根子岳から四阿山


- GPS
- --:--
- 距離
- 9.3km
- 登り
- 957m
- 下り
- 956m
コースタイム
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
もう40年以上前になるだろうか、菅平にスキーに行ったことがある。まだスキーを始めたばかりであったが、いきなりリフトに乗って、かなりの急斜面に連れて行かれた。雪の降りしきる中、決死の覚悟で、滑り下りたことを覚えている。その折に、どこかで、根子岳という名前を耳にした。むろん山頂まで行くわけはないのだが、晴れ間にその姿を見たのかも知れない。急斜面の恐怖とともに、根子岳という名前が心に刻まれて、記憶に残ったのだった。四阿山に登るにあたり、思い出の根子岳にも是非登りたいと思った。
菅平牧場からの登山道は、もうすっかり葉が落ちて、白い幹の立ち並ぶダケカンバの林の中を、ゆるやかに、あくまでもゆるやかに登って行く。
はじめはどんよりと曇っていた空に、青空の窓がのぞき、それが見る間に拡がって、根子岳山頂に着くころには、晴天のもと秋の陽に照らされていた。残念ながら、北アルプスはじめ遠くの山々は、雲におおわれ、展望を得ることはできない。風が強く、祠の陰で、小休止をする。
ここからは、170メートルほど谷に下り、四阿山の山頂まで315メートルほど登り返す。谷の最低鞍部まで下り、根子岳を振り返ると、笹原に覆われた淡い緑の山腹にシラビソの木が点在して、ヨーロッパ・アルプスあたりを描いた風景画のようだ。
そこからは、このコースで、最大の登りが始まる。シラビソの林の中の急登を抜けると、四阿山山頂と、中四阿山を経て菅平牧場へ下る分岐に出る。道を左に取り、10分ほどで祠の建つ山頂に達する。
山頂には大勢の登山者が憩っていた。残念ながら、ここからも遠くの山々は雲に閉ざされ、展望を得ることはできなかった。
下山は、中四阿山を経由して、菅平牧場に戻ることにした。根子岳への分岐を下り始めると、中四阿山の岩峰が大きく見えてきた。遠くから眺めると、かなりのアップダウンがありそうに見えたが、行ってみると、道は山腹を巻き、ほとんど登り返しもなく通過できた。
このコース、根子岳、四阿山の眺望にも優れ、変化に富んだ、いい道だった。登りに使えば良かったと、下りながら思った。最後は、ダケカンバの林を抜け、紅葉の燃え残る大明神沢を渡り、牧場に出た。この間、ひとりの登山者の姿も見なかった。あれだけ山頂にいた人々は、どこに下ったのだろう。
登山口に戻ると、登り始める時、牧場にたくさん群れていた牛たちはすっかり姿を消していた。
この二日後に、菅平を通った時は、前夜に寒気が入ったせいか、根子岳も、四阿山も山頂部は、うっすらと雪化粧をしていた。
秋の深まりを感じさせる、ほっこりした山登りとなった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する