記録ID: 1452744
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
北ア南部縦走(北ノ俣岳-薬師岳-五色ヶ原-雄山)
2018年04月28日(土) ~
2018年05月01日(火)
- GPS
- 80:00
- 距離
- 34.9km
- 登り
- 3,897m
- 下り
- 2,911m
コースタイム
4月27日
バスタ新宿(高速バス)古川駅(タクシー)打保橋
バスタ新宿から高速バスに6時間揺られ、飛騨古川駅へ向かう。古川駅から先はタクシーだが、タクシーの運転手が昨年のGW合宿で乗せてもらった白髪のおじさんだった。おじさんも同様に自分たちのことを覚えてくれていたらしく嬉しかった。「君の名」の舞台になった古川駅が由来で、君の名トークで盛り上がる。昨年の盛況と比べ、ブームはひとまず落ち着いたらしい。相変わらずおじさんの語尾「〜やよ。」の方言が可愛らしい。1時間20分乗り打保橋に着く。タクシー料金は驚きの\34,000!(2台分)
4月28日 快晴
起床3:00→出発4:00→北ノ俣岳避難小屋8:50→太郎平小屋12:00
タクシーに登山口の近くまで運んでもらったため、林道を大幅カットすることができ、出発して10分で飛越新道登山口に着く。雪も少なくサクサク進むことができる。昨年は沢から渡渉して取り付いたのに、雪が溶け登山道が出ていたため、登山道を歩く。登山道も露出している、マーキングも多いことから道迷いもせず標高を上げて行く。北ノ俣岳避難小屋までツボ足で進むことができた。北ノ俣岳避難小屋脇で水が湧き出ていたため給水し、アイゼンを装着し、北ノ俣岳を目指す。アイゼンを効かせながら高度を上げ、稜線に登る。稜線では昨年はGWでありながらも北ア南部が作る白銀の世界が広がっていたが、今年は薄雪で随分と夏山に近い様相をしていた。遮るものが一切ない広陵な稜線を歩き太郎平小屋で幕営とする。テント料金も無料で、またトイレも小屋内のを使っていいと言われありがたく使わせていただいた。日差しが強くテント内はお昼過ぎくらいまで灼熱地獄化としていたが、野尻が口を開け平然とて睡眠していた姿を見て、化け物だと感じた。
4月29日 快晴
起床3:00→出発4:20→薬師峠4:40→薬師平5:20→薬師岳7:10→北薬師岳8:45→間山10:20→スゴ沢乗越手前11:45
満月の光が明るく雪面を照らす中出発。昼と違って雪面も凍り歩きやすい。なだらかな斜面を登るが、距離があるため中々高度を稼げない。登り続け後ろを振り返っても、あまり高度を上げていないため距離感が掴めなかった。そうして800m単純な登りを続け、薬師岳に着く。薬師岳からは穂高連峰や南アや中央アなど様々な山峰を眺めることができた。
薬師岳から先は雪と夏道混じりで、所々ズボリがあったため注意が必要。しかし雷鳥が多くいて、暑さでイライラしていた私たちを癒してくれた。
所々ある岩稜を慎重に通過し間山に着く。間山からは斜面も広くなり、尻セードで下る。6名もの男子が一斉に尻セードしていた姿を、周りにいたスキーヤー怪訝そうに見ていた。スゴ沢コルで幕営予定だったが、風も強そうで快適そうではなかったため、手前の盆地で幕営した。暑さで頭が溶けたせいか野尻が服を脱ぎ裸になって、着ていた服全てを干し始めたのは笑いが止まらなかった。
4月30日 快晴
起床3:00→出発4:20→スゴ沢コル4:40→スゴの頭5:25→越中沢岳2500m地点で1p6:45-7:45→越中沢岳8:15→鳶山9:40→五色ヶ原山荘11:00
少し風が吹く中出発。越中沢岳の上りは見た目ほどキツくなく、夏道も出ているため慎重に歩けば問題ない。想定通り頂上付近の岩リッジで、東斜面へトラバースするためfix1ピッチ出した。太田と川村の実践練習を兼ねてリードさせたが、問題なくこなしていた。越中沢岳から先は緩い稜線歩きになるが、そこから大橋のペースが大幅に下がった。お腹が痛く気持ち悪いと訴えた。大橋の荷物を分配し、フラフラな姿で山荘まで歩かせる。薬を飲ませ睡眠を取らせたが、一向に回復せずこれ以上行程を進めることは無理と判断し、山荘横で幕営した。大橋はご飯も食べれず、嘔吐をしていて苦しそうだった。
5月1日 晴れ
