのような耳成山(右)の姿が。
山頂からは奈良盆地を一望します。南西方向には大きな山体の金剛山、その麓には大和三山の畝傍山(左)とまるでUFOのような耳成山(右)の姿が。
今日は春霞で大阪湾を望むのが精一杯ですが…
今日は春霞で大阪湾を望むのが精一杯ですが…
澄んでいれば明石海峡大橋を望み、
澄んでいれば明石海峡大橋を望み、
眼下一面に奈良盆地の眩い夜景が広がる龍王山山頂です。
眼下一面に奈良盆地の眩い夜景が広がる龍王山山頂です。
一本松へと戻り、そこからもうひとつ以前から気になっていた場所へ向かうべく、一旦笠側へ下っていきます。
一本松へと戻り、そこからもうひとつ以前から気になっていた場所へ向かうべく、一旦笠側へ下っていきます。
廃林道を辿って奈良県道50号大和高田桜井線に飛び出します。ご覧の通り入口にはバリケードが…。
廃林道を辿って奈良県道50号大和高田桜井線に飛び出します。ご覧の通り入口にはバリケードが…。
そこから少し巻向方面へ下り、現在の地形図には記載のない林道を進みます。
そこから少し巻向方面へ下り、現在の地形図には記載のない林道を進みます。
林道から斜面に取り付き、適当に進むと一見ガリ―のような沢形に。
林道から斜面に取り付き、適当に進むと一見ガリ―のような沢形に。
急斜面を喘ぎながら登り切ると、そこには小さな平地が。
急斜面を喘ぎながら登り切ると、そこには小さな平地が。
明治から大正にかけての古い地形図には、実はここには採石地のマークが記載されています。
明治から大正にかけての古い地形図には、実はここには採石地のマークが記載されています。
こじんまりとした採石地に見えますが、当時の地形図に記載されるくらいですから、それなりの規模だったのでしょうか。
こじんまりとした採石地に見えますが、当時の地形図に記載されるくらいですから、それなりの規模だったのでしょうか。
古い石積みや…
いかにも切り出したような石。ただ知識のない自分にはこれらが特別な石なのかはわからず、ネットや図書館で調べてみても結局分からずじまいでした。
いかにも切り出したような石。ただ知識のない自分にはこれらが特別な石なのかはわからず、ネットや図書館で調べてみても結局分からずじまいでした。
なかには新しそうな切り口の石もあって、昭和以降の地形図からは採石地の記載が消えてしまいましたが、いつ頃まで操業していたのか気になります。
なかには新しそうな切り口の石もあって、昭和以降の地形図からは採石地の記載が消えてしまいましたが、いつ頃まで操業していたのか気になります。
今は誰も知らないこんな場所で100年以上も前に採石が行われていた…春の柔らかな空気に包まれながら、かつての賑わいに想いを馳せます。
今は誰も知らないこんな場所で100年以上も前に採石が行われていた…春の柔らかな空気に包まれながら、かつての賑わいに想いを馳せます。
採石地跡から稜線に上がり、最後に穴師山に立ち寄ります。標高409.02m、四等三角点「穴師」が設置された素朴な山頂で、やかんがいい味を醸し出します。
採石地跡から稜線に上がり、最後に穴師山に立ち寄ります。標高409.02m、四等三角点「穴師」が設置された素朴な山頂で、やかんがいい味を醸し出します。
里山らしいのんびりした尾根を奈良盆地へと下っていきます。右手には標高600m足らずの山とは思えない龍王山の堂々とした山並。
里山らしいのんびりした尾根を奈良盆地へと下っていきます。右手には標高600m足らずの山とは思えない龍王山の堂々とした山並。
降り立ったのは、奈良盆地を望む鎌研池(かまとぎいけ)。山の辺の道からは少し外れているためあまり知られていませんが、なんとものどかな風景が広がります。
降り立ったのは、奈良盆地を望む鎌研池(かまとぎいけ)。山の辺の道からは少し外れているためあまり知られていませんが、なんとものどかな風景が広がります。
山の辺の道は桜満開。まさに桜花爛漫の龍王山山麓です。
山の辺の道は桜満開。まさに桜花爛漫の龍王山山麓です。

感想

奈良盆地の東側、大和青垣の山並に沿ってその西麓に延びる山の辺の道。一年を通して多くのハイカーで賑わう日本最古の道で、特に龍王山山麓は長岳寺を中心に環濠集落や多くの古墳が点在しとてものどかな風景が広がります。
龍王山は自分にとって地元の山でもう何度も訪れている山ですが、今回は山の辺の道の賑わいをよそに今は忘れられた一本松と呼ばれる峠の山桜に逢いに行くとともに、もうひとつ以前から気になっていた場所を訪ねます。


お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:56人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら