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Yamareco

記録ID: 1764894
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無雪期ピークハント/縦走
東北

女神山

2007年10月28日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
6.2km
登り
545m
下り
558m
天候 くもりのち晴れ
過去天気図(気象庁) 2007年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車

感想

10月28日、女神山に行ってきました。

付近を走る県道から登山口までは未舗装の林道が6劼曚病海ます。この日は前日に降った雨で道がぬかるんでおり、愛車は見事に泥まみれになりました。わははは、悪路万歳!

林道としてはよく整備されているほうだと思うのですが、ところどころに路肩決壊や斜面崩落個所があり、洗掘や落石も多いので通行には注意が必要です。

9時を少しまわった頃に駐車場に到着すると、すでに沢山の車が並んでいました。朝方まで雨が降っていたので、山に入る人は少ないかなと思っていただけにちょっとびっくり。女神山の人気の高さを目の当たりにして、今回の登山への期待が高まります。

9時30分、登山口を出発。空は青く晴れ、折からの陽光に色づいた木々の葉の色が映えて綺麗です。これは良い山行になりそうな予感がします。

入口付近では登山道のアップダウンは少なく、渓流を見下ろしながらの散策となります。水が豊富なのか、なんども小さな流れを横切り、跨ぎながら進みます。
昨日の雨の影響で、かなりぬかるんでいるだろうと覚悟していましたが、実際はそれほどでもなく、植物が豊かに生い茂る森の保水力を実感しました。

10分ほどで白糸の滝と登山道との分岐点に到着。白糸の滝は帰りにじっくりと見物することにして、ここはまず先を急ぐこととします。分岐点から少し行ったところには、丸太のイスが設置されており白糸の滝を見下ろしながら休憩することができます。

しばらく進むと、「女神山頂 ここから→」という看板があります。
ここで登山道は、女神山山頂へ直登する道と、降る滝などを経由し尾根沿いに頂上を目指す道とに分岐するのです。最終的には一周することもできるようになっているのでどちらを行ってもいいのですが、まずは頂上を踏もうじゃないかということで右折し、山頂直登コースを選びました。

今までたいしたアップダウンも無かった登山道は、ここから一気に勾配を増します。
しかも昨日の雨と落ち葉と、落ち葉に隠れた木の根が足元を脅かしてきます。
油断したら「ズルン、ドテン」間違いなし!

よく見ると、あちらこちらに先人達が残したスリップの痕跡があります。
中には豪快に?1m以上スリップしたような跡も残されており、このスリップ痕を残した人は怪我をしなかっただろうかと無駄な心配をしてみたり…。

心臓破りの急坂がしばらく続きますが、立ち止まって周囲を見渡すと見事な紅葉のただ中にいることに気が付きます。
それを「写真に納める」という名目で立ち止まり、周りに気取られぬよう休憩休憩♪
しかし、姑息な休憩戦法にも限界があり、だんだん足元ばかり見つめて歩くようになってしまいました(^^;

急坂を登り切ると沢内方面の眺望が得られる展望台があります。
田畑や集落は山並みの遥か向こう側に見え、ここが奥地であることを実感。

展望台から先は、先ほどまでの急坂がウソのように勾配の緩いおだやかな道となります。ふかふかとした落ち葉が敷き詰められた明るい林間の道は、とても気持ちが良く自然と足取りも軽くなります。

この穏やかな林間の道はしばらく続きますが緩やかな勾配といえど少しずつ、しかし確実に標高はあがり、それと共に季節は進み、段々と木々の葉は落ち、晩秋あるいは初冬の様相になっていきます。

それに呼応するかのように、先ほどまであれだけ晴れていた空が暗くなってきました。風も出てきて今にも雨粒が落ちてきそうな気配…。ちょっとぉ、カンベンしてよ。天気予報はピーカンの予報だったじゃない…。

