四阿山
- GPS
- 04:36
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 911m
- 下り
- 913m
コースタイム
- 山行
- 4:11
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 4:32
天候 | 快晴、微風・無風 早朝は気温低し |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
駐車場から山頂までスキーを脱がずに到達できる。積雪は例年並みかむしろ多いか。雪質は日当たりの良いところはパックされているものの氷にはなっておらず、樹林帯と標高の高い所はサラサラのパウダー。 |
写真
感想
山スキーを始めてからほぼ毎年四阿山を積雪期に訪れているが、昨年は寡雪のため来ていない。今回は2年ぶりの訪問となったが、積雪多く、雪質良く、過去の四阿山の山スキーの中ではベストであった。
ホテルの駐車場にはまだ暗いうちに到着。同業者がいると思ったが、時間が早いためか誰もおらず、自分が一番乗りだった。心配していた気温はそれほどでもなく、クルマの温度計はマイナス11℃を示していた。標高は既に1400メートルを超えているのだから、この気温は比較的過ごし易い。近傍の菅平のアメダスを見ると、6時にマイナス23℃を記録していた。自分の装備では到底耐えられる気温ではない。外に出て準備をしていると、インナーグローブをしていてもジンジン指先が痛くなってくる。ゆっくりはしていられない。ブーツを履き、シールを貼ってライトが不要になってから行動開始。駐車場のクルマは計3台になっていた。別荘地内の樹林帯ある気を始めて気付いたのは、雪が思いの外軽いことだった。この山に来るときはいつでも雪が硬くなっていて、ひどいとほぼ氷なんてこともあったが、今日は湿気も帯びてなく軽かった。帰りの滑りに期待が持てそうだった。20分ほどあるいて牧場に出る。ここまで来ても雪質は良い。牧場エリアの雪質も大概褒められたものではないが、今この時間は悪くない。帰りの時間帯、日当たりが良いのでどう変わるだろうか。牧場を歩き始めると左手に北アルプスが見えるようになる。ちょうど日の出の時刻なので山が紅く染まっている。ちょっと遠いけどきれいである。牧場エリアは見晴は良いのだが、冬に来ると大抵冷たい西風が吹いていて閉口するのだが、今日はそよ風程度で、冬山完全装備で歩いていると暑いくらい。雪質は所々パックされていたが牧場のエリアなら日当たり抜群なので致し方ない。牧場を歩き終え、少し登り平坦になったところで小休止。パンとチーズをかじるが止まっていると寒い。食事の時もインナーのグローブは絶対に外せない。牧場が終わり再び樹林帯歩きになるが、トレースはあるものの所々で風のため消えている。そのようなところは最大でくるぶし程度のラッセルを強いられる。スキーを履いてくるぶしなので、つぼ足なら股下か腰まで埋まるだろう。一応ファットスキーなのでくるぶし程度のラッセルなら楽なはずだが、久々のスキー+シールでのラッセルなので簡単に息が上がってしまう。前後左右人の気配は全くないので、ラッセルが嫌ならシールを剥いで戻るしかないが、時間も早いのでそれも有り得ない。ゆっくりでも確実に先に進む。夏道を見送って東側に大きく回り込んで登る。こちら側のほうが樹林帯とは言え樹間が広かった記憶があるためだ。標高2000メートルを超えると小さいながらも雪を被ったモンスターが現れ始める。積雪の増加はここ数日なかったはずだが、樹上の雪は融けずに残っているので、この辺りは終日気温がかなり低いのだろう。ザックに付けた腕時計の温度計は、早朝は検出限界であるマイナス10℃を下回っていたが、時間の経過と共に測れる程度まで気温が上がってきていた。2100メートル付近まで標高を上げると露岩地帯が現れる。ここは積雪が少ないのでスキーにとっては登りも下りも楽ではないが、左手の方に大きく回り込めば登れたはずだと思い出したが、今年は案外雪があって何とか登ることができた。トレースは相変わらずあったりなかったりだが、何せ何度も雪の時期に来ている四阿山なので、トレースを期待しなくても何とかなる。2200メートルを超えるとトレースは完全に消えて、ラッセルをしながら歩くことに。天気は抜群に良く、風もほとんどないので、気温は氷点下なれども体感としては暑いくらい。サラサラのパウダーの上をスキーでトレースを付けながら歩く。ゆっくりチンタラ歩いているので後続が追いついてくるかと思ったが、姿も見えず、気配もない。今日は山頂まで貸し切りのようである。細い尾根を渡り、最後山頂直下の急登を登る。ここは雪がしまっていたら楽勝なのだが、今日は1番手で、雪質もサラサラなのでジグザグを切って登る。滑落せずに登り、最後水平移動をして山頂に到着。3時間を切れるかと思ったが、途中ラッセルもしたのでこれで良しとする。山頂は風も弱く、日当たりも良いので寒さは全く感じない。スキーの上に腰掛けて、カロリーを補給しつつ眺めに見とれる。雪の時期に四阿山は何度も来ているけど、今日がベストだなあなどと思う。山頂で時間を潰しても後続は来ないので適当に切り上げて下山を始める。山頂でシールを剥いで滑りたいところだが、直下は急だし狭いのでヘッポコスキーヤーの自分には怖すぎるし、何より登り返しが嫌なのでしばらくはシールのまま下る。細尾根の付近で雪を均して止まり、褐藻の準備をする。ここで今日初めての登山者(スキーヤー)とすれ違う。トレースの礼を言われるが、へなちょこトレースなので恐縮する。10分ほどで滑る準備を整えいざ出発。山頂付近の雪質はパウダーで最高だが、滑るところが少ない。傾斜も緩い。滑ると言うより移動という感じ。更に下ると厄介な露岩帯が出てくる。ここは下りは右手の方に移動してやり過ごす。その下は樹林帯というかジャングルだが、今年は雪が多いせいか、ジャングルとまでは言えず、ギリギリツリーランと言えるかもしれない。四阿山で快適ツリーランなんて初めてである。下りつつ何組かのパーティとすれ違うが、やはり平日なので10組もいなかった。高速料金は高いが、平日様々である。牧場に出る手前の樹林帯もジャングルもどきではあるが、何せ今日は雪質が良いのであまり気にならない。以前、有刺鉄線の支柱を踏んで前転をしたことがあったが、今日はそのトラップにも引っかからず。転倒することなく無事牧場まで降り、残りはお楽しみの牧場ランであるが、やはり雪は少し重くなっていた。それでも氷とか雪がないとかよりは全然マシで、気持ちよく滑ることができた。牧場もあっと言う間に過ぎ残りは別荘地内の樹林帯。ここは狭くて滑るのは楽ではないが、やはり雪質が良いので何とかなってしまう。楽に滑って登山口に到着。少し歩いて駐車場に到着。まだ11時であった。
ほぼ毎年訪問して、ほぼ毎年藪だのジャングルだのと文句を言っている四阿山だが、今年は積雪と雪質のお陰で、かなり楽しいスキー山行をすることができた。来年以降も同様なタイミングで訪問すれば楽しめそうだ。
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