ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 1443278
全員に公開
トレイルラン
富士・御坂

【今日から僕も】Ultra Trail Mt. Fuji2018【100マイラー】長文注意!

2018年04月27日(金) ~ 2018年04月29日(日)
 - 拍手
体力度
10
2~3泊以上が適当
GPS
44:14
距離
169km
登り
7,493m
下り
7,561m
歩くペース
とても速い
0.50.6
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
35:31
休憩
6:15
合計
41:46
15:00
79
スタート地点
16:44
16:55
68
W1粟栗
18:03
18:15
61
A1富士宮
19:16
19:16
21
19:37
19:37
35
20:12
20:12
40
20:52
20:52
2
20:54
20:54
11
21:05
21:05
16
21:21
21:21
47
22:08
22:08
55
23:03
23:03
0
熊森山
1:03
1:24
96
A2麓
3:19
3:19
35
3:54
3:54
10
5:01
5:01
7
5:08
5:48
26
A3本栖湖 いこいの森キャンプ場
6:14
6:14
13
6:27
6:27
27
6:54
6:54
45
7:39
7:39
13
7:52
7:52
14
8:06
8:06
22
8:28
8:28
14
8:42
8:42
2
8:44
10:21
14
A4精進湖民宿村
10:35
10:35
2
10:37
10:37
47
11:24
11:24
5
11:29
11:29
25
11:54
11:54
39
12:33
12:33
12
12:45
12:45
14
12:59
12:59
4
13:03
13:03
4
13:07
13:07
9
13:16
13:16
5
13:21
13:21
1
13:22
13:22
14
13:36
14:15
48
A5勝山
15:04
15:04
50
15:54
15:54
69
17:03
17:03
15
17:18
17:18
16
17:34
18:03
38
A6忍野
18:41
18:41
102
20:23
20:23
22
20:45
20:45
15
21:00
21:00
11
21:11
21:11
18
21:29
21:29
6
21:35
21:35
4
21:39
21:39
6
21:45
23:01
7
A7山中湖きらら
23:22
23:22
25
0:16
0:16
26
0:42
0:42
15
1:29
1:29
1
1:30
1:30
12
1:42
1:42
27
2:09
2:09
44
2:53
2:53
8
3:01
3:01
2
3:03
3:03
2
3:05
3:05
25
3:30
3:48
18
A8二重曲峠
4:06
4:06
16
4:22
4:22
16
4:38
4:38
59
5:37
5:37
25
6:02
6:04
102
7:46
8:16
104
A9富士吉田
10:00
10:00
36
10:36
10:36
39
河口湖湖畔
11:15
ゴール地点
天候 3日間とも快晴
過去天気図(気象庁) 2018年04月の天気図
アクセス 行き:自宅−(新幹線)−新富士−(シャトルバス)−富士山こどもの国
帰り:奥さまのお迎え
コース状況/
危険箇所等
特にありません
装備一式
ライトは重いけど明るさ重視でNAO
ただし予備電池は単四2本で
ハンドライトは結局使わなかった
2018年04月23日 22:11撮影 by  SH-01G, SHARP
1
4/23 22:11
装備一式
ライトは重いけど明るさ重視でNAO
ただし予備電池は単四2本で
ハンドライトは結局使わなかった
行動計画表
計画表が大事なのではなくて、計画を考えるプロセス中にルートや高低差のイメージが頭の中にインプットされるのが重要
なので行動中に計画表を見ることはほぼありません
2018年04月23日 22:12撮影 by  SH-01G, SHARP
2
4/23 22:12
行動計画表
計画表が大事なのではなくて、計画を考えるプロセス中にルートや高低差のイメージが頭の中にインプットされるのが重要
なので行動中に計画表を見ることはほぼありません
