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Yamareco

記録ID: 1060569
全員に公開
雪山ハイキング
甲信越

黒崎山〜引入沢山

2017年02月04日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
5.8km
登り
723m
下り
704m

コースタイム

日帰り
山行
6:20
休憩
2:00
合計
8:20
7:00
140
スタート地点(深戸)
9:20
9:40
30
黒崎山山頂
10:10
10:50
90
峠(大休止地点)
12:20
13:20
50
引入沢山
14:10
0:00
40
林道横断
14:50
0:00
30
砂防ダム
15:20
ゴール地点(深戸)
天候 曇りのち晴れ
過去天気図(気象庁) 2017年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
路傍のスペースに駐車
黒崎山〜引入沢山南峰(山行前に撮影したものです)
2
黒崎山〜引入沢山南峰(山行前に撮影したものです)
左:引入沢山
中:引入沢山南峰(正式名不明)
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左:引入沢山
中:引入沢山南峰(正式名不明)
左後方 棒掛山
中央右寄り手前竹ノ倉山 後方 大段山
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左後方 棒掛山
中央右寄り手前竹ノ倉山 後方 大段山
引入沢山から兎ヶ倉山方面を望む
左端の尖塔が兎ヶ倉山 
右 前山(正式名不明)
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引入沢山から兎ヶ倉山方面を望む
左端の尖塔が兎ヶ倉山 
右 前山(正式名不明)
上記遠景
右端山上に土埋山がうっすらと見えている
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上記遠景
右端山上に土埋山がうっすらと見えている
カモシカと兎の足跡
2017年02月04日 07:31撮影 by  Canon IXY 640, Canon
4
2/4 7:31
カモシカと兎の足跡
黒崎山を目指す
2017年02月04日 07:38撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 7:38
黒崎山を目指す
既に春の兆し 小川になっている
2017年02月04日 07:43撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 7:43
既に春の兆し 小川になっている
道路を渡る
2017年02月04日 07:55撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 7:55
道路を渡る
雪が多くなった
2017年02月04日 08:02撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 8:02
雪が多くなった
電話線に沿って登れば楽だった、と思う
2017年02月04日 08:03撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 8:03
電話線に沿って登れば楽だった、と思う
晴れの兆し
2017年02月04日 08:20撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 8:20
晴れの兆し
引入沢山と南峰
2017年02月04日 08:27撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 8:27
引入沢山と南峰
雑木林の登り
2017年02月04日 08:49撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 8:49
雑木林の登り
黒崎山山頂手前のブナ林 大木は見当たらなかった
2017年02月04日 09:18撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
2/4 9:18
黒崎山山頂手前のブナ林 大木は見当たらなかった
雑木の間から阿賀野川の流れが見える
2017年02月04日 09:21撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 9:21
雑木の間から阿賀野川の流れが見える
黒崎山山頂(一番高い所)
2017年02月04日 09:24撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 9:24
黒崎山山頂(一番高い所)
黒崎山山頂から竹ノ倉山方面
2017年02月04日 09:28撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 9:28
黒崎山山頂から竹ノ倉山方面
タムシバの芽膨らむ
2017年02月04日 09:31撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 9:31
タムシバの芽膨らむ
林の中のトレース
2017年02月04日 09:39撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 9:39
林の中のトレース
雑木の切れ目から引入沢山と南峰(右手の尖峰)が望まれた
南峰は急峻だ
2017年02月04日 10:01撮影 by  Canon IXY 640, Canon
5
2/4 10:01
雑木の切れ目から引入沢山と南峰(右手の尖峰)が望まれた
南峰は急峻だ
立木に食い込む藤蔓
2017年02月04日 10:05撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 10:05
立木に食い込む藤蔓
林道から引入沢山と南峰を望む
2017年02月04日 10:49撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 10:49
林道から引入沢山と南峰を望む
林道に残したトレース
2017年02月04日 10:54撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 10:54
林道に残したトレース
林道の先に見えた尖峰 名称特定できず 無名峰か
2017年02月04日 10:58撮影 by  Canon IXY 640, Canon
2
2/4 10:58
林道の先に見えた尖峰 名称特定できず 無名峰か
鉄塔の見えたところから尾根に上がる
2017年02月04日 11:02撮影 by  Canon IXY 640, Canon
3
2/4 11:02
鉄塔の見えたところから尾根に上がる
鉄塔へは道が有る
2017年02月04日 11:04撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 11:04
鉄塔へは道が有る
鉄塔付近からみた赤崎山、五頭山方面(阿賀野川下流方向)
2017年02月04日 11:08撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 11:08
鉄塔付近からみた赤崎山、五頭山方面(阿賀野川下流方向)
鉄塔付近から竹ノ倉山方面を望む(阿賀野川上流方向)
