無雪期講習の総決算 海金剛スーパーレイン
天候 | 雲見オートキャンプ場に入った土曜日は16時ごろまで雨 登攀日の日曜日は快晴・無風で暑い! |
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過去天気図(気象庁) | 2016年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
大仁から松崎まで約1時間、松崎から雲見オートキャンプ場まで30分。 東京から通すと4時間近くかかります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ガ〇ラ本によれば 「海金剛は伊豆半島南端近くの波勝碕海岸にある、日本でも稀なマルチピッチスケールのシークリフである。」 「スーパーレイン 7P 5.10a 正面壁のほぼ中央に走るクラックシステムをつなげた、この壁の代表ルート。(中略)ナチュラルなごく自然なラインであり、内容もすっきりした大人気ルートである。」 〇アプローチ 雲見キャンプ場から道路を5分ほど降りた左手、「雲見54」の電柱から山道に入ります。さまざまな記録では高低差がなく体力的に楽、とありましたが、雨後は粘土質な足元が滑る滑る。岩というより土に強いシューズを履いていくべきです。kameがアプローチ開始5分で2mほど滑落しました。 ジャングルのような蒸し暑い踏み跡を右下に海を見降ろしながら歩みを進め、開けたところで10mほどの懸垂下降。残置ロープが何本かありますが、しっかりしてそうな青いロープ(8mmぐらい?)で懸垂しました。 懸垂後、小高い岬をこえて左手の踏み跡にはいるとすぐにスーパーレインの取付き。 取付きの写真が頭に入ってれば同定はたやすいです。 〇登攀 1P コーナークラックを30mほど スタンス豊富、ハンドジャムも決め放題でアップに最適。 木でピッチを切る。 2P コーナークラック7,8m&トラバース5m 噂の怖いトラバース。 でも、トラバースよりコーナークラックのほうが悪いかも。要ナッツ。 トラバースの入り口で2番、出口に3番を決めておけばフォローも少しは安心? 灌木帯を少々歩く。歩くのはほんとに少々。少々歩いて左を向けばそれらしいクラックが目に入ります。灌木帯を抜けてしまうと、白波ルートに出てしまい、10cになってしまうので要注意。 3P 5.7(直上し、左の木へ)5.10a(右上し、左に抜けるクラック) いよいよ本番。 フィンガーを交えながら左上に見えた木にたどり着き、右上をはじめてからが本番。 1番を決めて立ちこむところで3回落ちました。あとからいろいろ話を聞くと、どうもホールド見逃してたっぽい。図らずもフォールテストを本チャンですることとなってしまいました。しかも、ギアラックにしっかりかかってた4番が音もなく落ちるというハプニング。 4P 5.10a(右上するクラック)5.8ow 先行のフォローが右上するクラックの中ほどで落ちたので、集中力を高めてなんとかOS。 OWに入る手前でのトラバースが怖かった。 OW自体は、瑞牆でワイドを経験したおかげか難しく感じず。4番(落としたので3.5番)、5番が決まる。 5P 5.10a(先人クラック) 頂上も見え、テンションアップなピッチ。 先週触った城ケ崎のアンクルクラックみたいな乗越し系のムーブを楽しめます。2回も!終了点は安心の大テラス。 6P 5.9ow ここの出だしは見た目以上に悪い。 手は決まるけど、足が全然ない。 ハンドジャムを信じて足をじりじり狭いところをあげて立ち上がってなんとか上にジャム。 頭をハングに押さえられたあとは右に行くのが正解らしいけど、左にいってしまった。立体的なムーブで超楽しい!ここでカム決めなかったのが、のちのロープトラブルに繋がってしまった。。。 7P 先行の大先生パーティーが登ったものの、オオスズメバチが多数飛んでるとのことで早々に下降。我々も6Pで登攀終了することになった。 〇下降 懸垂は同ルート下降。 50mダブルがいいかも。60m1本でもギリギリ可能?4回目の藪の中が怪しい。 懸垂支点はしっかりしている。 |
その他周辺情報 | 雲見オートキャンプ場に前泊 http://www2.wbs.ne.jp/~kumo-ac/ クライミングでなくても訪れたい素晴らしいキャンプ場でした!! 帰りにいつもの沼津漁港「かもめ丸」 http://www.senbon1kamome0.com/kamome0/ 沼津丼最高!! |
写真
感想
夢としか思ってなかった海金剛スーパーレイン。
挑戦のためのプロジェクト?は5月からのジャムセッション通いから始まり、順調に?プロテクションセット、ジャミング技術を磨き、ついにスーパーレイン挑戦の日がやってきました。
挑戦前の1週間はネット上の記録をみてはプレッシャーを感じるばかり。ほんとに10aのクラック3連荘がこなせるのか?おいら10aのクラックRPしたことないぞ?
