登川米子沢日影沢〜奈良沢上ゴドウジ沢〜三ツ石沢〜三国川下津川〜十字峡
- GPS
- 53:57
- 距離
- 24.0km
- 登り
- 2,008m
- 下り
- 2,300m
コースタイム
清水(6:35)-米子沢(7:10)-日影沢出合(8:55)-風這い・国境稜線(10:35)-ブサノ裏沢出合(12:40)-下ゴトウジ沢出合(14:00)-三ツ石沢出合(14:25)-中三ツ石沢出合・C1(15:00)
10/13 (朝雨→晴れ/9時間25分)
C1(6:05)-Co1180m二俣(8:30)-大滝下(10:45/11:10)-大滝上(11:30)-国境稜線(12:40)-タマタ沢出合(14:35)-下津川出合・C2(15:30)
10/14 (晴れ/6時間)
C2(6:30)-三ツ石沢出合(7:30)-小沢出合(9:35)-ネコブ沢出合(10:45)-取水堰堤(11:50)-十字峡親水公園(12:30)
過去天気図(気象庁) | 2024年10月の天気図 |
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アクセス | |
その他周辺情報 | ■沢名参照 『越後三山・只見集成図』 『日本登山大系2 南会津・越後の山』 『渓流釣場辞典 関東 信越 』 |
写真
感想
10/12
アプローチは当然山越え。「お金を払ってボートに乗るなら、行けなくてもいい」と、前に断った。くだらない拘りとわがままに付き合ってもらってありがとうございます。米子沢は遡行済みなので、ノミオ沢から山越えを考えていた。しかし、深沢との二俣が想像以上の薮で、米子沢へ逃げる。次は涸沢にしようか。米子沢は相変わらず綺麗だが、ポムチム3度目なので、写真も撮らずにすたすた進んでいく。 3日分の荷物を背負ってるのに既に4PTも抜かして、日影沢出合で5PT目に追いつく。奥利根に早く行きたくて仕方ないのか、ついて行くのも大変だ。日影沢に入ると静かになった。山は人がいない方がいい。ツメを間違えて多めに藪漕ぎをしたが、なんとか稜線へ。秋の風が少し寒く、巻機山が本当に美しい。
休憩したらいよいよ奥利根へ踏み出す。上ゴドウジ沢はかなり綺麗だった。トトンボ沢を過ぎると懐かしの奈良沢。Wakaが喜んていだ小さな茶色いナメを覚えている。両手いっぱいのキノコを持った山人と少し話し、ようやく三ツ石沢出合い。
ここで泊まってよかったのだけれど、三ツ石沢を目の前に進みたくて仕方ないポムチム。少しだけ進むことに。序盤から美しい。中三ツ石沢出合いに泊まれそうな場所があったので、ここまでにして焚き火で温まった。
10/13
目覚めると雨。計画するたびに雨予報になっていた三ツ石沢だが、この予報で雨が降ることがあるのか。やはり呪われてるのかともう一眠りすると、さらに雨足が強まる。と、思ったら止んで、星も見えるので焚き火をつけて準備。
三ツ石沢は磨かれすぎてヌメリがひどく、巻きが多い。夏なら飛び込む甌穴群もヌメるので巻く。けれども景観は素晴らしい。日差しも入り奥利根が輝いていく。大滝の前で休憩してるとカモシカに出合う。滝上も美しかった。小悪い滝を越えて国境稜線に立つ。登山道の無い山々が素晴らしい。
タマタ沢に向けて下降を開始すると、ものすごい急坂で先が見えない。下っていくとかなり切り立ったゴルジュが見える。見えてる範囲のゴルジュ内はガレだが、厳しい地形で、沢床までの下降も悪そうだ。ガレガレの斜面をトラバースして激薮に突っ込み、右岸尾根下降に切り替える。蔦が絡まる激薮を2時間近く掻き分けてタマタ沢に降り立つ。南沢を懸垂下降を交えつつ下って、下津川出合で泊まる。
できれば、そのまま下津川を遡行して、下津川山を踏みたかったが、ここからだと大変なので、明日は下降することにした。
10/14
ヘッドライトが付かないので、ポムチムに焚き火をつけてとお願いしたら、なんとヘッドライトを渡された。しぶしぶ起きて火をつける。
下津川を少し下ると狭いゴルジュになる。右岸から巻いて懸垂すると、とんでもない迫力のゴルジュだった。ここから三ツ石沢(同名でややこしいが下津川の支流)出合い周辺の空間は凄まじい。急に越後の渓になった。そして水量が多い。上流部だけ遡行してたら、ここには来なかった気がするので、このゴルジュを見れてよかった。景観を楽しみながら、長い長い下津川を下って、十字峡に下山した。
なかなか行けない奥利根に、少しずつだけれど足跡が増えてきた。季節を問わずに歩きたい。
中澤さんは、湖の渡船を硬く禁ずるとある宗教の敬虔な教徒である。「奥利根マリン」「六方」などの単語を聞くだけでアレルギー反応を起こしてしまう。
したがって彼と共に奥利根に入る場合、山越えか、パックラフトという選択肢のみとなる。
この山行は4年前に計画されて、幾度となく中止となった。
去年は、yutaさん・中澤さんと共に行き、10月だというのに氷点下に近い風雪に吹かれ、低体温になりかけた。みぞれまじりの雨は止まず、国境稜線から先へ踏み込めずに撤退した。
今年も2度計画したが、天候不順で諦めた。あまりにも振られ続けて、もう行けないでは?そんな気さえしていた。
そしてやっときた、確実なタイミング。待っていれば来るものは来る。
色々な人達と度々計画したけど、最終的に僕ら2人だ、これもまた顛末。
僕らの、待ちに待った奥利根への沢旅は、約束された最高の天気と共にいよいよ始まったのだった。
この山行について多くを語る必要はない、心で感じる沢旅だった。
自らの足で国を超え、登山道をただの一度も踏まず、沢と尾根を繋ぎ、また、国を越える。素晴らしいものだった。
僕の残した奥利根への足跡はほんのわずかだが、人生にとって大きな一歩だ。踏み入れたからには通うし、知る、中途半端な覚悟じゃないはず。
誰の目にも触れることなく自然の営みは繰り返され、今この瞬間も奇跡が起き続けている。
そのほんの一瞬を僕らは観測したにすぎない…
でも僕らは確実に奥利根の奇跡を見た!
越後!奥利根!万歳!
ヒヤリハット
①三ツ石沢 nkzwが草つきで4m滑落 いい感じに止まった
②小沢(南沢) ゴルジュを巻降りる途中、石の上から覗き込んだポムチムが滑り落ちそうになる
③下津川本谷の魚留(?)から落としたザックが流れた?
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やっとリベンジできました! 行けるか直前まで不透明で声かけれずすみません🙏 また沢行きましょうね✨
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