2017年02月04日 11:11撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 11:11
鉄塔付近から竹ノ倉山方面を望む(阿賀野川上流方向)
野生の御蚕様?
2017年02月04日 11:13撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 11:13
野生の御蚕様?
引入沢山が大きくなった
2017年02月04日 11:15撮影 by  Canon IXY 640, Canon
1
2/4 11:15
引入沢山が大きくなった
岩のやせ尾根が待ち受ける
2017年02月04日 11:32撮影 by  Canon IXY 640, Canon
3
2/4 11:32
岩のやせ尾根が待ち受ける
岩は一部凍りつきロープがフィックスされていた
もちろん雪の下だ
2017年02月04日 11:38撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 11:38
岩は一部凍りつきロープがフィックスされていた
もちろん雪の下だ
岩場を過ぎて振り返ると青空が広がり、黒崎山がクッキリと眺められた
2017年02月04日 11:40撮影 by  Canon IXY 640, Canon
4
2/4 11:40
岩場を過ぎて振り返ると青空が広がり、黒崎山がクッキリと眺められた
立木が刈り払われて鹿瀬鉄橋が見えた
たしかに”撮り鉄”の絶好の撮影ポイントだ
2017年02月04日 12:18撮影 by  Canon IXY 640, Canon
3
2/4 12:18
立木が刈り払われて鹿瀬鉄橋が見えた
たしかに”撮り鉄”の絶好の撮影ポイントだ
頂上は近い
2017年02月04日 12:23撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 12:23
頂上は近い
前方に御神楽岳
左手の笠倉山は名は体を表すを地で行く山
どこからでも良く目立つ
2017年02月04日 12:26撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 12:26
前方に御神楽岳
左手の笠倉山は名は体を表すを地で行く山
どこからでも良く目立つ
ここにも”撮り鉄”のビューポイントが
2017年02月04日 12:27撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 12:27
ここにも”撮り鉄”のビューポイントが
山頂から兎ヶ倉山を望む テレビ放送用のアンテナがあるのですぐにわかる
手前は地元の人が前山と呼んでいる山こちらの方が迫力が有る
2017年02月04日 12:34撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 12:34
山頂から兎ヶ倉山を望む テレビ放送用のアンテナがあるのですぐにわかる
手前は地元の人が前山と呼んでいる山こちらの方が迫力が有る
中央左にうっすら見える山が土埋山
会津百名山ガイダンスには「会津のマッターホルンの一つに数えられる」と記載されている
2017年02月04日 12:34撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 12:34
中央左にうっすら見える山が土埋山
会津百名山ガイダンスには「会津のマッターホルンの一つに数えられる」と記載されている
この山は標点456であろう
いわゆる無名峰だ地元に人に聞けば名は有ると思う
この周辺には、こういう山が多い
2017年02月04日 12:39撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 12:39
この山は標点456であろう
いわゆる無名峰だ地元に人に聞けば名は有ると思う
この周辺には、こういう山が多い
山頂直下の岩塊
2017年02月04日 12:43撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 12:43
山頂直下の岩塊
名残惜しいが下山開始
2017年02月04日 12:44撮影 by  Canon IXY 640, Canon
5
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名残惜しいが下山開始
雪が崩れて”バームクーヘン”が出来た
2017年02月04日 13:44撮影 by  Canon IXY 640, Canon
5
2/4 13:44
雪が崩れて”バームクーヘン”が出来た
山に登らなくても林道を歩けばビューポイントは有りそうだ
2017年02月04日 14:03撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 14:03
山に登らなくても林道を歩けばビューポイントは有りそうだ
林道に降りた付近の地質はグリーンタフのようだ
2017年02月04日 14:09撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 14:09
林道に降りた付近の地質はグリーンタフのようだ
里が近くなって滝が有った
2017年02月04日 14:41撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 14:41
里が近くなって滝が有った
杉林は見えているのに砂防ダムがあり行き詰まる
2017年02月04日 14:48撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 14:48
杉林は見えているのに砂防ダムがあり行き詰まる
右支沢に小さな滝(コンクリート製の砂防ダムかもしれない)の上流側を灌木を掴んで巻く
2017年02月04日 14:53撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 14:53
右支沢に小さな滝(コンクリート製の砂防ダムかもしれない)の上流側を灌木を掴んで巻く
巻いたらカモシカの糞場だった
2017年02月04日 15:04撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 15:04
巻いたらカモシカの糞場だった
ここはトナカイの通り道のようだ
2017年02月04日 15:05撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 15:05
ここはトナカイの通り道のようだ
朝に登った踏み跡に合流
2017年02月04日 15:13撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 15:13
朝に登った踏み跡に合流
田んぼ道を歩き登山口へ
2017年02月04日 15:24撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 15:24
田んぼ道を歩き登山口へ
里の風景
2017年02月04日 15:31撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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里の風景
夕焼けとともに家に戻る
2017年02月04日 17:02撮影 by  Canon IXY 640, Canon
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2/4 17:02
夕焼けとともに家に戻る
撮影機器:

装備

備考 ルートは記憶をもとに手入力しました。実際とは若干の差は有ると思います。ご了承願います。

感想

阿賀町周辺を車で走っていると、尖塔状の山が目につく。そちらに気をとらわれては事故の元だ、と思えどもそれを目で追ってしまうことになる。例えば、兎ヶ倉山・土倉山・餅倉山・笠倉山などである。マッターホルンと言われる土埋山もある。カタガリ山という傾いた山もある。登山道は有るのか無いのか、怪しげな山も多い。藪を物ともせずに登る人は論外として、道が有るのか無いのか、無ければどうするか。山に通じていなければ、そこから始まるのが、この辺の山を登る第一歩である。黒崎山も引入沢山も深戸集落の裏山だが、そんな山の一つである。

今は、SNSで検索すれば精緻の差はあれ、ある程度の情報は得ることが出来る。世の中には“好き者”が大勢いるのだ。ちょっとした山でも、ある程度の情報を得ることはたやすい、といっても過言ではない。黒崎山は、峠から踏み跡が有るらしい。登山目的よりも“撮り鉄”の人達が良く登っているようである。確かにどちらも阿賀野川を渡る鉄橋の正面に位置しているからだ。黒煙を吐き出しながら鉄橋を渡る「SLばんえつ物語号」は、恰好の被写体なのであろう。これは引入沢山も同じである。今日も名古屋や三重など、県外ナンバーの車が数台峠の方へ走って行った。ただ、SL走行は夏場だけだ。

私は、深戸から峠付近まで登り、そこから黒崎山山頂を目指すことにした。引入沢山へは黒崎山から峠へ降りて、林道を辿ることにした。あわよくば南峰の登頂も目指す。時間に余裕が有れば餅倉山へも登ってみたいものである。

深戸でスノーシューを履いていると「どこに行くんかね」の声。見ると子犬を連れたおばちゃんが立っていた。
「山へ行くんです」
「何しに」
「遊びです」
「遊び? 遊びで山?何かあるだろう。何か」
何か、というのは遊びの目的の事か。
目的ねえ〜。
「健康のためです。筋肉も付けなきゃなんないし」と、おもわず言ってしまった。
いま思い出すと笑ってしまうが、どうもおばちゃんには、遊びで山に登るということが理解できないらしい。
確かにそうだ。地元の人は、遊びでは山に登ることは無いと思われる。山菜取りや山仕事では行くかもしれないが、遊びで登ることは無いと思う。
「倒れているのかと思った。そんなところで屈んでいて」
スノーシューなんて見たことないだろうし、屈んで苦しんでいるとでも思ったのであろうか。
「峠に行くんなら、こっちの道路だよ」
参ったなあ。今度は、道路が有るのに、わざわざ雪の上を歩くなんて、変な奴だと思われたのだ。

田んぼ道を進んで峠付近を目指して雑木の山腹を登る。雪はザケていて重い。適当に九十九折に登る。やがて県道を横切り左へ緩くカーブを描くようにルートを取る。雪は重いが踏み込みは浅く順調に歩を進める。天候は曇り。遠方の景色は見えない。ときどきチラチラと花弁のような雪が舞う。クロモジやタムシバの芽がほころんでいる。季節は確かに進んでいるのだ。一時、天候悪化を知らせるような黒い雲がでてきて風が強まった。しかし、天候は回復の兆しを見せる。棒掛山や竹ノ倉山などの姿が現れた。

下りは往路を戻り、途中で直進して峠へ出る。引入沢山への林道入り口で大休止。青空が望まれた。いい兆候だ。しかし、時間は予定よりだいぶ遅れた。南峰は無理かも、と思う。林道を進み、左手の尾根に鉄塔の見えたところから尾根に上がる。尾根伝いに進むと、やせた急な尾根となる。スノーシューを履いての登りは危険と判断、ツボ足で登る。岩に氷が張りつき、その中にロープが見えた。ここが撮り鉄の人達のルートになっているようだ。

急登部は過ぎてもツボ足で登り、新雪が出てきたところで再びスノーシューを履く。撮り鉄のためか斜面が伐開されているところが有った。磐越西線の鉄橋が微妙に斜めに見える位置取りは、なるほどと思わせるところだ。後は一息で山頂である。

