奥多摩三山 杜撰な計画を反省
- GPS
- --:--
- 距離
- 25.7km
- 登り
- 2,559m
- 下り
- 2,259m
コースタイム
- 山行
- 10:50
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 11:45
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
御岳山駅〜滝本駅 御嶽登山鉄道 (現金,IC:590円) ケーブル下(滝本駅)〜御岳駅 西東京バス (現金:280円, IC:279円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はありません |
写真
感想
トレーニング登山第3弾の今回は「日帰り奥多摩三山」です。
前回の丹沢主稜縦走では思ったよりも筋肉痛にならなかったので、「今回は余裕かも?」なんて思っていましたが…とんでもなかったです!
久々にヘタってしまい、一時kenboさんに荷物を持ってもらうという失態をやらかしました。
まずスタートは小河内神社バス停から。
ダム湖の上を浮橋を通って渡ります。
この浮橋が、歩くとボヨンボヨン結構揺れます。
昔はドラム缶橋だったそうなので、その時にちょっと通ってみたかったなと思いました。
橋を渡ると登山道…かと思いきや、山道を登るとすぐ上の奥多摩周遊道路に出ます。
道路を歩くこと約1km。本当の登山口に到着。
ここからは噂の急登。ヌカザス尾根を三頭山に向かってひたすら登っていきます。
しかし、急登とはいっても階段地獄の丹沢よりも随分と登りやすく感じました。
実際三頭山まではものすごく調子が良く、あまり疲れを感じずに休憩なしで登ることが出来ました。
思えば、このとき調子に乗ってしまったのが良くなかったのかもしれません…
三頭山では休憩せず、先に進みます。
次の御前山までは約8km…遠いです。
まずはぐんぐん下って鞘口峠へ。
三頭山は都民の森からならお手軽に登れるので、お子さん連れの方々が大勢登ってきていました。
鞘口峠からはアップダウンが続き、奥多摩周遊道路に合流して風張峠へ到着。
ここから緩やかに登って月夜見山、そこからまた下って月夜見第2駐車場から御前山方面の登山口に入りました。
しばらくは下り基調の緩やかな道を進み、小河内峠に着きました。
ここから御前山までいっきに登ります。
御前山はカタクリの花が群生しているとのことで、道の脇には保護のためのロープが張ってありました。
この頃から疲れがだんだん出てきてペースダウン。
kenboさんに励まされ、やっとのことでピークについたと思ったら、そこは御前山ではなく、ひとつ前の惣岳山でガッカリ…
そこから10分ほど歩いてやっと御前山に着きました。
御前山の山頂では、お昼過ぎにも関わらず大勢の人が休憩していました。
私たちもここで遅めのお昼ご飯を食べて、ホッと一息。
先はまだまだ長いです…
御前山からは一気に下り大ダワ。
もうこの辺で、正直足はガクガクでした。
次のピークの鋸山は巻くことができるのですが…
kenboさんに「どうする?」と聞かれた時に、「巻道に行きたい」とはっきり言えば良かったのです。
しかし「どっちでもいいよ。」などと曖昧な答え方をしてしまった私…案の定ピークハンターなkenboさんは鋸山へ登ることを選択しました(泣)
鋸山への登りはかなり急で、ここでもう体力も気力も使い果たしてしまい…
ついにここで、kenboさんに荷物を持ってもらうという事態になってしまいました。
幸い大岳山の山頂直下までは、比較的緩やかな道が続いたので、何とかこの区間で体力回復。
荷物を受け取って最後の岩場を登り、16:30過ぎについに三山目の大岳山に到着です。
驚いたことに、こんな時間なのに山頂にはまだ人がいました。
大岳山の山頂は広く、晴れていれば見晴らしが良さそうでしたが、残念なことに景色は真っ白。
少し休憩して、明るいうちになんとか御岳山まで行けるように頑張ります。
大岳山を下り始めると、意外と岩岩していて下りにくい…
少し時間が掛かりながら下っていき、やっと緩やかな歩きやすい道になった時はホッしました。
あとは日暮れとの戦いです。
だんだんと薄暗くなっていく中、18時過ぎに御岳山神社に到着。
もう足が疲れすぎて、神社の石階段を登る気力すらありませんでした。
本当は御岳山からはケーブルカーではなく徒歩で下り、さらに御岳駅まで歩く予定でしたが…
あと6km近くを歩くのは無理です!
