摩耶山
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- GPS
- --:--
- 距離
- 5.6km
- 登り
- 742m
- 下り
- 742m
コースタイム
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
摩耶山という異国風の名前に惹かれて登ってみた。麻耶というのは、お釈迦様の母の名前らしい。ところが、優しい母のイメージとは裏腹に、険しい山だった。
登山口から渓流沿いに30分程行くと、分岐があって、右が初心者コース、左が滝登りベテランコースと標識がある。ベテランとも初心者とも、どちらともいえないのだが、勢いで、左の沢沿いに道を取ることにした。
突然、目の前に大きな滝があらわれ、その脇に垂直の長い梯子が掛かっている。緊張のためか、滝の音も耳に入らない。ようやく登り切った後も、急な登りが続く。
やがて、仙人が岩屋と七つ滝の分岐点にやって来る。岩屋にも立ち寄ってみたい気もするが、久しぶりの本格的な山登りのため、そこまでの体力的な余裕がない。まっすぐ山頂に向かう。左手の七つ滝コースは立ち入り禁止の表示がしてあった。
ここを過ぎると、少し傾斜がゆるやかになり、紅葉もだいぶ濃くなって、山頂も望めるようになって来た。
最後の急登を、息を切らせて、登り切ると、山頂にたどり着いた。予報だと今日は晴れるはずなのに、雲が多く、展望もいまひとつだ。月山は、山頂部が雲におおわれている。朝日連峰もぼんやりしている。飯豊や、鳥海山は見えない。
しかし、山頂付近の紅葉は見ごろで、鉾ヶ峰、鑓ヶ峰の鋭鋒の錦繍が素晴らしい。
食事を終わる頃、登山口で一緒だったグループの人達が登って来た。山頂が急ににぎやかになった。ほとんど単独行が多い身としては、こういうのも楽しそうだとは思うが、この歳までどうしても踏み切れないでいる。
下りは、摩耶山避難小屋を経て、初心者コースを行くことにする。下り始めてすぐに、摩耶山奥宮跡の標識板があった。そこには、こう書いてある。「厩山(まやさん)の奥の宮 昭和31年再建祭神は主神に羽越民俗の遠祖を祀り厩(まや)の大神を合祭する。聖徳太子、仏母麻耶夫人の霊を祀る満屋山城輪神社の跡である。」とある。摩耶山は、厩山であり、満屋山でもあるのか。ここで聖徳太子が出てくるとは思わなかった。
そこから少し下ると、なんとも暖かく、ユーモアのある表情をした六地蔵が並んでいた。長い年月に風化され、表情が分からないものもあるが、それが却って、ずっとここに並んで、数知れない登山者を見守って来た、歴史を感じさせる。
小屋まで下ってくると、山頂付近に青空が広がって来た。今年の山登りは、このパターンが多い。さらにどんどん下ると、杉の倒木に、スギヒラタケがびっしり生えているのに、出会う。真っ白で、どこか透明感のあるキノコだ。以前はこのキノコ、食用として盛んに食べられていたのだが、今は毒キノコに指定されてしまっている。味噌汁やキノコ汁、スパゲッティーにもよく合う、美味しいキノコなのに、と未練がましく写真を撮る。
渓流沿いの道に戻ると、流れに沿って下り、間もなく、登山口に着いた。駐車場には中型のバスが止まっていた。バスも運行しているということは、人気の山なのだろう。
並んで見送ってくれた六地蔵の姿が、しばらく頭から離れなかった。
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