そして11時。山頂に到着しました。
要した時間は、ほぼ標準タイム通りの1時間半。
途中、わりと写真撮影などで寄り道したわりには良いタイムではないでしょうか。

山頂には、山頂を示す標柱と三角点があります。
周囲を低木に囲まれ眺望はあまり良くないようです。
東側にわずかに視界が開けた個所がありますが、ここも木々の葉が茂っている季節では眺望は得られないと思われます。

山頂をわずかに秋田県側に過ぎた場所に展望地があります。
こちらからは秋田・横手地方が驚く程近くに見え、お隣の真昼岳をも展望することができます。しかし、すっかり天気が悪くなってしまい、遠くの景色は霧に遮られ霞み真昼岳もすっぽりと雲に覆われ、その姿を隠してしまいました。
くそ〜、こんなはずでは…。

いつものように山頂でコーヒーを煎れるなりして休憩したかったのですが、いつ雨が降り出すかも分からないような空模様では、そんな事をしていられるはずもなく行動食のオニギリを一つ食べて撤収となりました。

復路は、まず往路と同じ道をコース分岐まで戻り、そこから右折し、尾根コースを辿ることにします。

尾根コースは、直登コースよりは狭いながらも踏み跡もしっかりしており歩きやすい道…だと思っていました。最初は、ね。
ところが、しばらく行くと…

うっぷ! 薮化してる!
薮大嫌いなヘロヘロ登山隊の面々は、これで一気に無口に(^^;
この季節でコレでは、真夏には絶対来たくないなぁ…。この辺りの標高では、紅葉もだいたい終わっておりとくに見るべきモノもありません。しばらくの間、ガマンの行進が続きました。

尾根筋を歩くこと30分弱。ようやく薮は途切れ、鞍部にたどり着きました。現在では岩手側に下っていく道より他には何もないように見えますが昔は岩手と秋田を結ぶ街道があり、この鞍部は藩境の峠だったそうな。

小休憩後、下山を開始します。
自然な感じに九十九折りになった山道をぐんぐん下っていきます。
冬枯れの景色だったのが、みるみるうちに季節が巻き戻されていき、紅葉が再び我々の目を楽しませてくれるようになりました。

木々の間からは青い空と女神山の山頂が見えます。

…って、青い空?

ぐわーっ! 晴れてる!!
さっきまでの曇天はいったいなんだったんだぁ!

私が「女神山には嫌われたかねぇ…」とぼやいているとツートンさんが「また来なさいってことじゃない?」とフォローしてくれました。なるほど、良いこと言いますな。同じ事でも良い方に考えたほうがいいですもんね。

一時テンションが下がった我々ですが下る程に美しく色づいていく森の景色に足取りも軽くなります。現金なモノです(^^;

美しいぶなの森を抜け、沢筋をトレースするように下っていくと、どこからともなく水音が聞こえてくるようになります。いよいよ本日のハイライト「降る滝」が近付いてきました。

本日の山行のラストは滝三昧です♪

先ほどまで、かなり下の方に見えていた沢と登山道が合流します。そこには岩から沢に向けて、二筋の流れが注いでいます。案内の標柱には「岩清水」とあります。目線を上に向けると、切り立った崖とその上の紅葉が見事な景観を作り出しています。

さて、この沢の上流に「降る滝」があるそうなのですが、どうにも道らしきものが見当たりません。とまどう私たちの横をすり抜けて、一人の登山者が岩を乗り越えて上流へ進んでいきました。
その登山者は、如何にも山慣れた風に見えたので、
「そうか、道無き道を行かないとダメなのか」
とアホな我々はすっかり信じ切ってしまい、その後を追おうとしました。

しかし、この岩を超えるのが存外に難しい。足をかけるような隙間や突起があるわけでもなく、掴まるような木があるわけでもありません。
まぁ、仮に足を滑らせて沢にドボンしても膝下まで濡れるくらいでしょうが、なにか「道を踏み外す」事への根元的な恐怖心からか、速攻で嫌な汗が…。

