鹿島槍ヶ岳〜初冠雪見に
- GPS
- 15:30
- 距離
- 19.0km
- 登り
- 2,046m
- 下り
- 2,046m
コースタイム
天候 | 高曇り〜雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年11月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
鹿島槍にはチャンスがあったらもう一度登りたいと思っていた。昨年の今頃大谷原まで行ったが雨でキャンセル。今年3月に東尾根途中までスキーで登って、遠くに頂上を見見上げて下山。そして紅葉はすでに終わっているが「雪が来なかったら行きましょう」ということで、okityと三度目の正直で南峰まで到達できた。柏原新道から登りだけで8時間。この山は少しくらい無理しないと頂上までいけない。
8年前の6月の登山が、私の登山人生を大きく左右した。ちょうど夏至だというその日でも、大谷原から北俣谷はウソのような本当の話だが、雪渓が頂上まで割れることなく続いているのだ。中にはスキーで滑る人もいるくらいだから、アイゼンで登るくらいなら私にもできるだろうと実行して「雪渓斜度は最大で40度」というのだから、遠目に見る分には怖いけれど、登るだけならどうにか達成できた。初夏の雪渓登りという妙な趣味は、残雪期の山スキーに結びついて、それ以降150本以上のスキーと、多くのハイキングで、中年期の充実した人生を過ごしたというわけだ。鹿島槍は私を豊かにした。だからそのお礼参りの意味もある。
自分の一番好きな山というのは、今風に平たく言えば自分の中での百名山の序列であって、私的にそのNO1をいうなら、鹿島槍ヶ岳ということになる。今回は三度目の登頂で、またチャンスがあったら登りたいと思わせるのが、本当の意味でいい山だろうと思うし、登らなかった三度以外には、何十回という回数で、この山のことを思ってきた。だから大町に住む人が毎日この山を眺めているなんて、私には信じられないのだ。
鹿島槍を語るなら一冊の本が書けるし、話を始めれば百年かかる。ただ前回のそれは、残雪の谷に入り込むということは、半分は登山の鉄則を無視するが、半分は登山の視野を拡大するという意味で、実はとっても楽しいのだと知り得たことでもある。
そして今回は、冷池の方から初めて登って(過去は違う方から登って下山にだけ利用した)、いつも右目にらみで鹿島槍の北峰を妙に気にするものなのだが、案外黒部へ続く稜線は、険悪なこの山にあるまじき奥多摩のようななだらかな斜面が延々と続いて、これで本当に黒部のゴルジュや垂直岩壁に続いているのか疑問ばかりが残ったものだ。次には鹿島槍から黒部に行こう!
あといつまで、十年後でもまだ登る意思と体力はあるんだろうか。雨の中下山は夜の9時になったが、こういう馬鹿な登山もあと何年続けられるかと、この山はいつも何かを考えさせられる。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する