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Yamareco

記録ID: 844123
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ハイキング
尾瀬・奥利根

【春花作戦】弥勒寺〜和尚台〜迦葉山〜白樺湿原【丁32.0】

2016年04月09日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
17.9km
登り
894m
下り
1,110m

コースタイム

日帰り
山行
4:43
休憩
2:30
合計
7:13
10:07
42
10:49
11:03
15
弥勒寺
11:18
11:50
20
12:10
12:19
18
12:37
13:19
21
白樺湿原
13:40
13:48
18
迦葉山
14:06
14:40
12
14:52
15:03
35
弥勒寺
15:38
102
17:20
岡谷バス停
天候 晴れ 薄曇
過去天気図(気象庁) 2016年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
往路:沼田駅〜迦葉山バス停 820円
復路:岡谷バス停〜沼田駅 410円
コース状況/
危険箇所等
白樺湿原から先残雪多く、道不明瞭。踏み跡も無し。また、雪解け水があちこちで溢れ歩行に困難を伴う。
和尚台は本文にて詳述するが、かなりスリリング。
その他周辺情報 山の麓の茶店等飲食店は軒並み閉まっている。季節営業なのか廃業しているのかも不明。
バスの車窓から沼田の下の方の街
2016年04月09日 09:27撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 9:27
バスの車窓から沼田の下の方の街
迦葉山バス停
2016年04月09日 10:09撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 10:09
迦葉山バス停
橋を渡って迦葉山へ。
2016年04月09日 10:09撮影 by  DSC-WX200, SONY
1
4/9 10:09
橋を渡って迦葉山へ。
山裾では梅が満開。
2016年04月09日 10:16撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 10:16
山裾では梅が満開。
この手前から山道
2016年04月09日 10:25撮影 by  DSC-WX200, SONY
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この手前から山道
いくつか沢を渡って上っていく。
2016年04月09日 10:32撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 10:32
いくつか沢を渡って上っていく。
丁目石の「丁」の棒が長いのが特徴。
2016年04月09日 10:35撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 10:35
丁目石の「丁」の棒が長いのが特徴。
堰堤をいくつか乗り越える。
2016年04月09日 10:39撮影 by  DSC-WX200, SONY
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堰堤をいくつか乗り越える。
大木のゲートと、
2016年04月09日 10:43撮影 by  DSC-WX200, SONY
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大木のゲートと、
馬かくれ杉を過ぎると、
2016年04月09日 10:45撮影 by  DSC-WX200, SONY
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馬かくれ杉を過ぎると、
上りきった所で展望が開ける。
2016年04月09日 10:47撮影 by  DSC-WX200, SONY
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上りきった所で展望が開ける。
聖観音菩薩
2016年04月09日 10:51撮影 by  DSC-WX200, SONY
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聖観音菩薩
弥勒寺本堂
2016年04月09日 10:53撮影 by  DSC-WX200, SONY
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弥勒寺本堂
本堂内から大天狗の顔が覗く。手前はおびんずる様
2016年04月09日 10:55撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 10:55
本堂内から大天狗の顔が覗く。手前はおびんずる様
寺で飼われていると思われる猫
2016年04月09日 10:59撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 10:59
寺で飼われていると思われる猫
迦葉山へ。
2016年04月09日 11:05撮影 by  DSC-WX200, SONY
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迦葉山へ。
入ってすぐ、早くも道が茂みに覆われがち。この先が思いやられる。
2016年04月09日 11:09撮影 by  DSC-WX200, SONY
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4/9 11:09
入ってすぐ、早くも道が茂みに覆われがち。この先が思いやられる。
傾斜がきつくて熱くなる。
2016年04月09日 11:16撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 11:16
傾斜がきつくて熱くなる。
和尚台
2016年04月09日 11:20撮影 by  DSC-WX200, SONY
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和尚台
和尚台の胎内を巡る。
2016年04月09日 11:26撮影 by  DSC-WX200, SONY
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和尚台の胎内を巡る。
胎内を潜ったら今度は和尚台の上へ。
2016年04月09日 11:29撮影 by  DSC-WX200, SONY
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胎内を潜ったら今度は和尚台の上へ。
西側、上越国境の山々