起床1:00→出発2:50 →ザラ峠3:50 →獅子岳5:30 →浄土山7:10 →一ノ越7:30 →雄山9:00→一ノ越10:30→ 室堂ターミナル11:00
昨日よりは幾分か体調が戻った大橋をほぼ空身で歩かせ出発。獅子岳の上りは250mだが体調が優れない大橋はとてもキツそうだった。鬼岳ではトラバースして詰め、一歩一歩キックステップを効かせ慎重に登らせた。龍王岳は急斜面の上りだが、気の抜けない箇所だった。ピッケルとアイゼンを効かせ三点支持で登らせるが、ふくらはぎの筋肉が攣りそうになるメンバーがいた。浄土山で進退の判断を考えるという結論になり、まず雄山を目指した。急なザレ場を詰めると雄山に着いた。しかし大橋の様子を見るとこれ以上の行程を続けるのは危険と判断し、下山の判断をした。多くの登山者やスキーヤーとすれ違い、室堂に下山した。
バスタ新宿(高速バス)古川駅(タクシー)打保橋
バスタ新宿から高速バスに6時間揺られ、飛騨古川駅へ向かう。古川駅から先はタクシーだが、タクシーの運転手が昨年のGW合宿で乗せてもらった白髪のおじさんだった。おじさんも同様に自分たちのことを覚えてくれていたらしく嬉しかった。「君の名」の舞台になった古川駅が由来で、君の名トークで盛り上がる。昨年の盛況と比べ、ブームはひとまず落ち着いたらしい。相変わらずおじさんの語尾「〜やよ。」の方言が可愛らしい。1時間20分乗り打保橋に着く。タクシー料金は驚きの\34,000!(2台分)
4月28日 快晴
起床3:00→出発4:00→北ノ俣岳避難小屋8:50→太郎平小屋12:00
タクシーに登山口の近くまで運んでもらったため、林道を大幅カットすることができ、出発して10分で飛越新道登山口に着く。雪も少なくサクサク進むことができる。昨年は沢から渡渉して取り付いたのに、雪が溶け登山道が出ていたため、登山道を歩く。登山道も露出している、マーキングも多いことから道迷いもせず標高を上げて行く。北ノ俣岳避難小屋までツボ足で進むことができた。北ノ俣岳避難小屋脇で水が湧き出ていたため給水し、アイゼンを装着し、北ノ俣岳を目指す。アイゼンを効かせながら高度を上げ、稜線に登る。稜線では昨年はGWでありながらも北ア南部が作る白銀の世界が広がっていたが、今年は薄雪で随分と夏山に近い様相をしていた。遮るものが一切ない広陵な稜線を歩き太郎平小屋で幕営とする。テント料金も無料で、またトイレも小屋内のを使っていいと言われありがたく使わせていただいた。日差しが強くテント内はお昼過ぎくらいまで灼熱地獄化としていたが、野尻が口を開け平然とて睡眠していた姿を見て、化け物だと感じた。
4月29日 快晴
起床3:00→出発4:20→薬師峠4:40→薬師平5:20→薬師岳7:10→北薬師岳8:45→間山10:20→スゴ沢乗越手前11:45
満月の光が明るく雪面を照らす中出発。昼と違って雪面も凍り歩きやすい。なだらかな斜面を登るが、距離があるため中々高度を稼げない。登り続け後ろを振り返っても、あまり高度を上げていないため距離感が掴めなかった。そうして800m単純な登りを続け、薬師岳に着く。薬師岳からは穂高連峰や南アや中央アなど様々な山峰を眺めることができた。
薬師岳から先は雪と夏道混じりで、所々ズボリがあったため注意が必要。しかし雷鳥が多くいて、暑さでイライラしていた私たちを癒してくれた。
所々ある岩稜を慎重に通過し間山に着く。間山からは斜面も広くなり、尻セードで下る。6名もの男子が一斉に尻セードしていた姿を、周りにいたスキーヤー怪訝そうに見ていた。スゴ沢コルで幕営予定だったが、風も強そうで快適そうではなかったため、手前の盆地で幕営した。暑さで頭が溶けたせいか野尻が服を脱ぎ裸になって、着ていた服全てを干し始めたのは笑いが止まらなかった。
4月30日 快晴
起床3:00→出発4:20→スゴ沢コル4:40→スゴの頭5:25→越中沢岳2500m地点で1p6:45-7:45→越中沢岳8:15→鳶山9:40→五色ヶ原山荘11:00
少し風が吹く中出発。越中沢岳の上りは見た目ほどキツくなく、夏道も出ているため慎重に歩けば問題ない。想定通り頂上付近の岩リッジで、東斜面へトラバースするためfix1ピッチ出した。太田と川村の実践練習を兼ねてリードさせたが、問題なくこなしていた。越中沢岳から先は緩い稜線歩きになるが、そこから大橋のペースが大幅に下がった。お腹が痛く気持ち悪いと訴えた。大橋の荷物を分配し、フラフラな姿で山荘まで歩かせる。薬を飲ませ睡眠を取らせたが、一向に回復せずこれ以上行程を進めることは無理と判断し、山荘横で幕営した。大橋はご飯も食べれず、嘔吐をしていて苦しそうだった。
5月1日 晴れ
起床1:00→出発2:50 →ザラ峠3:50 →獅子岳5:30 →浄土山7:10 →一ノ越7:30 →雄山9:00→一ノ越10:30→ 室堂ターミナル11:00
昨日よりは幾分か体調が戻った大橋をほぼ空身で歩かせ出発。獅子岳の上りは250mだが体調が優れない大橋はとてもキツそうだった。鬼岳ではトラバースして詰め、一歩一歩キックステップを効かせ慎重に登らせた。龍王岳は急斜面の上りだが、気の抜けない箇所だった。ピッケルとアイゼンを効かせ三点支持で登らせるが、ふくらはぎの筋肉が攣りそうになるメンバーがいた。浄土山で進退の判断を考えるという結論になり、まず雄山を目指した。急なザレ場を詰めると雄山に着いた。しかし大橋の様子を見るとこれ以上の行程を続けるのは危険と判断し、下山の判断をした。多くの登山者やスキーヤーとすれ違い、室堂に下山した。
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
バスタ新宿(高速バス\6,900)飛騨古川駅 6h 飛騨古川駅(タクシー\5,600)打保橋 1.5h 帰り 室堂(\3,500)電鉄富山駅 2h |
コース状況/ 危険箇所等 |
越中沢岳の東リッジの登り 龍王岳の登り |
その他周辺情報 | 室堂下山後は、立山駅五十嶋商店でお腹を満たした。 |
写真
装備
個人装備 |
?衣 類:インナー上下
アウター上下
手袋(オーバー
ウール厚手・薄手
インナー)
毛靴下2
防寒着
目出帽
ニット帽
ネックウォーマー
サングラス
スパッツ
冬靴
腕時計<br />?生活具:食器2
冬用シュラフ
シュラフカバー
シュラフマット
EPIヘッド1
テントシューズ<br />?雪山具:アイゼン
ピッケル
ビーコン
ゾンデ
わかん
スコップ<br />?登攀具:ハーネス
ATC(環付1)
カラビナ3(環付2)
スリングロング2ショート1
ヘルメット<br />?小 物:コンパス
ナイフ
笛
ヘッドランプ(電池SP3)
ライター2
ロールペーパー
ビニール袋2
ポリタン2ℓカバー付
計画書
財布
学生証
筆記具
地形図
携帯電話(予備バッテリー)<br />?非常具:赤布5枚
油性ペン
保険証コピー
エマージェンシーシート
テーピングテープ
三角巾
包帯<br />?食 料:行動食9日分
非常食1日分
|
---|---|
共同装備 |
?幕営具:6-7人用テント【エスパース
緑】(本体
フライ
ポール)
ツェルト2
テンマ2
スノーソー2<br />?炊事具:EPIカートリッジ大6
鍋セット(大
中
ペーロン
なべた
濾過装置一式)
雪袋2<br />?登攀具:ロープ8.6mm(50m)
カラビナ6(管付3)
スリングロング4ショート2
スノーバー(ビナ付)3
デットマン2
竹ペグ20<br />?修理具:ペンチ
針金
針・糸・あて布・安全ピン
ビニールテープ
フレームジョイント<br />?内傷:ロキソニン(鎮痛剤)4
正露丸(整腸剤)4
パブロン(風邪薬)5
バファリン(頭痛薬)4
ユベラ30
体温計<br />?外傷:ペリドール
ドルマイシン
ワセリン
包帯
絆創膏15
ガーゼ1
消毒綿10
ビニール手袋
日焼け止め<br />?食糧:朝食(6人分*9食)
夕食(6人分*8食)
茶セット17<br />?その他:ラジ天(紙9
電池1)
テルモス500mL2
たわし2
予備オーバー手袋
雪袋2
|
感想
今シーズン最後の積雪期として、下級生の実力向上に重きを置いた対象選定を行った。ルートとして困難はないが、縦走形式で重い荷物を背負いながら慎重なアイゼンワークが求められる。結果として全行程天気に恵まれ、気持ちのいい稜線縦走をすることができた。結果として敗退となってしまったが、下級生もよく歩けていたと思う。今シーズン得た経験を生かし、来年は是非とも剱岳や槍ヶ岳など高みを目指して欲しいと思う。
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