立石越（通行困難）〜信貴山奥ノ院〜烏土塚古墳

2018年09月28日(金) [日帰り]

• GPS: 04:39
• 距離: 10.5km
• 登り: 480m
• 下り: 455m

コースタイム

日帰り

• 山行: 4:01
• 休憩: 0:36
• 合計: 4:37

距離 10.5km 登り 480m 下り 462m

8:41 服部川駅
10:01 10:08 立石越
12:38 13:07 烏土塚古墳
13:18 竜田川駅

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車

近鉄信貴線：服部川駅
近鉄生駒線：竜田川駅

コース状況／危険箇所等

立石越ハイキング道（八尾市側）は、途中に複数個所で崩落があり、とても危険な状態です。

写真

9/28 8:41

服部川駅前の公園から出発。快晴です。駅前には飲料の自動販売機以外はありません。コンビにはないからね〜。

9/28 8:44

ヒガンバナ、今年は見頃を過ぎちゃった。

9/28 8:52

現在の立石越ハイキング道は左へ、旧道はまっすぐ進んで広域農道を横断し、服部川沿いに進みます。

9/28 9:04

不動院さんへ向かう最後のヘアピンカーブ。崩落後の修復工事は完了した様子。

9/28 9:07

立石越登り口の結縁地蔵さんです。本日は、どなたかがお参りですね。この奥にある不動院さんが管理なさっています。

9/28 9:07

通行止めを脇に置いてあるなぁ。しかし、これを見て安心するのは早い。もっとも今の時期は、ヤブが濃いので安心はしてないけど。。。

9/28 9:17

ぐへっ。崩落してるやん。

9/28 9:18

路肩も軟弱だし、水呑さんより酷いな。

9/28 9:19

土留め板も無残に破壊されてます。この先で50cm位の段差になってる部分がありました。

9/28 9:26

旧道分岐を越えると道幅は広くなって、一瞬歩きやすくなりました。

9/28 9:28

堀切状になった部分で尾根を越えて山腹を進む。

9/28 9:30

自然石をくり抜いた手水石です。よく見るとコンクリで固めた跡もあって、かつてはヤスンバとして使われていたのかも。または、祭祀跡でしょうか。

9/28 9:38

写真は振り返り。斜面から倒木が流れ落ちてきて、完全に道を塞いでいます。一瞬、退却しようかと思いましたが、何とか掻い潜って突破しました。

9/28 9:37

崩落の向こう側に道の続きが。。。大変だこりゃ。

9/28 9:44

楓のコバにある東屋は無事でした。冬場は山ラーメンを楽しむ場所です。本日は素通り。

9/28 9:46

北久安寺との分岐に立つお地蔵さん。無事に立ってます。ヨカッタ。

9/28 9:48

さぁ、ここからが大変。まるでジャングルみたいになってる。

9/28 9:50

無事に抜けることはできたけど、折れ枝が道に堆積しています。歩きにくいです。

9/28 9:57

桜の大木が。。。しばし絶句。春の桜吹雪が目に浮かぶ。そっと手を合わせました。

9/28 9:58

スカイラインの手前で匍匐前進。めちゃくちゃやん。

9/28 9:59

抜けた〜。やっと出た！　明るいなぁ。今日は陽射しがキツイ。

9/28 9:59

コチラから見ると、とても歩ける状態じゃない。

9/28 10:00

信貴生駒スカイラインは通行止め。

9/28 10:04

ピンボケでごめん。バナナ休憩です。

9/28 10:23

立石越の奈良県側はほとんど舗装されています。石仏の辻を通過。

9/28 10:26

久保南入口の辻、ここは変形四辻です。

9/28 10:26

ここにも道標と西国巡礼碑が残されています。巡礼碑は上部に種子を彫り込んだ立派なモノ。

9/28 10:27

信貴山を眺めながら、さらに東へ進む。

9/28 10:31

資料によると南垣内東入口とされる分岐点です。阿弥陀さんの肩越しに生駒山を眺める。

9/28 10:33

柿の食べごろは、もうちょっと先かな？

9/28 10:34

正面の屋形内に十一面観音立像（明和六年）、足元に小さな自然石の道標、後ろの盛り土上部に山形名号碑。久安寺は石造遺物の宝庫です。

9/28 10:39

ここから急カーブして、伊文字川（井文字川）源流部の谷を横断します。

9/28 10:46

さて、ここで舗装路を見送って、立石越の旧道に突入を試みる。まずは、テキトーに斜面を登ってみます。

9/28 10:47

あったー。旧道めっけ！　入口付近は倒木などで隠された状態。知らないと絶対見つかりません。

9/28 10:47

登り側はこんなに立派な踏み跡が残っています。

9/28 10:49

障害物競争みたいに倒木が行く手を阻む。

9/28 10:50

やかんも落ちてます。

9/28 10:52

