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Yamareco

記録ID: 1042870
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無雪期ピークハント/縦走
東海

東海自然歩道#04 【'01秋 富士川・安倍川・大井川(前編)】

2001年09月26日(水) ~ 2001年09月28日(金)
 - 拍手
GPS
03:31
距離
45.5km
登り
2,931m
下り
2,942m

コースタイム

1日目
山行
0:50
休憩
0:00
合計
0:50
18:30
50
19:20
福士
2日目
山行
11:05
休憩
0:55
合計
12:00
6:30
60
福士
7:30
7:30
20
向田
7:50
8:00
150
六地蔵
10:30
10:30
120
徳間
12:30
13:15
95
奥山温泉
14:50
14:50
130
17:00
17:00
90
大平下
18:30
寺尾島
3日目
山行
6:35
休憩
1:25
合計
8:00
6:30
225
寺尾島
10:15
10:30
20
10:50
12:00
40
12:40
12:40
110
14:30
牛妻
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
行き:JR井出駅
帰り:牛妻ー(バス)→JR静岡駅

感想

●9月26日(水曜日)
 3年ぶりに、『東海自然歩道の旅』再開です。
 前回は井手駅まで来ました。今回は井手駅からのスタートです。
 昨日は宿直だったので、職場からそのまま荷物を持って出かけます。その荷物を見て施設長は驚き、係長からは「何かの時のために職員証を持ってけよ」と言われました。「何があるって言うんですかぁ?」と職員証は置いてきたのですが…
 夕方18:25に電車で井手駅着。駅には会社や学校から帰ってくる家族のためのお迎えの車が数台いましたが、すぐにいなくなってしまいました。既に辺りは暗くなっています。駅から出てすぐの踏切の向こう側に続く道を見て、「3年前、この坂道をヘトヘトになって下りて来たっけなぁ」としばし思い出に浸ります。
 さて、今夜のねぐらを探さなくてはなりません。駅の近くでは電車の音でゆっくりと眠れないでしょうから、少し歩くことにしました。
 川をさかのぼり、富栄橋で富士川を渡ります。川を渡ってすぐの集落では野宿ポイントが見つからず。コースにしたがって細い道に入り、しばらく歩きながら寝床を探すことにします。道は舗装されていますし、最悪でも1時間ほど歩けば向田の集落に着けます。そこまで行けば休憩小屋もあるはずですし。
 30分ほど坂道を登ると、コースは舗装道を外れて山道になっています。この暗い中、ランプを持っているとはいってもナイトハイクは危ないと判断。近くの空き地(駐車場?)にテントを張りました。
 空は曇っていて、明日の天気を確認しようとラジオを聞いても天気予報をやっていません。ニュースはやっているのに、天気予報はやらずに終わってしまいました。夕食を摂り早々に寝ることにします。
●9月27日(木曜日)
 5:30起床。朝食を摂り、6:30に出発。
 民家の脇から山道を登り始めます。倒木が多く、くぐったりまたいだり。くぐろうとすればリュックがひっかかり、またごうとすれば足が届かず。難儀ぃ。30分ほど歩くと登りきり林道に出ました。下って行くと右側に山道があり、その山道を下ります。ずっと降りて行くと(これって道?)っていう所を通り、里に着きました。反対からくる人には分かり難いんぢゃないかな。
 7:30に向田の交差点に着きました。横には“自然歩道アルキニスト”の間では有名な平田屋酒店が。すぐそばには休憩小屋もあります。平田屋酒店のおばちゃんに「どこから来たの? どこまで行くの?」と声をかけてもらいました。「大平まで」と答えると、驚かれてしまいました。そんなに離れてるのかなぁとちょっと不安になります。
 道標に従って六地蔵(市小路)まで20分あまり舗装道を登ります。六地蔵には休憩小屋と水洗トイレがありました。野宿ポイントとしても良さそうだけど、周りは墓地になってるから、ちょっと<<私>>は勇気ないなぁ。六地蔵っていうのは『六道』の考えからきているようで、なるほどなぁって思いました。そういえば、かの『かさこじぞう』の話もお地蔵さんは六人だっけ?
 おばあちゃんと挨拶を交わし、「足腰が強いねぇ」と言われながら、曼珠沙華のたくさん咲く舗装路を下ります。下まで来ると鯨野の集落。今度は緩やかに登って行きます。途中で徳間に通じる林道との分岐があるけど自然歩道はそのまま真っ直ぐ。8:40、集落の外れに案内板を見つけ、そこから山道に入ります。すぐそばにトイレもありました。