スタート前、ラン仲間と
まだまだリラックスムード
2018年04月27日 11:33撮影 by  SH-01G, SHARP
6
4/27 11:33
スタート前、ラン仲間と
まだまだリラックスムード
STYのスタート直前
こっちにも仲間がいっぱい出てる
2018年04月27日 11:46撮影 by  SH-01G, SHARP
1
4/27 11:46
STYのスタート直前
こっちにも仲間がいっぱい出てる
これから100マイルをともに戦う仲間たち
2018年04月27日 14:53撮影 by  SH-01G, SHARP
5
4/27 14:53
これから100マイルをともに戦う仲間たち
スタート7分前
2018年04月27日 14:53撮影 by  SH-01G, SHARP
4/27 14:53
スタート7分前
結局ロードと林道だけをつないでW1粟栗
2018年04月27日 16:42撮影 by  SH-01G, SHARP
1
4/27 16:42
結局ロードと林道だけをつないでW1粟栗
しばらく渋滞
2018年04月27日 16:57撮影 by  SH-01G, SHARP
4/27 16:57
しばらく渋滞
送電線沿いを走ってA1富士宮
食べられるものがほとんど残っていない!
食料計画が台無しに!どうしよう。。。
2018年04月27日 18:03撮影 by  SH-01G, SHARP
1
4/27 18:03
送電線沿いを走ってA1富士宮
食べられるものがほとんど残っていない!
食料計画が台無しに!どうしよう。。。
序盤のハイライト、天子山塊
食料は焦ってもどうしようもないので、手持ちの食料で食いつなぎA2で何とかする作戦
予備でコンデンスミルクのチューブを持っていたのが幸いした
2018年04月27日 19:37撮影
1
4/27 19:37
序盤のハイライト、天子山塊
食料は焦ってもどうしようもないので、手持ちの食料で食いつなぎA2で何とかする作戦
予備でコンデンスミルクのチューブを持っていたのが幸いした
ここまでくれば一安心
2018年04月27日 23:03撮影 by  SH-01G, SHARP
4/27 23:03
ここまでくれば一安心
A2麓エイド
仲間がエイドのボラで待っていてくれた
ネガティブな気持ちを吹っ飛ばしてくれた
2018年04月28日 01:05撮影
5
4/28 1:05
A2麓エイド
仲間がエイドのボラで待っていてくれた
ネガティブな気持ちを吹っ飛ばしてくれた
本栖湖で夜明け
いい天気になりそうだ
2018年04月28日 05:07撮影 by  SH-01G, SHARP
3
4/28 5:07
本栖湖で夜明け
いい天気になりそうだ
日が昇ると気分も晴れる
気持ちいいトレイル
2018年04月28日 06:00撮影
1
4/28 6:00
日が昇ると気分も晴れる
気持ちいいトレイル
A2で脱水症状になったSKMさん
なんと復活して追いついてきた
マジ鳥肌がたった
もう自分からリタイヤできないとおもた
2018年04月28日 07:37撮影 by  SH-01G, SHARP
4
4/28 7:37
A2で脱水症状になったSKMさん
なんと復活して追いついてきた
マジ鳥肌がたった
もう自分からリタイヤできないとおもた
パノラマ台で
パンを食べてたので口が膨らんでるw
となりは四国から参戦のKちゃん
2018年04月28日 07:39撮影 by  SH-01G, SHARP
4
4/28 7:39
パノラマ台で
パンを食べてたので口が膨らんでるw
となりは四国から参戦のKちゃん
UTMFはロードでは買い食いがレギュレーションで許されています
道の駅にちょっとお立ち寄り〜
2018年04月28日 11:14撮影 by  SH-01G, SHARP
4
4/28 11:14
UTMFはロードでは買い食いがレギュレーションで許されています
道の駅にちょっとお立ち寄り〜
足和田山
一番元気だった時間帯
2018年04月28日 12:33撮影 by  SH-01G, SHARP
4/28 12:33
足和田山
一番元気だった時間帯
A5の勝山を過ぎて小倉山の小ピーク
このあたりから右ひざが痛くなってくる
2018年04月28日 15:53撮影 by  SH-01G, SHARP
4/28 15:53
A5の勝山を過ぎて小倉山の小ピーク
このあたりから右ひざが痛くなってくる
鳥居地峠へ向かう小ピークから
