62代プレ春合宿 白馬
天候 | 12日:雪時々曇り 13日:雪のち晴れ 14日:晴れのち雪 15日:雪のち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2011年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
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感想
2月11日(金)
午後22時に池袋サンシャインシティー高速バス乗り場に集合。今回は2年佐藤が前日に体調を崩してしまったため、彼女と3年大池の出発を1日遅らせることにした。ということで、本隊はL、SL、1年生3人の5名と合宿としては寂しい人数となってしまった。しかし、Lの自分が気を落とすわけにはいかない。集合直後のミーティングで今合宿が春合宿に向けた大切なものであることを強調した。
気象や体調、団体装備を確認し、一時解散。その時には現役や監督コーチ、OB・OGと多くの方が見送りに来て下さった。また、その中には北京から一時帰国中の熊瀬川の姿もあり、非常に嬉しい。当日は2月の3連休初日ということで、高速バス乗り場はスキー場に向かう人間でごった返していた。そのため、乗る予定のバスもなかなか来ない。1時間強待ってやっとバス到着。急いでバスに乗り込む。この大混雑の中で、我々のザックは非常に困りものである。何とか全員分の荷物を乗せ、我々もバスに乗り込む。大家監督及び春田コーチからの差し入れをありがたく頂き、さっさと就寝。
2月12日(土)
7時栂池高原スキー場着、のはずが道路がかなり混雑しているようでなかなかつかない。結局到着したのは1時間遅れの8時過ぎ。しかもその時にはゴンドラの切符売り場とゴンドラ乗り場には長蛇の列が出来ていた。それもそのはず、栂池高原スキー場は国内でも有数のスキー場である。2月の連休に人が来ないわけがない。そんなことを考えもしなかった自分が恥ずかしいが、今となっては後の祭りである。SLに切符を買いに行ってもらい、大人しく1年生と共に先にゴンドラの列に並ぶ。結局ここでも1時間近く待つ羽目になり、行動開始地点の林道についたのは行動開始リミット直前の11時であった...
不幸中の幸いかこの日はヒヨドリ峰で足慣らしをする計画に変更していたのでこの時間でもあまり問題にならない。さっさと早大小屋に向かう。シール歩行15分程度で到着。幕営とピストン装備への切り替えを行ってヒヨドリ峰に向かう。
ヒヨドリへの斜面は雪質がこれぞパウダー、といった感じである。脛くらいまで埋まるが雪が軽すぎてラッセルも全然苦にならない。これは滑降への期待大である。ものの30分でヒヨドリのコルに到着し、すぐ滑降開始。今まで滑った中で一番のパウダーだった!1年生たちも楽しそうに滑っていく。標高差はたったの100mだったので10分程度で下り終わってしまう。このまま終わらせてしまってももったいないのでもう一往復行った。2本目は若干雪質が悪くなっていたが、それでも満足いくものだった。
15時半水作り食当開始。5人分なのでかなり早い。しかしこの日の食袋はもともと7人分のもの。山では小食なLにとっては少々辛い時間となる。
食当を済ませた後L、SL二人で早大小屋の軒先で上級生ミーティング。小屋に電気がついており、「人いるのかね〜?」と話していると若い男性が出てきて、小屋にお呼ばれしてしまった。人と会うことすら少ない積雪期合宿には珍しいハプニングだが、お言葉に甘えて5人でお邪魔する。中にいたのは日本山岳会の皆様で、理事を務めていらっしゃる野澤さんは早稲田山岳部の元監督されていたそうだ。野澤さんを中心に早大山岳部の歴史や日本山岳界の今後の展望など話を聞くことが出来、非常に楽しい時間をすごすことが出来た。さらには皆さんのご好意で、乾燥室を使わせていただけるとのこと。至れり尽くせりとはまさにこのことである。テントに戻ってTPで飲むはずだった紅茶だけ飲んで就寝。
2月13日(日)
6時起床。朝食を済ませて外に出ると積雪量がすごい。夜の間に20〜30cmは積もったようだ。早大小屋へ行き、テレビで気象通報を見せていただく。どうやら降雪は夜まででこれからは晴れに向かうようだ。ただ、午前中は途中参加の二人を待たなければいけないため、弱層テスト、ビーコン捜索練習、埋没体験に当てることにした。
