蘇武岳《関西百名山》
- GPS
- 05:32
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 982m
- 下り
- 690m
コースタイム
- 山行
- 4:46
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 5:32
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
下山口:日高町名色の名色林道路肩から自家用車で登山口に戻る |
写真
感想
神鍋高原は嘗てスキーのメッカとして賑ったが今は雪不足とスキー離れで元気がない。関西百名山・蘇武岳(そぶだけ)は此のエリアにある。名色(なしき)集落から名色林道に入るとカーナビでは道が無くなり凸凹激しく、行ける所までと思ったが「林道一般車通行禁止」の立て看板に遠慮し3等三角点「名色」ピークとの鞍部に米山車をデポし、阿瀬渓谷へと向かった。阿瀬川を遡ると阿瀬発電所の少し上にキャンプ場があり、その駐車場に車を置いた。
林道を800m程歩くと渓谷の入口で谷へと下りた。林道の方は土砂崩れで通行止め、谷間にはタニウツギやムシカリが青空に映えて素晴らしい。足元にはオドリコソウ、ラショウモンカズラ、ムラサキサギゴケなどが春を誇っていた。結構急峻な渓谷で滝が連続し、夫々に名前が付けられ源太夫滝、出合の滝、恐滝、座禅の滝、月照滝と続き、変化に富んだ渓谷美を楽しめた。出合の滝は阿瀬川と若林川の出合いにあり双方が滝で合流する。阿瀬渓谷の遊歩道はこの先、金山口まで行って山を横断し若林川に出て此処までの周回路が案内されている。
金山口の少し手前には取水ダムがあり、その傍らには不動尊が祀られたお堂があった。左に遊歩道を分岐すると谷が少し開け石垣で平にされた田畑の跡があった。これは金山集落の人々が耕した跡だろう。今では植林された杉が田圃の真中に育ち廃村となってからの歳月が知れる。金山口から1.4勸だダ遒鯀未襪閥盪浬戸遒寮廚肪した。「廃村・金山(きんざん)の歴史」という案内版があり、其れによると室町後期から江戸中期まで金鉱山があり賑っていた。此の集落が廃村になったのは昭和37年2月25日最後の住人冨山利一さんの離村の文が掲示されていた。終戦直後には7軒の家族が助け合いながら暮らしていた。昭和30年には電気が通じ、昭和32年に三方小学校の分校が出来たがその後1軒減り、2軒減りと終に冨山さんの家族だけになってしまい、1軒だけでは金山の厳しい冬を越すことができず離村し、長い金山の歴史が終わったと云う。
阿瀬川を源頭まで登り詰めると金山峠で深い谷間の登山道が一転、林道が越える開けた所となった。峠は舗装された林道とダートの林道が交わり一般車が走って来た。峠の小高い所に上がると氷ノ山が望めた。蘇武岳へ林道経由で4.2劼醗篤發あり、稜線経由なら約3.7劼世入口に「熟知者のみ」と書かれている。初めてなので“熟知”はしていないが山屋としては当然稜線を行く。稜線は豊岡市(旧日高町)と香美町(旧村岡町)の境を急登で始まる。今日のミッション1は「3等三角点『松ヶ谷』(864m)を探す」で、1.1卆茲里覆世蕕なピークにある筈だ。地図と地形を見ながら進むがK山さんは直ぐにGPSでカンニングをしてしまう! 問題のピークに達し登山道を外れ探し回るが残念ながら三角点は発見できなかった。ミッション失敗!
稜線西側の直下に林道が近づいてきて所々展望の利く所があり、氷ノ山、扇ノ山が見えるが霞んでいた。蘇武岳が近づいてきて山頂の600m程手前で林道が最も近づく所に登山口があり安易な人は此処から登れば15分程で登頂できるだろう。蘇武岳(1,074m)山頂は展望良く但馬の山々が見渡せた。ここでミッション2:「扇ノ山を山座同定」を行うが余りにも明確過ぎて直ぐ分ってしまった。しかも方向指示版があり答えが書いてある。霞んでいなければ大山も見えるだろう。山頂には1等三角点「蘇武滝山」が置かれているが焦げたように黒ずんでいた。山頂で寛いでいた4人パーティーの年配の男性はこの山に50回は登ったと云う。K車デポ点の少し上に車を止めて来たと云う。「松ヶ谷三角点は見つけたか?」と聞かれ、「探し回ったが見つからなかった」と答えると此の男性も以前に見つけたことがあるが最近は何処にあるのか分からなくなってしまったそうだ。彼らが下りた直後、男女の登山者が登ってきた。なんと京都伏見の住人だと言う。駐車地点から1時間で登って来たそうだ。さっきの人達は2時間と言っていたが、年齢の差だろうか。
東側の鞍部に下り振り返ると蘇武岳が大きい。白っぽいスミレを見つけたが種類は何だろう? 樹林帯に突入すると山毛欅の原生林で、50回登山の小父さんが「いいよ」と言っていた通りだった。40分程歩くと右下部にダートの林道が見えて来た。その林道にくっつくと、其処がガイドブックにあった登山口、K山車をデポした名色林道の上の方だ。山頂で会った伏見の男女ペアのものと思しき車が置かれていた。此処まで来れるのか! そら早いはずだ。ミッション3は「備前山(797m)山頂への道を探す」、林道の途中に分岐を探した。50回登山の小父さんチームを追い越し、7分程歩くと左に分岐がありミッションとするには余りにも簡単に道は見つかってしまった。
備前山は嘗て名色高原スキー場があったがスキー人気の衰退から平成22年で廃止された。山頂のリフトの残骸があるが此れは2年前まで動いていたとは思えない荒れ方でスキー場廃止に先立って休止していたようだ。山頂と思しき所にも何の表示もなく一寸寂しい。林道に戻り下って行くと再び50回チームを追い越した。林道路面工事の重機が活動中で其の横をすり抜け下った。と云うことは登山口に置かれた京都ナンバーはどうして帰るのだろう? まあ人の事だ・・・ やがて50回チームの車と思しき車を見るが地元の人だと思っていたのに何故か大阪ナンバー、その後遠からぬ所にK山車が待っていた。
阿瀬渓谷キャンプ場へY本車の回収に向い、沿道の幟で見た湯の原温泉に立ち寄った。入浴料500円で石鹸、シャンプー付、露天風呂はあるがサウナはなし。オートキャンプ場が併設され、真新しいコテージも用意されていた。宿泊は此処でも良かったかも。阿瀬への県道沿いに見つけた蕎麦屋「殿さまそば」に立ち寄るがウェイティング4人目、折角だからと待ったが長い! 席に付き蕎麦が出て来るまでも長く、食べはじめたのは実に50分後だった。満腹になると八鹿から往路を辿り帰路についた。
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