烏帽子岳(海谷山塊)
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 1,165m
- 下り
- 1,145m
コースタイム
- 山行
- 7:42
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 9:12
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2004年04月の天気図 |
アクセス | 砂場集落奥 |
写真
感想
先月25日には天候が悪く途中撤退しているが、今日は天候がよさそうなので気分も高まる。車のフロントガラスは放射冷却のため、凍っていた。晴天が期待できる。砂場集落に入り、前回と同じところに車を止める。前回よりは雪解けのため数メートル奥まで入れる。雉打ちをして出発。雪はしまっていて歩きやすい。雪の下だった農道もところどころ顔を見せ、田んぼの畦はふきのとうの乱舞だ。ここから見る昼闇のカールも見事である。残雪の農道を進み、右側の支尾根に取付く。雪がしまっていると歩行の負担も軽い。800mあたりからは尾根も細くなり急になる。そのうちコブ状の雪の着いてないブッシュ帯が出てくる。かなり急で、左側を巻き、木につかまりながら力任せに体を持ち上げる。滑りやすくなかなか厄介な斜面である。ブッシュを抜けたところは2m程の雪壁で困惑する。垂直で手がかりがなく、ピッケルで足場を切り、しっかりとピッケルを打ち込み、力任せにはい上がる。今回一番いやなところであった。越えるだけでかなりの時間と体力を消耗した。ここから1012mピークへの尾根は目と鼻の先である。しかし、ところどころ雪面に切れ目がある。いやなことに多くは薄く雪に覆われている。身長くらいの深さのところもありそうなので、落ちないように雪面をピッケルで確認しながら進む。最後は雪庇を右に巻いて尾根に出る。広い尾根を1012mのピークに向かう。ここからは東側が切れ落ちており、雪庇に注意しながら、時には西側の木立ちの斜面を巻きながら高度を上げていく。1200m辺りで上部の岩とブッシュの急ないやらしい尾根を避け、右手の広いカールをトラバースする。途中から1350mのピークを目指し急登を直登する。木立ちもなく開けたカールで、スキーがあれば楽しめそうなところである。1350mのピークに踊り出ると目指す烏帽子岳が眼前にそびえたつ。一見すると不安になるくらいの急峻な山容である。ここからは亀裂の入った雪庇に注意しながら一旦下り、アイゼンを着けて急登を登る。かなり急ではあるが昼闇山に比べると余裕がある。もちろん時期や雪の状態によって変わってくると思われる。急斜面を登り、潅木帯を左に巻くと上部に出る。山頂はここから2つ奥のピークである。上部は雪庇の状態がさらに悪く、西側の斜面に回避しながらようやく念願の山頂に達する。晴天の山頂はすばらしい眺望で、幸せなひとときを過ごす。対峙する阿弥陀山北峰は雪面が崩れそうである。不動川に落ち込む急峻な谷では岩がぶつかり合う爆音とともに巨大な底雪崩がおきている。帰りは急な西斜面を大きくトラバースして近道をしたが、雪の状態が悪くピッケルをしっかり打ち込みながら慎重に進む。登りで左に巻いた潅木帯にたどり着き、ようやくほっとする。ここ2日間、寒気が入ったせいか5cm程の新雪みられたが、午後になると潅木帯直下の急斜面や1350mのピーク下のカールには無数の表層雪崩が起きている。そのきれいな雪崩かたに感心さえしてしまった。デブリの雪の量を見ても危険度は低い。広いカールの下りから熊と思われる足跡が、自分の登りのトレースを歩くようについている。支尾根900m辺りで谷のほうへ下ったようだ。冬眠から覚めて非常に水が飲みたかったのであろうか。今回ワカンは不用であった。
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