 川に沿って登っていきます。途中で非舗装の林道に出るけど(さっきの林道?)、すぐに右側の山道に分け入って登りが続きます。沢の音が遠くに聞こえてきます。9:30、非舗装の林道に出ます。ぐんぐん降りると道は舗装道に。途中4WD車とすれ違い、その車がUターンして抜かれるけど、声もかけてもらえない。
 ひたすら降りると天伯園のある上徳間に出ました。店がないのでそのまま通過。川の反対側にガードレールが見えるけど、下まで降りたらあそこまできっとまた登るんだよね。せっかく高度を稼いだのにもったいないって思いながら、すごい急な坂を下ります。途中の小川でキセキレイを見つけました。今まで、ハクセキレイは見たことあるけど、キセキレイは初めて。
 10:30、徳間に着きました。“自然歩道アルキニスト”御用達の橋本屋にてジュースを買います。2階で布団を干していた橋本屋のおばちゃんと目が合い、挨拶を交わします。橋を渡り、近くのバス停(徳間)で休憩。隣にトイレあり。傍のたんぼでは、稲刈りをやっていました。
 細い道のわりには頻繁に車の入っていく舗装道を登って行きます。途中で一回休憩を取りました。休憩したあと歩き出してすぐに、七ツ釜渓谷の滝への道がありました。とても降りて見に行くような余裕はありません。奥山温泉の手前にはキャンプ場、水場がありました。12:30、奥山温泉到着。なかなかきれいな建物ですが、これからまだまだ歩かなくてはならない身。温泉に浸かる余裕はありません。代わりと言うわけではありませんが、傍にあった『犬用温泉』で顔を洗いました。昼食の用意をしていると、徳間で<<私>>を見かけたという車で来ていたおじさんに声をかけられました。「着くのは夕方になるんじゃないか、乗っけてやればよかったかなぁ」と案じてくれていたそうです。
 昼食を済ませ、13:15に出発。温泉の駐車場から林道に入ります。すぐに車止めがあり、車は通行止め。福士川に沿って登って行きます。迷いやすいと言われていたポイントもすぐにわかりました。林道が終わると、左側に山道があります。道標はありませんでしたが、まさか無くなった林道に沿って歩くわけもないだろうと山道に入りました。一時間経ったところで休憩を入れます。横を流れる沢の水が枯れてから峠に出ると聞いていたので、「早く水なくなれ」って念じながら登りました。沢の枯れるころ、登り道は直登になります。この登りはきつかった。
 14:50、田代峠に着きました。山梨県とはここでお別れです。案内板も静岡県のものになっていす。静岡側からチェーンソーの音が聞こえてきます。この前の台風で倒れた木を切っているのでしょうか。しばらく降りていくと、チェーンソーは新しい林道を造っている工事の音だったことがわかりました。工事をしているおじさんたちに「どこから来たンだ? どこまで行くンだ?」と声をかけられます。おじさん同士で「女か?」と言い合っているのが聞こえます。そんなの見ればわかるでしょうに。。。
 林道の脇の山道を降り、途中林道に出ます。林道では、頻繁にミキサー車が通ります。途中でまた山道に入ります。急な下りで苦労しましたが、こっちの方が近道と思いがんばります。高圧線の下で林道に出ました。そのまま歩き続け、4:00に休憩を入れます。
 軍艦岩(別名「しょおい石」。弘法大師が背負っていた籠を置いた所だとか…)を通り、すぐに大平キャンプ場の入り口へ。夏のみ営業ということで、誰もいません。そのまま歩いて、今日の目的地である西里の先にある黒川キャンプ場を目指します。大平に入る手前で、2台の軽トラックに乗っていくかと声をかけられました。さっきの林道を作っていたおじさんです。とってもありがたかったのですが、完歩を目指している以上、ここはぐぐっと我慢。お礼を言って、先に行ってもらいます。大平の集落には『青少年の家』というのがあって、空地と水場もあるので野宿ポイントして使えそうです。集落を歩いていると、さっきの2台の軽トラが停まっているを見かけました。
 17:00、「大平下」というバス停で休んでいたら、見覚えのある軽トラが目の前の家で止まりました。さっきのおじさんです。どうやら、おじさんの家はここだったようです。中から、お孫さんらしい小さな男の子と犬が出迎えていました。しばらくおしゃべりをして、キャンプ場のことも聞きます。温泉もあるという話に嬉しくなります。八幡温泉を過ぎるころ、だんだんと日が暗くなってきました。
 地図(ニッチマップ)の地名とバス停の名前とが一致せず、キャンプ場への分岐点となる西里が一体どの辺りなのか見当も付きません。中学生に近くにキャンプ場がないか聞くと、この辺りにはいっぱいあるということ。一番近いのは農協を右に曲がってまっすぐ行った所にあると教えてもらいました。それらしき農協に着き、教えられた方を見ると道幅は広いのですがうすらさみしい道で、それらしいものが見えません。時刻も18:00を回っていて、これ以上歩くのもイヤだったので、その農協(西河内店)の前の空き地にテントを張ってしまいました。夕食を摂って横になっていると、小雨が。仕方なく、農協の軒下にテントを移動しました。
