奥穂高岳【直登ルンゼ】
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:30
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 6:00
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
奥穂の直登ルンゼ、雪が締まっている未明や早朝がおすすめ。 |
写真
感想
大型連休の晴天のもと、涸沢ヒュッテ泊まりで行ってきました。
直登ルンゼの存在を知ったのは数日前、残雪期の奥穂、北穂を調べている時だった。
BCスキーで滑るログは数件あったが、登山のログが1、2件しか見当たらない。
写真を見る限り、前穂のダイレクトルンゼと似た斜度と見受けられた。
知ってしまったら行きたいと思う気持ちが湧き上がるが、有雪期のメインルートを歩いたことがなかったので、まずはそちらが先かと迷っていた。
◆1日目
2日のお昼に涸沢ヒュッテに着いた。
売店の裏手で過ごしているとご年配のスタッフの方が目にとまり、この人ならと思えたので「直登ルンゼはどういったルートですか?明日、行こうと思っています。情報などお聞かせください」と質問してみた。
すると、「アズキ沢からルンゼに入って、そのまま登ると奥穂の山頂に着くよ。ただちょっと急だよ」と、にわかに信じられないといった表情で言われてしまった。
当然か...
◆2日目
絶好な晴天が予想されており、この機会を逃す手はないと直登ルンゼ一択で未明の4時にスタート。
テン場の裏からルンゼの入り口を目指してアズキ沢を右から左に横切るように登る。
モルゲンロートはちょっと中途半端な感じだった。
ルンゼの入り口に着いた。
登り始めて前穂のダイレクトルンゼの感覚が蘇った。
それまでのステイクポジションから徐々にダガーポジションを用いる斜度になってきた。
普段使う事のない動作が新鮮だった。
ヒュッテを出て2時間半が過ぎたあたりか、見上げる先のピークに人影を発見。
あそこが山頂だと知ることができた。
ゴールが分かったので気が楽になった。
最後の標高30mほどは急に雪が硬くなり、氷とまではいかないがその慣れない硬さと斜度にこれまで以上の緊張感に襲われる。
でも、登り切れる感覚の方が勝っていた。
そして、スタートから3時間後の午前7時、無事に山頂に着くことができた。
下山し、昨日質問したスタッフの方に無事に登ってきましたと伝えた。
するとにこやかな表情になった。
「どうだった?」
「はい、最後の最後は雪が硬くなり、斜度も増したのでわずかに怖くなりましたが、無事に登り切れました」
ビールを飲んだり自炊した後、売店の裏手で過ごしていると「取り付きまでだって楽じゃないよな」と声をかけてくださった。
登山のプロであろう方が視線を私寄りに下げて言ってくれたのだろうと想像でき、その思い遣りが嬉しかった。
やっぱりこの方に質問して良かったと思えた。
◆後記
始めて涸沢を訪れた時には知ることもなかった直登ルンゼ。
知って登れてまたひとつ、涸沢や穂高連峰の魅力に気付けたと同時に、畏怖の念だらけだった穂高連峰がほんの少しだけ身近になったように感じながら涸沢をあとにした。
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