生石ヶ峰《関西百名山》



- GPS
- 06:42
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 871m
- 下り
- 919m
コースタイム
天候 | 小雨一時曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
下山口:登山口BSから大十オレンジバスでJR海南駅 |
写真
感想
青春18切符は春、夏、冬の学校が休みになる季節に発売される。普通列車が1日乗り放題で京都〜海南往復4,420円のところを2,300円に抑えることができるお得な切符だ。小雨が降る中、海南駅からタクシー3台に分乗し紀美野町坂本の小川八幡神社に向かった。登山口には登山者用の駐車場やトイレもあるがこの季節とこの天気では他の登山者は居そうにない。梅本郵便局の少し先に指導標があり旧札立峠経由ルートと大観寺経由のルートを分けている。今日は登山に旧札立峠、下山に大観寺ルートを取ることにした。極々小雨だが今日の天気は悪くなる一方のようなので雨具に身を固めS木さんにトップをお願いし「桜の小径」と記された山道に入った。
登山道は整備され、車道に出たり交差したりして道は複雑だが指導標も完備されており迷うことは無い。再び集落に出ると前方に生石ヶ峰の全貌が姿を現した。桜の小径はその名の如く桜の木が沢山あり春になると咲き乱れることだろう。初参加のA村さんが遅れだし辛そうなので、息を整えて2番手に付いてもらった。一本松と案内のある処に到るが、見回しても其れらしい松はない。傾斜が増して来て2つ目の車道に達すると暫し休憩を取った。車道を少し進むと旧札立峠で、お地蔵さんが鎮座していた。生石ヶ峰の山腹を巻くようにして進むと生石神社(しょうせきじんじゃ)に近づいた。前の方で歓声が上がり神社に達すると、社殿の後ろに聳え立つ大岩を見ての驚嘆だった。高さ48mの「立岩」で社記によると、永祚元年(989)8月10日一夜にして高さ16丈の巌が出現し、「吾れは阿波国杉尾神なり、播州にては生石子明神なり、今や比処に迹を垂れ國家を守護せん。」との神託があったとある。此の神社に神殿は無く拝殿のみでしめ縄の張られた立岩がご神体として崇められている。
時刻は12時、拝殿前の屋根の下で昼食休憩を取り山頂を目指した。暫く登ると樹林が途切れ薄の原っぱとなると遮るものがなくなった。生石ヶ峰(870m)山頂は1等三角点「生石山」があるだけで山頂標識はない。一面に広がる萱原は西に広がり暖かくなれば観光客が大勢来ることだろう。小雨が降り続くが遠望が利き今日のミッション1「龍門山を山座同定」を行った。北北東の方角にある筈で配布した20万図でコンパスを合わせると矢印の示す方向にその山体が確認できた。
萱原を進むと笠石が近づいてきた。展望櫓があり登れば草原の中に忽然と盛り上がる高さ5mほどの岩で伝説によると弘法大師が護摩行を行ない北東に位置する高野山を発見した際、慌てて忘れて行った笠が石になったと云われており西側に廻れば祠が祭られている。祠を見に行くと笠石の最上部まで達することが出来そうだ。岩の上に立つと其れに釣られて皆登ってきた。笠石直下には“山の家おいし”がありトイレも設置されている。車道は此処まで上がっており近くにキャンプ場もあった。
ミッション2は「4等三角点『大石ヶ原』(820m)を探せ」で萱原を西に進んで行くと道路が交差する直前の登山道脇にあるのを隊列中盤のT野さんが発見した。特にピーク性の無い処で生石ヶ峰から僅か1卍の処になぜ設置されたのかよく分からない。更に西に進み車道と交差する所ではフェンスに囲われて出ることが出来ない。僅かな隙間をすり抜けるように脱出し振り返ってみると大型バスの駐車場となっているようで花が咲くシーズンはどう云うことになるのだろうか? ネットの記事を見るとマツムシソウ、サワギキョウ、アケボノソウなどが咲くそうだ。
生石ヶ峰は主峰の東オンジと電波塔のある西オンジからなり車道が交差する此処まで萱原が広がっている。電波塔管理道路のゲートをすり抜け電波塔直下に達するとまたフェンスに阻まれるが二組のフェンスに囲われた“通路”はまるで檻の中を歩いているようだ。一番高そうな所に到るが山頂標識もなくフェンスがあるだけ。北側の車道に下りて山の家の直下に戻ると左手に大観寺への下山路が分岐していた。登山道となり車道が交差する処には国民宿舎の跡があり地形図には未だに記されているが相当前に廃止されたようだ。何十年か前に辻野さんは此処に泊ったことがあると云う。付近は別荘街だが寂れて心悲しい。
林道が交差する処には「竜王水」と表示があり名水が湧き出ているのかと見回すが側溝を流れる水音だけで見つからない。尾根の張り出し地点では水が出ている訳もなく後で登山地図を見ると西に少し行った処にマークがあった。不動辻の林道に出ると立岩不動が300m西に飛び出しているので時間も押してきたので立ち寄りは省略した。シラカシの大木があり案内版には所有者の名前が記されていた。大観寺は何か行事があったのか村の人達がぞろぞろ出てくるところだった。南忠橋を渡るともう完全な車道歩きで登山開始地点の小川八幡神社に帰り着いた。
今日の山行は此処で終わりとはならずオレンジバス「登山口」バス停まで歩く。最後のミッションは「小川八幡神社から福井峠までの所要時間を予想する」で地図によると約2劼稜瀚楡遒鳳茲辰匿覆猜臣海兵崙擦如後半は峠に向かってなだらかに登る。皆の予想タイムは25分〜40分だった。峠への分岐点を間違え電波塔の取り付け道路に入りこんでしまいロスタイム5分45秒、福井峠は集落を越えた尾根を乗り越す標高144mの地点で何の表示もなく皆は通り過ぎてしまった。時刻は16:14、ロスタイムを差し引きミッションの結果は27分43秒だった。海南駅のホームで結果発表、27分を予想したO野さんが的中し皆の拍手を受けた。
国道370号線に飛び出すと後6分でバスがある、急ぎ足で野上川を渡りバス停を探すが表通りではなく裏通りにあり一寸戸惑いながらも発車1分前に滑り込むことができた。バス停は平成6年まで走っていた野上電鉄登山口駅の跡でオレンジバスの車庫になっている。来るときに乗ったタクシーの運転士は当地で「のてつ」と呼んでいたとかで軌道敷の大部分は遊歩道になっていると教えてくれた。
小さなバスに乗り込み海南まで30分、青春18切符で帰路に着いた。大阪駅で7名が途中下車し構内の居酒屋で反省会を行った。
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