ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 137632
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

北アルプス(剱岳〜槍ヶ岳)

2011年09月23日(金) ~ 2011年09月28日(水)
 - 拍手
GPS
128:00
距離
63.6km
登り
4,573m
下り
5,888m

コースタイム

Day1:曇→ピークで雪→晴れ
ターミナル(7:20-)雷鳥沢右の沢型(-10:00)剣沢小屋(10:30-13:20)剱岳(13:30-16:30)小屋
早朝にも関わらず立山駅は人が多い。行列である。ロープウェイとバスで室堂ターミナルまで、ここで入山する。地獄谷は火山ガスが湧いていて危険。通れなくなることもあるらしい。走って通過。この頃はまだ余裕があった。舗装路が雷鳥沢手前まで続いていた。地図を見て雷鳥沢右の沢型を雷鳥沢と確信し、沢型を詰める。踏み跡がなくガレガレ、朝露に濡れてなんとGoretexの登山靴が浸水する。踏み跡がないことに違和感を覚えながら剱御前小舎があるはずの稜上につくと東に出ていて、西の正規ルートから人が登ってくるのが見えた。このRfミスは行動一日目で浮き足立っていたことによるRf不足である。快適な道を剣沢小屋まで。剣沢小屋はおいしい沢の水が消毒され垂れ流し。人が多いが余裕のあるテン場。テントを設営し、剱岳の様子を笑顔が素敵な小屋管バイトの人に聞く。富山県警の方が言うには行かないほうが良いとのこと。
『ガスっているから危ないし、剱岳は止めておくか。涼しくなってきた。温かいお茶でも飲もう。あぁビールも忘れずに買っておかないとな。お、そんな事言ってる間に雪が降ってきたよ。剱岳は危ないだろうなぁ。』
おそらくこんな感じの人はいたのではないだろうか。その頃私を含めた数パーティーが剱岳をAtしていた。
引き返すつもりでヘルメットAt装備で出発する。細いガレ場、鎖、岩の急登があり三点支持必須。アルパイン経験があれば余裕。「カニのタテバイ」は足場・鎖が打ってある岩の急登で、「リス」より簡単だがフリーのため怖い。ピーク直下で雪がちらつき始め、ピークで雪がピークに。軽い吹雪である。すぐに下り始めるが前方のOBOGパーティーが進まなくイライラ。余裕がなくトイレでビバークを考える。岩が濡れているため「カニのヨコバイ」含め緊張が続く。余裕がなくて剣の下りの写真は一切ない。雪は降りるにつれ弱まり、小屋周辺では風のみ。ラジ天が取れなかったので概況で代用。日本海に寒気Hが入り込み、明日からは晴れるだろう。『ジフィーズ』を連呼するおばちゃん、カップルなど9時頃でもうるさいテン場。夜は快晴満天の星空、寒い。

Day2:晴れ時々曇り
剣沢小屋(6:50-8:15)真砂岳(8:15-9:30)大汝山(9:30-11:00)富山大学立山研究所(11:30-12:30)鬼岳東面(12:30-15:30)五色ヶ原
 何を思ったのか外に出していた登山靴が凍っているため履くのに苦労する。別山は人が多くカット、真砂岳から富士ノ折立まで真っ直ぐ道がある。富士ノ折立には岩塊があり、空身ヘルメットで登るが浮き石多く途中で降りる。それを見た他の人が登っていたがどうなったかは知らない。富士山が見える晴れ具合、いつの間にか日焼けをしていたようでひたすら喉が渇き、唇がぼろぼろになる。日射対策が必要。日射対策の帽子を装備する。初めからつければ良かった。大汝山ピークでおばちゃんがひっくり返っていてゾッとする。雄山とその下りは人が多くイライラしながら駆け下りる。子供がガレに飛びついて落石を落としていてゾッとする。富山大学立山研究所で濡れた靴などを天日干し。獅子岳手前で道を見失い、沢型をトラバースする。この辺から少しガス。歩けるガレ場だが後ろを見るとはっきり道があった。ザラ峠前で大きな落石音がし、恐る恐るヘルメットを付ける。この辺は砂利・ガレ道でつけておいたほうが良い。なんと水場が枯れていたが小屋で生水を無料でもらえる。8時ごろには静まる良いテン場。2回目の雑炊に飽きて厳しい食事。夜は満天の星空、やはり寒い。

Day3:晴れ時々曇り、薬師で少し雨
五色ヶ原(5:15-6:00)鷲山(6:00-7:10)越中沢岳(7:10-10:00)スゴ乗越小屋(10:15-12:40)北薬師岳(12:40-13:40)薬師岳(13:50-15:30)薬師平テン場
 この日は五色から単独×3で割とまとまって歩く。越中沢岳は迷わない。アップダウンがしんどい。スゴ前でガスってくる。スゴ乗越小屋で沢水が汲める。北薬師手前はピークチックなポコ多数でしんどい。北薬師はガスで視界100〜500で一時雨つぶが飛んでくる。北薬師〜薬師岳は岩稜チックでヒヤヒヤ。東南尾根で迷わないよう踏跡をしっかり進むと看板に東南稜の案内がある。扉のない岩造りの避難小屋が見える視界100程度で迷わないだろう。薬師平山荘でティーブレイク。他の単独行者は12時間の読みであったがみんな一緒だった。沢水が引かれトイレが臭くない良いテン場。気温が7℃であった。ラーメン雑炊を試みるが、成功。

