御前山(鋸山〜御前山〜栃寄沢(台風後で増水))
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 08:58
- 距離
- 17.3km
- 登り
- 1,965m
- 下り
- 1,963m
コースタイム
- 山行
- 6:41
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 8:49
天候 | 雨時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
台風の大雨で奥多摩駅西約1kmの地点から西方面は通行止めとなっており、奥多摩湖への交通路が遮断されている。奥多摩駅からのバスも鴨沢方面だけでなく東日原方面含む全ての路線で終日運休。多摩川の川幅一杯に濁流が流れて地元民も不安顔。 *************************** |
コース状況/ 危険箇所等 |
コース自体は標識もしっかりしており迷うヶ所は無い。 鋸山手前の鎖場は初めてで期待と怖れが半々だったが厳しいヶ所は5mくらいのが1本だけで、巻き道もあるので心配無い。その他2,3ヶ所に鎖場あるが握ってるだけで鎖使わず通過可能。 御前山からの下り、栃寄沢は台風の雨でかなり増水しており、徒渉難儀な箇所が数カ所あり。靴を半分以上水に浸けながらストック使ったり岩を手で掴みながら乗り越えるスリリングな場所になっていた。丸太橋は苔蒸してるのと雨で濡れており滑りやすい。下ったら最後上がれない箇所が後で考えると2箇所ほどあったので無難に車道歩きが正解かもしれない。結果オーライながら、普段は体験できない状況だったと思う。 地図上の動線は、GPS(Garmin Vista HCx)のLogをそのまま貼り付けたので、停止中も微妙に動いてしまい、長めになってることご留意ください。 |
写真
感想
奥多摩駅からのバスが全路線終日運休。台風一過の晴天を期待してきたが多摩川は激流で川幅一杯に濁流が高速で流れており、川沿いの民家は危険な感すらある。普段の多摩川は河原の大石の上から釣りなど楽しむ人もいるのに、こんな多摩川を見たのは初めて。バス停付近に出ていたおばちゃん(住民)と少し立ち話したが不安気な様子。
当初、土曜日に西丹沢へ友人と行くはずだったが、台風直撃でキャンセル。ところが土曜は晴れ間も出ていたので、日曜に台風一過を狙って奥多摩に行くことにした。「川苔山」に行く予定だったが、バスが動かず、千葉から3時間かけて来たのだから、バス使わずに行ける「鋸山〜御前山〜栃寄沢〜奥多摩駅」の周回コースを行ってみることに。バス停周囲で数人が同様に悩んでいる。
青梅線に入った頃から雨が降り始めていたが、奥多摩駅に着く頃には止んでくれた。駅から鋸山入口でもある愛宕山登山口までは駅から約5分。橋から見る多摩川は濁流が川幅一杯に今にもあふれんばかり。
愛宕山までいきなりの急登。神社だけあって急な階段も一直線。愛宕神社で今日一日の無事を祈願。鋸山までは整備された登山路が続く。途中岩場が出てくるが最初は鎖なくても大丈夫。1箇所だけ5mくらいの傾斜80度程の岩場があり、岩が濡れて滑るので、ここだけは鎖が必要。左に巻き道もあるので心配は無用。その先も岩場が幾つかあるが危険を感じる箇所は無い。ところどころ切り立ってる箇所があるので慎重に。
しばらくアップダウンを繰り返すと、鋸山から御前山方面への分岐。しばし休憩のあと、約10分下ると「大ダワ」と呼ばれる鞍部。トイレ小屋もあり、ここまでは車で来れるようだ。車道反対側の登山道を行くと刈り払われた感じのルートが続き歩きやすい。所々急登もあるが、息を整えながらテンポ崩さずに行く。幾つかの山頂を越えると笹原の平な箇所に出る。周りは真っ白でちょっと幻想的な感じ。晴れてれば北の山々が眺められて綺麗なんだろうな。この辺から雨脚が強まってきたのでカッパの上を着る。最後の急登をいくと御前山避難小屋分岐。もうじき1時なので先に避難小屋でランチにするか迷うが、体が暖まってるうちに山頂へ。御前山の山頂は結構広くてベンチも幾つかあり。北側の展望がありそうだが今日は真っ白。晴天だとここで景色みながらのんびりランチなんだろうななぞと、ベンチで雨に打たれながら5分ほどぼ〜っとした後、避難小屋へと下る。