2018年04月28日 16:56撮影 by  SH-01G, SHARP
2
4/28 16:56
鳥居地峠へ向かう小ピークから
A6忍野
ここでも仲間が待っていてくれた
もう前に進むしかない
2018年04月28日 17:38撮影
3
4/28 17:38
A6忍野
ここでも仲間が待っていてくれた
もう前に進むしかない
トレイル界のキング鏑木氏
「フィニッシュゲートで」と固く握手!
2018年04月28日 18:02撮影 by  SH-01G, SHARP
9
4/28 18:02
トレイル界のキング鏑木氏
「フィニッシュゲートで」と固く握手!
二日目の夜が始まる
2018年04月28日 18:37撮影 by  SH-01G, SHARP
2
4/28 18:37
二日目の夜が始まる
暗くなると睡魔が襲ってくる
SHCオフィシャルドリンクをここで投入!
2018年04月28日 19:44撮影 by  SH-01G, SHARP
2
4/28 19:44
暗くなると睡魔が襲ってくる
SHCオフィシャルドリンクをここで投入!
UTMF恒例の六花チェック
ここでも六花先生と固く握手
2018年04月28日 23:00撮影 by  SH-01G, SHARP
1
4/28 23:00
UTMF恒例の六花チェック
ここでも六花先生と固く握手
A8二十曲峠エイド、残り28km
大ボス杓子山に向かうために最後の補給
2018年04月29日 03:48撮影 by  SH-01G, SHARP
4/29 3:48
A8二十曲峠エイド、残り28km
大ボス杓子山に向かうために最後の補給
空が白み始める頃、大ボスが姿を現した
やる気がみなぎるも、この後、ハンバーノックになる。。
2018年04月29日 04:35撮影 by  SH-01G, SHARP
4/29 4:35
空が白み始める頃、大ボスが姿を現した
やる気がみなぎるも、この後、ハンバーノックになる。。
ハンガーノックを乗り切ってついに杓子山をやっつけた〜
ようやく完走を確信
最終日の朝が始まる
2018年04月29日 06:03撮影 by  SH-01G, SHARP
5
4/29 6:03
ハンガーノックを乗り切ってついに杓子山をやっつけた〜
ようやく完走を確信
最終日の朝が始まる
A9富士吉田エイド
ここでもボランティアをやっている仲間の応援を受ける
2018年04月29日 07:48撮影
2
4/29 7:48
A9富士吉田エイド
ここでもボランティアをやっている仲間の応援を受ける
大好物の吉田うどん
これはいくらでも食べられた
「大好きなんですよ〜」とお代わりしたらエイドの方々に喜ばれた
2018年04月29日 08:04撮影 by  SH-01G, SHARP
2
4/29 8:04
大好物の吉田うどん
これはいくらでも食べられた
「大好きなんですよ〜」とお代わりしたらエイドの方々に喜ばれた
さぁウイニングランだ
下りのトレイルは飛ばす
2018年04月29日 10:07撮影 by  SH-01G, SHARP
1
4/29 10:07
さぁウイニングランだ
下りのトレイルは飛ばす
ゴールが見えてきた
感無量
2018年04月29日 10:36撮影 by  SH-01G, SHARP
1
4/29 10:36
ゴールが見えてきた
感無量
ゴールに立ち会うはずの家族が渋滞にはまって遅くなるというので湖畔で時間調整w
2018年04月29日 10:54撮影 by  SH-01G, SHARP
4
4/29 10:54
ゴールに立ち会うはずの家族が渋滞にはまって遅くなるというので湖畔で時間調整w
ゴ〜ル
我ながらいい笑顔ですね
2018年04月29日 11:15撮影
9
4/29 11:15
ゴ〜ル
我ながらいい笑顔ですね
今日から私も100マイラーです
2018年04月29日 11:21撮影 by  SH-01G, SHARP
6
4/29 11:21
今日から私も100マイラーです
完走証とフィニッシャーズベスト
どこに着ていこうかの〜?
2018年04月29日 18:18撮影 by  SH-01G, SHARP
5
4/29 18:18
完走証とフィニッシャーズベスト
どこに着ていこうかの〜?
足掛け3日間をともにしたザックとシューズ
直前のインソールの改造がばっちりはまった
2018年04月30日 07:33撮影 by  SH-01G, SHARP
7
4/30 7:33
足掛け3日間をともにしたザックとシューズ
直前のインソールの改造がばっちりはまった