2016年04月09日 11:34撮影 by  DSC-WX200, SONY
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西側、上越国境の山々
迦葉山
2016年04月09日 11:35撮影 by  DSC-WX200, SONY
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迦葉山
武尊、で合っているかな?
2016年04月09日 11:36撮影 by  DSC-WX200, SONY
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武尊、で合っているかな?
和尚台から南側、赤城、榛名
2016年04月09日 11:36撮影 by  DSC-WX200, SONY
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和尚台から南側、赤城、榛名
和尚台から下る。
2016年04月09日 11:37撮影 by  DSC-WX200, SONY
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和尚台から下る。
ほぼ垂直な箇所、足がかりが浅い箇所があり、非常にスリリング。
2016年04月09日 11:42撮影 by  DSC-WX200, SONY
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ほぼ垂直な箇所、足がかりが浅い箇所があり、非常にスリリング。
胎内から出て生まれ変わった感じ。おぎゃー。
2016年04月09日 11:49撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 11:49
胎内から出て生まれ変わった感じ。おぎゃー。
引き続き、岩の合間を進む。
2016年04月09日 11:55撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 11:55
引き続き、岩の合間を進む。
落葉が多く、降りてきた人が次々と滑る。
2016年04月09日 11:59撮影 by  DSC-WX200, SONY
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落葉が多く、降りてきた人が次々と滑る。
御嶽山大神
2016年04月09日 12:07撮影 by  DSC-WX200, SONY
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御嶽山大神
残雪がチラホラ。
2016年04月09日 12:08撮影 by  DSC-WX200, SONY
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残雪がチラホラ。
迦葉山山頂
2016年04月09日 12:12撮影 by  DSC-WX200, SONY
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迦葉山山頂
山頂からの展望
2016年04月09日 12:13撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 12:13
山頂からの展望
蝶のように山頂で休む。
2016年04月09日 12:18撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 12:18
蝶のように山頂で休む。
雪が残っているかもしれないが、行ける所まで行ってみよう。
2016年04月09日 12:21撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 12:21
雪が残っているかもしれないが、行ける所まで行ってみよう。
気持ちの良い木立
2016年04月09日 12:29撮影 by  DSC-WX200, SONY
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4/9 12:29
気持ちの良い木立
残雪が増えてきた。
2016年04月09日 12:37撮影 by  DSC-WX200, SONY
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残雪が増えてきた。
雪融け水で辺りがビショビショ。
2016年04月09日 12:41撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 12:41
雪融け水で辺りがビショビショ。
白樺湿原
2016年04月09日 12:43撮影 by  DSC-WX200, SONY
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白樺湿原
うーむ、雪融け水と、
2016年04月09日 12:53撮影 by  DSC-WX200, SONY
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うーむ、雪融け水と、
大量の残雪でなかなか先へ進めない。今回はこのくらいにしておこう。
2016年04月09日 13:14撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 13:14
大量の残雪でなかなか先へ進めない。今回はこのくらいにしておこう。
再び迦葉山山頂
2016年04月09日 13:42撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 13:42
再び迦葉山山頂
雲が目立つが、最近の週末ではかなり良い方だ。何しろ青空が結構見える。
2016年04月09日 13:58撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 13:58
雲が目立つが、最近の週末ではかなり良い方だ。何しろ青空が結構見える。
急な上りは急な下りでもある。落葉で滑らないよう、慎重に下る。
2016年04月09日 14:01撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 14:01
急な上りは急な下りでもある。落葉で滑らないよう、慎重に下る。
大岩の地域に入る。
2016年04月09日 14:02撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 14:02
大岩の地域に入る。
再度和尚台
2016年04月09日 14:08撮影 by  DSC-WX200, SONY
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再度和尚台
また和尚台に上る。
2016年04月09日 14:13撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 14:13
