積雪期・丹沢三峰ルートを踏破せよ。
- GPS
- --:--
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 1,782m
- 下り
- 1,803m
コースタイム
天候 | 快晴。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:大倉→渋沢駅(神奈中バス) |
コース状況/ 危険箇所等 |
※大倉尾根の堀山の家の下あたりは終日凍結があります。 まだアイゼンを使用するような場所でないので、余計に足元注意です。 |
写真
感想
「丹沢三峰ルートを踏破せよ」
clioneリーダーからの指令が私に届いた。
ヤマレコをこよなく愛する我がclioneリーダー。
どうやら雪が降ってから後、丹沢三峰ルートを歩いた記録がヤマレコに見当たらないのが不満らしいのだ。
リーダー:「どうなっているのかしらねぇ。誰も行く気がないようだから、masataroさん、あなた行ってきたら?」
masataro:「え゛?」
リーダー:「だってあなた、毎週毎週山ばかり行っているということは土日暇なのでしょ?」
masataro:「・・・・・」
私は返す言葉もなく現地へと足を運んだ。
今回は宮ヶ瀬から丹沢山を目指す。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
スタートは午前8時。
三叉路バス停で下車したのは私以外に男性2人。
昨晩の雪で辺りは雪景色であった。
1人よりは3人の方が心強いと思っていたのだが、ほどなく私が先頭に立つことに。
それは個人のペースがあるから仕方ないし、他の2人はひょっとしたら山荘一泊かも
しれない。
私は私のペースで山頂を目指すこととする。
登山道の雪は微妙。アイゼンなしでも十分登れそうであるが、私は登山開始から
2.7km地点でチェーンアイゼンを装着することにした。
先を行くトレースは1人分。
足跡を見るとやはり軽アイゼンの類を付けているようだ。
私はそのトレースを追いかける。
高畑山の巻道を通過した先が最初の難関であった。
北斜面のトラバースは積雪量が多く、非常に歩きにくい。
しかもうっかり足を踏み外すとかなりの落差で転落することとなる。
雪が積もっているので大けがはないかもしれないが、無事に戻って来られる自信も
ない。
「ここは辛抱、辛抱」
自分に言い聞かせながら何とか無事に通過。
ここを無事に通過できたのも、トレースがあったおかげである。
もしこの場所がトレースなしであったら、通過する勇気があっただろうか…
ところが、まさにその先で状況が一変する。
これまで唯一の頼みの綱であったトレースが、「丹沢山6.2km」の道標のところで無
くなっていたのだ。
正確には「彼」はここで引き返したといったほうが正解だろうか。
しかし今の私は迷いなく先へ進む。
なぜなら、ここは見覚えのある道だったから。そして今日の好天なら方向を見失う
心配もないと判断したからだ。
登山道と思われる方向を注意深く見定めながら歩を進める。
まだ標高1000m未満、積雪量もくるぶし程度、それほど傾斜もきつくないので、丹沢
三峰とりつきまではそれなりのペースで進めるはずである。
そしてついに始まる急坂。
急坂にとりついて、初めてわかる新雪の恐ろしさ。
こんなにも体力を消費するものなのか。
しかも今日のここに積もる雪はパウダースノーであったため、チェーンアイゼンの
歯が空回りを起こす。
追い打ちをかける積雪量の増加。
すべては悪い方に向かっているように感じてしまう。
それでも急坂を登り切り、丹沢三峰の1峰本間ノ頭へ何とかたどり着く。
トレースが無く、不安を抱きながらの丹沢三峰。
安堵と同時に、これから始まるであろう苦難に不安が頭をよぎってしまう。
体力的にはまだ余裕がある。
丹沢三峰、当然3つのピークがあるわけだが、このアップダウンがなかなかのものだ
った。
ガッツリ下った後に円山木ノ頭への上り。
深い新雪はものすごい勢いで体力を奪っていく。
円山木ノ頭を過ぎたところで、丹沢山から降りてきた男性に遭遇。
ここでノートレースによるルート取りの不安からは解放されたわけであるが、すで
に膝丈にまで迫っている積雪量に、体力の消耗度は変わりようがなかった。