感想

<ものすごい長文です>

 ただの子連れハイカーだったワタクシがなんと国内最高峰レースUTMFに参戦するとは数年前なら誰が想像したでしょうか!
 山の記録を残すためにヤマレコを始め、ヤマレコつながりでSHCの仲間たちと知り合い、yamayo君からトレランの楽しさを教わり、山やトレランを通じてSHC、丹沢24、草薙激走会、ROUND5と仲間の輪がどんどんと広がって、、、知らないうちに国内随一の100マイルレースのスタートゲートの前に立っていました。
 果たしてヘッポコハイカーが夢の100マイラーになれたのでしょうか

<スタート前>
電車とバスを乗り継いでスタート地点のこどもの国
直後にスタートするSTYの選手たちでスタート前はごった返している
STY、UTMFともに仲間たちも大勢参戦しているので終始リラックスムードでスタートを迎えられた
いつもの逃げ出したくなる緊張感は今回は皆無だった

<スタート〜W1粟栗〜A1富士宮>
15:00スタート
今回は乳酸をためることや筋断裂の発生を絶対に避けるために、「上りは歩く。下りも歩く。平坦な道だけ走る。但しキロ7分で」と決めていた。
下り基調のロード、林道でスタートからずいぶんと抜かされるが、心拍数も原則140bpm以下、最大で150bpmを越えたら息が整うまでペースを落とすと決めていた。実際135bpm前後で進めたと思う。
W1粟栗に16:44、A1富士宮に18:03到着
それぞれ30分近く予定を巻いた

<A1富士宮>
ここで予想外の出来事発生。
A1に食料がほとんどない。
STYが先にスタートし、UTMFでも後ろのグループだったため用意されていたエイドの食料がほとんど食べつくされてしまっていた。
これから長い天子山塊を携帯した食料だけで乗り切れるか?
とりあえず唯一残っていたオレンジ(本当にこれだけしか残ってなかった!)を頬張り、A4まで使う予定だったジェルをザックのフロントポケットに移し変えて出発。
幸いだったのがパンの味を変えるつもりでコンデンスミルクのチューブを買い足していたこと。チューブ1本で500kcalあるのでこれだけで数時間はしのげそうだ。

<A1富士宮〜天子山塊〜A2麓>
A1を出るころに夜になった。
長いロードを駆け抜け天子山塊の入り口に立つ。
1ヶ月前に試走にきた道、まだまだ記憶に新しい。
途中は予想外のぬかるみに足を取られるが、順調に歩を進める。
ここでも心拍数を上げないように汗をかかないように意識してゆっくりと上りそして下る。
天子山塊は予想以上に暑かった。
半そでTシャツでちょうど良い感じ。水を多めに補給しておいて良かった。

熊森山に30分巻きのまま23:00丁度に到着した。区間タイムは計画通り。
食料も水も何とか持った。あとは下るだけなので何とかなりそうだ。

と、ここでまたしてもトラブル
GPSウオッチが不調のようで、GPSをまともに捕捉できておらず距離が不正確なばかりか、心拍数もいい加減な数値しか出てこない。
(結局最後まで直らずに、高度計と時刻だけしか役に立ちませんでした。AMBIT3さんによるとUTMFは247kmあるらしいですw)
A2麓に1:03到着

<A2麓>
A2麓には多くのラン仲間がボランティアしていることは事前の情報で知っていた。
A2まではイケるっしょ?とお気楽に考えていたが、食料はない、時計は不調と、最初の難関の天子山塊を乗り切っただけで心身ともに疲労困憊していた。