御前山避難小屋は綺麗な作り。まだ新しい感じで綺麗に使われている。今日は山で炊飯トライ。1.5合の米を炊くがチタン鍋はやっぱり難しい。20分ゆっくり沸かし、パチパチ音がし始めたので火から上げて蒸らしたが、開けてみると結構な「お焦げ」状態。レトルトのカレーをぶっかけるとお焦げ臭さは感じなくなる。触感はまさに炊きたて、アルファー米より格段に美味しい気がする。米の重量と時間はかかるが出来栄えを期待しながら待つ20分は悪くない。次もトライしてみよう。バス停から10分遅れくらいで着かず離れず一緒に来た兄ちゃんと、コーヒー飲みながら登山談義などで、1時間ほどまったり過ごす。
さあ、強くなる雨の中、再スタート。樹林帯で雨は直接かからないとはいえ、樹上からボトボト大粒が落ちてくる。結構な雨足だ。しばらく下ると車道に飛び出す。その先で観覧エリアをパスしたが、後で地図みると名所の「栃寄大滝」だったみたい。その先で再び登山道へ右折。ここから濁流と化した栃寄沢が待っていた。丸太橋の先は歩道が川になっていて大きな石の頭だけが深さ5cmくらい水の中。岩をつかんでストック使いながら、ジャブジャブ岩の頭を飛び越えて反対側へ。滑ったら50cm以上の濁流なのでスリル感満点。渡ったあとよく考えると、この先で行き詰まったら、今のところは登れないことに気づくが、Too late ! とにかく先を下る。丸太橋で何度も左右渡り返し、歩道が濁流に飲まれてる箇所はストック使ったり岩を掴んだりしながら何とか大岩の頭を飛んで伝っていく。右が岩壁のところで、濁流が拡がって足の置き場もない。しかたなく靴半分以上水に浸けながら進む。ゴアテックスブーティーの有り難さをヒシヒシと感じる。滝の上の丸太橋でビデオや写真撮って喜んでると、ストック1本がスルスルと手許から離れてしまった。塗れた丸太橋の上でバランス悪いため咄嗟の動作できず掴もうと右手を伸ばすが空を切り、そのまま滝つぼへ! 落ちてゆくのをじ〜っと見てるしかなかった。滝壺から流れ出てこないかちょっと待とうかと思ったが、運良く出てきてもこの濁流ではとても取りにすら行けないので諦めて先へ。幸いにも濁流はほぼ終盤。残りはストック1本で何とかがんばる。丸太橋が左右に傾いてるところ1箇所あり。「1人ずつ渡ってください」と表示。確かに丸太が朽ちてる感じで下から支柱で支えてる。丸太が苔蒸してて滑るうえ左右に傾いてるので立ってられず、手を使いながら何とか渡り切る。後ろ振り向くと、避難小屋で一緒だった兄ちゃん。お互い、増水した沢を必死に降りてきて一人で持てあましてたスリル感を分かち合う。いや〜これ凄すぎ! まあ濁流に転げ落ちたのはストックだけでよかったな。
しばらく下ると車道に出る。その先で大通り。奥多摩むかし道もあるが、車少ないのでHeadlamp付けて車道のトンネルへ。その先(東)で通行止めサイン。係員の兄ちゃんが一生懸命状況を各車に説明している。この先で崖くずれがあり通行止めらしい(奥多摩駅から西1kmほど)。
1時間弱の車道歩きのあと、朝見慣れた駅南の交差点へ。兄ちゃんは温泉(もえぎの湯)に入って帰ると言うので今日のお礼を言い合って分かれる。奥多摩駅に着くと丁度電車の時間だ。千葉の自宅まで3時間。西武線の奥多摩フリー切符は高田馬場から西武新宿線の拝島往復とJR青梅線2日間乗り放題で1240円は安いのだが、中央線快速より多少時間かかる。拝島駅で晩飯食って千葉まで6本の電車を乗り継いだ。
景色の無い雨の一日だったが、雨の山行も、大雨は別にしてもこれくらいなら幻想的で悪くないな。しかし、御前山からの下り、栃寄沢の濁流は、スリリングとはいえちょっと危険を感じる場面もあった。もう一度どうか?と聞かれると微妙なものがあるが、達成感のあった1日ではあった。
(栃寄沢の動画は下をクリック:動画アップ9/05夜)
いや〜手に汗握るレコでしたね・・・
先日、棒の嶺に行ってきたばかりなので、あのような沢が増水した時のことを想像するとぞっとしてしまいます(><)
ストックが身代わりになってくれたのですねっ☆彡
無事の下山よかったです!
