残雪の恵那山 広河原から神坂まで
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- GPS
- --:--
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 1,313m
- 下り
- 1,301m
コースタイム
8:00 広河原登山口
11:00 恵那山頂上
16:00 広河原登山口
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
頂上付近は、残雪がたっぷりありました。 踏み抜くと危険です。スパッツを忘れたので靴の中はびしょびしょです。 |
写真
感想
【恵那山について】
特徴
見方によっては信心深い人たちにとって、この山はご神体そのものであるかもしれない。
つまり、山頂に祭られた男神の伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と女神の伊弉冉尊(いざなみのみこと)の子である天照大神が誕生のとき、その胞衣(えな)を山中に埋めたという伝説があり、それが山名の爐┐吻瓩僕獲茲垢襪箸いΔ里任△襦ほかにも以上の3つの神を祭った山はけっこうあるが、胞衣そのものが山名となった山は他に知らない。
山名ついでにこの山は別名も多く、濃尾平野からみて船覆(ふなぶせ)山、または横長岳。信州側では朝熊山、または野熊山と呼ばれることもあったという。しかし、濃尾平野の東端に悠然と屏風のようにそびえるこの山の名は、やはり別名ではなく胞衣山(恵那山)のほうが神秘的で夢がある。
下伊那郡阿智村と岐阜県中津川市の県境にある山で、なかには中央アルプスの南部に組み入れるむきもあるが、かつては美濃の国随一の名山と慕われていたことからも、中アとは切り離した独立峰とみたほうが適切かもしれない。
むろん信州百名山のひとつであるので、岐阜県中津川市(旧長野県山口村)の馬籠から眺める姿は優美で誇れる。『日本百名山』の著者深田久弥も、島崎藤村の『夜明け前』にある恵那山の描写を冒頭で引用している。
行程
阿智村の林道大谷霧ヶ原線をつめて神坂峠へ。ゆるい登り30分で恵那山が前方に望めるササ原のピーク。下って鳥越峠となり強清水との分岐。上り下りを繰り返し大判山(鳥越峠から約1時間15分)。崩壊地とササ原をぬけ、針葉樹林帯に入って急登ののち主稜線。左折して約15分で無人の恵那山山頂小屋(2時間)。針葉樹の中を約10分で頂上。
ほかに中津川市黒井沢登山口から約3時間30分のコースがある。
見どころ
位置的にみても展望の良さは群を抜くが、針葉樹に囲まれた山頂より登山道のほうがよい。伊勢湾、濃尾平野、名古屋市や中京方面の市街地。北に中央アルプスと木曽谷、東は伊那谷をへて南アルプス、さらに富士山と目を見張る。
年間降雨量が3000ミリ前後と多いため、植生の豊かさは特筆もの。本邦中部の亜高山帯西限のため、シラビソ、オオシラビソ、コメツガ、アズマシャクナゲ、サラサドウダンなどが繁っている。さらに、遠目でも分かるが、多雨のために白っぽい崩壊地がみられる。主として花崗岩地質によるものである。
なお、信州側入山口の神坂峠はかつての東山道最難所であり、山越えの安全を祈願するために奉った幣(ぬさ・鏡、勾玉、剣などの模造品)が発掘され神坂峠遺跡として保存されている。阿智村側へは本シリーズ網掛山をご参照。
近くの温泉など
網掛山ほぼ真北の昼神温泉郷は「国民年金健康保養センター・ひるがみ」、「リフレッシュinひるがみの森」、など30軒近い温泉郷。駒場にひとつ残った硫黄泉で別名美人湯ともいわれる「からすの湯」。花桃の里として知られる戸沢に月川(げっせん)温泉。
【網掛山について 参照】
特徴
網掛山は知らなくても、高速道では日本最長の中央道恵那山トンネル東隣りにある網掛トンネルを知っている人はいよう。その真上が網掛山である。なんの変哲もない山と思われがちだが、この山の南中腹(網掛峠)は、かつての東山道がつらぬいていた。東山道は、西暦645年の大化改新で誕生した日本最初の統一国家大和朝廷が、官道として蝦夷をのぞく全国にくまなく設置した七道のひとつである。
美濃の国から信濃の国へ入ってきた役人や、逆に北九州へ防人として徴兵された信濃の国の人たちは、全員が網掛山を右に左に見て越えていたのである。7世紀にさかのぼって、だれもが簡単に歴史をたどることのできる貴重な山といえよう。
行程
下伊那郡阿智村の中心地から、西の園原や昼神温泉などへ向かう国道256号線と、南へ直進する国道153号線が阿知川手前で分岐する。153号線に入ってわずかで右(西)=南の浪合村から来ればむろん左だが=に中平集落があり、そこに「東山道網掛峠」の看板がある。そこからややせまい林道が峠の下まで続いている。峠には、いわれを書いた看板があり、網掛山へは右へ。左がアカマツ、右が雑木の尾根を一直線に登っていく。頂上近くで道は右へはずれるが、左へもどるように踏跡をたどると平坦な頂上となる。中平集落から約2時間。
見どころ
せっかくここまで来たのであれば、網掛山の西にある園原の広極院。最奥の神坂神社、義経駒つなぎ桜、姿見の池、できれば箒木などの見学はおすすめ。なお、中心地駒場にある武田信玄終焉の地とされる長岳寺などの参拝もよい。
近くの温泉など
網掛山ほぼ真北の昼神温泉郷は「国民年金健康保養センター・ひるがみ」、「リフレッシュinひるがみの森」など30軒近い温泉郷。駒場にひとつ残った硫黄泉で別名美人湯ともいわれる「からすの湯」。
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