天空へ続く回廊! 白毛門沢 Gスラブ
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- GPS
- 06:51
- 距離
- 8.7km
- 登り
- 1,275m
- 下り
- 1,273m
コースタイム
天候 | 晴れ後曇り一時小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
白毛門沢 Gスラブ:1級上〜2級下(なんちゃって沢屋の主観的グレード)
Gスラブとは、登山道からも見えるジジ岩とババ岩の中間スラブのこと。ルートを開拓した沢屋のイニシャルを冠したスラブである(笑)
写真を見てもらえば分かるように素晴らしい景観を成しており、さながら天空へと続くかのような回廊となっている。山頂にダイレクトに詰め上がる本流筋も素晴らしいが、このスラブは一見の価値がある。今後、遡行者が増えて、谷川岳におけるメジャーなルートになっていくと思える素晴らしいルートである。
ルートについて
1230m二俣で右俣に進む。1245mで本流がほぼ直角に右に曲がるポイントで正面から流入してくる沢筋に入る。最初から藪っぽく細い流れだが、沢形がずっと上まで続いていく。
1360m付近で出て来る二俣を右に進み、しばらくすると上方にジジ岩が見えてくる。1430m付近で地形図からでは分かりにくい二俣となり、左に進むとほどなく灌木帯を抜けてGスラブ最下部に出る。(右に進むとババ岩基部に出てしまうようだ)
スラブは特に傾斜もきつくなく、快適に登って行ける。1600mを過ぎた辺りから左寄りに針路を取ると程なく、山頂直下の一般道に出る。GPS軌道も参考にしてもらうと良いと思います。
感想
写真を見ていて素晴らしいスラブだとは分かっていたが、期待以上のものだった。山頂にダイレクトに出る本流も良いが、沢としてはこちらの方が上ではないだろうか。
タラタラノセンは登り応えがあった。やはり大滝を登ると充実する。
1ピッチ目のフェースは難しかった。突破したstkさんはすごい。ここはなんちゃって沢屋には荷が重いな・・
2年ぶりに白毛門沢へ。
Gスラルート登攀が第一目標。平日なので大滝(タラタラノセン)の登攀も出来ればしてみようかと。
遡行開始してまもなくキャニオニングの集団に出会う。水流で戯れ楽しそうだ。先に行かせてもらうとナメの連続で美しいエリア。ただしやや倒木が多い印象。そして存在感抜群のハナゲノ滝。前回よりは水が跳ねていて水量多い印象。ラバーなら快適に登れる。落ち口へは左から上がり、最後水流横断で右側へ。
その後両門ノ滝風の場所で白毛門沢と東黒沢の分岐。ここから沢幅が狭くなり小滝が多くなる。ここから大滝までの区間もやや倒木が増えた感じ。
そしてタラタラノセン。左の枝沢方向からも結構な勢いで水が落ちている。偵察の後、1ピッチを自分が空身で行く事に。最下段の赤いスリングを使ってせり出した岩の右側からテイクオフ。スリング使わないととても登れなそう。微妙なバランスで岩をまわりこみヌメッた中のガバを拾うが、思いきり必要。その後は残置ハーケンにランニングを取り高度上げるが、直上ルートはヌメりひどく断念し左に逃げた。適当な潅木でピッチ切る。2ピッチyoshiさんリード。途中適当な距離でランニングが取れるが高度感はかなりのもの。最後はかぶり気味の岩でリードはプレッシャーかかりそう。えいやと越えると落ち口付近に出られる。 やりきった感あるが翌日ひどい筋肉痛(笑)
この後はお楽しみのGスラへ。yoshiさんのルーファイは完璧でジジババ中間スラブの最下端に到達。ルートはyoshiさん感想参照。ここは樹林に覆われた沢型から出て視界がパっと開け、ジジ岩、ババ岩が迫力ある構図で迫ってくるのでかなり感動的な場面だ。「今日は一眼レフ持ってきてよかった〜〜」 通常ルートより自分好みである。記念写真を撮りあいスラブで休憩の後、登攀開始。ラバーで快適に登れ、高度はぐんぐんあがる。ただふくらはぎには結構キツい。最後草付きスラブとなり登山道手前15mほど藪をつかんでの登りで終了。
今日の遡行は、笹穴沢(快晴じゃないので断念)→西ゼン(渋滞にハマり時間遅く断念)→白毛門沢 という転進であった。笹穴は何回延期したか覚えてない(笑)。ただ、転進の割には相当な充実感得られる遡行となった。このエリアの沢にはずれはないな〜 gankoyaさん、好ルート開拓どうもです〜
コメント
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妥協の果てとは言えない好ルートでしょ
タラタラノセンは達成感味わえますよね。
ジジババ中間スラブでは開放感を満喫ですね
ジジババ中間スラブは本来は「左俣の正解」なんです。
しかし、左俣を普通につめるとずっと下の登山道に出てしまう。
(白毛門沢のショートカットとして便利ですけど)
この中間スラブに至るにはちょっと神経を使いますが、
ヤブ沢の視界が突然開けて、天空へのスラブが眼前に広がった時、気分よかった事でしょう
楽しまれて何よりでした。僕もまた行きたい
次回は、笹穴沢か西ゼンか井戸小屋沢ですね
まだまだ上越に通えますね。
gankoyaさん、こんばんは〜
タラタラ、gankoスラブと最高の2本立てでした!