ということで、ここは素直にkenboさんにお願いしてケーブルカーとバスで帰ることになりました。
なんだか消化不良になってしまいましたが、kenboさんは最後のケーブルカー駅で山バッジが買えたのでご満悦のようでした。
今度はもう少し自分の力量を考えて、余裕をもって計画を立てたいと思います。
夏のテント泊に向けてのトレーニングとして、今回は奥多摩三山を選択しました。結構な長丁場となりますが、他の方のレコを参考にkazuruさんの丹沢での歩きぶりを考慮すれば、明るいうちに御岳駅まで下山できるはず…そう思っていました。
しかし、この杜撰な計画に1度も歩いたことがない不慣れな山域という精神的な負担が加わり、結果としてkazuruさんに多大なご迷惑をおかけすることとなってしまいました。
奥多摩駅からバスに乗車して小河内神社バス停で下車し、準備をして出発です。まずは麦山浮橋を渡ります。湖面に浮いているだけなので結構揺れ、継ぎ目はゴム製のシートが載せてあるだけなので、隣に移るときに段差が発生します。つまずかないように気を付けましょう。今回のメインイベントでした。
対岸に渡り終え、右へ進むと登山口がありました。むむっ!いきなりの急登で若干ゲンナリしましたが、標高が1,500m以上あるから仕方がないかな。
登り出しは急登ですが、次第になだらかな道も出てきて進みます。イヨ山を越え、急登を超えてヌカザス山に到着。漢字で書くと糠指山で、誰が名づけたのかな?と興味津々でした。
さらにロープが設置されているオツネの泣き坂という滑り易そうな急登を越え、入小沢ノ峰、ここから少し登って三頭山(西峰)に到着。数名の方が休憩されていましたが、ガスで真っ白で何も見えず、休憩しないで進みます。
三頭山なので、せっかくだから3つのピークを踏んでおこう、爺ヶ岳(北峰)みたいなことがないようにと、御堂峠から少し登って中央峰、東峰も通過。東峰には立派な展望台があり、晴れている時は山頂ではなくここで休憩するのも良さそうでした。
鞘口峠までの下りは、都民の森から登ってくる方が多く、三頭山は人気がある山なのだなと感じました。特にチビッ子率が高く、身体全体を駆使して段差をよじ登る姿に思わず「頑張れー!」と声をかけてしまうほどでした。
鞘口峠から先は登山者がいなくなり、風張峠までは静かな歩きとなりました。奥多摩周遊道路に合流したり、すぐ脇を敢えて進む感じで月夜見山に到着。「ここで昼食にしよう」とkazuruさんから提案がありましたが、もう少し頑張って御前山まで進むことにしました。
再び奥多摩周遊道路を歩いて月夜見第駐車場から御前山を目指します。この道路は走り屋系が結構なスピードで通過するので横断時は注意しましょう。ここまでそこそこのペースで進むことができたので、安心していました。
一度ぐっと下ってから登り返します。小河内峠あたりからすれ違う方が増えてきました。カタクリの群生地を保護するロープが張られていて、くたびれかけた紫色のカタクリが咲いていました。満開の時期に来てみたいな。
少し痩せた道を進み、登りに入ります。kazuruさんのペースが遅れ始め「ここを登れば昼食だから頑張ってください」と励まします。しかし、賑やかな話し声が聞こえてくる登り終えたその場所は、御前山ではなくて惣岳山でした…。
既に多くの方が訪れたのでしょうか、足元は泥濘状態ありで滑り易くなっていて、とりあえず注意しながら御前山に到着。レジャーシートを広げて昼食を楽しむ方々で混雑している中、たまたま空いたベンチを確保して昼食にしました。
kazuruさんは疲れた様子でしたが、ここまでの所要時間は前回の大倉〜蛭ヶ岳とほぼ同じだし、今日はここから先の距離が長いだけで、蛭ヶ岳〜西丹沢自然教室よりは楽なはず。気分的な面からも、昼食後にはkazuruさんが前回と同様に復活するものと思っていました。
混雑している御前山を出発し、鞘口山までは滑り易い状態で、気を付けながら進んで大ダワに到着。大ダワから先、鋸山を巻くことはできますが、せっかくなら登ってみたい。でも、目の前には結構な急登が…。kazuruさんに確認すると「どちらでもいいよ」とのことだったので、鋸山を目指しました。
これが失敗でした。kazuruさんの登るペースが遅く、鋸山を通過して本来の道と合流するまでの下りもいつもより遅い。本来の道に合流後「疲れたから大岳山に登る気力がなくなった」と仰り始める始末。奥多摩駅へのエスケープを提案すると無言のままだったので、「とりあえず大岳山まで行って決めましょう」と先に進みました。
ここから先は緩やかな道が続き、体力温存・時間短縮を図るにはピッタリの道でしたが、kazuruさんの足取りがとても重く、なかなか前に進みません。このままでは、明るいうちに下山どころか、下山すら危うい。頭の中で、ビバークするかもしれない最悪の事態を想像しながら進み、オキノ岩山を通過する時に「日光白根山の時のようになるとまずいので、私がザックを背負います。ここは道が緩やかなので、体力を回復してください」と提案。渋るkazuruさんからザックを奪い取りました。
大岳山手前のちょっとした岩場の途中までの30分程度でしょうか、ザックが2つだと登りにくかったことやkazuruさんが回復したこともあり、ザックを返却。ようやく最後のピークに到着した時は、予定時間を1時間以上もオーバーしていて、ヘッドライト使用がほぼ確定してしまいました。
この時間でもまだ山頂でのんびりされている方や登ってくる方がいて驚きました。しかし、安心していられる時間ではなく、私たちは速やかに先に進みます。登りと同様に下りもちょっとした岩場で慎重に進み、大岳山荘跡に到着。想像以上に立派で、避難小屋としては十分に利用できそう。少しだけお邪魔することにして中に入ると、ホワイトボードにはトイレ清掃をした日が記録されていて、山の管理時に利用されているようでした。2階には上がりませんでしたが、下駄箱に登山靴が1足あったので、どなたかが泊まったのかもしれません。
大岳山荘跡を出発し、あとはとても歩きやすい道でした。時間的余裕がないことと鋸山の失敗を踏まえ、行ってみたかった鍋割山は巻くことにしました。
kazuruさんが「ケーブルカーに乗りたい」と仰るので、「まだ営業していたら乗りましょう」と返すも、ほぼ絶望的だと思っていたので、せめて明るいうちにケーブル下(滝本駅)に到着することを目指してひたすら進みました。
1時間ほど歩くと、目の前にぼんやりと灯りが見えてきて、ホッとしながら近づくと長尾茶屋でした。武蔵御嶽神社ではなくてガッカリしている暇もなく、しかしなぜかバッジの有無を中から出てきた親父さんに尋ねると「下の商店街で売っているけれど、この時間ではもう閉まっているかな」と当然の回答が…。
商店街が営業していないとなると、やはりケーブルカーは営業終了かな。外で待っているkazuruさんのもとに戻ると、何やらレリーフを眺めていました。「この人がハセツネカップの由来の人なんだね」と仰るので、確認すると長谷川恒男氏でした。ここに来るまでに「山岳耐久レース○○km地点」という標識がいくつかあったけれど、これのことか。勉強になりました。
上の方に見えている建物を目指して登ると参道に合流して武蔵御嶽神社に到着。1分を争っているものの、せっかくだからお参りを済ませると、ケーブルカーの時刻表が壁に貼ってありました。ダメ元で確認すると…18:30発がある?おやっ?まだ間に合うのでは?
kazuruさんに伝えると元気を取り戻されたようでした。あとは閉店後の商店街を通過してひたすら歩いて(そこそこ距離がありました)18:25に御岳山駅に到着してゴールとなりました。
御岳駅まであと6km程度を歩くことができず消化不良ではありますが、それよりもkazuruさんが無事に下山できて良かったです。私たちのような平均的な体力の者が1度も歩いたことがない道を長距離で設定することは、やはり危険なのでしょう。これまでに私のせいでkazuruさんは何度か危ない経験をされているので、今回も反省しきりです。これを教訓として精進します。
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