天候は晴れに変わった。あわよくば登れるかも、と思った南峰は、一枚バーンの急斜面だ。その一枚バーンに幾筋か線状に立木が連なっているところが有る。その一筋を選び灌木掴みでよじ登るしか道はないな、と思う。しかし、南峰へ移る尾根も上からは判然としない所もある。予定時間もオーバーしているので南峰登頂は断念する。

出発点の深戸を目指して斜面を下る。雑木林の斜面で雪崩は起きないと思うが、急斜面である。スノーシューを踏み込んだ時に崩れた雪がバームクーヘン状になって転がっていく。林道を横断し雑木林の中を進む。のんびりした気分である。杉林が見えてきたので小さな沢を渡る。杉林の先が出発点の深戸である。

少し進むと2m位の滝が見えた。こんなところに滝が有るんかよ、と思った。あとわずかで田んぼに出るのに。少し進むと小さな砂防ダムが出てきた。右から支沢が入っている。ダムの袖部が掘削されていて登ることは難しい。そこにカモシカの足跡が付いている。カモシカが歩いているならば、とよくよく観察すると、何とか越えられそうだった。しかし、自重する。落ちたりすることは万が一にも許されないのだ。

右支沢を渡り高巻く。大高巻になると思って、ガクッと来たがたいしたことはなかった。登ったところはカモシカの糞が何か所も有り、足跡もたくさんあって通り道になっているようだった。カモシカも安全な所は良く分かっているのである。杉林に入って直ぐに朝のトレースに合流する。今日のトレースが結ばれたのだ。ちょっとうれしい。

スノーシューを手に持って、道を歩いていると犬を連れたおばちゃんがやって来た。朝のおばちゃんに違いない。
「朝のおばちゃんですか」
「いや、違う」
犬も連れていて、私は、てっきり朝のおばちゃんだったと思ったら、別な人だった。
「もう一人、犬を連れて歩く人がいる」とのこと。
いきなり「このパン上げる。持って行きなさい」と言う。
「いやいや、食べるものは、私もいっぱい持ってますから」
「いいから、いいから、お腹空いてるんだから」と勧められてメロンクロワッサンを頂く。メロンクロワッサンなんてハイカラな物は、食ったことは無い。

行きは行倒れの怪しげな遊び人。帰りは腹をすかせたおじさんか。
ま、いっか。いつまでも、記憶には残るであろう山行である。

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コメント

面白すぎです(^^)
犬とおばちゃんが、しかも二人
笑いが止まりません。

真面目な妙高さんが真面目に遊んでいるのに。
山のおばちゃんはずっとそうやって暮らしてきて
旅人をほおっておくことはできないのでしょうね。
あんなに綺麗な雪景色の中で暮らしていたら
そういう人になるに違いないです(^^)/
2017/2/6 23:18
おばちゃんにはかないません
おはようございます。

二人とも似たような防寒着を着ていて体型がそっくりなんですよ。しかも、犬を連れて。犬がまた、柴犬でそっくり。てっきり同じ人だと思ってなんかしゃべらないと、と声をかけたらこんなことになってしまいました。「筋肉もつけなきゃ」というのは余計でしたね。思い出し笑いしてました。

柴犬可愛いんですよ。ちょっと誉めてあげたら、友人が病気になって預かっていたら、本人が無くなったので引き継いで飼っているんだって。もう18年になったと言ってました。人生ならぬ、”犬生”を感じますね〜。
ドラマです。
2017/2/7 9:18
適度な・・・
myoukohiuti さん

こんにちは
阿賀は結構な積雪ですね。
この界隈は南峰、無名峰等を残して殆ど登頂されたのでわ?岩稜線は積雪が多過ぎても少な過ぎても難儀ですが、今回は最適な状態だったのではないしょうか。

当エリアにはアプローチといい、アタックルートといい、標高といい、小生レベルでも何とかなりそうな適度な藪の鋭峰が林立しており、大好きなエリアです。
貴兄のレコを参考にさせて頂き長く楽しめそうです。
2017/2/9 15:19
まだまだですね
tonkaraさん おひさしぶりで〜す。

雪は、黒崎山で50儖未任垢ら、今年は小雪ですね。家の周りの雪は消えました。これからまた降るようですが暖かいです。残雪利用の登山はあっという間かもしれませんね。冬山は、おっしゃる通り雪の状況に左右されてしまいますね。

あの辺は、興味をそそられる山は多すぎて、まだまだ登っていない山が多いです。多くは、里の村が見えてますし、立木も生い茂っていますので、登りやすい面はありますね。これからも登って行こうと思っています。ぼちぼちと。
2017/2/9 20:14
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