Day4:晴れ
薬師平テン場(5:20-7:20)北ノ俣岳(7:20-10:00)黒部五郎岳の肩(10:00-11:40)黒部五郎小舎
 地図がよくわかる地形をしている。視界∞で、黒部五郎カールへ。カール内はペンキ連打で、ペンキの下に立つと次のペンキが見つかる間隔50m以下。乗越の多さに疲弊、時間読み5時間に対し7時間かかっていたため以降の行動を組み立てなおして黒部五郎小舎で泊まることにする。晴れか曇→曇→雨と天候も問題ないだろう。下山も楽になる。この日はカニクリームチーズ雑炊を試みるが、成功。もはやなんでも良い。

Day5:晴れ時々曇り
黒部五郎小舎(4:45-6:20)三俣蓮華岳(6:20-7:40)双六小屋(7:50-8:30)樅沢岳(8:50-10:45)千丈沢乗越分岐(10:45-11:50)槍岳山荘(12:00-12:10)槍ヶ岳(12:10-12:20)槍岳山荘(13:15-14:45)槍平小屋
 ラテルネ行動で三俣蓮華岳まで。双六カールは秋の景色。双六小屋は「飲める水」が流れているし、テレビが付いているし、新しいし、良い小屋。西鎌尾根は乗越の連続でしんどいが槍の雄姿が望める。千丈沢乗越はガレの急登。踏跡はしっかりあるが危険。この辺は電波良好。槍岳山荘テン場は20張ほど、水を購入できる。テン場がない場合は往復1時間の殺生ヒュッテにようこそ。槍のピークは小屋から30mのアクセス。水とネーベンを持って槍に取り付く。槍はアルパインをやっていれば余裕。しかしコケると真っ逆さま。しっかりした鎖・ハシゴがある。スイスイ登っていると前の人が道を譲ってくれるのでスイスイ。ピークでおばちゃんパーティーがウロウロイライラ。au電波は3本、親に電話しすぐに降りる。アルパインチックで面白い。往復で20分以下であった。混むと時間がかかるだろう。槍平小屋まで2時間と読んで、ガスの沢型へ。1.5時間で駆け下りる。槍平のテン場は暖かい。エビクリームチーズ雑炊と中華スープ。

Day6:曇のち晴れ
 槍平小屋(6:15-9:15)新穂高温泉
 登山道をぽくぽく歩く。滝谷避難小屋はしっかりした中空の小屋。焚き火の跡があった。岩陰などに避難用という看板があった。白出小屋っぽいのがあったが不明。穂高平の避難小屋は穂高平小屋という名前のしっかりした小屋。人は不在のようだ。近くの登山道は不快調で雨の日は通らないほうが良い。穂高温泉近くで下山。ホテルニュー穂高は500円で入浴できるらしいが、通過していたため槍平小屋で800円が700円になるチケットをもらった新しい温泉へ。登山者のことを考えた造り。実家に帰って初めてビールを飲む。Nice beer.
過去天気図(気象庁) 2011年09月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
<備考、北アルプスについて>
 登山道は至る所に案内やペンキがある。道もよく踏まれ明瞭である。しかり一部でガレ場や急登があるためヘルメットはあったほうがいい。小屋で水は汲めるようだが、全部営業していた場合の話。営業が終了してからはわからない。水は毎日1.5L持って行動、飲みつくす日もあった。紫外線が強いので日射対策は必須。
予約できる山小屋
快適な道
2011年09月23日 07:17撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
1
9/23 7:17
快適な道
ガスの濃度が高く警報が出てました。
2011年09月23日 07:27撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/23 7:27
ガスの濃度が高く警報が出てました。
私のテントです。
2011年09月23日 10:31撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/23 10:31
私のテントです。
ガスガス
2011年09月23日 12:33撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
1
9/23 12:33
ガスガス
吹雪いてました。
2011年09月23日 13:22撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/23 13:22
吹雪いてました。
2011年09月23日 14:51撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/23 14:51
2日目です。
2011年09月24日 07:55撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/24 7:55
2日目です。
どこからでも富士山が見える天気
2011年09月24日 08:15撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/24 8:15
どこからでも富士山が見える天気
2011年09月24日 13:25撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/24 13:25
次の写真が概念図
2011年09月26日 05:42撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/26 5:42
次の写真が概念図
2011年09月26日 05:42撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/26 5:42
絵みたいでした。
2011年09月26日 07:17撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/26 7:17
絵みたいでした。
2011年09月26日 18:04撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/26 18:04
三俣蓮華岳です。Good Peak.
2011年09月27日 06:17撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/27 6:17
三俣蓮華岳です。Good Peak.
2011年09月27日 06:18撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/27 6:18
双六小屋ですね。いい小屋。
2011年09月27日 07:37撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/27 7:37
双六小屋ですね。いい小屋。
槍が見える!
2011年09月27日 08:30撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/27 8:30
槍が見える!
雷鳥
2011年09月27日 09:43撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/27 9:43
雷鳥
ず〜と渡った西鎌尾根
2011年09月27日 11:05撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/27 11:05
ず〜と渡った西鎌尾根
ガレガレ
2011年09月27日 11:40撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/27 11:40
ガレガレ
槍のピークから。
2011年09月27日 12:14撮影 by  Canon PowerShot SX130 IS, Canon
9/27 12:14
槍のピークから。
撮影機器:
お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:6506人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 剱・立山 [4日]
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら