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Yamareco

記録ID: 72507
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無雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

天狗岳・根石岳 まったり小屋泊まり

2009年10月31日(土) ~ 2009年11月01日(日)
 - 拍手
chilumalu その他2人
GPS
26:00
距離
10.7km
登り
980m
下り
990m

コースタイム

7:50桜平-9:40オーレン小屋10:10-11:05箕冠山-11:20根石山荘11:30-11:50根石岳-12:25東天狗岳-13:05西天狗岳-14:20根石山荘(泊)
8:00根石小屋-夏沢峠-オーレン小屋-11:00桜平(途中、時間計測せず)
天候 晴れのち強風
過去天気図(気象庁) 2009年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
桜平無料駐車場 40台くらい
ここまでの道はかなり荒れているので車高の低い車は要注意です
コース状況/
危険箇所等
根石山荘はお風呂があります
「展望風呂」と銘打ってありますが、小さめの窓から夜景がちょっとだけ・・・^^;

稜線上に張りつくように建っている小屋なので風の影響大!です
同行のMちゃん。
朝日を浴びて進みます
2009年10月31日 07:52撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
10/31 7:52
同行のMちゃん。
朝日を浴びて進みます
冬の足音
2009年10月31日 08:51撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
10/31 8:51
冬の足音
箕冠山頂
特に見晴らしもなく標識だらけ
2009年10月31日 11:08撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
10/31 11:08
箕冠山頂
特に見晴らしもなく標識だらけ
今宵のお宿が見えた!
2009年10月31日 11:11撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
10/31 11:11
今宵のお宿が見えた!
喜びのジャンプ
2009年10月31日 12:07撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
10/31 12:07
喜びのジャンプ
西天狗岳山頂
2009年10月31日 13:06撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
10/31 13:06
西天狗岳山頂
東天狗を下っていきます
2009年10月31日 13:59撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
10/31 13:59
東天狗を下っていきます
夕焼け後の月
2009年10月31日 16:44撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
10/31 16:44
夕焼け後の月
朝焼け
強風の中、決死の撮影
2009年11月01日 05:58撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
11/1 5:58
朝焼け
強風の中、決死の撮影
必死で小屋に戻るOさん
私はあまりの強風にまだ一歩が出せず停滞中
2009年11月01日 06:01撮影 by  EX-Z500, CASIO COMPUTER CO.,LTD.
11/1 6:01
必死で小屋に戻るOさん
私はあまりの強風にまだ一歩が出せず停滞中

感想

今回は小屋泊、友人のMちゃん・Oさんカップルと同行、といつもと違う感じで新鮮です。

Mちゃんは仕事でお疲れだから、そんなにハードなコースはイヤらしい。
それなら何度もフラレている天狗岳だけを目指すのはどうだろう?
お互いテント持ちだけど、寒くなってきたし小屋泊してみよう!
わーい やっと天狗さんにご挨拶できるぞ

深夜3時半に家を出て2人の家へ向かいます。
そこで車を乗り換えて、ぬくぬくの後部座席へ収まったら あらラクチン
おしゃべりに花を咲かせていたら7時には桜平の駐車場に着きました。
運転しないのがこんなに快適だなんて・・・。

桜平からすぐの下り道。周りの紅葉はもう終わってます
帰りは最後の最後にこの坂を登るのが辛いのよねぇ・・・

夏沢鉱泉を過ぎ、オーレン小屋へ向かう沢沿いの道には
もうキノコの姿は見えないや。トリカブトもあんなに咲いてたのになぁ

オーレン小屋で十分に休憩したら、樹林帯に入りまずは箕冠山を目指します。
穏やかな空の下、いつもより軽い荷物でいつもよりずっとおしゃべりに
ずんずんと高度を稼いでいくと、あっけなく箕冠山に登頂。
ここは木に囲まれて展望も無く、ただの分岐みたい。

根石岳方面へ下ったらすぐ視界が広がり今日のお宿発見!
・・・稜線にへばりついていてちょっと不安www

根石山荘で宿泊の手続きをして、いらない荷物を置いていきます。
部屋の窓からも、双耳峰である東西天狗岳の雄姿が間近に見える〜
水と防寒着とおやつ、ライト、カメラ、地図を持っていざ行かん

天狗岳の前に、立ちはだかる根石岳。
頂上は目視できるほど近くにあって、子供なら駆け上っていけそうだけど
曲がりなりにも標高2603m、大休止してしまった体にはちょっと辛い。
写真を撮ったらすぐに出発。
せっかく登った分をずんずん下ります。この微妙なアップダウンがイヤ

天狗岳に向かう稜線は白い砂が広がり、眩しいほどです。
空は雲一つなく青いし、砂は白いし、緑はきれいだし気分最高です

岩場を登り、20分ほどで東天狗岳に到着。
狭い岩だらけの頂上にはたくさんの人が思い思いに過ごしていて休めないのですぐ出発。
西天狗岳山頂は主稜線から外れているので、広いのに人がいない。
景色を堪能したら、また東天狗岳に登り返しましょうか。
本当にいいお天気に恵まれて、とても気持ちよく歩けたんだけど
同じコースの往復だから5回も登ったり下ったりを繰り返して疲れました。

明るいうちに小屋に戻り、それぞれマッタリ。
夕焼けがキレイ!との情報で外に出たけど防寒に手間取り間に合わなかった
この頃にはすっかり冷え込んで、少し風も出てきたみたい。寒いなぁ

・・・なんて悠長な事を言っていたら、ものすごい暴風が吹き荒れる夜となりました
一晩中、小屋が地震のようにグラグラ揺れ続け、雪の重みのせいか窓枠が歪み
キチンと閉めても5mmほど開いてしまう隙間から容赦なく風が入ってきます。

それでもさすがは小屋!テントでの極寒状態とは雲泥の差!
幸いにして宿泊客は我々3人だけだったので、置いてある布団は使い放題
小屋番さんのお言葉に甘えて、毛布4枚使わせてもらいました

それにしてもうるさくて夜中に何度か目が覚めました。
月が煌々と輝いてとても明るかったから、びゅーんと高速で流れていく雲がよく見えました。
ああ、小屋泊りにして本当に良かった。テントじゃ真面目に凍死してるよ。


そして迎えた夜明け。
昨夜から一向に衰えない風に、明け方の冷え込みが加わりとんでもなく寒いです
でも稜線からみるご来光なんてなかなかお目にかかれないし
おそらく今年はコレで最後の八ヶ岳だから・・・と気持ちを奮って外へ出ます。

出入り口からちいさな階段を昇り、小屋の影響がなくなった途端
ものすごい勢いで背中を押されました。誰にって、風によ!!
どんどん加速して、このままじゃ稜線を横断して崖に落ちると真剣に思いました

できるだけ重心を低くして勢いを殺し、ぺたんと座り込みます。
写真を撮りたいのだけど、カッパのフードの先っぽが風に煽られて
ちょうど目の辺りをべちべちと叩いてきて痛い〜。
ご来光写真は大して綺麗じゃないかもしれないけれど、そんな必死な思いで
撮ったものなので、心してもう一度観賞してください

さて、撮れたはいいけど帰れるのかしら・・・

前を歩くOさんに習い、前かがみになり進もうとするのに進めない。
進むどころか押し戻されないように踏みとどまるのが精一杯。
振り向けば後から出てきたMちゃんも風の猛威に飛ばされないように
必死で耐えております。

たかだか20mほどの距離を戻るのにえらい時間がかかりました。
体も冷えひえ、戦意喪失。さて下山はどうしよう?

予定では7時頃には小屋を出るつもりだったのですが、危険なので
風止みを待っていたら8時になってしまいました。
そのうち、天狗岳へ向かうつもりであろう登山客が次々と避難に訪れます。
小さな小屋に人が溢れ出したのを機に、下山する事にしました。
だって、コレだけの人が歩いて来れてるんだもん
その道を逆走する私たちは何とか歩けるはず。

小屋を出て樹林帯までの50mほどは本当に辛かった〜。
体も温まっていないけれど、とにかく風の凌げるところを目指して黙々と進みます

樹林帯に入った途端、嘘みたいなそよ風
・・・なるほどね。だからみんな稜線に出た途端ビックリして小屋に避難してるんだ

そうと分かると、続々とすれちがう避難予備軍が気の毒というかおかしいというか。
もちろん「この先、稜線はものすごい風ですよ」って忠告はしますよ。
でもね、みんなお礼は言っても、自分で体験しないと納得しないのよね。
箕冠山頂で休憩していたら、さっき見た顔が続々と帰ってきます。
これから天狗岳を目指すというカップルに風の猛威を説明していたら
さっき忠告してあげた人が戻ってきて、説明に加わってきたよw
非日常的なヤバイ経験を共有した者ならではの空気があって笑えました。

それでも一応は進むという(やっぱりねw)カップルを見送りこちらも出発。
この先はずっと樹林帯なので安心、安心
昨日とは別ルートを選び、ちょっと遠回りです。
硫黄岳の爆裂火口を眺めながら徐々に高度を落としていきます。

のんびり歩いて11時頃に桜平到着。
3度目の挑戦にしてやっと叶った天狗岳は、天気に恵まれ最高の登頂となりました。

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