不安は募るばかりでしたが、不安を顔態度にだすと「失格!」となるのは必定なので耐える練習。。。
土曜は城ケ崎で調整のはずが雨で中止。雲見キャンプ場への移動のみとなりました。
いや、集合場所が大仁だったのをいいことに、今シーズン初のシーダーズマウンテンに行ってしまったのです。
雲見キャンプ場で不安な胸の内を隠しつつ、海鮮ナベと獺祭。地場の金目刺身も旨かった!
大先生に各ピッチ10分遅れたら失格だぞ!と言い渡されさらに募る不安。
6時にキャンプ場を出発、ドロドロで悪いアプローチをこなし7時ごろ登攀開始。
パーティ編成は1番手は大先生&Yさん 2番手kamehiba隊、3番手Kくん&Rちゃんガイドの卵パーティ。
登攀中の出来事を簡単に書くと
・暑くて汗かいてテーピングがすぐはがれちゃった
・3P目でキャメ4番を落とした
・3P目で3回落ちた
・ロープスタックやっちゃった
・最終ピッチは我々が遅れたこと、スズメバチの大群がいたということもあり断念
反省点多し。
得たものも多かったと思います。初見のクラックルートをリードする、っていうのは想像以上に大変です。大変ですが、事前準備、確実なプロテクションセットさえできれば勝負の土俵に立つことはできるのかなと。
こんなかんじで経験積んで、来年は瑞牆のマルチに挑めるよう精進し隊と思います。
by hiba
kameはオールフォローなので簡単に。
アプローチ、ヘッデンしてたけど樹林帯で暗いのと落ち葉があって足元よく見えず、と言い訳になりますが、トラバースで落ちた!
ほんの1〜2mだけど、ここ最近毎回なぜかぶつける左足のスネをまたもや強打。
ここのキズとアザが途切れない。(涙)
フォローなので意地でテンション掛けなかったけど、フェイス以上にクラックはリードしてなんぼ。
hiba氏、オールリードお疲れ様&おめでとう。
とはいえ、またもやロープワークに問題発生。
1回はロープが絡まり、どうにも直せずにロープをいったんほどく羽目に。。
それとロープスタック。
叫んでも叫んでもhibaに声が届かず、hibaは気が付かずで大停滞。
改善方法としては
◎ ホイッスルの導入
◎ ロープアップ、フォローのクライミングがどのくらいされなかったら問題発生を疑うかあらかじめ決めておく。
◎ ロープスタックのありそうな屈曲の多いルートでは事前に意思確認する&リードは流れに細心の注意をはらう。
懸垂下降は50mロープを2本連結した最後のピッチ、大先生がロープを引いたので大丈夫だったけど、kamehiba隊だったらどうだろう。
スタックポイント満載だったなぁ。
反省多数の登攀だったけど、景色といい、クラックといい、本当に素晴らしいルートだった。
クラッククライミングとロープワークに磨きをかけて、また二人で来よう。
練習、練習!
by kame
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