実は恐るべきは、丹沢三峰通過後の丹沢山への残り2kmであった。
踏み抜くと股まで埋まってしまう積雪量と200mの標高差。
これを三峰通過で疲労しきった足で登りきらなくてはいけないのだ。
すでに12時は過ぎている。
急ぎたい気持ちはあっても足が思うように動かない。
数十m歩いては休み、歩いては休みを繰り返す。
本当は座って休みたいぐらい疲れているのに、雪しかないこの場所では座ることも
許されない。
雪の中で一人もがく自分。
何のためにこんな苦しい思いしているのか、なんて思ったりして。
なんとかあがいて、ついに丹沢山頂へ。
迷わず向かった先はみやま山荘。
とにかく座って休みたかった。
ご主人の石井さんに声をかけると気持ちよく休憩させてくださった。
やっと終わった。
5時間かかっての丹沢山登頂だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その後、塔ノ岳経由で大倉へと無事下山を果たしたわけであるが、こちらは省略。
しいて言うと、大倉尾根の泥濘具合はひどかった。
ひょっとして、いつもより人が少ないと感じたのはこのせいではなかろうか…
さて、clioneリーダーに結果を報告すると、
「ちゃんとお昼ご飯食べた〜?」
と。
まあ、いいか(笑)
(※冒頭部分はフィクションです。あしからず。)
おわり
はじめまして。
感動しました。
おっしゃるとおり、このルートの山行記録はありませんし、
いろいろ情報を集めてもどうやら1人〜2人みたいですよね。通過されているのは、、、。
それから、雪解け後に他力下山される方が・・・という
話しをよく聞くルートです。
休憩もままならないなか、本当にお疲れさまでした。
clioneさまは猫の方ですか?
これからもご活躍、期待しております。
masataroさん、お疲れ様でした
トレースがないと道を誤る恐れもありますし
何よりえらく体力を消耗しますよね
でも青空の下、真っ白な雪道をサクサク・・・
羨ましいです
お疲れさまでした〜
無雪でも疲れるコースなのにすごいです〜。駒止のオジサンが雪の時はすごく
いいコースだよ〜なんて言ってましたが、雪がなくても本間ノ頭までで心が
折れそうだったので、雪の時に行く気には私はなれないです・・。
無雪でも当分行きたくない・・下りなら全然違うのかもしれませんが・・・
でも雪の時は更に綺麗な風景なのですね。
駒止のオジサンの言っていたとおりなことが、masataroさんのレコでよく
わかりました〜
ありがとうございました〜
masataroさん、こんにちは。
三叉路は私のところからはアクセスが良く、以前
、丹沢山まで登ったのですが、感想に書かれていた
ように、雪が降った後のレコは見ていなくて、どんな
状況かなと思っていました。
まさに、痒いところに手が届いたレコでした。
レポートありがとうございました。
はじめまして。
深夜のコメントありがとうございます
やはり、今の時期は人の入らないルートだったのですね。
何はともあれ、自分の目でこの時期の状況を確認できたのは収穫でした。
踏み跡のない新雪を歩くのも楽しかったですよ。
しかしながら…
もう少し用心をして、装備をしていけばよかったと反省する部分もあります
ワカンなどがあれば、もう少し楽に登れたのではないでしょうか。
clioneさんはランチ担当の猫の方です。
navecatさんも猫の方ですね
navecatさんのレコもよく拝見しています。
今後ともよろしくです。
こんにちは〜
早速のコメントありがとうございます
トレースなしの状況は初めてでして、初めは進むのに度胸が入りましたね
快晴で周囲の景色もよく見えましたから、方向を誤ることはなかったのですが、広い尾根でのルート取りに迷いました
いい加減なトレースを付けてしまったので、なんだか申し訳ない気分に…
丹沢三峰ルートは大変なのであまりお勧めしませんが、確かに雪道サクサク楽しかったです
久しぶりのコメントありがとうございます〜
確かに丹沢三峰のルートは体力勝負ですから、Мの人向きでしょうね
積雪期については私も雪の多さにびっくりでした
次回はシロヤシオの時期までは行かないと思います。
そうですね、トレースの無い新雪に青い空。
人が入らない分、景色の素晴らしさが際立ってました。
ちなみに…↑写真がいきなりみやま山荘内に飛んでいるでしょう?
