天狗岳(アイゼン落とすも女神現る)
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- GPS
- 26:06
- 距離
- 13.1km
- 登り
- 990m
- 下り
- 987m
コースタイム
渋の湯11:30-13:16高見石小屋
二日目
高見石小屋08:00-09:00中山-10:30東天狗岳-11:20黒百合ヒュッテ11:50-13:17渋の湯
天候 | 一日目 晴れのち曇り 二日目 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2011年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路 渋の湯発14:55茅野行き(ガラガラ) |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは渋の湯登山口にあります。この日は指導員の方がいて、装備等をチェックしていました。 全体を通して雪が薄いので、岩を踏んでしまうこともあり、歩きにくかったです。 ・渋の湯から高見石小屋 特に問題ありませんが、賽の河原の雪が特に少なく、歩きにくかったです。アイゼンはつけませんでした。 ・高見石小屋から中山経由東天狗岳、黒百合ヒュッテ アイゼンを使用しましたが、中山峠までは必要ないでしょう。 中山峠から東天狗岳も硬い急斜面はなく、アイゼンなしでも登下降できたかと思います。もちろん、さすがにつけていない人はいませんでしたが。 特に山頂より手前の岩場にはほとんど雪がなく、面倒でした。 途中でストックからピッケルに変えましたが、必要なかったかと思います。ストックで登っている人が多かったです。 ・黒百合ヒュッテから渋の湯 アイゼン外してストックで下りました。岩が露出しており、アイゼンがあると歩きにくいかと思います。 帰りのバスの出発まで時間があったので、渋の湯に入りました。800円。15時まで。 ザックは建物の中に持ち込めません。貴重品ロッカー等もなし。温泉自体はいいお湯で、温まりました。暖かいロビーで缶ビールも飲めます。 |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
感想
当初は黒百合ヒュッテに泊まって天狗岳に登るつもりでしたが、ricalonさんのおすすめもあり、高見石小屋に泊まることにしました。
これが結果的に大正解。高見石小屋から中山に向かう道中、素晴らしい景色を堪能することができました。
初日は渋の湯から高見石小屋に向かいます。賽の河原は雪が少ないため、とても歩きにくく、かなり時間を要してしまいました。
そして、その後発覚する大事件もここで起きたのです。
歩き始めの樹林帯で暑くなり、アウターを脱いでしまったため、遮るもののない賽の河原ですっかり体が冷えてしまい、高見石小屋に到着すると、すぐに二階の大部屋で休ませてもらうことにしました。
荷物の整理をしようとザックを開けたときに、驚愕の事実が発覚。
何と、買ったばかりのアイゼンがないではありませんか!
心は千々に乱れ、必死に頭を巡らせます。
そうだ、アウターを脱いでザックにしまったときに、置き忘れてしまったに違いない(のちに、そうではないことが分かるのですが)。
あまりの不甲斐なさに、すっかり意気消沈。
明日はアイゼンなしで天狗岳に登るか、それとも渋の湯にトボトボと戻るか。
すっかり落ち込んで寝そべっていると、下の階から女性の声が…
何? アイゼン拾った?
慌てて駆け下りてみると、間違うことなき自分のアイゼン!