また和尚台に上る。
往路より雲が晴れたようだ。
2016年04月09日 14:18撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 14:18
往路より雲が晴れたようだ。
榛名、子持方面
2016年04月09日 14:18撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 14:18
榛名、子持方面
赤城方面
2016年04月09日 14:19撮影 by  DSC-WX200, SONY
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赤城方面
武尊方面
2016年04月09日 14:23撮影 by  DSC-WX200, SONY
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武尊方面
再度生まれ変わった。
2016年04月09日 14:41撮影 by  DSC-WX200, SONY
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再度生まれ変わった。
大きな倒木を避けて、
2016年04月09日 14:49撮影 by  DSC-WX200, SONY
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大きな倒木を避けて、
弥勒寺に戻る。
2016年04月09日 14:54撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 14:54
弥勒寺に戻る。
境内にミズバショウが咲いていた。
2016年04月09日 14:55撮影 by  DSC-WX200, SONY
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4/9 14:55
境内にミズバショウが咲いていた。
下山開始。
2016年04月09日 15:05撮影 by  DSC-WX200, SONY
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下山開始。
登拝者を見守るお地蔵様、と大木。
2016年04月09日 15:08撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 15:08
登拝者を見守るお地蔵様、と大木。
石仏も参道沿いに大勢安置されている。
2016年04月09日 15:17撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 15:17
石仏も参道沿いに大勢安置されている。
迦葉山バス停
2016年04月09日 15:40撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 15:40
迦葉山バス停
バスの時刻まで2時間くらいあるので市街地へ向けて歩き出す。
2016年04月09日 15:48撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 15:48
バスの時刻まで2時間くらいあるので市街地へ向けて歩き出す。
久し振りにツクシを見た。
2016年04月09日 15:57撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 15:57
久し振りにツクシを見た。
冬山よ、さらば。
2016年04月09日 16:03撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 16:03
冬山よ、さらば。
春の花よ、こんにちは。これは芝桜か。
2016年04月09日 16:09撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 16:09
春の花よ、こんにちは。これは芝桜か。
この辺りの桜はまだつぼみ、
2016年04月09日 16:22撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 16:22
この辺りの桜はまだつぼみ、
或いは咲き始め。
2016年04月09日 16:23撮影 by  DSC-WX200, SONY
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或いは咲き始め。
下るにつれて桜の咲き具合が進む。
2016年04月09日 16:33撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 16:33
下るにつれて桜の咲き具合が進む。
沼田市立池田小学校の桜は七分咲き。
2016年04月09日 16:39撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 16:39
沼田市立池田小学校の桜は七分咲き。
これも春の花?
2016年04月09日 16:41撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 16:41
これも春の花?
黄や白の水仙が雅を競っている。
2016年04月09日 16:42撮影 by  DSC-WX200, SONY
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黄や白の水仙が雅を競っている。
赤城が近づいてきた。
2016年04月09日 16:49撮影 by  DSC-WX200, SONY
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赤城が近づいてきた。
これは梅
2016年04月09日 17:04撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 17:04
これは梅
火山性の突起と満開の白梅
2016年04月09日 17:14撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 17:14
火山性の突起と満開の白梅
岡谷バス停でちょうど良い時間となった。
2016年04月09日 17:22撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 17:22
岡谷バス停でちょうど良い時間となった。
古風なファサードの家と桜
2016年04月09日 17:24撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 17:24
古風なファサードの家と桜
今回は春の花に囲まれた散策となった。
2016年04月09日 17:27撮影 by  DSC-WX200, SONY
4/9 17:27
今回は春の花に囲まれた散策となった。
撮影機器:

感想

ずっと天気がイマイチな週末が続いていたが、遂に晴れの週末を迎える。
今回は、南関東の桜も散り気味になったことから、これから盛りの桜を求めて北関東へ。前から気になっていた迦葉山を歩くこととした。

迦葉山といえば天狗と連合赤軍。特に天狗様には山を歩く際にはいつもお世話になっているので、一度ご挨拶をと考えていた。昨年はちょうど10年に1度の大開帳の時期だったが、長野善光寺の御開帳を優先したため、1年ずれての訪問となった。

バス停の名は「迦葉山」でもその場所は山の麓。暫くは車道を上っていく。途中から参道に入り、門を潜り、橋を渡り、堰堤を越えて行く。その詰めた先が駐車場で、そこから展望が開ける。

門前の観音様にご挨拶して、弥勒寺に参詣。日本三大天狗のうち、二つに詣でたので、あとは鞍馬寺か。京都北山には静かな名山があるというので是非とも歩いてみたい。

弥勒寺の裏から迦葉山へ。これから本格的な山の道。久し振りの急傾斜に体が熱くなる。それも十数分で和尚台に到着。この和尚台は、弥勒寺と山頂の中間に凛と屹立し、山頂よりも展望が良い大岩である。この岩の狭間から胎内潜岩ということで中を潜って、その裏側に出たところから岩の上に上ることができる。
胎内巡りに相応しく産道の入口は狭く、手足を動かしづらい。そこをクリアできれば岩の中に入っていけるのだが、逆に言えば、ここでてこずるようであれば、この先は覚束ないだろう。
岩の裏側から鎖を頼りにしつつ、高度感ある岩を上っていく。が、露岩なので、なかなかの高度感。下を見ないように慎重に。傾斜がきつくて足がかりが浅い箇所は集中。
上りきった和尚台の上からは360度、武尊、赤城、榛名と迦葉山山頂を見渡すことができる。

和尚台を過ぎると落葉の急勾配。歩く人はあまり多くないようだ。静かな山頂からは南側を望むことができる。
さて、山頂直前から残雪が目に付くようになってきたが、この後どうしようか。いつもの調子であれば、さらに北上して尼ヶ禿山経由玉原高原行きといったところ、今はまだ残雪期。慎重に判断しなければならぬ。ということで、とりあえず、中間の白樺湿原まで歩を進めることとした。

北側の斜面を降りていくと、先へ進むにつれて高度は下がっていくが雪の量は増えていく。笹の擦れ合う山の端に至り、漆黒の土の上に流れる沢を渡ると、白樺の森の中に雪の園が広がり、その根底では雪解け水が此処彼処から溢れ出し、私の行く手を阻んでいた。
ここが白樺湿原かと思いつつ、さらに先へ行けないかと模索を続ける。
だだっ広い草原は残雪に大部を覆われてはいたものの、昼の陽射しと夜の月明かりに融解と凍結を繰り返し、何時の間にか先行する踏み跡は消え去っていた。雪の園に独り取り残された私は、その立ちはだかる現実にうろたえながら、なおも先へ進もうと試みた。もともと沢なのか、道だった所が沢になったのか、よくわからない大きな水溜りのために、ついつい足元に落としがちな視線を何度も上げて彼方此方を見渡す。目の前に広がるのは、ただただ森であった。冬の厳しさに木々は倒れ本来の道を隠し、残雪は下草を隠して幻の道を作り出していた。
暫くの彷徨の後、私は天頂に達して間もない太陽を見上げて嘆息した。そして、再び歩き始めた時、家族であろうか、大小5頭の猪達が脱兎のごとく水辺を駆け去るのを目の当たりにした。俄かに森が騒がしくなった。私は、ここにいてはいけないような気持ちに襲われ、これ以上先へ進むことをやめた。

山行の最中、今回の迦葉山という選択について考えていたが、迦葉山は山の奥深さを教えてくれていた。水の残り少なくなった水筒を眺めながら、私は迦葉山と私の山行に満足していた。

〜おしまい〜

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