11時に栂第一リフト終点までLが大池、佐藤の二人を迎えに行った。佐藤に体調をたずねると大丈夫とのことで一安心。早大小屋に向かうと、埋没体験しているはずの4人がいない。少し探していると早大小屋から山岳会の方が出てきて、4人は昼食をご馳走になってるとのこと。山岳会の皆さんは今日下山されるということで、納豆とキムチ、そして熱い激励の言葉を頂いた。日本山岳会の皆さん、本当にありがとうございました。
天候が回復しており、さらに山岳会の方から積雪が非常に安定しているという情報を得られたので12時から西ヒヨドリ峰を目指すことにする。林道上はトレースがあったが、西ヒヨドリ峰への取り付きにはそれがない。1年生の練習の意味も含め、トップを回して標高をあげていく。天候がよく、方向が変わることもないのでさくさく進む。13時半に西ヒヨドリのコルに到着。北面に降りて、3年3人で弱層テストを行うと結果的に悪くない。しかも北面ということで雪質は良さそう。リミットを14時半とし滑降開始。雪質良いな〜と思いつつ滑っているとアクシデント発生。2年佐藤が転んだ弾みでストックを紛失したと言う。「マジかよ...」と内心思いつつ一緒に探す。結局ストックは見つかったものの、リミット5分前となっていた。悔しさが残るものの、リミットはリミットなので上り返しを開始した。
15時半幕場着。明日は天候が良く、それ以降から悪化してくるとの情報があったので、乗鞍岳Pをカットし、蒲原山方向に向かうことを3年生3人で確認した。しかし、食事を摂り終わった後、佐藤が激しい腹痛があり、横にならないときついという報告を受ける。天狗原以降は全くエスケープルートがなく、ルート自体結構長い。さらに天候も明日以降かなり不安。体調不良者を同行させて行くには不安の大きすぎる状況である。かなり悩んだ挙句、今回は蒲原山方向に行くことをあきらめ、明日乗鞍岳ピストンを行うことを決定。TP時にそのことを告げる。佐藤は当然誰よりも悔しそうである。明日しっかり乗鞍岳に行こうと全体につげ、就寝。
2月14日(月)
5時半起床。天気は非常に良い。7時15分行動開始。
天狗原へは3連休中に多くの人が足を運んだのか、トレースが大量についている。天気も良く、雪もしまっているので天狗原までは順調に行く。天狗原からは登山道上を行くのが一般ルートだが、雪崩が怖いため、奥にある尾根を上がることにしていた。
尾根の取り付きで弱層テスト。積雪はしっかりしており、問題なさそうである。とはいっても乗鞍岳は雪崩が頻発する場所。一応隊を二つに分け、少しずらして標高をあげていく。
12時過ぎに乗鞍岳到着。標識で写真撮影と式典を行う。この時間帯から天気が怪しくなってきたので、手短に行う。上ってきた尾根まで戻り、弱層テスト。やはり問題なさそうである。ここでも一応一人ずつ下らせることにした。待ち時間が長く、寒い思いをしたが、この合宿一の長さを一気に下り降りることが出来たので満足。天狗原からの下りも新雪がのっており、なかなか楽しい。幕場到着は15時10分前。
食当後にTP兼最終夜を行う。最終夜定番の飲み物やお菓子、つまみに加えて、当日はバレンタインデーということで女子部員二人からチョコとマカロンが。なんとも気の利く女の子たちだ。しかし、これらに対し「義理チョコはもらったことになりません」というKY発言した男も...全く無礼なやつである。
その後1年生の感想。皆自分の滑降技術がアップしたことへの喜びを述べつつも、どこか不完全燃焼さを感じさせる雰囲気だった。Lとして非常に申し訳ない気持ちでいっぱいである。春合宿では絶対に彼らの満足のいく合宿をやろうと心に誓い、就寝時間まで、話を続けた。
2月15日(火)
今合宿では全装での行動が全くなかったので、天狗原まで全装で行動することにした。前日に行った場所なのでルートには問題ない。しかし、天候が悪化し、前日と異なりラッセルを強いられる。結局天狗原まで1.5倍近く時間がかかってしまった。11時20分滑降開始。新雪で思うように滑れないところもあったが、やはり下りは早い。12時45分には栂池ゴンドラ乗り場まで下ってしまった。
スキー場内のレストランで打ち上げ。皆の労をねぎらう。その後は翌日コルチナスキー場でスキー練習を行う3人と分かれ、Lは他3人とともに帰路についた。
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