天狗岳-長者ヶ岳-天子ヶ岳 〜幽・絃・閑 前編〜 B30
- GPS
- 08:07
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 1,051m
- 下り
- 1,330m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
往路 乳ヶ崎東口BS7:12発(富士急バス新富士駅行き、1,480円) 猪之頭入口BS8:15着 復路 白糸の滝入口BS17:40発(富士急バス富士山駅行き、1,730円)河口湖駅19:05着、後編に続く |
コース状況/ 危険箇所等 |
湧水峠手前の崩壊地。崩壊前のロープが残っているが、手がかりとならない場所も有り、足場確かめながら慎重に通過する。その外、総じて歩きやすかった。 |
その他周辺情報 | 河口湖駅前「カフェ絃」0555-73-8633 甲州ビーフカレー1,250円 とにかく美味しい。 白糸の滝案内所前のお店「まかいの牧場ブランド」のソフトクリーム350円 旨い。 「ホテルキャメロット」0555-73-1830 富士河口湖町役場前、河口湖駅からタクシー初乗り料金で到着、和室7.5畳素泊まり税込3,780円 リーズナブル、快適。 |
写真
感想
ウィークデーが「悲しいほどお天気」だったから少し不安はあったが、せめて二日のうち一日は晴れてくれるだろう、十分に期待していた。今年は晴れの特異日を仕事で逃したため、一層思いは強かった。
富士のまわりを「東へ西へ」うろうろしながら眺める予定だった。二日とも河口湖駅を起点として一番バスに乗り、山上から間近の富士を望む計画だった。
果たしてささやかな願いは、静謐な時間と引き換えに霧の中へと消えてゆく。深き霧は、「蒼茫」たる空を隠し、術もなく「落日のテーマ」を誘い奏でる。
マークシティの和幸でかつ丼を買い、最終便に乗り込む。乗客8名のバスは、東名高速道路、東富士五湖道路を経て河口湖を目指す。最後列のシートを倒し、深い眠りも束の間、降車後すぐに駅前タクシーで今日の宿へ。到着後、7.5畳の和室で仕事を忘れ、1週間分の不足を十分に補う。
6時45分、予定どおり出発。ローソンで買った中華まんと缶スープを、セブンイレブン前のバス停で食す。富士山駅発新富士駅行き路線バスは定刻どおり現れ、乗客2名を乗せて西進、南下する。曇天、富士いずこ。甲駿国境を越え、およそ1時間の旅が終わる頃、既に願いは潰えようとしていた。時折振り返りながらゆっくりと天子山塊に近づく。
車道歩きに少し飽きた頃、ヘアピンカーブの屈曲部から峠への登山道が分岐する。なだらかな坂を登って1時間後、眼前の道が唐突に消える。容赦ない崩壊により、予想よりも長い区間で緊張を強いられた。
湧水峠からは稜線の道、広く歩きやすい。両側とも深い霧に阻まれ視界は開けない。東電の巡視路であるため、ところどころに標識がある。鉄塔を過ぎるとまもなく天狗岳。木々に囲まれ眺望はない。小刻みなアップダウンをくりかえし、ひたすら南下する。
人気を感じると長者ヶ岳山頂、すでに3パーティーが休んでいた。富士山、南アルプスの好展望個所だが、全くその存在を感じることができない。天子ヶ岳方面に進み、昼食をとる。計画どおりの時間で歩いているせいか疲れは感じない。上佐野への道を分け、登り返すとやがて天子ヶ岳に着く。長者ヶ岳と異なり、眺望もベンチもない。天子山塊の名に相応しい山頂を想像していたが、少し寂しさを覚えた。
僅かな滞在ののち、下山路へと進む。山頂直下は急坂だが、大半は緩やかな尾根道が続く。登山口から再度林道を離れたのち、市街地に向かう。立石地区を過ぎるとほどなく白糸の滝エリアに到達する。夕刻、かなり暗くなってはいたが、かろうじて鑑賞できた。周囲から外国語が聞こえてくるたびに、「いいもんだろう、日本」がこだまする。約1時間、待合室や店の軒先でのんびり過ごしながら、好天を望めそうもない明日の登山を迷っていた。
とりあえず河口湖まで戻ろう。乗客は私一人、バスは夜の139号を北へと疾走する。河口湖駅前の静かなカフェで夕食。ビーフカレーは期待以上の美味しさ、明日の天候など、どうでもよくなった。食後のコーヒーを飲みながら、ひっそりと佇む山並みの潔さ、そして瞬く間に過ぎた一日を想った。(後編に続く)
kimichin様
おはようございます。
富士山に笠雲のお写真もいいなあと思いました。
自然は、同じ場所でも、四季、天候の違いで様々に変化することを実感できました。
落ち葉の絨毯は初冬ですね。
暑い暑いと言っていたら、いつの間にか紅葉の季節になり、あっという間に初冬になってしまいました。
四季の移ろいを感じることができることは「いいもんだろう、日本」です。
後編も楽しみに拝見させていただきます!!
reochi19様
寒くなってきました。reochi19様は冬に強いとは思いますが、季節の変わり目、ご自愛ください。
連休、天気はよくありませんでしたが、山上でも風無く、暖かく過ごせました。富士山を間近に見られず、とても残念でしたが、二日間とも静かな山歩きを楽しむことができ、下山が惜しく思えました。
でもやはり山中、晴れて眺望のあった方がよいですね。次回は青空を見上げたい。reochi19様、良い旅を!
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