烏ヶ山;宇多田岩を訪ねて
- GPS
- 03:11
- 距離
- 5.1km
- 登り
- 531m
- 下り
- 520m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
前日の降雪のためか泥濘みがひどい状況 倒木が多いが、迂回して通行可能 |
その他周辺情報 | 奥大山休暇村に日帰り入浴可能 |
写真
感想
山陰のマッターホルンとの異名をとり、中国山地にあって珍しいまでの峻険な威容を誇るこの山が人口に膾炙するようになったのは宇多田ヒカルのお陰といっても過言ではなかろう。とはいうものの、普段TVを全くといってもいいほど見る機会がない私が、宇多田ヒカルが出演するサントリー天然水のCMを始めてみたのは今回の山行の直前だった。
前日、山麓の鏡ヶ成キャンプ場でテント泊。夜半から降り続いて雨もようやく収まったようである。テントの外に出て驚いた。あたり一面は積雪で真っ白、テントの上にもしっかりと雪が載っているではないか。前日に張ったタープはなんと雪の重みで倒れている。
テントの中で朝食でゆっくりと朝食を作り、再び外に出ると、先程までの濃霧はすっかり霧散していた。日差しが射し始めると、あたりの雪はみるみる融けていくようだ。見上げると折しも烏ヶ山にかかる雲が吹き飛ばされつつあるところだ。雲が取り払われると、すっかり冠雪した峻険な山頂が姿を顕す。キャンプ場もかなり風がかなり強いが、山の上はさらに強そうだ、
午前中はサントリー天然水の工場見学の予約か入っていたこともあり、天気が快復するのを見込んで午後に登山を予定。鬼女台の展望台から見上げると隣の大山は、前日とはうってかわり、一晩で雪山に様変わりしている。
果たして昼過ぎになると午前中に吹き荒れていた風もすっかり収まり、穏やかな好天となった。新小屋峠の登山口はわずかにわずかに車一台分のスペースが路肩にあるのみである。エンジンをつけたまま一台の車が駐車しているが、発車する様子もない。峠の北側の1つ目のカープには路肩に数台分の余裕があるようで、ここに駐車して峠まで戻る。
登山口から登り始めると、最初は新緑のブナの美林の中を行く。昨夜の雨と降雪のためであろう、足元の泥濘みがひどい。身長の低い次男のズボンはみるみるうちに股下近くまで泥濘で汚れていく。林の中には随所にブナの巨木が目立つ。登山道には倒木も少なくないが、乗り越えるのに苦労するのは倒れたブナの巨木くらいか。
山頂へと延びる北稜に達すると、イワカガミがお出迎えてくれた。ここからは林相がガラリと変わり、低木の樹林帯となる。多くの樹が斜面に対して根元から鋭角に曲がっているので、冬の積雪が多いのだろう。登山道も途端に急峻になり、岩が目立つようになる。
足元をみると小さな袋状の薄紅色のの花が落ちている。注意深くみないと見落としてしまいそうだが、登山道には薄いピンク色のものから濃い色のものまで、延々とイワナシの可憐な花が咲いているであった。
昨夜に降り積もった雪は既にほとんど融けてしまったものと思われるが、北斜面にはしっかりと残雪が残っている。午後の気温が高いせいだろう。遠くでザーッという聞き覚えのある雪崩の音が聞こえる。
やがて樹林はなくなり、疎らに低木が繁る岩稜帯となり、西側に冠雪した大山の壮麗な姿を見ながら、急峻な尾根を登っていく。
まもなく烏ヶ山の南峰から東に延びる稜線に達すると、一際目立つ大きな岩が尾根から突き出している。宇多田ヒカルが座って歌っていたのでとされる宇多田岩・・将来、この場所がそう命名される日も遠くないかも。
岩場を登りつめると間もなく南峰のピークに達する。ここから小さなコルを越えて本峰には達する。下から見上げる峻険さのせいか「絶対にあそこまで行きたくない」と拒絶していた長女ではあったが、本峰がすぐ近くに見えたせいか、躊躇なく本峰に向かう次男の後ろ姿に励まされたせいか、次男を追って岩場を登ってゆく。
狭い山頂に辿り着くと360度の絶景が待っていたのは云うまでもない。山頂標の後ろに際立って大きく岩が鋭く屹立している。ボルダリングで攀じ登ってみる。登攀以上に下降に慎重を要することになるのだが。帰りを子供達に急かされて、山頂での写真を撮ることを失念したまま下山路につく。
下山はクマザサや木の枝の助けを借りて、急降を一気に下っていく。稜線から下るブナ林の泥濘みの道は滑りやすいが、子供達は何事もないかのように下っていく。
下山後は奥大山休暇村の大浴場で、汗を流す。浴場の壁に記された能書きによると、この水の硬度は13らしい。滅多にない超軟水だ。風呂から上がると夜の帳が烏ヶ山の山頂に降りてくるところであった。
※サントリー天然水の奥大山ブナの森工場
https://www.yamareco.com/modules/diary/306675-detail-164616
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
娘さんの山デビューおめでとうございます!体調悪化せず良かったですね。
宇多田ヒカルが出演するサントリー天然水のCMは、ここなんですね。工場見学セットで夫婦で行ってみたいです。
有難うございます。体調は毎月、周期的に悪化するもののようらしいです。
長男や次男とは異なり、娘は登山には興味を示していないようなのですが・・・
サントリー天然水のCMには大山とその山麓の木谷沢渓谷でもロケされているようです。今回、翌日は蒜山を登ることにして、木谷沢渓谷は諦めてしまったのですが、ここも良さそうです。
ところで関東でも奥大山の天然水のCMは放映されているのですか?
我が家もあまりTVはつけずCMには興味ないのですが、宇多田ヒカルが好きな事と映像が綺麗だったので目に入りました。…何故ボンジュールなのかな?ちなみに第1弾CMは超軽装でしたが奥大山は登山ウェアで安心しました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する