賽の河原で拾ってくれたそうです。
こんなに重いものを届けてくれて感謝感激。いくらお礼を言っても足りないぐらいでした。
賽の河原では休んでいないので、ザックの雨蓋の下に挟んでいたものが落ちてしまったのでしょう。
アイゼンケースに入れて挟んだのが間違いでした。雨蓋の下に挟むならケースには入れずに、ケースに入れるならザックの中に入れるべきでした。
ヤマレコって何?と仰っていたので、このレコには辿りつかないかもしれませんが、この場をお借りして改めて御礼申し上げたいと思います。まさに女神現る、でした。
この日の宿泊客は11人。女神含むヨガ仲間の女性四人グループ、単独のお姉さん、単独の写真好きお兄さん、男の子二人を連れた関西の親子連れ四人でした。
単独のお姉さんにもお世話になりました。翌朝、トイレの鍵で指を切ってしまい、血が出てしまったとき、絆創膏を貼っていただきました。
本当に色々な方々にお世話になりっぱなしでした。
高見石小屋はアットホームな雰囲気でした。
但し、とても寒い(笑)。薪ストーブが中々温まらず、夕食後ぐらいにようやく暖かくなりました。
布団は羽毛で、毛布も沢山あるので、寒くて眠れないということはありませんでした。
夜、トイレに起きたとき、手洗いの水が凍っていたのには苦笑してしまいましたが。
翌日は、前日とはうってかわって快晴。
夜明け前にべったりと貼りついていた雲は強風に吹き飛ばされ、太陽が顔を出してくれました。
ヨガグループ、単独女性、単独男性は白駒池からピラタスへ向かっていきました。
親子連れは黒百合でテントを張って、天狗岳に登ったようです。
高見石から中山までの道中が素晴らしかった。雪を纏った木々が朝陽を浴びて輝いていました。
前夜に降った雪でトレースは消えており、朝一番に自分がトレースをつけてゆく楽しさを味わいました。
中山は吹きだまりになっていて、プチラッセル体験もできました。
中山峠を過ぎると、黒百合平から登ってくる登山客と合流します。
ここから東天狗岳までは、晴れてはいたものの風が強く、弱気になってしまいました。
単独行は自分の弱さとの葛藤でもあります。
風邪気味だしなあ、捻挫も治ってないしなあ、何しろ風が強すぎるしなあ、体力が尽きたら誰も助けてくれないし、などと山頂を前にして弱気の虫が顔をもたげてきます。
そんなことを考えながらも、何とか東天狗岳に到着。
西天狗岳を往復するとバスの時間がぎりぎりになりそうだし、真っ直ぐ立っていられないほど風が強かったので、そそくさと退散。黒百合ヒュッテまで一目散に下りてきました。
黒百合ヒュッテに到着すると、山頂の強風が嘘のようなポカポカ陽気。
昼食をとってから渋の湯に下り、温泉に入って温まりました。
反省点の多い山行でしたが、周囲の方々の善意に助けられ、素晴らしい景色を堪能し、ピークを踏むこともできました。
本当にありがとうございました。
ところで、天狗岳は天気さえよければ、ハイキング感覚で登れてしまう雪山でした。
赤岳とはかなり差があるようです。
アイゼン歩行やピッケルワークの経験を積むのに適していて、赤岳ほどは難しくない雪山はないものかと思案中です。
天狗登頂、おめでとうございます。
高見石小屋も気に入って頂けたようで、よかったです。
雪が少なく岩が露出している状況での、アイゼン&ピッケルワークの練習は、いかがでしたか?
お天気にも恵まれ、よいトレーニングになったのでは、と思います。
geraniumさんにとっては、本年「山納め」の山行でしょうか。
どうぞ、よいお年をお迎えください。
コメントありがとうございます。
岩場のアイゼン、ピッケルワークは難儀しました。
できれば、広い雪面を自由に登りたいです(笑)。
高見石小屋には、スノーシューツアーでまた訪れたいと思っています。賽の河原も雪で埋まるそうですし。
色々とアドバイスいただきまして、ありがとうございました。
よいお年をお迎えくださいませ。
初めまして。pasocomと申します。
「アイゼンを落とすも女神現る」というタイトルにひかれてレコを拝見しました。アイゼン見つかって良かったですね。
私はこれを読んで一つの「妄想」を思い浮かべました。
階下から現れた「女神様」はひょっとして「金のアイゼン」と「鉄のアイゼン」を持っていたのではありませんか。そうして「おまえが落としたのはどっちのアイゼンじゃ?」と。
そこでgeranium様が正直に「私が落としたのは鉄のアイゼンです。」と答えたので無事に返してもらえたのでは・・・。
いや、まったく希有な体験ですね(^^)。
くだらない投稿で失礼いたしました。
お立ち寄りありがとうございます。
山ノボラーとしてはダメダメですが、確かに珍しい体験ができたのかもしれません(笑)。
もちろん女神は金のアイゼンも持っていましたヨ。
正直に答えたので、返してもらえました(笑)。
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