【三鎮作戦燧ヶ岳】燧ケ岳・尾瀬【鎮護作戦・燧ケ岳】
- GPS
- 09:18
- 距離
- 25.8km
- 登り
- 1,612m
- 下り
- 1,620m
コースタイム
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道の状況:燧ケ岳へは最後は岩や石がゴロゴロしている中を登る。延々足場の悪い中を下る。他は滝近辺に注意。 下山後の温泉:御池ロッジ |
写真
感想
今回東北3県の山を巡るに辺り、最も選択に悩んだのが福島県である。他の2県には失礼になるかもしれないが、福島には安達太良山、磐梯山、会津駒ケ岳、燧ケ岳等々名だたる山がいくつもあり、どこに行こうか非常に悩ましく、これが直前まで予定が決まらなかった理由である。
しかし、岩手・宮城共に最高峰を巡ったこと及び尾瀬にはなかなか行けないだろうという算段から燧ケ岳に決定。
福島駅で午後8時に車を出し、道の駅番屋にて一泊。尾瀬は夏場は混むという話なので早め早めの行動が大事である。
翌朝、日もまだ明けやらぬ中発進。最初はスイスイ進んでいたのだが、あと5kmというところで砂利道になる。しかも道はどんどん悪くなるばかり。あまりにも酷いのでナビを再確認した所、目的地の設定を誤って田代山登山口方面へ向かっていた。これで30分以上は時間をロス。急いで取って返し、何とか5時30分に御池駐車場に着くことができた。
御池駐車場は広く、まだ空きはたくさんあった。1000円也。身支度とトイレを済ませて5時50分出発。空を見上げれば晴れる兆しあり。
登山口はセンサー式カウンタがあるらしく一人ずつ入場。すぐに燧ケ岳と尾瀬ヶ原の分岐に至る。山頂から祈りを捧げるのが主眼なため燧ケ岳へ。湿原と山道が交互に現れる。早くも尾瀬湿原の一端に接することができて嬉しいこと限りなし。高原の花には疎いのだが、黄色い花が満開状態で風の谷のナウシカの一場面の如し。ただ、山頂付近には雲が残り予断を許さない。
天気が必ずしも晴れていなくとも心が晴れやかになる湿原地帯を抜けると岩がゴロゴロ転がる道の登りとなる。雲に覆われて展望もイマイチなので気持ち的にはここがしんどいかもしれない。
俎瑤謀達するも雲の中で展望無く先へ進む。とここで、道を誤り赤ナグレ方面へ。眼の前に最高峰と思しき峰が見えなかったのですぐ誤りに気がついたが危ない危ない。60m程でも登り返すのは大変だ。
そして遂に福島の最高峰、燧ケ岳に立つ。雲は依然多いが徐々に晴れつつあるように思える。晴れ渡った下界を見るのも楽しみだが、最後の祈りを捧げよう。岩手・宮城・福島の大地・海原が鎮まりたまわんことを請い願い奉る。
眼下に尾瀬の大湿原が広がるのを見て降りてみたくなった。燧ケ岳落雷時死亡事故のことが頭を過ぎったが、時間を見て大丈夫と判断。岩と石がゴロゴロ転がる中を延々と降りる。下っても下っても岩と石。体力的・脚的にはここが一番しんどい。いい加減だれてきた所で道が若干ましになり、さらに数十分歩けば再び木道の整備された道に至る。右に行けば見晴、左に行けば尾瀬沼、最初は見晴方面に歩を進めたが、次回尾瀬に来るとしたら至仏山・西側であって、尾瀬沼は巡れないだろうと思い、踵を返して尾瀬沼へ。尾瀬は木道が整備されているから楽勝♪と思っていたら結構な割合で山道もあり、正直言って舐めていたと後悔。しかし歩き続けて尾瀬沼の端に到達。最初は時間を気にしてすぐ反転しようと思っていたのだが景色の美しさに魅せられたことと自分の糧秣を温存しつつエネルギーと水分を補給しようと思ったことから長蔵小屋で一休みすることに。他にも二十人くらい憩っていただろうか。静かで落ち着いていて良い所だ。
トイレを済ませ、ぜんざいと抹茶ラテをいただいて出発。見晴らしまでは来た道を戻る。天気予報では午後雷雨の危険と報じていたが、雲を見る限りではまだ大丈夫だ。
見晴らしに到達して目の前に広がる湿原と真っ直ぐに伸びる木道、その先に聳える
至仏山の威容に息を呑む。そして振り返れば燧ケ岳が相対峙している。非常に素晴らしい光景である。温泉小屋方面へ尾瀬ヶ原の端っこを歩く。天気も晴れて、その割に人も少なく最高のシチュエーションである。
三条の滝を見てから帰っても余裕があると判断して滝のほうに足を伸ばす。湿原だけでなく大きな滝もあるという意外な発見に尾瀬再訪・再々訪の気持ちが醸成される。但し、滝付近は足場の悪い所があり要注意である。
滝から御池方面への戻りは下った分上り返すので非常に苦である。この辺りでさすがに疲れたなあと思ったが、結局25km程歩いていたのだった。それは疲れるわけだ。しかし数十分歩けば登る所まで登りきった感じで道はゆるやかになり、所々ボロボロになるが木道も敷かれるようになる。
最後は再び田代(この名を見るとどうしてもまさしのことが頭に浮かんでしまう。)と呼ばれる美しい湿地帯を歩き、御池駐車場に戻る。
帰る前に御池ロッジで入浴。最後まで雷雨は無く無事全作戦を完了した。
全ての山で予定通り祈りを捧げられたこと、また素晴らしい光景を目の当たりにできたことは実にありがたいことである。祈りに行ったはずが逆にサービスしてもらったような感じで申し訳ない気にさえなる。
また、祈りに心を十分込められただろうか、最高峰とはいえ内陸部の山で果たしてよかったのだろうかと反省は尽きないが、反省すべき部分についてはしっかりと見直し、また改めて東北に詣でたいと思う。
あれ見よかしこの 磐城の山は
心のふるさと われらが故郷
集まり散じて 人は変われど
仰ぐは同じき 理想の光
いざ声揃えて 空もとどろに
われらが故郷の 名をばたたえん
磐城 磐城 磐城 磐城
磐城 磐城 磐城
〜燧ケ岳は磐城じゃなくて会津だが、完〜
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