千石山〜若狭駒ヶ岳 冬枯れのブナ林を楽しむ
- GPS
- 08:21
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 947m
- 下り
- 947m
コースタイム
- 山行
- 6:02
- 休憩
- 2:19
- 合計
- 8:21
参考程度とお考えください。
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
落合橋手前が登り口・渡った先が降り口となり、付近に4〜5台程度駐車可能。 林道大滝線は日中はそこそこ通行車両があるようなので邪魔にならないように注意。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道としてつけられた道は若狭駒ヶ岳からしばらくの間(高島トレイル)のみで、残りの行程は踏み跡・作業道ですので道標は一切ありません。 愛好家によって?つけられた目印のテープ・紐はありますが、いつまでもあるかどうかわかりませんので、あくまでも自力で歩けるだけの準備をしておくべきでしょう。 危険個所は下山の終盤のヤセ尾根の急な下り。それと着地点の見極めです。それ以外はヤブも皆無で快適な尾根歩きができます。 |
その他周辺情報 | ●おばま観光局(道の駅・食事情報あり) http://obamakankokyoku.com/ 下山後、道の駅おばまで季節限定のでっちようかんソフトを食しました。 ●御食国若狭おばま 濱の湯 http://www.yu-iwashita.jp/hama/ こちらは事前調査のみで実際には行ってません。 |
写真
感想
週中ずっと気温が高い日が続き、とどめの大雨。美濃の少しばかりの新雪はすっかり姿を消してしまったことでしょう。南信の霧氷も期待は薄い。
ならばいっそ、すっきり雪なし冬枯れブナ林を楽しもう、それならヤブもない方がいいよねってことになり、高島トレイルに白羽の矢が立ちます。
以前、北アルプスで出会った福井のハイカーに教えてもらっていた福井県側・小浜市からの正規ルートではない周回コースを歩いてみることにしました。
【落合橋南駐車地〜市町境界尾根出合】
林道大滝線起点となる落合橋の北詰からのびる尾根を登ります。橋の手前から左の林道を入るとすぐに左手に千石山と書かれた黄色い幅広のテープがあります。しっかりした踏み跡もあるのでこれを登っていきます。
ヤブのない明瞭な尾根から雑然とした雑木の幅広の尾根になり、かなりの急登が続きます。左手に植林があらわれうっとうしいですが、尾根芯の目安ともなります。
松が多くなり、尾根が痩せてきてひと登りで小浜市と若狭町の境界線尾根に出合います。落合橋への下降時のための黄色テープがしっかりつけられていました。
【市町境界尾根出合〜千石山】
ここからは地形図通りの緩い尾根歩きとなります。相変わらず片側植林が続き、尾根が大きくクランクします。ここは注意ポイントとなり、地形図とGPSで確認しますが黄色テープもしっかりついています。左に折れて雑木林の斜面をトラバース。尾根芯まで出たらひたすら登り。
登りきったところに左手から幅広の尾根が合流します。この尾根は地形図で見ると谷にむかっており、下山に使う場合はここは要注意です。この後も同様な尾根が派生している箇所が多々ありました。尾根にヤブがないだけに下山だと誘い込まれやすい気がします。
やがて気持ちのいい自然林が広がり、足元には美しい明るい緑の苔が目立つ尾根になり、快適に登っていくと広い丘のような千石山に到着しました。いくつかの山頂プレートが付けられています。雰囲気はかなり良く、ドーナツ食べてしばしの小休止とします。
【千石山〜P650】
駒ヶ岳に向けて歩いていくと再びうっとうしい植林が出てきます。ここは辛抱してひたすら進みます。
P650手前のコブに上がると初めて展望が広がりました。ただ、慣れない山域のため山座同定は全くできず(^^ゞ
そしてP650あたりからいっきに全面ブナ主体の自然林となり、尾根の風景は劇的にグレードアップ。こうなると歩みはペースダウンです。
【P650〜駒ヶ岳】
これで本当に登山道じゃないの?っていう幅広な道を進みます。新緑・黄葉の素晴らしさを想像しながら何度もカメラのシャッターを押しまくり。
P642から東へ派生する自然林たっぷりな魅力的な尾根は黄色テープによると熊川宿へむかっているようです。ただ地形図をみるとその末端あたりにダム建設中の表記がありますが。
やがて高島トレイルの稜線が見えてきて、大きなブナの並ぶ広い尾根を登り、意外にも無人の駒ヶ岳にたどり着きました。残念ながら今日は展望はいまひとつでした。
ここでランチタイムで大休止とします。そのうち高島トレイルから単独ハイカーがやってきて、少しの滞在で去っていきました。今日出会ったハイカーは結局この1名だけ。のんびり過ごすことができました。
さて下山を始めようかという頃になって青空が広がり陽射しもでてきました。これは後半戦に期待が持てます。
【駒ヶ岳〜下降尾根分岐】
少しの区間だけ高島トレイルを歩くことになりますが、これがやっぱり素晴らしい。さすがは高島トレイル、超スッキリ尾根に美しいブナ林はまるで公園のようです。朽木麻生への分岐を左に見送り、しばらくで下降尾根分岐。黄色テープもあり、明瞭な幅広ブナ尾根です。
【下降尾根分岐〜林道出合】
まだまだ快適ブナ尾根が続き、ヌタ場が点在し、大型猛禽類に遭遇したりと大自然満喫。
やがて左手眼下に林道が上がってきているのが見えだしました。地形図の林道がドンドン延ばされている様子。
林床にユズリハがモサモサ茂ってきてしばらくで、いきなり尾根が切れています。なんと真新しい林道が尾根を横断しているではありませんか。林道に下り立つ階段が作られているので前進を阻まれることはありませんが、多くのブナ達がまた伐採されていくのを見てガッカリです。
【林道出合〜P428】
ブナが姿を消し、雑木が混みあう道となりながらも道は明瞭。たっぷりの落ち葉を踏みながらどんどん下って、最後のピークP428に登りつきます。
【P428〜落合橋南駐車地】
ここからは一気に高度を落としていく急下りとなります。小浜方面の展望地を過ぎると、地形図からは読み取れない激ヤセの岩混じりの尾根になりました。立木の多くが腐っていて、手がかりとして使うにはあまりに信用できません。緊張が続きました。
ようやく危険地帯を通過して、最後は着地点の見極めにはいります。尾根尻はちょっとした岩壁になっているので、右手の谷側へ振って降りていきます。黄色テープもありますが慎重にルートを吟味していきます。
かなり水量のある流れが眼下に見えてプレッシャーをかけてきます。滑り落ちてドボンしようものなら一気に小浜湾まで運ばれてしまいそうな気にさえさせます(それはないとは思いますが)。
ようやくズリズリと慎重に谷沿いの道に着地して無事に周回完了、駐車地へと戻りました。
いい時期を狙いすぎてなかなかチャンスに恵まれなかったこのコース。結局すっかり落葉したこの時期に歩くことになりましたが、それでもこの素晴らしさ。これはぜひとも新緑期や黄葉期にも歩いてみなければと思いました。
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