エイドの入り口の誘導で早速仲間の歓迎を受ける。
あっちにもこっちにも仲間がいる。さっきまでの惨憺な気持ちが消え去り、自然と笑顔になる。力をもらうってのはこういうことか。
気を取り直して20分ほどの滞在で再スタート

<A2麓〜竜ヶ岳〜A3本栖湖>
A2を出たところで仲間の一人と出会う。
「SKMさんが2時間位A2から出てこないんだけど見かけた?」
どうやら体調が悪いらしい。今更戻ることも出来ない。「MFを2度も完走しているSさんがダメなんだからワタシも適当なところまで頑張ってリタイヤすればいいかな〜」と悪い気持ちが頭をよぎる。
止める理由を考えながら竜ヶ岳を越え、A3本栖湖に夜が明ける頃5:08到着

<A3本栖湖>
今回、2箇所で仮眠をとることを決めていた。
1箇所目はA4精進湖、2箇所目はA6忍野かA7山中湖。
ちょっと早いが巻いている事もあって計画通り仮眠を取ることにする。
20分ほど仮眠を取り支度をしていると、あれっ?SKMさんがいる。
事情を聞くと天子山塊から下りてきて脱水症状と汗冷えによる低体温で、A2のエイドで2時間休んでいたとのこと。
普通はリタイヤじゃないの?と聞くと「自分から手を上げて止める選択肢は無い」と力強く言う。鳥肌が立った。頭に血が上り体温が上がった。
辞める理由を探していたワタシが恥ずかしい。「先に行くわ」そう言ってA3を後にした。

<A3本栖湖〜パノラマ台〜A4精進湖>
人というのは生来昼間に行動するように出来ているもので、日が昇ると気分も晴れる。
あんなにネガティブな気分だったのが晴れた朝の稜線を歩いているとドンドン気分が良くなってくる。鼻歌でも歌いたい気分だ。
ゆっくり行くと決めていたので抜かれても気にしない。エイドで補給したパンを頬張りながら歩いていると早速SKMさんに追いつかれた^^;
しばらくは一緒に歩くも、下りであっという間に行ってしまった。。。
A4精進湖には計画より45分ほど巻いて8:44到着

<A4精進湖>
A4精進湖ではドロップバックを受け取れる。
ボロボロになった食料計画も一旦ここでリセット。荷物を積み替えリスタート。
A3で仮眠をとった割には時間も巻いていることだし、整体でも受けてみることにする。
実は竜ヶ岳の下りあたりから右膝と股関節の付け根が少々痛い。いわゆる腸脛靭帯というところだ。ついでに痛みもリセットしてもらおう。
10分ほどの施術で痛みはだいぶ楽になった(気がする)。最後の手段(ロキソニン)はできるだけ使いたくないしね。
そんなこんなで1時間半ほど滞在し10:21リスタート

<A4精進湖〜足和田山〜A5勝山>
基本的に富士山の外輪山を巡るUTMFだが、御坂山地まで通るのはキツすぎると判断したのかもう少し内側の紅葉台〜足和田山を通る。
今回のUTMFでは途中の自販機や店舗の利用がOKなので国道沿いで買い食いできるところは事前にチェックしていた。
森の駅風穴でアイスを調達。まだまだ胃腸は元気!
その勢いで足和田山もやっつけてA5勝山に13:36到着

<A5勝山>
勝山ではおにぎりと味噌汁という正しい日本の食事が用意されている。
もちろんいただく。小おにぎり6個に味噌汁2杯。最後のおにぎり2個は味噌汁に入れて一滴残らずお腹の中に。
お腹が一杯になったのでちょっと押しちゃうけど暖かいうちにお昼寝していこう、と言うことで20分ほど仮眠。
多分、これが今回の完走の体力的なキーポイントだったと思う。
計画より5分ほど押して14:15出発。

<A5勝山〜浅間神社〜小倉山〜鳥居地峠〜A6忍野>
勝山からしばらくは平野部を走る。
街中のちょっとしたトレイルを抜けて浅間神社の境内に。
鳥居の外からで失礼ながら帽子をとって参拝する。
「完走しますので見ていて下さい」
神社での祈願というのは神様にお願いするのではなく、誓いを立てるのだとワタシは思う。「お天道様が見ている」と言うのはガンバるからサボらないように神様の目で見ていてね、ということだと信じている。
この区間は特に大きなピークもなく順調に通過。ただちょっと右膝が痛い。
A6忍野17:34到着