あの〜・・・チタン鍋のごはんの画像がないのですが・・・オコゲごはん美味しそうですね
関東も影響大だったんですね
無事で何より
和歌山大変でした
お疲れ様でした〜。
大雨が降ってはいないけど十分危ないですよw
>一人で持てあましてたスリル感を分かち合う
この一文がニヤリとさせられますね。
お互いが単独だからこその共有感。よくわかります。
しかし良く行きましたねぇ・・・。
箱根の温泉に行ってきましたが、豪雨と濁流で「山登らなくて本当によかった」と思ってました。
まだまだ修行が足りません
【追記】
動画も拝見しました。
2分過ぎからの増水っぷりはすごいですね
あれじゃホントに沢登りですよ・・・無事生還できてよかった
結局、雨の中行かれたのですね。
写真見ながら、「あれ、沢登りのレコ?」と思ってしまいました。
奥多摩の整備された登山道とはいえ、天気によってこんなにも表情が変わるんですね。
あらためて山の怖さを見た気がします。
うーん、達成感。
すごくよく伝わってきます。
お疲れ様でした。
御前山から境橋まで途中は道なき道といった感じなので水量が増えたらロクにどこが道か分り難かったのではないでしょうか??
結構、もし独りだったら途中で心細くなりますよね
ほんとに、ご無事でなによりでした
(^_^)b
動画でみると、臨場感が伝わってきますね〜☆彡
っというか本当に怖い〜
夫が、以前行った時には丸太が流されて通行止めで登れなかったそうです。
「あ〜、この丸太橋かぁ。。。」と言ってましたよ。
鋸山の鎖場は最初から分かってたんで、雨に濡れて滑ったけど鎖で何とか登り、御前山までは雨を楽しみながらハイキングする余裕あったんだけど、いや栃寄沢の増水は予想もしてなかっただけにホント参りました。
今動画見てもそのときのスリル感とかが蘇ってきます。この先ほんとに抜けられるのかが心配でした。何せ下れても登れない箇所を徒渉してきてたから。。。
ストックは痛いけど、無事でよかった・・・。
(追記)
オコゲご飯の写真は、腹減ってたので撮るの忘れちゃいました。まあ、かなりぐちゃぐちゃで、お見せするほどのものでもなかったんですけどね。(笑)
メッセージありがとう。土日ろくにTVとか新聞も見てなかったから帰ってきてから紀伊半島が大変になってること知りました。ノンキにハイキング行ってた自分にちょっと反省してました。
和歌山は勝浦がよくTVに出てるけど、田辺周辺も大変でしたね。大雨はホント恐ろしい。つくづくそう思います。
今年は日本列島も大変続きですね。。。周辺の方々の無事をお祈りします。
メッセージありがとう。動画もみてくれたのですね。いやホント栃寄沢の増水には弱りました。他の方のレコみても、普段はおとなしい沢でチョロチョロ流れてるだけなのに、やっぱり大雨の後は大変ですよね。大きな岩が沢にゴロゴロしてる意味を思い知りました。
栃寄沢では後ろに兄ちゃんが来てるだろうと思ってたので、最悪何か有ればHELPしてもらえるかな、と甘い気持ちもちょこっとありましたが、濁流を越えていくアドベンチャーは楽しかった反面、戻れない徒渉で下ったのは反省ですね。単独は自分で責任取れる行動にしないと。。。<無茶は現金・・・。
しかし箱根で温泉とはとってもヨサゲですね。奥多摩は「もえぎの湯」も台風で臨時休業だったみたいです。
いやいや、栃寄沢は自分でも存外の沢下り感覚でした。大雨のあとは静かな沢も豹変するのですね。身をもって知りました。
雨で景色は真っ白でしたが、変化のある1日を楽しめました。戻れない箇所を下ったのは反省点です。単独だと自己責任ではあるけどね。まあ最後は50cmの濁流に浸かればいつでも反対側に行けるって思いもあったけど、下れば下るほど川の水量が増えて最後の方は多分腰までの濁流だったので到底無理でしたけどね。。。<ちょっと反省中
ではまた。
メッセージありがとうございます。
栃寄沢はよく行かれてるんですね。他のレコでも普段は大人しい沢みたいですが、大雨の後は表情が一変でしたね。また奥多摩のこと色々と教えてください。
動画の先生ありがとう。
的確なご指導を賜ったおかげで、何とか人生初の動画アップができました。できばえも、我ながらGoodですね。ピンぼけ画像はレンズの霧雨と暗かったから仕方ないかな。<防水カメラ欲しくなります。
しかし、音楽やテロップ入れるといい感じになるんですが、結構時間かかりますね、私のPCはPentium 4の3.3GHzとそれなりに早いCPUのつもりですが、編集後の記録だけで30分近くかかりました。動画編集って重い作業なんですね。。。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する