首都圏大雪後の雲取山


- GPS
- 29:00
- 距離
- 23.1km
- 登り
- 1,669m
- 下り
- 1,670m
コースタイム
鴨沢7:40〜小袖乗越8:10〜石尾根分岐11:20〜奥多摩小屋12:00
2日目
奥多摩小屋5:30〜雲取山頂6:20(休0:40)〜奥多摩小屋7:40(休0:50)〜七ッ石山9:15(休0:15)〜七ッ石小屋9:30〜鴨沢11:25
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【1日目】
日本列島南岸に二つ玉低気圧が三連休初日に通過するとのことで、首都圏にも大雪が見込まれ、奥多摩でも極上の雪山が味わえるのではないかと期待し、雲取山にテント装備で出かけた。期待通り、スタートの奥多摩湖半の集落である鴨沢も雪景色になっている。登り始めからフカフカの雪だ。こんなことは滅多にないのでワクワクする。鴨沢の駐車場は満車なので、手前の駐車場に戻って停めた。10分弱の歩きがプラスされたが、気にしない。
集落の中も雪で覆われ、除雪されていない雪道を登っていく。下に見える奥多摩湖の湖面は凍っている。素晴らしい。ウキウキしながら登っていくと、小袖乗越に着いた。ここが登山口だ。人一人通れるくらいの幅の細い登山道は雪が積もっていて、先行者がいるみたいだが、つぼ足で進んでいるらしく道になっていない。ひざ丈ではあるが、ラッセルで進む。フカフカの新雪なので軽く、負担にはならない。奥多摩でラッセルを味わえるなんて信じられない。途中2人抜くと、いよいよ先頭だ。テント装備と雪見酒セットが負担ではあるが、気持ちよく進む。しかし、段々とつらくなってくる。息が切れるので、ところどころで息を整えながら進む。七ッ石山分岐で限界、20mくらい後方にいた方に道を譲る。この人、微妙な歩幅のつぼ足なので、結局のところラッセルすることには変わらない。
なんとか石尾根に合流。素晴らしい雪景色だ。雪も深くなっている。天気もよく、横に富士山を仰ぎ見ながらゆっくりと進む。やがてヘリポートの開けたところに出ると、雪面が広がっていて気持ちいい。しかし、ここは風が強いのか、雪が浅くてところどころに芝が見えている。これはと思い進んでいくと、テント場には雪のついていない程よいスペースがあるではないか。早速キープし、奥多摩小屋で受付。ここは素泊まり自炊小屋なのでビールはなく、我慢我慢。
さっさとテントを設営し、汗をかいた服を着替えると、雪見酒の準備だ。景色は最高。目の前は開けていて、左に富士山、正面遠方に南アルプス、右に山並みの美しい飛龍。持参した赤ワインを一杯。うまい!赤ワインを飲みながら、つまみ(昼食)のモツ煮込みを作る。一味を多めに入れて一口。うまい!なんて贅沢なんだ。来てよかった。思いつきで準備して家を飛び出したので、寝不足なので少々仮眠をとる。16時過ぎに目を覚まし外に出ると、凍てついた空気が気持ちいい。この時間でも登ってくる人が結構いるもんだ。通る人みんなに声をかける。雲取山荘に向かう人は日没までに間に合うか心配でみな急いでいた。しかし16時半も過ぎると、山荘はあきらめて、奥多摩小屋で日程を終えるという人がチラホラ。この人たちは時間にゆとりができたので、のんびりおしゃべり。17時半近くになると、みな小屋に入ってしまったが、こちらは夕暮れの雪景色を赤ワインで存分に堪能。日が沈むのを見届けると、今度はちょい辛めのキムチラーメンを作り、ひとり酒宴。赤ワイン1パック飲み干すと気持ちよく、眠りに着く。
【2日目】
朝4時半に目が覚めた。外は満天の星だ。ご来光が期待できそう。水が凍っている。息も凍る。氷点下15度くらいらしい。雪を溶かして坦々麺を作り、体を温める。体が温まったところで着替えて登山準備にかかる。今日ははじめっから12本爪アイゼンを装着していく。5時半にヘッドライトで暗闇を照らしながらスタート。どうやら未明に雪が降ったらしい。トレースがみな消えている。ひざ上のラッセルだ。新雪なので負担がない。荷物もなく、アイゼンも効いてスムーズに進んでいく。小雲取を過ぎると辺りが明るくなってきた。日の出が近い。山頂にはヘッドランプやフラッシュの明かりが見える。少々焦りながら、最後の直登を登ると人が結構いる。避難小屋泊の方が結構いるらしい。あとで聞いた話だと、年末年始よりも混んでいたとか。
小屋裏のいいポジションをキープして、日の出を待つ。富士山が素晴らしい。南アルプスも個々の山々がわかるほど、クッキリと見えている。日の出。ご来光。日本人はなぜか太陽と富士山が好きだ。今目の前には、その二つが揃っている。ご来光をたっぷりと拝むと、山頂に向かった。とはいっても歩いて1分程度だ。ここでは雪洞を掘ってコーヒーを飲みながらご来光を拝んだカップルがいた。うらやましいねぇ。山頂で記念撮影をし、展望を満喫してテント場に戻る。今日は降りるだけなので、時間にゆとりがある。のんびりと名残惜しくも撤収をし、通行人が一段落したところでスタート。せっかくの雪山、やはりひとりで味わいたいから。
のんびりと進み、石尾根分岐に到着。普通ならこのまま鴨沢方面に下るのだが、目の前には七ッ石山が。ゲレンデのジャイアントコースやらチャンピオンコースのような斜面が目の前に。やはり避けて通るのはもったいなく、果敢にチャレンジ。すでにトレースがついているので一気に登る。山頂からは、今さっき登ってきた雲取山や、石尾根の先の鷹ノ巣山、そして富士山に南アルプスの展望が素晴らしい。鷹ノ巣方面から登ってきたおじさんと少々おしゃべり。ここでまだ時間が早いので、荷物をデポしての鷹ノ巣山ピストンを勧められる。往復2時間くらいだとか。かなりソソる提案だ。10分ほど話し、お互いの健闘を祈念して分かれる。先に進むも先ほどの提案が頭から離れない。いよいよ分岐に到着。3分ほど悩むも、三連休最後ということで渋滞を考慮し、下山することに。後ろ髪引かれながらもサクサクと降りる。下に行くにつれ、積雪量が減ってきている。気温が上がっているのでかなり融けているようだ。土が見え始めたところでアイゼンを外す。が、これが誤算。植林帯に入ると雪がかなり残っていて、しかもかなり均されている。上部より滑るのだ。今更アイゼンつけるのも嫌なので、山側の積雪を崩しながら進む。小袖乗越が見えてくると、後方から急いでくる方々がいっぱい。どうやら11:32のバスに乗りたいらしい。普通に歩いても間に合いそうなのだが。鴨沢の集落手前で「人生は・・・休まずに歩けぇ〜」の歌が大音量で聞こえてきた。バスの時間がもうすぐなので急げとのことらしい。親切なサービスだこと。写真を撮りながらゆっくりと歩いてきたが、バスの時間に間に合った。バス停には見た顔ばかり10人くらいいた。お互いに「お疲れ様」とあいさつをし、こちらはのんびりと湖畔を歩いて駐車場に戻った。鴨沢は、前日の雪景色が嘘のように小春日和な感じだ。
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