阿蘇・俵山 展望岩ルート ベストルート
- GPS
- 07:34
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 953m
- 下り
- 953m
コースタイム
天候 | 快晴、午後から薄くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
標高900m以上では雪 谷コースの2段目の滝から「展望岩ルート」へ。30m程の垂直の岩を登るが、灌木が岩に巻きついているので安心感があるが、用心しましょう。 |
写真
感想
予定されていた用事が、来週へスライドし、来週、再来週は土日が完全に埋まり三月末まで山に行けないことになった。
でも、この二日、日曜日の午前までに帰宅というタイムリミットを守れば行けないことはない、「坊がツルにテント持って行くぞ!、今シーズン最後の雪!」と113さんや皆さんのブログに相当な影響を受け「雪の中で野営(または、もう雪融け野営)願望」は高まるばかり。金曜日の夜から無理を承知で一気に計画に入る。
が、午後10時「今回は無理…。」と決断し、断念。
一気にテンションが下がったが、「谷コースの展望岩ルートに行こう。」と気持ちを切り替える。
この俵山谷コースは、結構面白いコースで、前回は、気合入りまくりで、途中まったくお腹が空かないほどアドレナリンが上昇したが、昨年、意外と整備されていて、「あれっ…」と難易度が落ちていたことにがっかり。でも谷筋を全部登れば難易度は上がるし、滝登りも自分の力量に合わせてコースを選べるので、どんなレベルの人も楽しめる優秀なコースです。
第1回の記録から読んでいただけると、このコースの良さがわかっていただけると思います。
第1回記録「谷コース右俣ルート」
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-61607.html
第2回記録「谷(滝)コース左俣ルート」
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-88619.html
今回は、第2回の谷コースを歩いた時見つけた「展望岩ルート」をトライ、そして下山は「ウインドファーム」を歩く、ということで決定。
萌の里からスタート。草原を歩くと、風は冷たいし地面はストックが刺さらないほどガチガチに凍っているが、日差しはもう春、ぽかぽかして汗まで出てっきた。
谷の入り口へ。樹林帯に入る。谷筋を冷気が下って来て心地よい。
少し雪が残っている。2日前に雨が降ったが水位はOK、途中から谷底から巻き道へ。歩きやすいが、落ち葉の下の土が濡れてよく滑る。ここで谷に転落すれば大ケガだが、一度歩いている道は、安心感からテンションが上がらないので、逆に危険。
今回は、滝も水しぶきが上がっている。
いよいよ展望岩ルートへ。1度歩いた道から未知のルートへ。今までの適当にお腹が空くような穏やかな歩きから、一気にアドレナリンが急上昇の戦闘モードへ。地形的なイメージとしては「ちょっと高い尾根道を歩く。」程度に思っていたが、いきなり垂直に近い岩をよじ登ることに。岩に巻きついている木を使って登るので恐怖感はないが、木につかまってどんどん標高を上げる。意外と早く展望岩に到着。その岩は空に向かって少し前の方に斜めになっているし、そこから下を見ると30m以上の崖になっているので、気分的にはリラックスできないが、眺望は最高で「このコース最高だな〜。」と「ベストコース」に認定(勝手に)しました。
展望岩がある所がこの尾根のピークと思ったら、さらに上に道が続いているらしい。周囲の状況から判断するとすぐ横の岩に足をかけて、70cm上の離れた岩に飛び移るらしいが、近くの枝を握らないと、もしバランスを崩したら落ちてしまう、30m下に落ちたくないしなあ…。
その岩にへばりついている木の枝は、「どうぞ。」と親切に手を差しのべてくれているようです。「ありがとう。」と手を握ってしまった瞬間…。う〜ん、ちょっと引っ張って強度を確認するが、まあ、手を握りたい気もするが、どうも信用できない。
その横に小さなトンネル状になった安全ルートもある。これがとても狭くザックを下ろして向こうに投げないと通れない、ストックもサブザックも同様。かといって向こうに適当に投げてたら、手前も先の方も崖で、転がって落ちたら回収不能なので投げる時は気をつけましょう。安全第一でこっちを選択して、もそもそくぐる。さらに上に道が続く。「もう、いいだろ〜。」うんざりするほど、さらに岩を登る。さらに第2展望岩があった。こっちは1段高くなっていて「お立ち台」風だがバランスを崩せば、「飛び込み台」にもなる。登るのは遠慮して(結構怖そう)先を急ぐ。
やっと緩やかな尾根道へ。松がミックスした明るい道。「あっ!」お気に入りのニット帽を落としてしまったことに気付く。ヤッケの胸ポケットに入れていたのにない。たぶん、滝の所で水を飲んだ時、落としたのだろう…。今からこの道を戻るのはNGだろ〜、うんうん、諦めよう、でも待てよ、頂上から「帰りのコース」にここを設定すれば、回収できる、でもな〜、やっぱりやめた。キッパリ諦めて先を急ぐ。人工林の途中で谷コースに合流した。またアドレナリン急降下、「早く頂上着かんかな〜。」楽しい時はあっという間に過ぎ、それ以外はゆっくりと時が流れてていく。
頂上はこんなに天気がいいのに、昼食中の2組だけ。山頂はパスして外輪壁に沿って北の急斜面を下る。雪は、気温が高いのでアイスバーンではなく、サクサクでとても歩きやすい。
この急斜面には思い出があり、雪が解けかけた時が最悪で、周りを見るとみんなストックを持って滑ることとなく安全に歩いている姿を見て「絶対必要」と購入を決断させた、天候次第では登りも下りも大変な坂。
さて、雨量計のとこから進路を西に取り、ウインドファーム(風力発電地帯)を歩いて萌の里へ戻る下りのお楽しみ計画を実行に移す。