 そのままうとうとしていたら、テントを揺らす人がいます。何かと思って起きると二人のお巡りさん。しかも、パトカー横付け。時計を見ると20:00でした。どうやら、怪しいテントがあると通報されちゃったみたい。職務質問が始まります。「身分を証明できるもの見せて」と言われたけど、職員証は持ってきていません。保険証を見せると、「公務員? 本庁なの?」と尋かれます。正直に「児童自立支援施設の職員で…」と答えると、「あぁ」という返事。「今夜はそのまま寝てもいいけど、この先に(と、例のうすらさみしい道を指さして)温泉やキャンプ場もあるから」と教えてくれました。
 テントを出て、バス停の名前を見ると寺尾島。うすらさみしい道に沿って流れてくる川の名前を確認すると、「黒川」。ということは、この川に沿って行けば黒川キャンプ場があるんだ、とは思いましたが、もう足が痛くてそのまま寝てしまいました。
●9月28日(金曜日)
 5:30に起床。食事の用意をしていると、すぐそばのバス停にポツリポツリと高校生の姿が。6:30に寺尾島を出発。
 ほんとにすぐ、『清水市森林公園・やすらぎの森』に着きました。昨日の暗闇では不安になったけど、来ておけば良かったかなとちょっと後悔。敷地に入ってすぐ、トイレと西里温泉。黒川を挟んだ対岸には、ボードウォークという木の道があります。一番奥にあるキャンプ場で水を補給しました。
 黒川に沿って舗装林道を登って行きます。道沿いの桜並木には秋だというのに2・3輪づつ花がついています。何だか不思議。8:00に休憩。歩き始めるとすぐ、コース変更の案内板と休憩所がありました。もうちょっとがんばればよかった。
 川に沿ってず〜っと登っていきます。途中から沢を離れ、山の中腹を切り開いた道になります。先の方の杉の生え方が不自然な所に道があるはずと見当をつけて歩いていきます。車は来ないものとばかり思っていたら、2台の車に追い越されました。山道の登り口との分岐点で小休止。
 20分の山道で穂積神社着。きれいなトイレがありました。手水で喉を潤す。ちょっと曇り空。汗と風のせいで寒く感じます。どこからかキツツキの音が聞こえてくる。神社の左脇を通って竜爪山への山道を行きます。
 ちょっと行くと、階段と山道との分岐点。「階段を使いたくない人はこちら」と山道の方に矢印があります。「どちらも着く所は同じ、登らなくてはいけない高度も同じ、ならば階段の方が距離は短いよね」と、階段の方を選びました。ずっとアルミの階段と木段が続きます。途中には切り株のいすもあったけど、休憩を入れずに登っていきました。それにしてもよくこんな所まで道具や機材を運んで階段を作ったなぁと感心してしまいます。尾根に着くまで神社から45分かかりました。そこから2、3分で薬師岳(1051m)に着きました。時計を見ると10:15。林に囲まれて景色は見えません。隣の文殊岳の方が景色はいいと聞いていたので、10:30に出発しました。
 ぐーっと下って、ぐーっと登る。そんな感じで、10:50に文殊岳に到着。いつのまにか青空になっていました。清水港が見晴らせます。反対側には、安倍川や南アルプスの影が見えます。天気が良ければ見えると聞いていた富士山は残念ながら見えませんでした。男の人が後ろから登ってきたけど、そのままUターンして行ってしまいました。ちょっとサビシイ。その後、男の人と女の人が一人づつ来たけど、なんか話しかけにくい感じ。昼食を作りながら、『竜爪山山頂の記』というノートを山頂のポストに見つけ、書き込みをしてきました。<<私>>の直筆が見たいという人は、竜爪山に行けば見ることができます。昼食を摂っていると、正面に富士山がちょこっと見えました。ちょこっと感激。
 12:00出発。則沢との分岐点まで長い木段を下ります。それからは山道。若山は山頂には行かず、巻道を行くことにしました。途中でガレ場があってちょっとヒヤっとしました。この巻道、ずいぶんと長い。なかなか山頂に行った道と合流しません。13:00、ようやく山頂からの道との合流地点(桜峠への分岐点でもある)に出たので休憩。
 そこから、高圧線の鉄塔の横を通っから、延々と下り続けます。木段も土が流れていて、歩幅も合わず歩きづらい。勢い横にそれて歩くことになります。突然視界が開けたと思ったら、茶畑に出ました。そこが牛妻の登山口でした。結局、分岐点から50分かかりました。眼下に安倍川が見えます。今日のゴールは川沿いにあるはず。足の裏が痛みます。当初の予定を変更して2日間にして良かったと思いました。
 里に降りた所にある福寿院の前の空地では野宿ができそう。14:30「牛妻坂下」のバス停に着きました。目の前を安倍川が流れています。14:47発のバスで静岡駅に向かいました。30分ほどで静岡駅に。お土産はもちろん「安倍川もち」です。

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