<A6忍野>
ここにも仲間が待っていてくれていることを事前の情報で知っていた。
その友人もいま大きな闘いをしていて、ワタシらが頑張っているのをみて刺激になると言ってくれる。
「待ってるよ」と言われたら行かない訳にはいかない。
そろそろ2日目の夜を迎える。
装備を整えて暗くなり始めた石割山を目指す。18:03出発。

<A6忍野〜大平山〜石割山〜A7山中湖>
ここはつい先日試走したルートで距離も斜度も記憶に新しい。
山頂まで林道で行けるので大きく足を上げないで済む。ただ大平山〜石割山区間が木の階段になっていてやや段差が大きいところは痛み始めた右膝にダメージを与える。
石割山を下ったスピードを出せる林道では走るのが辛い。上りで追いついたSKMさんには先に行ってもらってゆっくりと下る。ただ平地は走れるのでエイド直前で追いついたけどね。A7山中湖21:45着(計画から15分巻)

<A7山中湖>
A7山中湖にはサポートとしてカミさんが待っていてくれた。
忍野に住む友人と食事をした後に、この時間まで待っていてくれると言う。本当に感謝しかない。
「UTMFは完走してもリタイヤしても最初で最後にするつもりだ。だからサポートしてくんない?」とお願いしたのだが、舌の根も乾かない翌朝に「やっぱりまた出たくなっちゃった」と話したら「やっぱりね」と苦笑いされた。

荷物の受け渡しと暖かい食事を済ませて、さてどうするかを考える。
寝るか出発するか。
先程からの右膝の痛みは我慢できない位になったらロキソニンを飲むことにしたので、少しでもそのタイミングを遅らせたらと出口付近にあったマッサージを受けてみることにする。
マッサージを受けたのは柔和な50歳台位の細身の先生。ご自身もトレランをやられているそうで話をしながら10分ほど施術を受ける。
大して力も入れずにちょろっとやっただけだったので、さほど期待もせずにお礼を言って立ち去ったが、結局ゴールまで右膝が痛むことはなかった。
本当にスゴイ!神の手とはまさにこの人の事を言うんだろう。
UTMF恒例の六花チェックを受けて23:01リスタート

<A7山中湖〜鉄砲木の頭〜山伏峠〜A8二十曲峠>
二日目の夜となるとそろそろ寝不足になってくるようで道端で倒れている人を見かけるようになる。
夜中に寒風吹く稜線上で寝るリスクを取りたくなかったので、計画的に仮眠をとったおかげで睡魔には全く襲われてこない。作戦勝ち。
景色が見えない中を黙々と歩を進め、途中で渋滞で停滞する時間もありながらもほぼ計画通りに3:30、A8二十曲峠エイドに到着

<A8二十曲峠エイド>
ついに食事が喉を通らなくなってきた。
ジェルはしばらく前からエヅイて飲めない。パンや羊羹もダメ。
暖かい紅茶に粉飴ジェルを大量に放り込んだものと、バナナとオレンジで栄養補給。
あと28km行けるか?3:48出発

<A8二十曲峠〜杓子山〜A9富士吉田>
終盤のハイライト杓子山。
逆方向ながら忍野トレイルで通ったことのあるルートを慎重に進む。
まだまだ足の余力はとっておきたい。
立ノ塚峠を過ぎたあたりで大ボス杓子山が目に入ってくる。あれをやっつければフィニッシュはもうすぐだ。
杓子山まで標高差で残り100mを切ったところで突然足が上がらなくなる。
しまった、シャリバテだ。
二十曲峠を出発してからエネルギーを何も入れていないことに気がついた。
低血糖はジェルを入れて10〜15分位で回復することをこれまでの経験から知っている。決して他人のへっぽこ下りを堪能していると回復する訳ではないw
幸い日は昇ってきたので体を冷やさないようにすぐに風の当たらないところに座り込み、衣類を着込んでジェルを少しずつ舐める。ちょうどいいタイミングだ少し寝よう。
10分後、もう1本ジェルを入れてゆっくりと歩き出す。OK,もう大丈夫。
6:00ちょうどに杓子山に到着。ピンチを乗り切ってこの辺りで完走を確信する。

