剱岳(早月2900m~馬場島滑走)
- GPS
- 11:29
- 距離
- 28.9km
- 登り
- 2,639m
- 下り
- 2,626m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
馬場島で50cm、早月尾根は雪でびっしり) 早月小屋はほぼ埋まっている |
写真
感想
週末ごとに悪天候で今週末も大窓周回は無理だがが早月尾根からの剱岳なら悪天候でも引き返せると踏んで本日大魔人、パクの三人で挑戦した。伊折ゲートが開くのを待っていると雪が無くなってしまうのでチャリを使おう。今日は午後から雨が降るというので深夜0時半スタートで午前中には下山するつもりである。
深夜0時過ぎに伊折ゲートに着くとすでに二人はスタンバイしており先にチャリで出て行った。少し遅れてYSHRもゴー、馬場島まで片道4.6km、標高差260mだから楽勝である。30分チョイで馬場島に着いた。雪は50cmはあるだろうか、流石にここは雪は多い。
早月尾根へはすぐに取り付かず、大窓方面の林道を進み白萩川を渡る橋の手前から取り付いて1551ポコを目指す作戦とする。登りも下りも楽である。暗闇の中広い斜面をガシガシ1551mポコを目指す。雪は固くて早々にクトーを付けた。高度が上がると富山の夜景が綺麗だった。上はカチカチだろうと言うとパクはかなりビビっていた。
1350mほどで早々に早月尾根に合流して後は忠実に尾根を進む。早く明るくなって欲しい。暗がりの中大日稜線は厚い雲が垂れ込んでいた。なんとか天気がもって欲しい。早月小屋手前でようやく白んできた。少し気持ちが明るくなった。雪は多くて小屋は屋根まで雪をかぶっていた。少し休憩していよいよ本丸核心部分に突入である。
おととい雪が降ったようで池ノ谷側は新雪でカチカチではなかった。大いに救われた。これなら帰りの滑りも楽しめる。なるべく尾根の池ノ谷側を使ってスキーで高度を上げる。2500mまでスキーが使えた。ここから板を担いでツボで歩くが膝下から靴のラッセルになる。三人で先頭を交代しながら高度を上げて行く。遠くに白山が見える。良かった天気はまだ持ちそうだ。
何か所か厳しい壁にぶち当たるがカチカチではないので良かった。ただラッセルは辛かった。カニのハサミはもちろん鎖は隠れていてトラバースする。過ぎて2900mここでスキーをデポした。最後の壁を登り上げると別山尾根に合流した。さあピークが直ぐだ。もしかしたら今季残雪期の初登頂かもしれない。360度の展望、素晴らしい、しかし天気は下り坂青空は消えた。
記念写真を撮ってすぐに下山開始、ロープは2本用意してあったが使うこと無く、2900mに着いた。さあここからが本当の核心である。基本池ノ谷側を巻いて滑るがかなりの斜度転けたら池ノ谷真っ逆さまである。氷化してないことを祈るが、入ってみないとわからない。先頭のエントリーは正直怖いが一番経験豊富な自分が先陣を切るしかない。
カニのハサミのトラバース滑降からスタート、次々現れる厳しい斜面、なんとか慎重にクリアーしていく。パクは怖かっただろう。2800m地点へのトラバースで岩場が出た。ウーンやばし、うまく抜けないといけない、転けたらかなりヤバシ、先頭の自分はかなり際どく抜けた、二番手のパクはさらに難儀しているがなんとか無事抜けた。大魔人も抜けきって皆2800mに到達。
しかしこの先も急な怖い斜面の連続、絶対に転倒できない。YSHRがルートを探りながら慎重に滑降して皆が続く。2400mまで滑降してようやく早月小屋が見えてもう安全圏だ。山頂から早月小屋まで1時間チョイだった。早月小屋から下はようやく雪も緩んできて快適な滑降になった。ほぼノンストップで1時間弱で馬場島へ、警備隊詰所に寄って無事帰還の挨拶をして伊折までチャリをぶっ飛ばした。山頂から2時間20分だった。
しめて11時間半のスリリングな滑りであった。片付けを終えて車で出ると雨が降り出した。今日もドンピシャのタイミングだった。
やっぱ早月滑降は怖いです。パクは二度目は絶対ないと言っていた。YSHRももう何度もやったので今日で卒業だな。今日も完全燃焼だった。
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