七時雨山
- GPS
- --:--
- 距離
- 8.1km
- 登り
- 572m
- 下り
- 584m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
七時雨山に登る最もメジャーなコースといえば「田代平コース」ですが確か七時雨山荘を起点にしていると記憶していました。
ところが「登山口→」の看板に導かれて車を進めていくと道路わきに作られた駐車場へと誘導されました。
ここにはトイレもあり、たしかに「田代平コース」と書かれているので間違いなさそうです。
はて? しばらく来ないうちにコースが変わったんかいな?
いくぶん不思議に思ったものの
「こんな立派な駐車場があって看板があるんだから間違いあるまい」
ということで、道標に従って歩き始めました。
踏み跡もしっかりしているし、要所要所に道標もあるから問題なさそう。
歩き始めの数分はそう思っていました。
ところが、それから少し先でいきなり踏み跡は途絶え、道標らしきものも無くなってしまいました。
あれ?っと思いましたが、なにせここは牧草地。
草が生えたり、それを刈り取ったりと踏み跡がつきにくいのかもしれません。
よく見ると薄い踏み跡のようなものが錯綜しているのがわかりました。
たぶん、みんなこの辺で踏み跡を見失ってウロウロしたんだろうな〜。
ずっとこのまま牧草地が続くのならば、踏み跡などなくても最短距離を進めばいいだけなのですが、この先、牧草地を区分する低木帯が横たわっており、道を探さないことには藪こぎになってしまいます。
低木帯に沿って突破口を探します。
ようやく明瞭な踏み跡をみつけたので、それをたどっていくと確かに低木帯を突破できそうな「道」をみつけました。
しかし、そこはドロドロのグチャグチャ。
我々の登山史上最悪の泥道が待っていました。
沢に水を飲みに来る牛たちが踏み荒らしたために半端ない深さのぬかるみになったようですが変な場所を踏もうものならそのまま身動きが取れなくなるのでは…という恐怖を感じるくらいひどい場所です。
おまけに道の上を覆う低木から、容赦なく枝が伸びてきており立ったまま、まともに歩けるような場所がなく、結局藪こぎに近い状態になってしまいました。
本当にここが登山道か?と疑念を抱きましたが、なんとか突破すると「一合目」の道標が立っていました。
これで登山道ということははっきりしましたが、どうにも腑に落ちません。
一般登山道として整備されているのなら、なぜあの区間だけあんなに荒れ放題なのか?
なぜ、一番迷いやすそうな場所に道標がまったく設置されていないのか?
一合目から先は、さっきのあのひどい道はなんだったのか?
と思うほど快適な牧野歩きとなります。
ところどころに「地雷」が落ちているのを除けば、なんて穏やかな道であることか!
日当たりが良いので、朝までの雨もすっかり乾いており、靴を濡らすこともありません。
ゲートをくぐり次の牧野へ抜け、少し歩くと道はやがて林の中へと吸い込まれていきます。
ここから先、ようやく登山道らしくなります。
さすがにこのくらいの標高になると、紅葉はすでに終盤を迎えており枯木立の合間を落ち葉を踏みながら歩いていく感じになります。
4合目、5合目と勾配がきつくなり、最近なまってきている体が悲鳴をあげます。
11月だというのに、風もなく気温も高いのでじっとりと汗をかいてきました。
ん〜、でもこの感じがたまらん! やっぱ山歩きはいいなぁ!
8合目付近まで上り詰めると、道は尾根上へと抜け勾配もゆるく歩きやすくなります。
木々の合間からの展望も高度感を増し、めざす七時雨の山頂も見え始めます。
このあたりから見る七時雨山の北峰・南峰は、双耳峰の見本のように綺麗に並んで見えます。
ああ、なんか以前来た時の事を思い出してきました。
この特徴的な風景はうすぼんやりと記憶に残っています。
まずは手前にある北峰に到着しました。
北峰には一等三角点があります。
たしかに四方が開け、一等三角点を置くのに足る山頂です。
特に足元の田代平の広がるさまは圧巻で、しばし登頂の苦労を忘れて見入ってしまいました。
あまり長く休むと動きたくなくなるので、一息ついたあと南峰に向かいます。
笹やぶの中に開かれた道を鞍部まで一息に下り、すぐに急登を詰めると南峰山頂です。
標高では南峰のほうがわずかに高く、七時雨の主峰ということになろうかと思います。
山頂には2パーティ、十人弱くらいの人たちがいて、思い思いに休憩していました。
この時期でも、意外と登ってくる人多いんだなぁ。
眺望の山として知られていますから、年間を通して登ってくる人も多いのかもしれません。
冬に来るのも楽しそうだな…。
そうそう、眺望は申し分ない七時雨山山頂ですが、みなさん、山頂の芝には気をつけてくださいよ!
なにか刺す虫がいます。
ランチの間に私はお尻を三箇所も刺され、帰ってから気づいたときには見るも無残にぶっくりと腫れ上がっていました…。
ふだん蚊に刺されてもあまりひどいことにならない私ですがここの虫はやばいものらしく、ひどく腫れましたね…。
先日の山ダニといい、どうも今年の秋は「虫難」の相が出ているようです…。
帰りは基本的に往路を辿って帰りますが、来る途中に通過したひどい泥道を通りたくないという話になり、しかたがないから七時雨山荘まで一度出てから、道路を歩いて駐車場まで戻ろうかということになりました。
しかし、本当に朝の道が正しい道だったのか疑念を抱いていた私は例の一合目付近で、もっと別の道がないかとあたりを見回しました。
すると…我々が朝通ったのとは別の方角に道標らしきものを発見しました。
さっそくそちらに向かうと、それは確かに道標で、正しい道を指し示していました。
そこから先は数十メートルおきに道標が設置され難なく歩くことができます。
牛の踏み跡でドロドロになっていた沢にも、丸太で橋がかけられており難なく通過できました。
こうなると「どこで道を間違ったのか」ということが気になります。
見覚えのある景色をさがしながら歩くと登山口を出発して、最初に通った低木帯。
それを通過した付近、ここが我々が道を間違えた場所のようです。
だって、これどうみても右の踏み跡のほうが濃いじゃないですか。
今は正解を知っているから左のほうにも踏み跡があるように見えますが朝は左側の薄い踏み跡なんて気づきもしませんでした。
なんでこの分岐点の前後にはしつこいくらい道標があるのに、肝心の分岐点ではまったくの無誘導なんだよ!
ここをなんとかしないと、我々のように右に迷い込んで道を外す人がこれからも出てくるぞ。
っていうか、そもそも右側の濃い踏み跡が迷う人の多さを暗示しているんではという気もします。
しかし、道迷いっていうのは簡単にしてしまうものだ…という事が実感としてわかりました。
今回はリカバリーできましたが、いつもそう上手くいくとは限りません。
気をつけなくては…ね。
いろいろありましたが、全体として良い山行となりました。
麓の牧野の広さ、気持ちの良い木立の中の道、山頂からの大展望と七時雨山は景色の変化が大きく、飽きずに登れる良い山ですね。
また時期を変えて再訪したいな〜と思います。
それまでに、あの分岐がわかりやすくなっていればいいな!(笑
まぁ、二度は間違えないと思いますけどね…。
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