<A9富士吉田>
ここにも仲間が待っている。
「行けるかどうか分かんないなぁ」とか言ってたら、「来るんです!」とキッパリと言われ、なんとか約束を果たせてよかった。
大好物の吉田うどんを平らげてエネルギーを再充電。力強く最後の霜山に8:16出発

<A9富士吉田〜霜山〜Finish大池公園>
これまで温存していた上りの足を使い果たす勢いで登る。
好きなだけハァハァしても汗をかいてもいい。
下りも思い切り走る。
思いは同じようで思い切り駆け抜けるランナーも多い。
前方のランナーを抜きざまに「完走おめでとう!」って言ってみる。外国からのランナーには「Congratulations! 」と。
みんな最初はびっくりして、次に笑顔で返事をくれる。これはシャレた挨拶だなと自画自賛。しばらくはこれで行こう。

河口湖湖畔まで下りたところで家族に電話する。
ゴールで待っていてくれるとのこと。少々調子に乗って早く下りてきてしまったのでもしかしたらまだ着いていないかも。

「もしもし、いまどの辺?」
「鳴沢あたりで渋滞にハマって遅れている。。。」
「ガビ〜ン」

湖畔をのんびりと歩くも到底間に合いそうも無いので先にゴールすることにする。
せっかくの父の晴れ姿を家族に見てもらえないのは残念だが仕方がない。

11時14分28秒、ゴール

長いようであっという間の44時間が終わった。
天候と、スタッフやボランティアの皆さん、数々の僥倖、そして何より仲間と家族に助けられた足掛け3日間100マイルの旅、楽しかった思い出と感謝の気持ちしか残っていない。
UTMFは最初で最後と思ったけど、こんな思いができるのなら何度でも走りたい。

最高の3日間をありがとう!

おしまい。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:1140人

コメント

お疲れ様です!
こんばんは!

完走出来たのですね!!おめでとうございます‼️流石ですねー!!
なんか文章を読んで、感動しました。諦めない心というのは、とても大事なんですね!
100キロ以上走ると人生が変わるらしいですが、本当に変わりそうですね😃
100キロ以上走ってみたいですね。

本当にお疲れ様でした!!
2018/4/30 21:30
Re: お疲れ様です!>seira君
セイラ君こんばんは
止めようと思ったのは最初の天子山塊から竜ヶ岳位までで、あとは本当に道中楽しかったよ。
ゴール間近の河口湖の湖畔では終わってしまうのが残念に思えたくらいだし。
ちょっとだけ大変な長い旅をしてきたっていう感じです。
18才から出られるので(ITRAポイントがあるから19才からかな)、何年か先に一緒に出よう!
2018/5/1 20:31
おつかれさまでした!!!
無理かも的なこと言ってましたけど、inaminさんのロング山行ファン
としては、絶対いけると思っていましたshine
inaminさん、冷静で飄々としてるっぽいけど、心の底は燃えたぎってる
というか、精神力が粘着的に強いですからbearing
(うまく表現できませんが、ほんとに尊敬しているんです

