三石岳~比叡山横川中堂☆雨中に花を求めて
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- GPS
- 04:44
- 距離
- 11.8km
- 登り
- 826m
- 下り
- 821m
コースタイム
天候 | 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ibuki89さんのレコを参考にさせていただきました。 三石岳の取り付き、よくわかりました。深謝 記録ID: 1771548 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1771548.html |
写真
感想
yamaneko0922さん、yamaizuさんにお誘いいただいて、比叡山へ。
雨雲の動きを見て、臨機応変、コースを検討しつつの山行でした。
坂本から、八王子山、三石岳、横川と歩きました。
スマホには、便利なアプリがあるので、大いに利用します。
下山は、飯室谷を下って、坂本へ。
本日も、またすこし、行動時間と距離を伸ばせました。
yamaneko0922さん、yamaizuさんありがとうございました。
4月は月末まで予定が埋まってしまっており、可憐な梅花黄蓮に出遭いに比叡山を訪れる機会は今週末をおいて他にない。昼過ぎからは雨の予報ではあったのだがchurabanaさんをお誘いすると、ご同行を快諾して下さる。朝に京都市内で用事があったので早朝の出発が叶わないのだが、直前になると雨が降り出す時間の予報は午後の遅い時間にずれ込んでおり、予報が正しいことを願うばかりだ。
Churabanaさんと待ち合わせた日吉大社の鳥居から八王子山の山頂近くに作られた懸崖作りの社殿を見上げていると、このお社に登ってみたくなる。churabanaさんは既に歩かれたことのあるコースでもあり、当初は西教寺から登ることを考えていたのだが、我々にお付き合いして再びこのコースを辿ることに同意して下さる
登山道は日吉大社の東本宮の左手から上がることになるので、まずは入苑料を払って境内にはいる。日吉大社は広い境内を周るだけでかなり時間を要するが、折角なので東本宮をお参りする。Churabanaさんにとっては何度も足を運ばれておられるので、東本宮の前にある猿の霊石、社殿の左手にある双葉葵など、苑内の名所をいろいろと教えて頂く。本殿の右手にある樹は雌梛(めなぎ)であり、男性が女性の幸せを祈る樹らしい。(雄梛(おなぎ)もあるらしいが、参拝し損ねた。)
東本宮出て、八王子山の山上にあるお社、三宮と牛尾宮へ至る林道を歩き始めると早速にもポツポツと雨が降り始める。林道を上がって行くと、社殿の下では二台の軽トラックが停まっている。この坂を登ってこられたということか。社殿の周囲の樹を伐採しているようである。比叡山では昨年の台風で倒れた杉の樹による建物の被害が多くみられたので、倒れた時に建物を損なう可能性のある樹を事前に伐採しておくということだろうか。
三宮と牛尾宮の二つの社殿の間には注連縄を張られた大岩があり、この神社の御神体の金大巖(きんのおおいわ)らしい。この大岩の後ろから八王子山への明瞭な登山道が続いている。小雨はいつしか上がり、琵琶湖を挟んで対岸の三上山や金勝アルプスを見晴らすことが出来る。
八王子山の山頂広場ではケルンが積まれ、石に彫られた立派な山名標がそのケルンの上に載せられている。八王子山からは小さなピークを右手にトラバースしながら杉林を緩やかに登っていくと、忽然と林道に飛び出す。横川へと延々と続く林道らしい。
斜面をトラバースする林道が三石岳の手前で鞍部に出る。尾根を戻ってみると、比叡山山頂方面に展望が開け、ランチに好適地である。電波が届くので雨雲レーダーを確認することが出来るが、少なくとも向こう1時間は雨が降らないようだ。早速、肉饅を蒸し、ランチの後半はフォーをもやし、霜降り平茸と共に茹でる。
