ブンゲン…には届かず 揖斐高原から周回
- GPS
- 08:01
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 803m
- 下り
- 807m
コースタイム
- 山行
- 6:42
- 休憩
- 1:19
- 合計
- 8:01
全行程スノーシューでした。山行当日の雪の状態でコースタイムは大きく変わってきますので参考程度にお考えください。
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
そのため名古屋方面からは遠回りになりますが、坂内村まで行ってから南下することになります。 もしくは貝月ゲレンデ内を歩いて旧坂内ゲレンデを目指すこともできます。 ※当日は坂内村から南下しましたが、旧坂内ゲレンデ施設の800mほど手前(貝月ゲレンデとの道路分岐)から積雪のため車で入ることはできませんでした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
積雪利用のヤブ山登山であり、登山道はありません。 登りに使った尾根には標高1050mあたりまで地形図に道の記載があり、実際に雪の上からも道型が確認できましたが、ヤブがはびこり廃道化していると思われます。 当日は特に危険な状況はなく全行程スノーシューで歩けましたが、少雪によるヤブコギと沈む湿雪に苦しみました。 |
その他周辺情報 | ●道の駅・星のふる里ふじはし (リンクは敷地内にある、いび川温泉・藤橋の湯↓) http://www.ogaki-tv.ne.jp/~fujihashi-spa/index.html |
写真
感想
雪の少ない今シーズン、奥美濃の山々は取付きの標高が低いのがネックとなってなかなか出かけられません。もう少し別の山域も考えましたが、この後の天気予報を見ると今日が最後のチャンスのような気もします。それでいくつかの候補の中から4度目となる揖斐高原からのブンゲンをチョイスしました。
取付きに雪がなければ、標高1000mを越える品又峠まで林道を使えばさすがに雪には困らないだろうと。まあ、あくまでそれは最悪の場合のレスキュープランですが。
【除雪終了地点〜ふれあいの森ルートゲート】
あわよくば旧坂内ゲレンデまで車で入れないかと考えていましたが、貝月ゲレンデへの分岐までで除雪は終了。ここからスノーシューを履き歩き出します。出だしこそ底着き感がありましたが、やがて根雪を感じるようになり、ふれあいの森ルートゲートまで終始くるぶし程度のラッセルとなりました。当然のノートレースでした。
【第1引返し地点まで往復のロスタイム区間】
今回登りに使うのは、地形図に道が記載されている尾根です。ここに本当に道があるのかも疑わしいのですが、今年の少雪ではなんとかそれをアテにしたいところです。地形図では道はふれあいの森へ入ったところから始まっているので、それを探してゲートを入りラッセルで進んでいきます。しかし道は見つからないまま尾根末端から離れていきます。雪が豊富にあればどこからでも取付いてしまうのですが、今日はちょっと無理がありそうなので諦めてとりあえずゲートまで引き返します。
【ふれあいの森ルートゲート〜登り尾根取付き】
ゲートから出て品又峠への林道を進みかけると、すぐ左手の植林の末端に目印を発見。ゲートとは谷を挟んですぐ対岸です。目印から入ると倒木だらけの植林の中に確かに道型があるように見え、いくつかの目印がつけられています。
さらに西隣の尾根は3年前の貝月山との周回時に登りに使った尾根ですが、深い笹がしっかり出ていて取りつけるような気がしません。本当は今回、下山に使おうかと考えていましたが今日は無理そうです。やはりこの尾根の地形図に記載の道にすがるしかないようです。
【第2引返し地点まで往復のロスタイム区間】
しばらくで左手に顕著な尾根があらわれますが、道型はさらに谷奥へと続いているのでそれを追います。
やがて広いとても雰囲気のいい谷間の森になりました。ですが登るはずの尾根は遠ざかっています。谷の正面の尾根は上部で登る予定の尾根と合流するので、道探しはあきらめてこれを登ってしまおうとしましたが、意外な急斜面のうえ雪の状態が悪く断念。ならば谷を詰めようかとも考えましたが、進むにつれヤブが酷くなりこれもあきらめざるを得ませんでした。
すでにこの時点でブンゲン登頂は遠のきました。敗退ムードを漂わせ一旦引き返すことにします。