最後の方は写真を撮る余裕もなかったのです
masataroさん、こんにちは!
指令〜御苦労様でした
とっても楽しいレコでした〜。
週末良い天気が続きますね〜
羨ましい!
8時間半で18kmか〜どんどん体力がついていきますね
今度の木曜は
山へ行きたいが天気が悪い・・・
fall
こんにちは!
三叉路から登られたことがあるのですね。
正直、毎年このような状況であるのかは私の調査不足で分からないのですが、表尾根に比べて雪が多いのは間違いないですね。
北斜面ですから当然ですか
自分の好きで登っている山ですが、ほかの方のお役に立てるのは何よりです。
でも、今の丹沢三峰はあまりお勧めできないですかね
fallさん、こんにちは!
またまた快晴、clioneさんが丹沢へ行くと富士山は見えないのですが、私ひとりだといつも富士山見えます
自分でも脚力がパワーアップしているらしいことは分かっていたのですが、今回さらに実感しました。
ふらふら状態で丹沢山にたどり着いたのに、大倉までの道のりはほとんど苦もなく…
木曜日ですか。
何とか天気が回復することを祈るのみです
ランチ担当 動物好きのclioneです
いつからリーダーになったんだ
このルートの情報が欲しい方がいたようで、
がんばって登ってよかったですね
この時期は特に登山道の情報は大切ですから…
相方がパワーアップしてくれるのは心強いです
これも私の指令のおかげかな
さて、来週はご褒美の美味しいランチ持ってどこに行きましょ…
masataroさん、今晩は。
昨日は下の娘の発表会だったので、今日行ってきました。masataroさんや、他の方々がつけてくれたトレースのおかげで助かりました。有難うございます。
昨日の夜か、軽く雪が降った様ですが、十分なトレースが残っていましたよ でも写真を見るとやっぱり昨日の方が良かった様ですね。
今日はあまり晴れませんでした。曇り時々晴れ、時々雪といった感じです
同じ始発バスに乗ったのですが、最初から曇っていましたから。
どうもです
いや〜ヤマレコ大好きclioneさんなので、今回だけリーダーということでお許しを
なかなか連絡ができずにご心配をおかけしました。
今回はこれまでで一番苦戦した山行だったように思います。
まだ筋肉痛です
次回はゆるめの山でお願いしますね
コメントありがとうございます。
日曜日に行かれたのですね。
へんてこなトレースでFutaroさんにご迷惑をおかけしませんでしたでしょうか。
もし同じ日にお会いできてたら、先頭を行ってもらって、雪道の歩き方を学ぶことができたのでは…
と思うと少し残念です
私、雪道は素人なものですから
丹沢三峰はとても良いルートですよね。
お会いできた際はよろしくお願いします。
内緒の質問ですが、
clioneさんて、怖いですか?
ま、もっとも家の奥(lon)は最強に怖いですが。
今後とも、丹沢ルートよろしくです。
Jpさん、おはようございます♪
clioneさんは優しいですよ。
いつも美味しいランチを作ってくれますし。
clioneさん ≦ lonさん ですかね…
まあ、私はいつも子供扱いされています
雪がなくなったら、まだ歩いたことのないルートをチャレンジしたいと思います♪♪♪
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