まもなく出口。付近はゴミが散乱。嘆かわしい。

9/28 10:53

信貴山空鉢（くうはつ）護法（通称、みーさん）と信貴山奥ノ院を結ぶ「毘沙門天道」に合流しました。

9/28 10:59

えっ？　もう稲架掛けですか。でも、これは稲穂じゃないみたい。

9/28 11:01

奥ノ院まで十五丁の道のり。あともう少しです。

9/28 11:03

十三丁は日陰に立って、真っ黒になっています。

9/28 11:06

十四丁は日当たり良好だけど、真っ白ですね。 ヒトなら逆だな。

9/28 11:09

奥ノ院から先にある細道は、千光寺・宝山寺まで繋がる中腹の参詣道。かつては、よく利用されていたとの事。この道標はその名残です。瓢箪を絵文字で示すのは、千光寺前の道標と同じ。安政二年建立

9/28 11:14

奥ノ院を見学します。この地は、古代高安城の食糧貯蔵施設があったとされ、米尾山の地名がそれを示しているという。

9/28 11:15

御本尊の毘沙門天像です。立派ですね。

9/28 11:33

奥ノ院から北へ旧道を進みました。蜘蛛の巣が多くて大変。誰も歩いてないのかな。

9/28 11:35

途中にはこんな道標も立っています。「左わうじ　右をくのいん」と刻む。

9/28 11:53

井文字川に架かる信貴山道橋を横断。フラワーロード建設で、中腹の参詣道はズッタズタ。部分的にしか残ってません。

9/28 12:04

越木塚を縦断して烏土塚古墳を目指します。自然石の道標が立っていました。

9/28 12:07

これも道標です。読めないけど、「石床」と書いてあるらしい。

9/28 12:09

石床神社は素通り。今の時期、神社境内は蚊が多い。筆神さんとして信仰を集める阿弥陀如来立像を自然石に磨崖しています。尚、筆神の由来は「札所」が訛ったものだとか、それでも信ずる人は文字が上手くなる。「謂われを聞けば有難や」

9/28 12:11

民家の庭先でヒガンバナ。これは綺麗に萌えていました。

9/28 12:13

季節はコスモスですね〜。

9/28 12:15

石床神社の旧社地に立ち寄りました。周辺から切り出された岩石を烏土塚古墳へ運んだらしい。

9/28 12:20

越木塚の田んぼ。度重なる自然災害にもめげず、今年も豊作間違いなし。

9/28 12:21

ツユクサが、そろそろ実を抱え始めましたよ。このまま井文字川に沿って進もうと思ったのですが。。。

9/28 12:24

どっへ〜。ヒザ下まで伸びる草が簡易舗装の農道を覆い尽くしています。突破しようかと思ったけど、途中でやめた。

9/28 12:39

回り込んで烏土塚古墳に到着。生駒山が綺麗です。

9/28 12:53

墳頂の北側から、生駒山、平群谷、矢田丘陵を一望に出来ました。

9/28 13:14

黒元橋に立つ自然石の道標、資料には紀年なしとなっていますが、背面に昭和九年十二月の銘を刻んでいます。

9/28 13:14

橋の反対側にも道標。コチラは江戸期の道標と思われます。

9/28 13:17

生駒線の単線レールを越えて、竜田川駅から帰宅しました。少しずつ歩く距離を伸ばそうと思います。

撮影機器：

FinePix XP120 XP121 XP125 FUJIFILM

感想

Ikoma Nature Walk

この夏、水呑さんの参詣道（十三越）へ何度も偵察に行きましたが、同じ八尾市のハイキング道である立石越は一度も歩いていません。春に下りで使ったきりでした。夏場はいろんな理由で歩けないルート。久しぶりに歩いてみると、台風の影響は十三越よりも酷い状態でした。ここは通行止めにするべきです。崩落した路肩は軟弱で、倒木が完全に道を塞いでいました。

立石越は「十三越、信貴越」と並ぶ主要道として使われた由緒ある古道です。一説によると、古代高安城の物資搬送路であるとも推測されています。不動院の管理する結縁地蔵堂からのルートは昭和7年頃に付け替えられたモノで、本来は服部川沿いに遡上し現在の天龍院付近で分岐する支谷沿いに登っていました。途中にある岩場が「立石」の語源と言われていますけれど、これは定かではありません。

2016年の冬に、ほとんど知られていない旧道（かつての本道）を探索しました。途中に見どころもあって面白いルートです。谷沿いの部分に道跡はほとんど残っていませんが、尾根に出る手前からは明瞭な道跡を再発見しています。現在の古道部分と共通する「堀切状」の古道が忽然と目の前に現れた時は、大変感激いたしました。

今年の冬は、本格的な整備作業に着手したいと思っているのですが、ハイキング道の部分がある程度復旧しないとムツカシイですね。一日も早い復旧を望みます。

立石越旧道の探索については、以下のブログにまとめています。興味のある方はどうぞ。
http://juantonto.wpblog.jp/takayasuyama-tateishi3/