北温泉〜中の大倉尾根〜三本槍岳〜三斗小屋温泉〜峰の茶屋
- GPS
- 09:39
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 1,407m
- 下り
- 1,406m
コースタイム
- 山行
- 8:12
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 9:38
天候 | 曇り後,小雨時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
中の大倉尾根:整備されているが,路に笹などが被さっている個所が時々出てくるので,朝露や雨後は濡れ対策を。 大峠〜三斗小屋温泉:路は整備されているが,3つの沢を横切る。増水時は渡渉が難しくなるので注意が必要。 |
その他周辺情報 | 旅館ニューおおたか:峠の茶屋駐車場から車で5分。700円。内湯と露天風呂がある。 |
写真
感想
6月に行って以来の那須山行。これまでに辿っていないルートを一つなぎにしてみた。
何時ものように深夜1時過ぎに自宅を出,途中の友部SAで夜食を摂ったりしながら,峠の茶屋駐車場時に4時15分着。気温17℃と涼しく,東側の地平線近くは既に薄明るい。平日だからか,停車しているのは7,8台と少ない。歩道と車道を交互に下りながら,大丸園地へ。ここからは車道を20分程で駒止の滝 北温泉 駐車場に到着。駐車場の少し手前でイタチを見かけるが,ここまで人間とは遭遇していない。勾配のきつい坂を下って,6月に浸かった北温泉に出る。今回は素通りだが,近い内に再訪したいものだ。
温泉の裏側から余笹川にかかる簡素な橋を渡ると,直ぐに急な山道となる。20分ほどの登りで路の方向が変わり,緩やかになる。ベンチがあるので一休み。ここまで1時間10分程なので,まずまずの体調。緩やかな尾根道を辿って行く。下草は刈り取られているので歩き易いが,時々,両サイドから笹などが路に被さっているので少々濡れる。東側にはスキー場があるはずだが,こちらからは窺うことはできず。木の隙間からたまに茶臼岳がちらっと見える。
中の大倉尾根の末端からは,スキー場の方向にも登山路があるが,今は,施設修理中工事のために立ち入り禁止となっていた。ここで一休みしている時に,今辿って来た路から一人登ってきてそのまま山頂方向へと追い越していった。今回,三斗小屋温泉までの道中で出会った唯一の人であった。
ここから少し登ると樹木が減り,周囲が見渡せるようになってくる。茶臼岳や朝日岳の東面が手に取るように望める。緩やかに赤面(あかづら)山へと続いている稜線も見え,別の機会に辿ってみたいと思えた。スダレ山に近付く頃になると,朝日岳周辺に雲がかかり始めていた。不安定な天候を予想してはいたが,少し早くないか? 中の大倉尾根は良く整備はされていたが,ヤブが路にかかることが度々あり,昨日の雨で濡れている葉でズボンはびっしょりになってしまった。稜線上は数メートル程度の風が吹いていたので,間もなく乾いてしまったが。
三本槍岳と清水平の分岐点にはベンチがあり,風も当たらないので小休止。ここから先の路はずっと,最近草刈りをしたばかりのようで,草露に濡れることは無かった。三本槍岳の山頂もガスに包まれてしまい,周囲の景色を楽しむことはできなかった。多分,回復することは無いだろうと,早々に後にして次の目的地である三斗小屋温泉に向けて出発。
甲子山への分岐地点を過ぎ,大峠への尾根を下る。少し下るとガスは晴れてきたが,振り返ると三本槍岳の山頂付近は相変わらず,雲の中にある。周りの山々も殆どが雲に隠れている。晴れていれば,きっと良い眺めなのだろうなと思いながら,道端に咲く高山植物に目が向く。数はそれほど多くは無いが,小さな花たちを眺めながら歩くのは楽しいものだ。
1時間余りで大峠に着く。気持ちの良さそうな路が更に先へと続いているが,ここは三斗小屋温泉へと向きを変えて,更に下り続ける。10分ほどで水場に出る。軽量化のために飲料を減らしており,この先で水を得られるかが分からなかったので,ここで水を補給した。しかし,この先で沢を3回も渡渉するので,結論からすれば,敢えてここで汲む必要は無かった。それらの沢は,何れも岩がとびとびに水面から顔を出していたので,何とか殆ど濡れずに渡ることができたが,もう少し水量が増せば,濡れることは必至だったろう。路自体は良く整備されており歩き易かったが,人気は全くなく,熊の出没が多そうな地域なので,鈴をストックに付けてできるだけ大きな音を立てながら歩いた。
三斗小屋温泉は昔から訪れてみたいと思っていた場所だったので,着いた時には単純に嬉しかった。古くからあるので,もっと古びた様子を想像していたが,案外きれいで,一部は新築したような建屋もあり意外だった。広場にあるベンチで休んでいると,大黒屋から2人出てきて何か言っている。近寄って聞いてみると猿が来ているという。確かに近くの木の枝に2,3匹の猿が座って此方を眺めている。隙を見て食料でも攫おうとしているのか。宿の人たちが石を投げたり,ロケット花火を打ったりして追い払ったが,未だ近くで様子を窺っている気配があった。
当初計画では,ここから隠居倉を経由して朝日岳に登ろうとしていた。しかし,思ったより足にきているのと,雲が厚くなってきておりもう直ぐ雨が降り出すかなと思ったので,直接に峰の茶屋小屋を経由して下山することにした。途中,延命水で冷たい水を味わったりしながら,那須岳避難小屋に着いた時には更に空が暗くなっていた。避難小屋前の空き地でちょこっと休み,ここから20分足らずにある峠の茶屋小屋まで降らないで欲しいなと思いながら出発する。が,歩き始めて10分程で結構な雨が降り始めたので,急いでザックカバーと雨具の上を出して装着する。ざれた斜面を横切る路には,落石注意の標識が彼方此方に立っていた。
峠の茶屋小屋に着くと,多くの人が歩いている。小屋の中でも10人ほどが雨用の身支度をしていた。隅の方に潜り込ませてもらい,もう一度ザックの中身を整理した。しかし,外に出ると雨は小止みになっており,かえって雨具が蒸し暑かった。脱ぐのも面倒だし,駐車場までは直ぐなので,そのまま下り続ける。ここまでの静かさとは打って変わって,登山路には人が多かった。小・中学生や幼稚園の団体登山パーティーらしき人達もいて,数珠繋ぎ状態が続いたりもしていた。
駐車場に着いて暫くすると,また小雨が降りだした。この後もずっと,降ったり止んだりの安定しない天気だった。取敢えず,汗を流すために一番近い日帰り温泉の旅館ニューおおたかを訪れた。(行きたかった大丸温泉旅館は定休日だった)内湯は洗い場が二人分しかなく,少々手狭だったが,ちょうど雨が止んでいる時だったこともあり露天風呂は気持ち良かった。外に出るとそよ風が湯上りに気持ち良い。気温20℃だった。その後,特に渋滞もなく,矢板ICからは下道を使って19時40分に無事帰宅。
今回は初めてのルートがほとんどで目新しかったが,眺望の点では今一つだった。紅葉の頃に天気の良い日を狙って,周辺も含めて再訪したいものだ。
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