でも嫌な予感が、かすかに漂う。里山の牧道は、使われなくなると数年でコンクリートの道でもあっという間に通れなくなりトゲの灌木が行く手を遮る。地図にその道が明記されていても、その通りに歩いいても通れなかったり、途中は縦横無尽に勝手に新しい道が作られ(まあ、山歩きと関係なく林業と家畜産業のために作られた道ということで)、途中までで行き止まり、元の道をたどり引き返した苦い思い出は数知れず、そんな記憶が蘇る。
何の疑いもなく100%、信じていた分岐を曲がると「あれっ…」いきなりストレートパンチ。間違った。結局、俵山峠へ下るための迂回ルートでした。ガックっとくると途端に集中力をなくし、2回もこける。
俵山峠から、車道歩きで途中からウインドファームに復帰する予定で歩く。本当は、今頃眺めのいい草原でエスビットでお湯を沸かし、楽しい昼食のはずが、ダラダラの車道歩きが続き、昼食のタイミングを逃し疲労感が蓄積するばかり。
やっと牧道を見つけ風力発電建設用の取り付き道路に近道しようとするが、道はだんだん棘だらけの枝が行く手を阻み、やっと道路の近くに来たら、すごい崖で下られない。浮石だらけの崖を強行突破、何とか下り(今回NO.1のデンジャラスタイムでした。)、事無きを得る。よかった。
長い長い登りの道を歩き、「もう、このへんで昼食」と適当な場所でエスビットでお湯を沸かす。今日初めてのストップ。35分休憩。地図で確認すると、このまま歩けば、何と標高640mの車道から標高700m登り返した場所がここで、あと800mまで登り、大きく遠回りして下山できる牧道に入ることができる、それもうまくいけばの話で…。完全に気持ちが折れて、車道に戻る事にする。このまま歩いて途中で牧道を失えば、またこの道を戻ることになり、下山予定は日没の7時以降になってしまう。
う〜ん、いずれにしても、これから1時間以上の車道歩きが待っている。まあ、「予定は6時間」と家に伝えてきたので「遅れるから」と電話しながら、思わず「車道の途中でレスキューできないかな〜」と救援要請しそうになったが、それじゃダメだろ!とさりげなく「ゆっくり歩いて帰るね。」と電話を切る。パッキングをしていて「サブザックもいらないな、ザックに入れよう。」と必要な物を確認したら「あった〜!」何とニット帽をこっちに入れていた。まあ、1つぐらいいいことがないとな〜。さて、車道に戻って歩きだす。
曲がりくねって見通しが悪く、とても狭い道で、さらにドライバーはみんな「まさかこんな所を人が歩いているとは思わない。」ような道なので事故に気をつけるが、車はほとんどないので、だんだん中央近くを歩いている。
「どうしました?こんな所で。車に乗って行きませんか。」と声をかけられたら、どう言って断ろうか、でも強く言われたら乗るしかないかな〜、なんて考えながら歩いていたが、1台も止まってくれない、趣味で歩いているやつの邪魔をわざわざする人はいないよな〜。
やっと駐車場と車が見えてきた。ヨレヨレの状態。
あまりにも予定より遅れて、温泉はキャンセルして直帰。
この谷コース、展望岩ルート、最高です。
唯一心配な事は、このルートに人気が出て、あの岩に巻いている木が剥がれ落ちると、いつか安全で快適なルートではなくなり、危険を伴った道になること。
根子岳のようにいずれ通れなくなるのかな〜。まあ、人知れずそっとしておくのが一番だけど、だれも通らないと道はなくなってしまうし…。
そして久しぶりの未知の牧道歩き、里山付近の道は本当に難しいですね。
1月8日から久しぶりの山、疲れたけど、心が癒された1日でした。
コメント
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こんばんわ 。
久しぶりの山行ですね。
「坊がツル」テン泊は残念でしたが、俵山ベストルートの発見おめでとうございます 。
調理時の新しい風防とカップの蓋の効果は如何でしたでしょうか?
それにしても雪は900m以上ですか・・今年の雪山も終わりですね 。
ホント久しぶりで、歩き方を忘れていました
風防は、「さすが 」と素人ではマネのできないレベルです。スノーピークのマグ、エスビットの五徳とベストマッチです。さらにチタン棒を使えば、トランギアも使用可能、とマッチングの妙は、素晴らしいです。固定がしっかりしているので後から動かすことも非常に簡単なのが、安全面ですごいです 。
カップの蓋、これは、すごいですよ。450mlのマグにお湯を移す時、完璧です。パスタのお湯切りということですが、何にでも応用できます
蓋は意外と大切ですね。
レポートは
http://www.yamareco.com/modules/xsns/?p=topic&tid=477
にありますので、ご覧下さい
「いつかは、長い縦走を。」を夢に軽量化を進めています。まあ、「体重を減らせ 、体力UP 」は分かっているんですけどね〜
こんばんは。
レポート、ソファーから身を乗り出して一気に拝見しました
記録アップ前に覗いていたのでの、「待ってました〜」
"westupさんのベストルート〜ぉ!"と聞かされてしまうと、もう興味シンシンであります。
ルート録を参考に、いつか辿ってみよう・・
113も、明日は難所が滝でおでこに「113」の筈が、またもや九重へ向かう事に成りましてそうろう
最後の雪かもしれませんね〜 。
今年のように雪が楽しめたシーズン、名残惜しいですね〜、しっかり楽しんできて下さい。
大船から高塚の道は、もう歩けるようになったんでしょうか、でもまだ雪は深いかもしれませんね。気温は上がっても意外と雪は残っていますね
ちなみに「ベストルート」と言っても「俵山のバリエーションルートの中では」という但し書き付きです。
過大広告で申し訳ありません…
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