虎毛山塊 春川ダイレクトクーロワール


- GPS
- 13:32
- 距離
- 27.3km
- 登り
- 1,471m
- 下り
- 1,389m
コースタイム
- 山行
- 6:44
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 7:19
- 山行
- 5:18
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 6:16
天候 | 13日 晴れ 14日 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
大湯温泉阿部旅館先の、皆瀬川林道入口の向かえ側にあるスペースに駐車。 赤倉沢登山口から皆瀬川林道入口までは車で1時間程。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
雄物川水系 皆瀬川 春川ダイレクトクーロワール 体感3級 水量多め ラバー◎ 雪渓なし 魚影は見なかったがいると思う ■アプローチ 皆瀬川右岸の林道をひたすら歩き、途中で怖い橋を渡り左岸へ。さらに歩き、虎毛沢出合いを渡渉した後も踏み跡を追うが、藪っぽくなってきたので適当に春川に入渓。 歩き出しから入渓まで2時間程。 ■春川〜ダイレクトクーロワール出合いまで(1日目) 入渓地点からはひたすら河原歩きが続く。 川幅も広く景観は綺麗だが、この日は水量が多く、渡渉する場所も慎重に選びながら進む。 小滝すら出てこない河原を1時間以上歩いてようやく落差1mの小滝。 この辺りから渓相が変わり気分が高鳴ってくると、ようやく三滝に到着。 ここまで入渓から1時間15分。 三滝は素晴らしい渓相で一気に足取りが軽くなる。 真ん中の本流の滝を左壁から登り先へ進む。 ここからもたまに河原歩きを挟むが、グリーンの綺麗な釜を持った素晴らしい渓相の中進むと、虎毛では有名な亀甲模様の沢床を持つ岩盤が現れ、その奇怪な渓相に感動すら覚える。 右岸からのスラブ滝を見ながら進むと、万滝沢出合い。 ここまで入渓から2時間半。 ここから先の渓相がとにかく素晴らしかった。 豊富な水量とグリーンの釜を持つ滝の数々、奇怪な模様の滑床も続く。 そしてラバーのフリクションがバチバチに効きまくり、どこでも登れるんじゃないかと思わせる程歩きやすい。 手掛かりが少ないツルッとした滝が多いが、ラバーなら難無く越えて行ける。 奥の西ノ又沢出合いを過ぎると、ゴルジュ地形の中に登れない滝が出てきたので右岸巻き。その上にもう一つ同じような滝が見えたので一緒に巻く。 この巻きは藪が濃いが、灌木伝いに沢に復帰出来る。巻き時間は30分程。 ここを越えるとダイレクトクーロワールの出合いは近い。 正面に虎毛山の東壁が見えてくると、先には春川本谷の大滝が見えてくる。 870m付近の左岸にダイレクトクーロワールの出合い。水が流れていないので、通り過ぎないように注意。 ここまで入渓から5時間ちょっと。 クーロワール出合いの少し下流に2人なら充分なスペースを見つけたので少し整地して幕とした。 ■ダイレクトクーロワール(2日目) クーロワールに入った途端に水は枯れ、モワッとした空気に変わり気温が一気に上がる。 すぐに60mスラブ滝。スラブに砂が乗っててちょっと嫌らしい箇所はあるが、そこ以外は快適でフリーで問題なく越える。 その後も垂壁やCSの急な登攀が続くが、巻きを加えながら順調に突破して行く。 全体的に水がないので、クライミング要素満載の登攀という感じだが、ラバーの沢靴でもなんら問題はなく、グレードも卦蘢度からワンポイント検櫃阿蕕い任△襦 結局ザイルを出したの登攀ではなく巻きの1ヶ所だけで、あとはフリーで快適に越えて行ける。 1200m付近の枯滝の二俣は左に入った。 上部はチムニー状の登攀が続き、CSを乗っ越したりしながら快適に越えて行くと、沢型は藪が被ってきた。 藪を避けて少し左に上がると、突然草原に出て感動のフィナーレとなる。 小屋に向かって進むと木道が現れる。池塘の脇を通り、たくさんのトンボに迎えられ平和感満載の中、虎毛山山頂に達する。 ダイレクトクーロワール出合いから虎毛山山頂まで3時間程。 ■下山 山頂小屋から赤倉沢登山口まで一般登山道を下山。 一部藪っぽい所もはあるが、概ね問題ない。 赤倉沢の渡渉地点にある橋が傾いているので渡るのは怖そう。 沢を渡渉するなら靴は濡れると思う。 林道終点から駐車地点までさらに歩きフィニッシュとなる。 下山は2時間強。 |
その他周辺情報 | 秋ノ宮温泉郷 秋ノ宮山荘 600円 日帰り20時まで |
写真
装備
個人装備 |
登攀具一式
泊り装備一式
|
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共同装備 |
50mザイル
|
感想
虎毛山に突き上げる春川ダイレクトクーロワール。
沢登りを始めて、このダイレクトクーロワールという名前を初めて知った時から、いつか訪れたいとずっと温めてきた。
おそらく、この「ダイレクトクーロワール」という沢の名前としては異質なネーミングから、同じような想いを抱いている沢ヤは多いんじゃないかと思う。
そしてそのダイレクトクーロワールに至るまでの長く山深い道のりにある渓谷が春川である。
広い川幅と豊富な水量、三滝から始まる神秘的な渓相は、まさに大渓谷と呼ぶに相応しい。
今回実際に遡行してみて感じた事は、癒しの春川、登攀のクーロワール。
そのバランスが実に絶妙であり、序盤の長い河原歩きも含めて名渓と呼べる素晴らしい渓であった。
ダイレクトクーロワールの先人達の記録を見ると、実に様々であり、要した時間や詰めのルートなど同じモノがない程バラバラである。
多くは2泊3日の記録が多いが、パーティーの力量や人数、釣り等でだいぶ遡行時間は変わってくるだろう。
今回の我々の計画も2泊3日のつもりで入渓したが、終わってみれば1泊2日、しかも昼には下山完了と、全てが予想以上に順調に進んだ。
入渓前の春川はかなり増水しており、これは時間かかるかもと少し不安になったが、ダイレクトクーロワールを詰め上がり、山頂小屋でゆっくりしながら思ったのは、もしかして体力とスピードがあるパーティーなら春川からワンデイもあり得るんじゃないか?
と、そんな事すら思えた。
だがやはり、春川をゆっくり味わい焚火を囲み、ダイレクトクーロワールをじっくり登攀してこそ充実度は増すだろう。
下山は虎毛沢を下降にすれば、より虎毛の奥深さや魅力を味わう事が出来ると思う。
念願叶った春川ダイレクトクーロワール。
今回の旅は、過去5本の指に入る素晴らしい沢旅であった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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去年、向かった時は怖い橋には単管のハシゴは無かったです(´;ω;`)
代わりに橋の手前に沢に降りるふみ跡がありました!
結局、めっちゃ濁流してたのでそこで撤退してきたので、また挑戦したいのでその時に参考にさますね( *´艸`)
え、ハシゴがない時があったんだ!笑
皆瀬川は結構水引くの遅いかもね。
今回も結構増水気味で虎毛沢の渡渉は緊張しました。
素晴らしい名渓だったので是非訪れてみて下さいな😊
大湯からのトロッコ道の
道の草刈り遅れてまして、藪漕ぎですみませんでした。
この後、春川と虎毛沢の出会いまで道の草を刈りますので、今回はすみませんでした。
ボランティアでやってます。
自分も沢登り好きで、虎毛沢から虎毛山に登り日の出🌅を2年前に見てきました。
最高でした。ソロで
🙇が、バイクの写真削除してもらえませんでしょうか?
森林管理局から、怒られると、草刈り整備も出来なくなるし、あちこちの橋を掛けたりも出来なくなる可能性があります。
申し訳ありませんが、宜しくお願いします🙇
コメントありがとうございます。
ボランティアで草刈りされてるんですか。
草刈りが遅れてるとの事ですが、今回入渓地点まで歩いた道は、とても歩きやすったですよ。
そんな謝るような事は全然ないです。
こちらこそありがとうございます。
おかげで最高な沢旅が出来ました。
写真の件、了解しました。軽率で申し訳ありません。
下山時、後ろを歩いてたんですね。
登山道は藪が被さってるとこもありましたが、東北では結構良くあるんですよね😅まだマシな方がです。高松岳に向かう縦走路はもっとヤバイと思います。
国道でのヒッチハイクは凄いですね👏
お仲間がクーロワールから上がってきたと書いてましたが、何かに記録を残されてる方ですか?
遠方からお疲れ様でした!また東北いらしてください😊
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