> 「左俣の正解」
なるほど〜 遠めで見ると黒い滝が不気味ですが、事前情報のおかげで安心して詰められました
突然視界が開けるってのは沢ならではですよね〜 オ滝ノ沢も似たような感じと聞きました。ぜひともいってみたいものです
笹穴沢はここまで待ったので、ピーカン予報でしか行かない事にしました
>ヤブ沢の視界が突然開けて、天空へのスラブが眼前に広がった時、気分よかった事でしょう
本当に最高でした
ホントに最高です。次は紅葉の時に行ってみたいですね。10月だったらgankoyaさんも行っちゃいそうですね。「快気祝い遡行」でしょうか
レコにも書きましたが、これは谷川岳を代表するようなルートになりますよ。「Gスラブ」ってネーミングが定着したら面白いですね
こんばんは (*Θ_Θ*)/
Gスラブ行ったんですね、良かったでしょう。
自分も連れてもらった感動が蘇ります。
沢ってクライミンググレードだけじゃ無いですよね、
ほんとに素晴らしいルートです。
sawadonさん、こんばんは〜
滝にスラブに最高のルートでした!
> 沢ってクライミンググレードだけじゃ無いですよね
まさにその通りですよね〜。開放感あるスラブ好きには、開けた時の感動が忘れられません^_
sawadonこんにちは。
昨年は、レコの圧倒的なスラブの写真を見て「ああ、行きたかったな」と悔しがったものでしたが、やっと行けて、大満足です。あのスケール感はオタキノ沢を彷彿させます
私はあまり登れないし、滝の直登に全くこだわってないので、景観重視ですね。巻いちゃったり、簡単なクライミングしかしない(出来ない)ので、沢「登り」っていうよりも、沢「ハイキング」って感じです
今回はタラタラノセンがちゃんと登れなかったので、自分の力量不足を再認識しました
山と高原地図とトポでジジとババが逆です。どちらが正解でしょうか?
トポの通り右がジジと思ってましたが、山と高原地図みて逆な事に気付きました。
どっちがどっち?
少年の頃に、大きい方がババ岩で、小さくてくしゃくしゃしたのがジジ岩だと習いました。
当時教えてもらったこれが正しいと思っています。
しかし、近年は逆に呼ばれる事が普通になっていますので、慣習に従って大きい方をジジ岩と呼ぶようにしています。根性足りませんね
stkさんの今回のレコは、修正する必要は無いと思いますが
gankoyaさん、どうもです〜
とすると、gankoyaさん小さいころ=今の山と高原地図
で、自分はトポの方で覚えてた=近年の呼ばれ方
でかい方がジジってのが分かりやすくて変わりつつあるんですかねぇ。
とはいえ、とりあえず前者でレコ書いたんでこれで通します
白毛門には
〔祇禊馬蹄形縦走 ∋沈禊ピストン G鯡嗅臑堯´ぢ臍丗堯´ゥΕ張椒沢
Ε璽縫ぅ貘堯´Gスラブ
と7回登ってますが、あまりジジ岩とババ岩を気にかけていませんでした。ひょっとしたら今回初めて良く眺めたかも
今回見たら確かに顕著な岩峰で目立つことが分かりました。山名からジジ・ババと付けられたのでしょうが、上手いネーミングだなと感心してしまいました
初冬なのか残雪期なのか定かではありませんが、
雪をまとった二つの岩峰が爺さんと婆さんに見え、
それが門柱のように並立しているので白毛門という山名になった、
と、聞いております。
山名の成り立ちもおもしろいですね
なるほど。
山名からジジババではなく、逆だったのですね。
そういえば、雪渓の形から山の名前が付くこともあるんですものね。
> 雪をまとった二つの岩峰が爺さんと婆さんに見え、
> それが門柱のように並立しているので白毛門という山名になった、
なるほど〜
これは貴重です
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