ランチを終えると、鞍部から林道を離れ、三石岳へと登る道へと入る。登りはじめは登山道に横たわる何本かの倒木を避けることになるが、すぐに一般登山道と呼んでも支障ないほどに植林地の中の登りやすい道になった。それなりの急登ではあるが、杉の樹の間隔が広いために林の中は開放感がある。
広くなだらかな台地状の山頂部に辿りつくと、山頂部は広々とした杉林の林床に丈の低いクマザサが一面に繁茂し、美しい林相を呈している。山頂からは尾根の西側を走る細い林道を北に辿ると、先程まで歩いてきた横川林道に合流する。
横川を目指し、滋賀医科大学の慰霊碑、恵心僧都の墓所を過ぎると、林道の法面に無数の小さな白い点が目立つ。目を凝らすとそれが多数の小さな花であることに気がつく。梅花黄蓮(バイカオウレン)だ。雨に濡れ始めた苔の深い緑と小さな白い花のコントラストが美しい。このあたりからは横川にかけては林道脇に延々と梅花黄蓮の白い花が続いてゆく。風が吹くと痙攣するかのごとくプルプルと震える様子はまるで風に戯れる小さな木霊のようである。
元三大師堂に出ると大師の御廟に寄って、横川中堂の前に出ると、中堂の前では多数の深山片喰(ミヤマカタバミ)の花が咲いている。深山片喰・・・別名、叡山片喰とも呼称される、つまり比叡山に多く咲いているということに由来するらしい。ここで出遭えることを期待していたのが、残念ながら冷たい雨にあたり、多くの花が花弁を閉じて俯いてしまっている。
横川中堂からは飯室不動堂に下ることにする。踏み固められた明瞭な道を下り始めると、古い石垣の遺構の前を道が横切る。おそらく古い塔頭の跡だろう。その石垣の一角が倒木と共に崩落している。石垣に生えた杉の樹が倒れたために崩壊したのだろう。一見、登山道の続きが不明瞭になっているのだが、道はこの樹の下を潜って続いている筈だと、churabanaさんが教えて下さる。
この先は良好に整備された広い古道をジグザグと下るうちに飯室不動堂の裏手に下る。ここでも多くの深山片喰の花が咲いている。花弁を閉じていない花は少ないのだが、控えめに開かれた半透明の白い花弁が雨に濡れそぼつ様はなんとも美しい。不動堂には多くの桜が咲く筈であるが、開花している樹はほとんどない。
不動堂の境内の左手には慈忍大師の霊廟がある。壮麗な杉の大樹が立ち並ぶ参道の奥で苔むす石の御廟はなんとも神秘的であった。御廟を後にすると、再び古道を辿り、西教寺の右手に出る。千体地蔵尊に寄り道して、細い道を下ると車を停めた大宮川観光駐車場のすぐ近くであった。午前中は車を停める場所を探すのに一苦労するほどに混雑していたのだったが、この天候のせいだろうか、駐車場には我々の車の他には車はほとんど見当たらない。
Churabanaさんにお別れして京都に向かうと、間もなく雨足が一段と強くなるのだった。車のステレオから聞こえるシェリングが演奏するブラームスのヴァイオリン・ソナタは終楽章へと入る。この終楽章の愛称は「雨の歌」だ。
コメント
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churaさん yamanekoさん yamaizuさんお疲れさまでした<(_ _)>
午後は雨になった様ですが、雨に濡れるお花も また美しい
「三石岳」無事登られて何よりでした(^^♪
ibuki89 さん こんばんは
お花をめでながら、歩くことができました。
「三石岳」のルートも、すっきりしました。
ありがとうございます。
比良八講のあとでしたが、ちょっと風雨冷たかったです。
ibuki89さん はじめまして コメントどうも有難うございます
この時期の花はスプリング・エフェメラルに限らず雨が降ると俯いてしまうものが多いのが難点であり、樒も例外ではなかったように思われます。しかし雨に濡れる花は一段と美しさが増すものが多いように思われます。深山片喰も然り。
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