四苦八苦しながら岩場を攻略していた私ですが、何気なく沢の対岸を見ると一人の女性登山者と、その後ろからツートンさんが何の苦もなく歩いているではありませんか。唖然としている私に向かって、ツートンさんが一言。
「こっち行けば楽だって教えて貰った〜♪」

オレの無駄な努力と汗を返してくれ… orz
なんかもうね、必死になって無駄な努力をしていたことに気が付いた時って
すっげー恥ずかしいですよね(涙
何に対して恥ずかしいのか、自分でもよく分かりませんけど…。

…というわけで、無駄に苦労しながら降る滝へと向かいます。
本来の道はそれなりに整備されています。
しかしあくまで「それなり」ですので、観光地にある遊歩道のような気でいるとズテン・ドボンのモトです。

岩の上を飛んだり跳ねたりしながら沢を登り詰めていくと、出ました「降る滝」!
大きな落差で流れ落ちる滝は大迫力!
実に「滝らしい滝」と言えるのではないでしょうか。

滝の周りには「こんなに人居たんだ」と思う程、カメラを構えた人がたくさんいました。とりあえず後ろに控えて撮影の順番を待ちます。

先にいた人達が写真を撮りおわり、いよいよ私の番になったその時、滝の上山の陰からモクモクと黒い雲がわき出てきて、あっという間に空が暗くなってしまいました。
これは何の嫌がらせなのか…。青空と日の光あってこその紅葉と滝ではないですか。

結局、薄暗い谷間に滝が降り注ぐという、あまりそそらない構図でしか撮影ができませんでした。
orz

諦めて下山を再開したところ、またしても雲が途切れ、柔らかい陽光と青い空が姿を見せます。なんなんだ…今日の天気は…。

女神霊泉、爺滝を通過し10分程で直登コースとの分岐点に着きます。
これでぐるっと一周したことになります。

ここまで、何となくあまり休憩をとらないままで来たので白糸の滝を見下ろす場所にあるベンチで休憩することにしました。
ここでやっとコーヒーとスープの準備に取りかかります。

ところが、またしても天候に異変が!
ガスをセットしお湯を沸かし始めた途端、急に辺りが暗くなり突風が吹いてきました。火が消えないように慌てて風を遮り、何とかお湯を沸かすことは出来ましたが…。

なんていうか、ここまでくると本気で「嫌われたかな」と思ってしまいます(^^;
今日はお供物を持って来なかったから機嫌を損ねたのでしょうかねぇ。お湯が沸くと、諦めたのかピタリと風が止み、またもとの穏やかな気候に戻りました。

休憩後は、今朝後回しにした白糸の滝を見るために急な坂を下ります。
駐車場から一番近い滝なので気軽に行けるような場所なのかと思ったのですが、これがなかなかどうして…。遊歩道には程遠い、完璧な山道でした。

一応、過去に疑似丸太の階段を整備したようなのですが、殆どが崩れ落ち用を為しません。さらに沢に近付く程に、湧水によって足元が悪くなりグズグズとめり込むような悪路となっていきます。

下りきると、道はそのまま沢にぶつかり渡渉を強いられます。
一応、橋というか板が渡してあるのですが、これがまた何とも中途半端な長さで
しかも半分水に洗われているような状態(^^;

もっと側まで行ってみたかったんですが、どうにも靴を濡らさないと近づけないようだったので諦めました。板橋が渡してあった気配は有るんですが、この前の大雨で流出しちゃったんでしょうかねぇ。長靴があれば近づけますから、今度来る時は長靴を準備の上で来るのがいいかもしれません。

白糸の滝を堪能した後は、グズグズの急坂を登り返し、疲れた体にむち打って、駐車場までの坂を登り返し、14時30分、無事下山となりました。

女神山は標高の割に景色が変化に富んだ山で、滝見とあわせてかなり楽しめる山だなぁと感じました。紅葉の季節もいいですが、新緑のぶな林と滝なんていうのも良いかもしれません。近年、じわじわと人気が高まっているのがうなずける山でした。
また訪れたい山にリストアップです♪

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