怪我の不安とか当日のトラブルとか、精神的にやられてくる時間帯もあったと
思いますが、諸々乗り越えて余裕のゴールで、ほんとにほんとにスゴイです!!!
文章の臨場感で涙目です。ゆっくり休んでくださいweep
2018/5/1 12:22
Re: おつかれさまでした!!!>horikoちゃん
自分では精神力が強いと思ったことは一度もないんだけどね。むしろヘタレな部類。
ワタシから見ればひとりで100kmを越えるロングを平気でやるほうがよっぽどスゴイと思っているんだけど。
でも、本当に楽しかった。
少しだけ長い山行に自信を持てたので、今度どこかでロングをご一緒させてくださいませ。
その時は座って食事してね。
2018/5/1 20:44
おめでとうございます(^O^)/
やっぱ、UTMFは感動もんですね!山で歩きながらチェックしてましたよ。完走の影響受けてしまって、余分に1日歩きましたけどね(^_^)来年は休んでくださいね(^_^)抽選倍率上がっちゃうので( ̄O ̄;)
2018/5/1 13:55
Re: おめでとうございます(^O^)/>shinさん
UTMFの独特のお祭り感は癖になりますね
長距離耐性のあるシンさんにはうってつけのレースですよ

>来年
イヤです
カミさんの許可をもらったので来年もエントリーしちゃいます
2018/5/1 20:46
完走おめでとうございます!
inaminさん、お疲れ様でした。
100キロじゃなくて100マイル完走、もう鉄人の仲間入りですね。凄いの一言です!
自分も100マイルとまで行かなくても100キロのウルトラマラソンくらいは話のネタに走ってみたいです。
2018/5/2 21:06
Re: 完走おめでとうございます!>K-MENさん
ありがとうございます
完走というか完歩に近いんですけどね。けっこう制限時間ギリギリですから
K-MENさんなら話のネタのノリでUTMF完走、しかも30時間を切ってのゴールとかしそうな気がします
2018/5/2 22:18
100マイラーおめでとうございます。
僕には100mileがどんな世界が想像も出来ません。とにかく凄いです。この調子だと250劼箸まで突き抜けそうですね。楽しみにしています。
2018/5/3 7:32
Re: 100マイラーおめでとうございます。>haruさん
ありがとうございます
100マイルと言うとものすごく大変そうなのですが、エイド間の距離は15〜20キロ位程度なので、15キロの積み重ねと思うと気が楽になります。
というかそう思わないとやってけません

レース後のダメージとか疲労度がそんなになかったことを考えると、適切なペース配分と食事と睡眠さえきちんと取れれば200キロでも300キロでも行けそうな気がするんですよねぇ、全く気のせいかもしれませんけど
2018/5/3 9:33
ナイスラン!!
旅の内容を知るには、ヤマレコですね
レコを見て、どういったコースだったのかを、ようやく理解したヤツですw
ただただ『inaminさん、スゴイっす!!』ってのが率直な感想です

お疲れ様でした。

こんなスゴイ距離を移動しても、ひどいダメージも無いようですね。
そちらも凄いです
2018/5/3 17:35
Re: ナイスラン!!>yamayoさん
コースを見ると本当に100マイルもあるの?と言うのが印象かなぁ
竜ヶ岳、足和田山、石割山〜杓子山などにしても普段の山行で行ったことがある山じゃない?
しかもトレイルレースや子連れとかで割と気軽に
骨なのが天子山塊位だけど毛無山までの半分だしね。我々積雪期にも行ってるし

ハイキングコースをロードでつないだだけのというイメージなんで、決して楽勝とは言わないけど「想像もつかない長距離」とは感じなかったんだよね〜
やっぱり地元開催のアドバンテージは大きいと思いますよ
2018/5/3 18:12
100マイラーですか!!
100キラーより良い響きですな
私のお参りは関係ないと思いますが、とにかく完走おめでとうございます。
この先同じ大会に出るとなると、タイムを縮めるプレッシャーとのせめぎ合いですね。
レースを楽しめるinaminさんがうらやましいです。
2018/5/7 11:07
Re: 100マイラーですか!!>qさん
qさんの100人斬りも捨てたもんじゃないですよ

今回は完走だけを目的にしていたので、道中あまり楽しむ余裕はなかったのですが、次回出ることになれば景色やら道中の買い食いやらを満喫しながら楽しもうと思っています。
もちろんタイムは二の次で
2018/5/7 13:00
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

トレイルラン 富士・御坂 [日帰り]
河口湖
利用交通機関: 電車・バス
技術レベル
1/5
体力レベル
5/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら