呉枯ノ峰 〜山よりもお寺がすごかった
- GPS
- 02:00
- 距離
- 3.5km
- 登り
- 205m
- 下り
- 214m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所:駐車場まで一部対向し辛い箇所あり。 登山ポスト:なし |
写真
感想
「行市山」下山後 昼食をとり国道365号と北陸自動車道をはさんで対面にある本日二山目となる「呉枯ノ峰」(くれこのみね)へ向かいます。
ウッディパル余呉というアウトドア施設の駐車場を抜け林道を登り続けると分かれ道があり悩んでいるとちょうど一台の車が来ました。道を尋ねようと思ったら県外ナンバー、その車のドライバーも私に道を尋ねるつもりだったらしく、私が右へその方が左へ行くことに・・・。結果は私のハズレ、すぐに行止りでした。
その方がわざわざ迎えに来てくださり駐車場へ。一緒に呉枯ノ峰へ行くのかと思ったら菅山寺というお寺へ行かれました。私はお寺のことはあまり気にしていませんでしたが帰りにでも寄るかと思い一等三角点へ向かいます。
見通しもない尾根を歩き大した起伏も無くクライマックスはこれからかなと思っていると30分ほどで三角点へ到着しました。プラスチックの切れ端のような板に 「呉枯ノ峰」とマジックで手書き。展望もなく「一等三角点」でも場所によって扱いが違うものだなぁと、がっかりして帰り道「菅山寺」へ寄ってみることにしました。
下り道が続き帰りが厄介だなと思っていると傍らにお地蔵さんが、しかも頭が取れて無い!周りには誰もいないし辺りは薄暗くなってきて「やっぱり帰ろうかな」と思っていると森の方から動物の鳴き声と‘がさがさ’と草木が動く音が合唱のように聞こえてきます。道端のお地蔵さんはことごとく首が無くついには気味悪そうな墓地が見えてきました。
獣の声も「ギェ〜ッ」とか「ギャ〜ッ」と聞こえてきます。とここでやっと猿に気が付きました。猿はやはり頭のいい動物です。こちらの不安を見透かしたように怖がらせて威嚇してきます。
菅山寺の山門に着くと ボス猿らしき大きな猿が私の目の前で山門の上の木をゆっくりと渡っています。おそらく子分の猿に「おれは人間なんか怖くないぞ!」という勇敢な姿をアピールしているのでしょう。私はボス猿の立場を理解して怖がっているふりをしておきました。これで彼もリーダーとしての面目が保たれたでしょう。どこの世界も「長」というのは大変です。その山門の傍らに大きな木が2本ありました。その木からは言葉に表せない圧倒的なものを感じました。それは菅原道真が1,000年以上前に植えられたという「ケヤキ」だそうです。そのほか梵鐘や本堂、宝蔵などもあり林道の無い時代わらじ履きの徒歩で山を超えてしかこれなかったこの場所に千年以上前から寺院が建立され人々が信仰を続けてきたことを思うと信仰心の希薄な私でも「山」に神の存在を感じずにはいられません。
少しオカルトな話になりますが登山中に「このままこの山に吸収されてもいい」と心の底から感じたことがあります。時には癒され、時には恐れおののき、時には至福を、時には地獄の苦しみを、「山」に入ることで私は特別な何かを授かる様な気がします。この歳になって「山」に嵌ったということは自分にその特別なものがわかるようになったか、あるいは特別なものが必要になったか そのどちらかではないだろうかと考えさせられた一日でした。
コメント
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その山、結構気になってた山でしたので参考になります。
どの動物もそうですが威嚇されると怖いですよね。
けっして後ろを向いて逃げないで下さいね。
山から授かるものは沢山ありますよね。
自分も山から授かったものは数え切れないくらいありますが、なにを授かったかと聞かれると答えられないんですよね。
言葉には言い表せないものなので。
一等三角点なのに山頂がたいして魅力がなかったっていうのは良くある話です。
ただ、その山はきっと何百年も前から登られてきた山だと思います。
何百年前かは分かりませんが、そういった古の人が踏んだ山頂に自分も立ててると思うとそこがどんなところであっても俺は嬉しく思いますよ♪
今回は余呉側から登ったので あっという間の山行だったと思います。やはりガイドブックにあるように木之本側から入り距離を歩いて最後に「菅山寺」へ行くべきかと、
林道が付いて便利になったからといって自動車でむやみに高度を稼いでしまうのはどうかと今回は反省しました。(金糞岳の時も反省したような....。)
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