【登り尾根取付き〜トラバース地点】
初めにあらわれた顕著な尾根の末端まで戻ると、その尾根芯の直下に道型を確認しました。やはりここが道だったのです。どうりでここ以降、目印がなかったはずです。時間はもう遅くブンゲンは無理にしても、せっかくのこの快晴ですから展望のいいところまでは登ってみようと尾根に乗ります。
ところが尾根上はヤブがはびこり、とても道があるようには思えません。道が整備されていたのは過去のことで、いまは廃道となっているのかもしれません。
それ以降、横に無数に張り出したシロモジの枝やら常緑樹のバリケードやら濃密なブッシュやらが次々にでてくる上に雪は緩く、全くペースが上がりません。そんな中、確かに一度は道が整備されていたということを証明する樹名プレートが一枚、痕跡としてヤブの中に残されていました。
ようやくひどいヤブが収まり尾根がやせ細ってきた頃、道型は正面の激ヤブ急斜面を避けるように斜面をトラバースし始めるようです。
【トラバース地点〜標高1085m】
トラバース開始地点から見上げる正面の尾根は、雪面が波打ちヤブまみれなうえにかなりの急斜面。トラバース道が正解でしょう。そうなると今シーズンの少雪がここで意外な成果を発揮します。雪が豊富な時なら間違いなく道型は埋まって、ただの急斜面トラバースと化してしまうところ、いまははっきりと道型が出ていて安心安全にたどっていけるのです。
トラバースから尾根上のジグザグの登りに変わっても道型はしっかりしたままですが、徐々にヤブが出てきました。そして傾斜が緩むと再びのヤブコギ湿雪ラッセルに。
振り返れば奥美濃の山々の素晴らしいパノラマが励ましてくれますが、序盤のムダ骨なども影響してそうとう足に疲れがきています。両足の腿が何度もつりそうになり危険を感じ、正午を過ぎたこともあり、眺めのいい一人分だけ平らになった適地にて昼飯とします。標高1085mあたりです。
【標高1085m〜県境ピーク】
黒豚・鳥団子など具だくさんの赤からうどん鍋でかなり体力も回復したので、登ってきたヤブ尾根を戻るよりも県境ピークまで頑張って登り、品又峠経由で林道を下って帰ることにします。
相変わらずヤブはうるさいですが、それなりに雪尾根らしくなってきました。展望もますます広がり、揖斐や越美国境の山々のパノラマを楽しみながら辛抱の登り。
すると突然、尾根の下の方から「おーい」と声がします。まさかココを他に登ってくるハイカーがいるとは!よく目をこらすと尾根のヤブ越しに手を振る人が見えました。こちらもストックを振り「おーい」と返すと、「ありがとなー」と返ってきた。なんか元気がでてきました(^^)v
3年前に歩いた貝月山への縦走尾根との分岐からは雪も増え、尾根が広がってかなり歩きやすくなりました。
そして県境ピーク手前の雪原からは雪こそ重いものの、ついにヤブから完全に解放されて気分爽快に。雪原にリズミカルにスノーシューのトレースを刻み、県境ピークに到着しました。
【県境ピーク〜林道着地点】
しばし大展望を堪能して、品又峠へ向けて県境尾根を北へと進みます。ここで尾根は二つに分かれ、その間に今は使われていない奥伊吹スキー場の休ゲレンデが広がっています。ブナに覆われた東側の尾根がイチオシですが、今日に限ってはヤブがうるさすぎて、たまらず休ゲレンデに降りてしまいました(^^ゞ
休ゲレンデから周囲のブナ林を愛でながら県境尾根を下っていきますが、休ゲレンデの分岐を間違えないように注意が必要です。そして品又峠にスキーヤー達が見えてきました。
彼らの好奇の目にさらされるのもなんなので、林に身を隠しながら峠の東にのびる支尾根を下って、崖になっているであろう尾根末端の手前から谷へ降り、無事に林道へ着地しました。
【林道着地点〜ふれあいの森ルートゲート〜除雪終了地点】
林道は崩落個所などはなく、ノートレースで思いのほかたっぷりの雪があり、最後の最後まで湿雪ラッセルとなりました。
旧坂内ゲレンデからはまだまだ快晴の空に揖斐の山々が照らされて見えていました。今日頑張れたのはこれがあったからこそでしょう。
そういえば今日1日、昼飯時を除いて最初から最後までスノーシューを脱ぐことはありませんでした。
ブンゲンへはまた来シーズン、新たなルートを練って再訪したいと思います。
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